2023年11月12日日曜日
自動車メーカー各社の納期
2023年10月29日日曜日
Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その3)
常日頃からMazda 2の2Lエンジン車の燃費の悪さをあげつらっていますが、ロードスターの燃費はどうなのだろうと思って調べてみたら、1000kgと軽いのに17km/Lしか出ないのですね。同じサイズのMazda 2なら20km/Lを超えますので、スポーツカーとして燃費よりもパワーや走る楽しみを重視するセッティングなのでしょう。Mazda 3の方が一回り重いので、ロードスターよりも一回り燃費が落ちるのは別におかしくないともいえます。だったら86/BRZはどうなのだろうと思って調べてみたら、こちらはMazda 3やインプレッサよりも一回り軽くて12km/L弱。ちなみにインプレッサのマイルドハイブリッド無しは14km/L弱。インプレッサ用のエンジンがベースですので、スポーツカーというのはそもそもそういうものなのかもしれません。Mazda 3の2Lエンジン車は燃費性能だけは一人前にスポーツカー並なのだと思うと、よくぞここまでロードスターに合わせたものだと思います。
よくわからないのがMazda 3の1.5Lエンジン車で、ロードスターよりも3割以上重いのにロードスターと遜色ない燃費ですし、しかも信号の少ない道での実燃費はBセグメント並の20km/Lを出せますので(同じ道を2Lエンジン車で走ると18km/L)、同じMazda 3でもこちらはかなり燃費が良いです。その代わりアンダーパワーでエンジンをしっかり回してもあまり加速しません。もしかして、加速性能を落とせば燃費を良くすることができるということでしょうか。だとすれば、2Lエンジンの排気量をパワーではなく燃費に振り向ければもっと燃費を良くすることができるということでしょうか。エンジンの制御で調整できるのでしたら、トヨタのハイブリッド車のようにエコモードとかパワーモードとかを選べるようにしてくれるとありがたいです。一応スポーツモードというのもありますが、デフォルトの燃費性能がスポーツカー並ですので、敢えてスポーツモードを使おうという気になれません。
2023年10月25日水曜日
ICONIC SP発表
2023年10月25日のジャパンモビリティーショーにてICONIC SPが発表され、併せてプレスリリースも出ました。
見た目は2022年11月22日の経営計画の発表の際に登場したビジョンスタディと同じです。ただし、前回は白だったのに対して今回は赤であり、RX-7に近くなっています。フロントグリルの周りの縁取りが赤いと、犬が舌を出しているようにも見えます。他社がカクカクしたコンセプトカーばかり発表している中で、キャラクターラインを廃した曲面基調のエクステリアデザインは異彩を放っています。
パワートレインは2ローターのロータリーエンジンによるシリーズハイブリッドで、出力はMX-30 Rotary-EVの2倍の370psとのこと。モーターを後部につければFRであってもドライブシャフトが不要ですが、内装の写真を見る限りではドライブシャフト用のスペースがあるようにも見えます。後輪駆動用のモーターを後部につけたらドライブシャフトなしでFRを実現できますし、エンジンと発電機の横に前輪駆動用のモーターをつけたら比較的容易にAWDにできそうですが、パワートレインの詳細についてはまだわかりません。2シーターかつ幌無しですので座席後部のスペースはトランクルームの分を差し引いても余裕があります。
エンジンは縦置きとの説が有力です。電気モーター駆動車でしたら必ずしもエンジンを縦置きにする必然性がありませんので、横置きにして極力後ろに寄せるやり方もありえますが、縦置きの方がフロントサスペンションのためのスペースを確保しやすいですし、ガソリンエンジン車と設計を共通化しやすいです。
車体サイズはロードスターよりも一回り大きく、全長は265mm、全幅は115mm大きいです。Bセグメントサイズのロードスターに対してCセグメントサイズです。重量は1450kgもありますが、CセグメントとしてはMazda 3のディーゼルとSkyactiv-Xの中間の重量。ロードスターと違って屋根付きなのは車体剛性を確保しつつ最大限に軽量化するためと推測します。MX-30 Rotary-EVよりもかなり軽いですが、車体の軽量化もさることながら、シリーズハイブリッドなので蓄電池搭載量が少ないのではないでしょうか。もしMX-30でシリーズハイブリッド車を作るとしたら、Cセグメントで1500kgくらいでしょうか。同じモーター出力でPHEVよりも重量が2割軽いので、軽快に走りそうです。
ロードスターよりも重いのは蓄電池の重量がかさむことや、ガソリンエンジン車と異なりまだ極限までの軽量化をできていないのかもしれません。普通のシリーズハイブリッドなら蓄電池搭載量をもっと少なく軽くできそうですが、370psの出力を出すためにはエンジンで発電した電力だけでは足りず、ある程度蓄電池からの放電も必要になるでしょうから、その分蓄電池の重量がかさんでいるのかもしれません。
低い車体のどこに蓄電池を置いたのか気になるところです。もしかして、後輪側にモーターを搭載したうえでドライブシャフトのある場所に蓄電池を積んでいるのでしょうか。もしそうだとするとガソリンエンジン車と車体設計を共通化しやすいです。ロータリーエンジンで直接駆動する場合は、後軸付近のモーターのあるであろう場所に変速機を配置すると、エンジンと変速機の間はトルクが小さいためにドライブシャフトが細くて済み、センタートンネルを大きくする必要がありません。重量バランスもシリーズハイブリッドとほぼ同じになります。シリーズハイブリッドの370psは過大に見えますが、ロータリーエンジンで直接駆動する場合には2.5Lレシプロエンジン相当の性能ですので、スポーツカーとしては平均的な水準です。とはいえ、蓄電池を積まない分軽量化できますので、これはこれで軽快な走りが実現しそうです。発電機とモーターと蓄電池の重量を差し引いて変速機の重量を足すと1200kgくらいでしょうか。
どのみちこの重量ではロードスターのようなライトウェイトスポーツカーにはなりえませんので、RX-7後継と位置づけて高出力にしています。走りはテスラのような大容量蓄電池を積んだEVスポーツカーに近いのではないかと推測しますが、EVよりも軽くしていますので燃費を度外視すればロードスターとテスラの中間のような走りでしょうか。
