2017年9月14日木曜日

2.2Lディーゼルエンジンの改良

2017年9月14日にCX-8が発表されました。大きな車には興味がありませんが、2.2Lディーゼルエンジンが改良され出力とトルクがともに増大したという記事を見て、これが1.5Lディーゼルエンジンにも反映されればありがたいと思いました。特にアクセラ1.5Dはパワーの割に車体が重いのでもっとパワーが欲しいところです。

エンジンの改良箇所として発表されたのは以下の通りです。

  • 急速多段燃焼→低回転低負荷域での燃焼音大幅低減
  • ピストンの形状変更→熱効率の向上(既に1.5Lディーゼルエンジンでも採用済)
  • 燃焼室周りの冷却方法の変更
  • 大小2つあるターボのうち大型ターボに可変ジオメトリターボチャージャーを採用(可変ジオメトリターボチャージャーは1.5Lディーゼルエンジンで採用済)
これらが1.5Lディーゼルエンジンにも反映されるとしたら、どのような改善が見込めるでしょうか。熱効率の向上については、1.5Lディーゼルエンジンで採用された技術を2.2Lディーゼルエンジンにも採用しているようです。これは、排気量の小さいエンジンほど熱損失の影響が大きいためです。

まず、トルクの向上については、これ以上は期待できません。なぜなら現状の1.5Lディーゼルエンジンでも最大トルクは既に変速機のトルク容量270Nmに達しているからです。となれば過給圧と燃料噴射量を抑制して最大トルクを発生させる回転数を拡大するしかありません。しかし1.5Lディーゼルエンジンはシングルターボですし、既に可変ジオメトリターボチャージャーが採用されていますので、低回転での過給の改善には期待できません。1500回転以下ではターボが効きませんので最大トルクを発生させる回転数は1500回転から3000回転くらいになるのではないでしょうか。それでもローギアードなアクセラ1.5Dは3000回転くらいまで頻繁に使いますので、今までアクセラ1.5Dが苦手としてきた上り坂や追越の際の加速が良くなり、実用的な使い勝手が向上することが期待できます。出力はトルクx回転数ですので高回転域でのトルクが向上すれば最大出力も向上することになります。

トルクを抑制している領域では燃料噴射が抑制されますので、その分は燃費の向上に振り向けることになります。特にデミオの最大トルクはAT車で250Nm、MT車では220Nm
に抑えていますし、普通に使う分には最大トルクの発生する1500回転から2500回転の範囲で収まっていますので、燃費の向上は期待できそうです。また、低負荷低回転域での使用が多いことから静粛性の向上にも期待できそうです。