燃費についてはMX-30 Rotary-EVよりも軽量化した分と高出力化した分とが相殺されていそうですが、WLTC燃費は未公表ですのでわかりません。燃費に自信がないのか、水素やカーボンニュートラル燃料を使えるということをアピールしています。カーボンニュートラルでしたらCO2排出量規制に引っかかりません。しかし、それを実現するためにカーボンニュートラル燃料の調達をどうするのかや、液体水素のタンクどどこにどうやって積むのかについては言及がありませんので、現時点の限られた情報のもとでは、燃費が悪いことの言い訳に使っているように見えます。
2023年10月22日日曜日
Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その2)
2023年10月12日木曜日
電動化時代のライトウェイトスポーツカーのあり方
2023年10月7日土曜日
もしかしてロータリーエンジンによるシリーズハイブリッドは電動化スポーツカーには使えるのだろうか
2023年9月28日木曜日
ヤリスハイブリッドOEMのMazda 2がほしい
ヤリスハイブリッドは、卓越した燃費性能で有名ですが、それだけでなくパワートレインもシャシーもすぐれていますので、正直国産Bセグメント車はヤリスハイブリッド圧勝状態です。そのため燃費性能確保が急務である欧州ではヤリスハイブリッドをそのままMazda 2ハイブリッドとして販売しています。
どうせなら日本でも販売してくれたらいいのにと思いますが、バッジ以外全部ヤリスハイブリッドと同じなら、わざわざマツダディーラーで買うまでもなく、トヨタディーラーで買えば済むことです。とはいえ、トヨタディーラーでルーミーを購入するよりも同じクルマをダイハツディーラーやスバルディーラーで購入する方が安いようですので、マツダOEMの方が安いのでしたらそれも検討しますが。
上記の通りヤリスハイブリッドは素晴らしい車ですが、マツダ車を知っていると、エクステリアとインテリアはマツダにならないものかと思います。ヤリスハイブリッドに手を加えれば、手を加えた分の開発費がかかりますが、それでもヤリスのパワートレインとシャシーを踏襲するのでしたらその部分では開発費がかからないのですから、浮いた費用をエクステリアとインテリアに振り向けられないものかと思います。
まずはアクセルペダルから。最近のトヨタ車のアクセルペダルは吊り下げ式であっても使い勝手が良いですが、それでもトヨタはプリウスではオルガン式を採用しました。ヤリスのベース車がオルガンペダルを採用するならそれに越したことはありませんが、そうでなければMazda 2向けに手を入れてほしいものです。オルガン式アクセルペダルを踏むときの操作と吊り下げ式のブレーキを踏むときの操作とでは全然違いますので、アクセルペダルとブレーキペダルの文間違えも起きにくくなるのではないでしょうか。
次はシート。BMアクセラ、DJデミオ、BP Mazda 3と優れたシートを導入しているのですから、ヤリスハイブリッドベースであってもMazda 3ベースのシートを入れてほしいものです。ヤリスの下位グレードについているヘッドレスト一体型のシートは、ある程度背もたれを倒さないとヘッドレストが当たって運転しにくいです。
トヨタ車のディスプレイオーディオをマツダコネクトに入れ替えるのは現実的ではありませんが、それでもマツダコネクトのうちコマンダーノブは秀逸ですので、なるべく採用してほしいものです。そこまで手を加えるとしたら、むしろトヨタのヤリスにも反映されそうですが。
ドライビングポジションに手を入れるためには前輪の位置を前にずらす必要がありますが、シャシーを所与としたらそれは難しいでしょう。とはいえ、今のヤリスにそこまで不満があるわけでもありません。
エクステリアについてはバンパー部分をマツダ顔にするくらいしかやりようがないのが実態でしょうが、塗色でチャレンジすることはできないものかと思います。塗料は製造ラインにあるものですので、マツダの塗料をトヨタの工場に持ち込むのはさすがに現実的ではないだろうと思いますが、何か工夫の余地はないものでしょうか。
テールランプをいじるのは難しそうですが、マツダのテールランプになると見た目の印象がだいぶマツダ車に近づくと思います。
装備については載せ替えるのは現実的ではありませんが、トヨタ車に無くてマツダ車にあるのはアダプティブLEDヘッドライト。単なるハイビームコントロールよりもよくできてると思います。
マツダから提供できる技術を反映させて共同開発という形にすれば、単なるOEM調達よりも安価に調達できる可能性があります。
クルーズコントロールやレーンキープアシストについては今はトヨタ車の方が出来が良いので、これはトヨタ車のをそのまま踏襲したいです。というか、既存のマツダ車にもトヨタ製のを入れた方がましなのではないでしょうか。
2023年9月21日木曜日
ではマツダが小型EVを作ることに意味があるのか
PHEV1台にまとめるよりも、小型EV+公共交通機関と現地レンタカーの方が効率的なのではないかとは思うものの、ではマツダが小型EVを作ることに意味があるのかといえば残念ながら意味がなさそうですので、 小型EV+公共交通機関と現地レンタカーの社会になってしまうとマツダの存在意義は何ぞやということになってしまいます。
マツダ車の魅力は運転する楽しさ。それを実現するための過渡領域の作り込みこそがマツダ車の技術です。ひるがえって、街乗りの足車には、運転する楽しさはさほど求められていません。パッソやルーミーで長距離を走るのは苦痛でしかありませんが、町中をちょろちょろ走る程度でしたら、まあこんなのでもいいかなと感じます。少なくとも、徒歩や自転車よりは楽ですので。極論すれば別に中国製EVでもよいわけです。
街乗り専用の小型車といえば、自動車の中ではコモディティの位置づけで、それなら安ければ安いほどよいという価値観になってしまいます。ただでさえ利幅の小さい小型車の市場でコスト競争に巻き込まれたら自動車メーカーには利益が残りません。
良い車とは長距離乗っても疲れない車のことですので、良い車を作れるならたまにしか乗らない長距離用の車を作る方が向いていそうに見えます。ではマツダはたまの遠出用の大人4人が乗れるディーゼルエンジン車としてCX-60やCX-80だけを売っていればよいのかというと、それでは企業平均燃費規制をクリアできません(日本には企業平均燃費規制がないようですので、心置きなくディーゼルエンジン車を売ればよいのでしょうけど)。企業平均燃費対策としてはPHEVを出したりトヨタのハイブリッドシステムを積んだ車を出したりすればよさそうで、それは現にやっていることです。
そう考えるとMX-30 Rotary-EVはマツダが電動化でできるギリギリを狙った車であるように見えます。それを買うかどうかはともかくとして。
PHEVに関する素朴な疑問
2023年9月14日木曜日
MX-30 Rotary-EVの諸元データ
2023年9月14日で日本向けのMX-30 Rotery-EVの予約受注が開始された旨のプレスリリースが出ました。併せて諸元表が出ましたので目を通してみました。
まずはWLTC燃費のハイブリッドモードから。平均15.4km/L、市街地モードで11.1km/L、郊外モードで18.5km/L、高速道路モードで16.4km/Lと、2Lガソリンエンジン車とほぼ同じ数字です。さすがにこの数字のままシリーズハイブリッド車として出すのは無理でしょうね。また、回生電力を吸収できるはずのシリーズハイブリッドなのにストップアンドゴーの多い市街地での燃費が悪く、ダラダラ走り続けることのできる郊外モードで燃費が良いのが謎です。一般にシリーズハイブリッド車は加速時にはトルクの太いモーターで加速できますので、エンジンにさほど負担がかからず、しかも回生電力を吸収できることから燃費はさほど落ちないものです。逆に郊外路で時速60km程度で走り続けるならエンジンの熱効率の良い領域を使えますのでエンジン単独で走ってもそこそこ燃費が良いはずです。MX-30の燃費の数字を見る限り、シリーズハイブリッド車の長所を見いだせない一方で、ガソリンエンジンのような特性です。もしかしてロータリーエンジンはハイブリッド車のような間欠運転には向かないのでしょうか。
重量が1780kgもあり、Mazda 2の1.7倍くらい、Mazda 3の1.3倍くらいの重量ですから、重量当たりの燃費でいえば、Mazda 3の2Lエンジン車の1.3倍ほど燃費が良いともいえます。今回はPHEVですので蓄電池搭載量が多いですが、蓄電池搭載量を減らしたシリーズハイブリッド車にしたときにどれくらいの重量になるか次第に見えます。自重が2割減れば燃費の数字もも2割ほど良くなる可能性はまだあります。15.4km/Lの数字が2割良くなったとしたら18.5km/Lですので、日産ノート等のBセグメント車に比べれば大幅に見劣りしますが、Cセグメントのカローラツーリングハイブリッドの実燃費からすればもう一息とも言えます。BセグメントのMazda 2をシリーズハイブリッド車にしたら、自重1200kgくらいで22.8km/Lくらいになりますので、ノートやフィットよりも劣るものの、実燃費ベースではそこまで大きな差ではありません。しかし、Bセグメント車で22.8km/Lというと1.5Lガソリンエンジン車と変わらないようにも見えます。ロータリーエンジンでその燃費を達成することは技術的にはすごいことなのでしょうが、安価なガソリンエンジン車と同じことができてもコスト競争力がありません。
2023年8月6日日曜日
DUNLOP VEURO VE304を履いたMazda 3で長距離を走ってみました
前回はさほど長距離を走らなかったのと、どうやらタイヤが一皮むける前だったようですので、今度は高速道路と信号の少ない国道を中心に1200kmほど走ってみました。
タイヤが一皮むけたことで高速域でふらつくことがなくなり、高速道路を快適に走れるようになりました。ロードノイズが減って車内が快適になりましたので、長距離をダラダラ走るのが楽になりました。Skyactiv-G 2.0にはコンフォートタイヤを組み合わせるとダラダラした車になるようですが、RegnoやAdvan db 552といった他社のタイヤでどうなるかはまだ試していません。
燃費は特に改善せず。転がり抵抗の小ささを活かすべく減速時や下り坂で積極的にアクセルを離したのですが、特に効果なし。もともと新車装着タイヤでも燃費を稼ぐためにそのような運転をしていたというのもありますが。結局燃費の悪さはSkyactiv-G 2.0のパワートレインの問題なのでしょうね。1.5Lエンジンは素晴らしく燃費が良いのに同じ技術の2Lエンジンでどうしてこんなに燃費が悪いのか謎です。
気になったのはブレーキが甘くなったように感じられたこと。タイヤの新車装着タイヤよりもグリップ力が低いのでしょうか。
2023年7月9日日曜日
DUNLOP VEURO VE304を履いたMazda 3を走らせてみました
せっかく夏タイヤが新しくなりましたので試運転しました。
【総評】
良くも悪くも軽い乗り味になった印象だが、ボディーやシャシー由来の部分はあまり変わらず。ヤリスからアクアになったような感じ。気持ちよく走れる速度域が下がった。
Skyactiv-G 2Lで回転数を落としてダラダラ走るのにマッチしている。従来はエンジンがボデイーやシャシーに負けていたが、タイヤも同じくらい負けたおかげで、日本の一般道の速度域ではバランスが良くなった。
【高速道路】
ゆっくり走る分にはカーペットの上を歩くような乗り心地。
最初CTSでステアリングがガクガクしたが、学習したようでじきに収まった。
120km/h区間で巡航したところ、挙動が軽すぎて新車装着タイヤに比べてやや落ち着きが無い感じ。100km/hまで落とすと落ち着いて走る。もしかしてCTSが悪さをしているのだろうかと思って、ステアリングアシストを切って普通のクルーズコントロールに切り替えてみたりしたものの、あまり変わらず。
【平坦な一般道】
一般道は高速道路よりも路面の凹凸が多いため、通過時に少し突き上げあり。タイヤのおかげで角が取れているし音もやや静かだが、車の挙動自体はサスペンションによるものなのであまり変わらない。それでも衝撃がマイルドになった分だけ楽に走れるようになった。
【ワインディング】
ステアリングフィールが若干軽くなったが、ボディーとサスペンションは変わらないし、GVCもあるので、ステアリングを切ればちゃんと曲がる。公道の速度域で走る分には不自由なし。
【燃費】
燃料を噴射しない下り坂での燃費が劇的に改善。山からの下りで45km/L出た。転がり抵抗が小さくなったように見える。
登り坂や高速域での燃費はさほど変わらず。高速域では空気抵抗が効いてくるだろうし、登り坂ではエンジンの熱効率が効いてくるのだろう。
速度を抑えて走ったのでもっと燃費が良くなるものと期待していたのだが、様々な道を走った後での平均燃費はさほど向上していなかった。
2023年7月2日日曜日
Mazda 3の夏タイヤがDUNLOP VEURO VE304に交換されました
2023年6月10日土曜日
レンタカーで斜め渦燃焼エンジンのMazda 2に乗りました
タイムズカーレンタルのC1クラスを予約したところ、幸運にもMazda 2に当たりました。しっとりとしたステアリングフィールがいい車感を出しています。BluEarth-GTとの相性もあるのでしょうか。普段乗っているMazda 3だと低速域でハンドルが重いように感じるのですが、ホイールの大きさやタイヤの太さとのバランスもあるのでしょう。ATの制御がこなれてきたのか、加速時にもたつく感じがなく、扱いやすく感じました。Mazda 2も捨てたものではないし、もうMazda 2でもよいのではないかとさえ思えました。
車検証を見たら2023年3月登録とあり、そういえば斜め渦燃焼の圧縮比14のエンジン車に乗るのは初めてだということを思い出しました。 エンジン音を聞いてみると、低回転域では低音の太い音が聞こえてきます。圧縮比が高くなったためでしょうか。しっかり回すともともとの1.5Lエンジンのように軽快に回ります。巡航時には1000回転くらいまで落ちますが、その割にはトルクはさほど落ち込まず、コントロールしやすいです。普段使いならやはり低回転でトルクが太い方が扱いやすいです。自然吸気エンジンでもここまでできるものなのかと感心しました。
圧縮比が高い割には燃費は期待したほどではなく、山道を走ったというのもありますが、20km/Lに達するのが精一杯でした。従来のエンジンを積んだ車と同じ条件で走ればもっと燃費が良くなるのかもしれませんが、走りやすくなったことで、しっかりと加速して燃料噴射量が増えたのかもしれません。
今回は安いレンタカー仕様でしたが、マイナーチェンジ後の廉価版のBDも上位グレードと同じエンジン同じ走りですので、見た目に反して随分お買い得な車ではないでしょうか。
2023年5月24日水曜日
新型インプレッサの燃費
2023年4月7日金曜日
Mazda 3の商品改良
2023年4月6日にMazda 3の商品改良が発表されました。中身はほぼ事前の噂通りですし、商品改良については様々な人がコメントしていますので、気になった点に絞ります。
エアコンの操作スイッチの配置が変更になりました。従来型は内気循環スイッチが目立たないように無刻印だったりするなど(内気循環にすると二酸化炭素濃度が急上昇して危険ですので、ユーザーが必要以上に内気循環にすることを避けるためでしょう)、作り手の「こうあるべき」といった思いの強い配置でしたが、改良型は他社の車と同様に素直な配置になりました。コストダウンのためにマツダ専用カスタマイズ品をやめて汎用品を購入するようにしたのかもしれませんが、それだけでなく、作り手の思いを押し付ける売り方が顧客から支持されなかった反省もあるのでしょう。iPhoneがプロダクトアウト型であることを許されるのは、それが売れているからであって、顧客から支持されないプロダクトアウト型商品には存在意義がありません。Mazda 2のデザインの考え方もデザイナーが完全にコントロールするやり方からユーザーの自由な選択に委ねる考え方に変わっていますし、マーケティングの考え方に変化があったものと思われます。
車種ラインナップにしても、セダンは2LとディーゼルのFFだけになったり、XはファストバックのAWDだけになったりするなど、売れないグレードの見直しがなされています。初期には第7世代の先陣を切るという役割がありましたが、今ではラージプラットフォームを売ることが先決ですので、Mazda 3もマツダにとって普通の車になり、Mazda 3でやせ我慢する必要がなくなったのでしょう。
光学ドライブの廃止やUSB Type Cの採用やワイヤレス充電、ワイヤレスCarPlayは時代の趨勢によるものでしょうが、USB Type Cモデルでは無線化の流れに逆行して未だにHDMIがついていたり、光学ドライブ以上にドライバーにとって役に立たないTVチューナーが上位グレードで標準装備されていたりするなど、謎な部分もあります。売れないMazda 3のために専用部品を保持するのは無駄ですので、なるべくCX-60と共通の部品を使うようにしているのかもしれませんが、その割に下位グレードでは従来からの電装品が引き続き採用されていたりします。Mazda 2でも下位グレードだけ改良型エンジンが採用されなかったりしましたが、しばらくして改良型エンジンに統一されました。旧型部品の在庫処分でしょうか。
1.5Lはあまり売れていないようですが、レンタカー向けの需要があるようでしぶとく残りました。1.5Lエンジンは本来Mazda 2用で、Mazda 2のエンジンは改良型に移行済ですが、Mazda 3のエンジンは引き続き改良前のエンジンが採用されています。日本仕様とトルコ仕様のMazda 3だけのために改良前エンジンの生産を継続するのは無駄なような気がしますが、改良型エンジンで型式証明を取る方がもっと手間がかかるのかもしれません。
Mazda 3の商品改良の考え方は同じくスモールプラットフォームのCX-30やMX-30にも踏襲されるでしょうが、だとするとCX-30にXは残るのかとか(Xを買う人はMazda 3を買うでしょうし)、MX-30のEVは日本向けに残るのかとか(もともと日本では売る気がなかったようですし、買いそうな人には行き渡ったでしょうし)、気になります。次はCX-30の商品改良で、MX-30の商品改良はR-EV発売のタイミングでしょうか。売れないグレードを一掃するならそもそもMX-30は存続できるのかという気もしますが、その名の通り主力車種に展開しにくい新しいことに挑戦するための商品ですので細々と残るのではないかと予想します。
2023年3月8日水曜日
ポリメタルグレーは保護色?
2023年2月27日月曜日
カローラスポーツの2Lガソリンエンジン車
2022年10月にカローラスポーツを含むカローラシリーズがマイナーチェンジして、カローラスポーツのガソリンエンジンが1.2Lターボエンジンから2L自然吸気エンジンになり、Mazda 3の2Lエンジン車に近くなりました。セダンとツーリングはヤリス用の1.5Lガソリンエンジンを積んでいて、こちらはMazda 3の1.5Lエンジンに近いです。
2Lエンジン車はカローラスポーツもMazda 3も自重1380kg。Mazda 3はマイルドハイブリッド付ですが、カローラスポーツにはマイルドハイブリッドがついていません。さらにカローラのエンジンの方が一回りパワーが大きいです。それにも関わらずWLTC平均燃費はMazda 3が16.4km/Lに対してカローラスポーツは17.4km/L。市街地、郊外、高速道路ともにカローラスポーツの数字の方がMazda 3の数字よりも少し良いです。しかもMazda 3の2Lエンジン車の実燃費はカタログ燃費よりも更に劣ります。たしかにSkyactiv-Gよりもダイナミックフォースエンジンの方が後発ですし、6ATよりもCVTの方が高速道路での燃費は有利です。Mazda 3はマイルドハイブリッドがついて変速時のトルクの抜けが補われているものの、エンジンの世代の差は否めません。
ついでに1.5Lクラスの数字を比較してみると、Mazda 3の1340kgに対してカローラは1280kgと少し軽いです。こちらもMazda 3の111psに対してカローラは120psと、1.5Lの割にはなかなか健闘しています。WLTC平均燃費はMazda 3の16.6km/Lに対してカローラは上位グレードでも18.1km/L、売れ筋の真ん中のグレードで19.4km/L。どういうわけか市街地モードの燃費はMazda 3の数字の方が良いですが、郊外と高速道路の数字は結構差がついています。とはいえMazda 3の1.5Lエンジン車は条件次第ではWLTC燃費よりも実燃費の方が良かったりしますので、数字だけを見てMazda 3の方が燃費が劣るとも言い切れません。
2023年2月26日日曜日
レンタカーでMazda 3の1.5Lエンジン車に乗りました
タイムズカーレンタルでC2クラス指定で予約したら初めてMazda 3に当たりました。レンタカーですので1.5Lですが、ディーラーで試乗したきり乗ったことのない1.5Lにまとまった時間乗れたのは幸運でした。
個体は4万km近く走行したもので、サスペンションの当たりが取れています。タイヤはグッドイヤーのICE NAVIというスタッドレスタイヤ。レンタカーなのに360°ビューモニターがついていました。アダプティブクルーズコントロールやマツダコネクトは標準装備です。内装はレンタカー向けに若干簡略化されているものの、それでも1.5Lクラスのレンタカーとしては破格の装備と内装です。タイムズカーレンタルのC2クラスは比較的安いので、長距離乗るのでしたら車種指定してでも乗る価値があります。
【パワートレイン】
1340kgの車に116psの1.5L自然吸気エンジンですので、どう見てもアンダーパワーのはずなのですが、1人乗車で日本の公道を走ると意外と走れてしまうのが不思議です。エンジン回転数が高いため、最大トルクに近いトルクが出るためか、実際の加速が鈍くてもさほどストレスを感じません。低速域の加速重視でローギアードですが、その代わり時速60kmくらいで6速1250回転くらいですので、巡航中は意外と静かです。高速道路ではクルーズコントロールをつけて走行車線を走る分には不自由なし。時速100kmで2200回転くらいですので、ローギアードだからといって取り立て回転数が多いわけではありません。追い越し加速はだめかと思いきや、前広に加速すれば意外とどうにかなります。
とはいっても、もともとパワーのない車ですのでじんわりとアクセルを踏めばさほど加速しません。アクセルを踏み込めば加速しますが、一気に踏み込むとi-DMが白点灯しますので、パワーなりの加速を心がける必要があります。
【シャシー】
16インチホイールですし走行距離もありますので乗り心地が良いことを期待しましたが、思いの外ばたつく感じ。普段2Lエンジン車(18インチホイール)に乗っているときの、ぬるーんとした乗り心地ではありません。冬タイヤを履いていますのでタイヤとの相性でしょうか。16インチだからといって乗り心地が良いわけではないということは、裏返せば18インチなのに乗り心地が悪くならないとも言えます。
シートとドライビングポジションが良いだけでなく、シャシー性能が良いため、長距離を走っても疲れません。1日に500km走っても平気です(これは2Lエンジン車も同様)。パワーがなくて遅いだけの車なら他にいくらでもありますが、それに加えて長距離運転しても疲れないという要件を入れると、該当する車種が限られます。
【燃費】
普通に走って18km/L。信号のほとんどない国道を走り続けて22km/L超え。山越えや市街地が高速道路を含めても20km/Lを超えるのは驚異的です。WLTCモード燃費よりも良い数字です。1340kgの車を自然吸気ガソリンエンジンで動かしているのに、下手なBセグメントのガソリンエンジン車よりも燃費が良いです。長距離巡航ならCセグメントのハイブリッド車やディーゼルエンジン車に匹敵します(ハイブリッド車は特に高速道路が苦手ですので)。不思議なのはBMアクセラよりも60kg重くなっているのにむしろ燃費が良くなっているように見えること。リアサスペンションがトーションビームになってバネ下重量が軽くなっているのが効いているのでしょうか。
1.5Lエンジンでここまでできるのに、どうして2Lエンジンの燃費が悪いのか謎です。重量差は20kgしかありませんし、1.5L同様リアサスペンションがトーションビームでBMアクセラよりもバネ下重量が軽いにも関わらず、どうしてこんなに実燃費に差があるのでしょう(WLTCモード燃費の差はさほどありません)。
【BMアクセラとの比較】
ボディーの剛性、静粛性、質感ともに向上していて、それでいて1.5Lエンジンとの相性も良くて、申し分ないです。BMアクセラの方がやや軽快な印象なのに対し、Mazda 3は1.5Lでも落ち着いた感じ。
2023年2月19日日曜日
珍しく荷物をたっぷり積みました
2023年2月8日水曜日
マツダ車はブレーキが甘い?
マツダ車はブレーキが甘いと思っている人がそこそこいるようです。たしかにMazda 3に初めて試乗したときには、それまでのデミオディーゼルの感覚でブレーキペダルを踏んだら思いの外効きませんでした。デミオディーゼルはブレーキの効きがかなり良かったので強く踏むと急ブレーキになってしまうためです。しかし、踏力でコントロールするブレーキであることを理解してそのように操作すればちゃんとブレーキが効きます。
ブレーキに関する誤解にはいくつか理由が思い当たります。
1.日本車の大半はブレーキペダルのストロークでコントロールするタイプであるため、ストロークが飽和した状態で最大のブレーキ力だと誤解しがち。踏力でコントロールするブレーキが効くのはそこからです。
2.昔のトヨタ車のように安物の車はブレーキペダルの踏み始めでブレーキが強くかかり、それ以上踏んでもブレーキが効きませんでした。その感覚でおっかなびっくり踏んだら拍子抜けすることでしょう。踏力でコントロールするブレーキが効くのはそこからなのですが、それ以上踏んでも効かないと学習してしまった人はさらにブレーキを踏むという発想がないのかもしれません。これは車の問題です。
3.そのそもストロークとか踏力とかいった高尚な話以前に、日本のドライバーにはアクセルペダルやブレーキペダルをスイッチのOn/Offのような感覚で操作する人が少なからずいそうに見えます。CVT車はむしろそのようにアクセルペダルを踏んだ方が意図した通りに加速しますし、ブレーキランプがついたり消えたりしてブレーキを踏む時間によって速度をコントロールしていて一段停止できない車もよく見かけます。これはドライバーの問題です。
4.踏力でコントロールするブレーキにおいては踏力がかからないとブレーキが効きませんが、踏力をかけるには筋力や体重も必要ですし、正しいドライビングポジションでなければ踏力をかけられません。西洋人の体格や筋力に合わせてブレーキを設計すると小柄な日本人女性には踏力が不足するかもしれません。小柄な人が運転しても自分でかけられる踏力に応じて制動力をコントロールできなければ、本当の意味で踏力でコントロールするブレーキになりえません。これはマツダの車作りの問題ですが、これは各国の市場向けにブレーキ力を調整してほしいですし、事後でも乗る人に合わせて調整できるようにしてほしいものです。ブレーキ力の大半は実はブレーキ倍力装置(ガソリンエンジン車ではエンジンの負圧、ディーゼルエンジン車では真空ポンプ)によって提供されていますので、ブレーキ倍力装置の力の出方の調整が必要に見えます。
ということを踏まえたうえで、ディーラーの営業担当は試乗しにきてくれた貴重な顧客候補に対してブレーキの扱いについてきちんと説明したのでしょうか。マツダ車からマツダ車への乗り換えであっても初めて踏力コントロール型の車に乗るときには慣れが必要ですし、他社からの乗り換えを検討している貴重な顧客を逃すのはもったいないです。
2023年1月28日土曜日
Mazda 2商品改良
2023年1月27日にMazda 2の商品改良が発表されました。まず見た目の変化にびっくりしました。パワートレインやシャシー等は全く変わっていませんので、もはやガワをいじるくらいしかやることがないのかと思いました。樹脂パーツが多用されていることについては、次期モデルが電動化で高くなるので現行モデルを廉価版として残すためのコストダウンだろうかと思いました。廉価グレードでは電子装備が退化していますし。
しかし調べてみると、バイオエンジニアリングプラスチックを塗装不要なレベルで成形することによって部品自体のCO2発生量を削減するとともに、塗装を省略することでCO2やエネルギー消費を削減していることがわかりました。あいにく走行時のCO2発生量は同じですし、カタログには生産工程でのCO2発生量の数値が記載されていませんので商品改良前の数値と比較することができませんが(数値を公表しないのは製造する場所や時期によって数値が変動するためでしょうか)、環境負荷低減のために生産技術を含めて努力していることが見て取れました。
とはいえ、環境負荷を重視する欧州で果たしてガソリンエンジンやディーゼルエンジンのMazda 2の販売を継続できるのか疑問です。だからこそ中身をいじらずにガワだけいじっているのでしょうけど。バイオエンジニアリングプラスチック自体はMazda 3から採用されており、従来のデザインコンセプトと両立するものですが、日本向けに販売するなら、まずは見た目から入ってもらうということでカラーバリエーションを増やしたのでしょう。一見在庫管理が難しそうに見えますが、結局はありものの組み合わせでしかありませんので、それなら選択の幅が広い方がいろいろ遊べます。
マツダ車の良さは運転すればわかるのですが運転しなければわかりませんので、運転に興味のない人にも興味を持ってもらうことでマツダ車の間口を広げようとしているように見えます。Mazda 2は特に免許を取り立ての人が初めて乗る車としてはとてもよくできています。コストダウンは軽自動車とのマッチングでしょうか。N-BOXと同じ値段で見た目と走りが良ければもしかしたら興味を持ってくれる人がいるかもしれません。従来のブランドデザインとは異質ですが、そちらはマツダ車のメインストリームで踏襲されるでしょうし、メインストリームから外れたMazda 2ではいろいろ遊べるのでしょう。どうせ今までの上品路線では売れませんでしたので、失うものはありません。顔だけきれいにしても骨格はデミオ時代のままですので、それならDJデミオが本来持つ元気さを表現する方がよいかもしれません。
デザインコンセプトの変化で気になったのは、従来はプロのデザイナーが市販車のデザインをコントロールしていたのに対して、今回はユーザーに選択権を与えたことです。Mazda 2はデミオ時代から期間限定の特別仕様車をいろいろ出していて、万人受けしなくても一部の人に興味を持ってもらえそうなデザインをプロのデザイナーが提供していました。ユーザーが選択権を持つということは、プロからみて「これはありえない」と思うような組み合わせでも可能になってしまうことを意味します。一応、プロのおすすめがパッケージとして販売されていますので、迷うが嫌ならそういうものを買ってしまうという手もありますが、それだけでなく、マツダのデザイナーから「私が選ぶ組み合わせ」みたいなのを発信してみるのもよいかもしれません。
見た目で遊ぶのでしたらCX-3でやればもっと面白いのではないかと思いますが、そういえばCX-3はどうなってしまうのでしょう。
2023年1月22日日曜日
Skyactiv-Gはスモールプラットフォーム向けのシリーズハイブリット車のエンジンルームに入らない?
インタビュー記事で、MX-30 R-EVでロータリーエンジンが採用された理由に言及されていました。その中で、Skyactiv-Gの方がコストが安いが、エンジンルームに入らなかったとありました。そこだけ聞くとそういうものかという気になりますが、その一方で、ホンダと日産はレシプロエンジンでシリーズハイブリッド車を製造していますし、トヨタはレシプロエンジンでストロングハイブリッド車を製造しています。フィットもノートもヤリスもBセグメント車です。
強いて言えば、ノート用のエンジンは1.2L3気筒エンジンなのに対し、マツダが持っている中で最も小さいエンジンは1.3L4気筒エンジンです。しかし、ヤリスのエンジンは1.5L3気筒エンジンですし、フィットハイブリッドのエンジンは1.5L4気筒エンジンです。フィットハイブリッドはシリーズハイブリッドですが高速域ではエンジン直結ですので、普通のシリーズハイブリッドよりも仕組みが複雑で場所を取ります。それでも1.5L4気筒エンジンを積んでいます。
もっとも、フィットもノートもエンジンルームが厚ぼったくて、おそらくシリーズハイブリッドシステムを入れるためにそうせざるを得なかったのではないかと推測します。さらにホンダはセンタータンクレイアウトの特許を持っていますので、パッケージングでは有利です。マツダがそのような厚ぼったいパッケージングを良しとせず、マツダが納得するデザインではレシプロエンジンが入らないということでしょうか。しかしヤリスハイブリッドやアクアはそのような厚ぼったいエンジンルームではありません。
現行Mazda 2は魂動デザインでありながら補機類の多い1.5L4気筒ディーゼルエンジンを積めています。そのエンジンルームに1.3Lガソリンエンジンを積むとエンジンルームがスカスカです。本当にそこに発電機とモーターが入らないのでしょうか。そもそもシリーズハイブリッドにはATやCVTといった大きくて重い機器が不要ですし、モーターやインバータは年々小型化が進んでいます。単なるシリーズハイブリッドでしたら蓄電池搭載量は少なくて済み、後席下に収まることでしょう。その代わり燃料タンクをトランク下に設置する必要がありますが、燃費が良くなれば燃料タンク容量を小さくできます。
ロータリーエンジンは機器類の多いPHEV車に置いて省スペースのエンジンである利点がある反面、やはりエンジン単体の燃費はレシプロエンジンに及びません。Bセグメント向けに安価なシリーズハイブリッド車を作ろうとしたら、ロータリーエンジンはコストと燃費の両方で不利ですので、競争力のある製品にするのが難しいのではないでしょうか。
2023年1月21日土曜日
新型プリウスとRX-Vision
2023年1月14日土曜日
Apple CarPlayを使っているとマツダコネクトの音声入力が使えない
2023年1月13日金曜日
MX-30 R-EV発表
2023年1月13日のプレスリリースでMX-30 R-EVが発表されました。発表された内容から仕様を拾ってみると、まず蓄電池容量は17.8kWhとEVモデルの蓄電池容量の半分。この蓄電池容量で85km走行可能としています。エンジンはロータリーエンジンで発電専用。燃料タンク容量は50L。発表された数字はここまでです。
発表されていない数字は、50Lのガソリンとロータリーエンジンから発電される電力が何kWh分なのか、それによって走行可能な距離はどれだけかです。17.8kWhで85kmという数字が出ていますので、ひとまず蓄電池容量に換算すればそこから航続距離や燃費を算出できるはずなのですが、発電される電力量が公表されていませんので、ロータリーエンジンの燃費性能がよくわかりません。シリーズハイブリッドですので実燃費ベースで25km/L出れば御の字ですがデミオEVのロータリーレンジエクステンダーの燃費が20km/L、MX-30はデミオEVよりも二回りくらい重いので下は15km/L、上は20km/Lくらいでしょうか。15km/LというとMazda 3の2Lエンジン車の実燃費相当、20km/LというとMazda 2の1.5Lエンジン車の実燃費相当です。
もうひとつわからないのが車両の重量です。蓄電池容量が半分に減りましたし、ロータリーエンジンは小型軽量ですので、MX-30の2Lマイルドハイブリッド車とEVの中間くらいの重量でしょうか。エンジン重量がレシプロエンジンよりもある程度軽くなるのでしたらロータリーエンジンの存在意義が出るでしょうが、実際のところどの程度の重量なのでしょう。
ユーザーにとってはさほど重要ではありませんが、ロータリーエンジンの排気量がどの程度なのかには興味があります。ノートやセレナのe-Powerのレシプロエンジンが1.2L。ロータリーエンジンは同じ排気量で燃焼サイクルが2倍ですので、330mLx2ローターの660mLくらいでしょうか。それとも、比較的蓄電池容量の大きいPHEV車は常時発電機を回しつつ不足する電力を蓄電池からまかなう前提で1ローターの330mLにするのでしょうか。排気量が小さければ触媒の容量が少なくて済み、また、始動時に触媒を加温するための電力も少なくて済みそうです。
環境規制の厳しい欧州向けにはCX-60と同様にPHEV中心に販売せざるを得ないでしょうが、日本向けには蓄電池容量を切り詰めたより安価なシリーズハイブリッド車がほしいところです。しかしシリーズハイブリッド車は既にノートe-PowerやFIT等があり、燃費に不利なロータリーエンジンでどう競争するのか気がかりです。そもそも発電用エンジンとしてSkyactiv-G 1.3を用いるのに対してどのような優位性があるのでしょうか。ロータリーエンジンならMazda 2のエンジンルームにも収まるということでしたら意義がありそうですが。
車全体として合理的なパッケージであれば十分で、ロータリーエンジンはそのための手段の一つでしかありませんので、どう仕立て上げたのか楽しみです。
2023年1月7日土曜日
暖房をつけても寒い
車の暖房の熱源はエンジンの排熱ですので、エンジン始動直後にはエンジン排熱が得られず暖房が効きません。それを補うべくシートヒーターやステアリングヒーターがあって、とりあえず人間が直接触れる所が暖かければ暖かく感じます。しかしこれらの熱源は電力ですので、エンジンが温まってきたらエンジン排熱による暖房に切り替えます。
しかし、エンジンが暖まってきても車内がなんとなく冷えます。メーターパーネルの温度計は0℃前後を表示していて、たしかに寒いですが、暖房が効かないほど極端に寒いわけでもありません。水温計はいつも通り真ん中より少し下を指していますので、エンジンが暖まっていないわけではありせん。
一つ思い当たるのは外気循環にしていて常時冷たい外気が入っていることですが、外気を取り入れるにしても暖房をつけているときにはエンジン排熱で加熱された状態で入ってきていないだろうかとか、そもそも暖房をつけているときには寒くて当然なのだから外気を補ってあまりある暖房を効かせて然るべきではないかとか素朴な疑問があります。
エンジン排熱なんてタダなのですからもったいぶる理由がわかりません。たしかにいまどきのエンジンは昔のエンジンよりも熱効率が良いので同じように走られていても昔のエンジンほどには排熱が出ないのかもしれません。しかしSkyactiv-G 2.0の燃費を見る限り、そこまで排熱の出ないエンジンには見えません。しいていえば、ストップアンドゴーが多くて燃費の悪い街乗りの際にはあまり寒く感じず、信号のない国道を一定速度で走り続けているときのように比較的燃費の良い状態で寒く感じることがあります。
設定温度を思いっきり上げてみたところ、やっと温風が出ました。暖房の故障ではなく、どうやら車の温度センサーの場所が温かい所にあるようで、エアコンの設定温度によらず「寒いと感じたらダイヤルを回す、暑いと感じたらダイヤルを回す」という原始的なやり方が有効なようです。
2023年1月4日水曜日
マツダコネクトの動作が時おり非常に重くなることがある
第2世代マツダコネクトは初代に比べて大幅に改善されており、普段使う分には特に不自由ないのですが、今まで何度か動作が極端に重くなったことがあります。ボタンを押してから反応するまで数秒以上かかり、耐えられない重さになります。地図の拡大縮小や移動に極端に時間がかかりますので、使い物になりません。運転中にカーナビが反応しないのは非常に困ります。
今まで動作が重くなったのは共通して夕方4時前後でした。もしかしてこの時間帯に車が自動で何かダウンロードしてインストールしているのでしょうか。
一旦エンジンを停止してエンジンを再度始動すると直ります。であればどこか安全な場所に停車してエンジンを再始動させるのがよいのかもしれません。
一般道でCTSを使ってみました
一般道で遅い車の後について走る際には、自分にとって微妙に走りにくい速度を維持しつつ前の車との車間を調整しなければなりませんので、運転していて疲れます。それならばもっと楽をしようと思ってCTSを使ってみました。CTSは本来渋滞時や高速道路で使うべきもので、普通の一般道で使うことは推奨されていません。しかし、信号の少ない田舎の国道でかつカーブ手前で減速する必要のない状況では単に前車に追従するだけですので、それならばCTSも機能するのではないかと思った次第です。
いざ使ってみると、前車に追従するだけでしたらそこそこ便利です。赤信号での停止については、前車が緩慢に減速している限りは前車に追従して停止してくれます。しかし停止直前できれいに止まってくれませんので、人力でブレーキをかけたくなります。しかし一旦ブレーキをかけるとCTSがキャンセルされてしまい。出発時にレジュームする必要があります。
CTSはカーブ手前で減速して前輪に荷重を乗せるといったことをしませんので、そういう状況では人力で運転した方がましです。一応、カーブ手前でキャンセルしてカーブ出口でレジュームするといった形でカーブ手前で減速して出口で再加速することもできるのですが、曲がるたびにそんな面倒なことをするくらいなら自分で運転した方がましです。
CTSで最も耐え難いのは、一般道でのステアリングアシストが不自然で、曲がるときにハンドルを切るタイミングが遅すぎて大きすぎます。少し早めにステアリングを小さく切って徐々にコーナリングフォースを立ち上げる方が滑らかに曲がれるのですが、CTSにはそこまでできません。
そこでCTSではなく、ステアリングアシスト機能の無いクルーズコントロールに切り替えてみると、前車追従を機械任せにしつつ、ステアリング操作は自分でできますので、比較的楽です。前車追従が不要になったらキャンセルして、再び前車に追いついて追従が必要になったらレジュームすれば、人力と機械を使い分けることができます。