2020年12月21日月曜日

MX-30の展示車を見ました

 ディーラーの店頭にMX-30の展示車がありましたので、車内に乗り込んでみました。

まずは観音開きの扉ですが、たしかに後ろの扉を開けると後席への乗り降りは容易です。しかし、乗降の際に掴まる所があればよいのですが、あいにくBピラーがありませんので掴まる所がありません。強いて言えば前席の肩やヘッドレストの部分でしょうが、手で掴めるようなハンドルがついているわけではありません。いっそのことBピラーがあってもよいのではないかと思いました。前席のシートベルトは通常はBピラーについていますが、MX-30ではBピラーの機能も兼ねている後ろ側の扉に前席のシートベルトがついています。それが何を意味するかというと、前の人が座ってシートベルトをつけている状態だと後ろの扉を開くことができません。後席の人が乗り降りするためには2ドア車と同様に一旦前席の人に降りてもらう必要があります。

後席に座ってみると意外と天井が高いですし、窓は開かないもののさほど閉塞感はありませんでした。どうせ車に乗っているときには前を見ますので、さほど気になりません。後ろの扉にはハンドルを引くことで後席から扉を閉めることはできます。しかし扉を開けるときにはノブの取っ手を外側に押し出す動作が必要になり、開けにくいです。前席の人に後席の扉を開けてもらう前提のようです。

後席の乗り降りに関しては完全に2ドア車の運用になります。観音開き扉の優位性を敢えて挙げるなら、2ドア車の大きいドアと違って前後の分割されているため、扉を開けてもさほど場所を取らないことでしょうか。もちろん前席の扉をある程度開けないと後席から乗り降りできませんが、それは2ドア車でも同様で、しかもかなり大きく開ける必要があります。

運転席側についてですが、シートやメーター周りは他のマツダの第7世代車と同様です。Mazda 3よりも視点が高いので見切りが良くて高速道路でも運転しやすいかもしれません。Cセグメント車というよりもむしろBセグメント車からの見え方に近くて、車の運転にあまり興味の無い人にもとっつきやすいそうです。

内装については、まずツイード調のグレーのファブリックはシート生地としてはよくできていますが、扉の内側に貼ってある部分については薄く硬く感じました。コルクは主に手に触れる場所に貼ってあり、前方のスマホ置き場にコルクが貼ってあって滑りにくくて使いやすそうです。こういう場所がピアノブラック塗装されていると困ります。いざというときに張り替えられればよいのですが、もしそうしたら一体いくらかかるのでしょう。前方のスマホ置き場はエアコンのタッチパネルの下にありますので、外から見て目立たなくて安全な反面、出し入れしにくそうに感じました。シガーソケットやUSBソケットは前方にあり、電気製品はすべて前方に置く前提です。肘掛け兼用の小物入れの蓋は前後長は短いですが、シフトレバーに手を置いたときにしっくりします。むしろ中途半端なサイズの小物入れをどう使ったらよいのか思いつきませんでした。

シフトレバーは短いですが、ノブの高さは他の車と同様ですし、手を置いたときにちょうどよい場所にあります。展示車なのでシフトレバーを操作することはできませんでした。エアコンのタッチパネルの使い勝手も気になりましたが、これもエンジンを始動しなかったため試すことができませんでした。

Mazda 3の年次改良車の燃費

2020年10月発表時にはSkyactiv-Xやディーゼルエンジンの車のエンジンや燃費のデータが開示されていませんでしたが、最近になって諸元データをダウンロードしたら開示されていました。

出力やトルクの数字は既報の通りですので割愛します。興味深いのは燃費で、出力が向上しているのに燃費は悪化していません。Xもディーゼルも共に、市街地モードの燃費が僅かに悪化した一方で、郊外モードや高速道路モードでの燃費が僅かに向上しており、平均値は維持されています。出力を向上することでどういう原理で郊外モードや高速道路モードの燃費が向上しているのか謎ですが、もしかしてパワーに余裕が出て負荷が低下したのが効いているのでしょうか。しかしだとしたらなぜ市街地モードの燃費は悪化したのでしょうか。

暖房をつける季節が到来しました

 少し前まではエアコンをつけずに過ごすことができましたが、寒くなってきましたので暖房をつけるようになりました。

フルオートエアコンをつけっぱなしにすると冬でもエアコンがオンになってしまいますが、雨や雪が降らず室内の窓ガラスが結露するのでなければエアコンをオンにする必要がありませんので、エアコンはオフにして電源だけつけています。

ステアリングヒーターとシートヒーターをエアコンと連動させる設定も可能で、当初はそうしていたのですが、設定温度に応じて一律にシートヒーターやステアリングヒーターをつけられてしまうよりも、自分の体感に忠実に、つけたいと感じたときにつけて不要と感じたら切るというローテクな運用に落ち着きました。

風向きについても、上から温風が吹き出すのは不快ですし、冬なら足元から温風が吹き出すだけで十分ですので、足元から出る設定に固定しています。

冷房だと設定温度でつけっぱなしですし、上から冷風が吹き出す設定だけでよいですが、暖房はいろいろきめ細かい設定が必要です。

2020年12月12日土曜日

レンタカーでデミオ1.5Lガソリンエンジン車に乗りました

 タイムズカーレンタルを予約したらデミオ1.5Lガソリンエンジン車に当たりました。最近のタイムズカーレンタルは安いノートやソリオばかりなのですが、今回はたまたまデミオに当たりました。

結論から申し上げるなら、パワーに余裕があって運転が楽でした。これがあれば1.5Lディーゼルエンジンでなくてもよいのではないかと思いました。デミオのエンジンは日本向けとタイ向けを除き1.5Lなのですから、日本でも最初からこれで出せばよかったのにと思います。他の国産Bセグメント車との比較でも、3代目フィット、先代ヴィッツ、(新型ではない)現行のノートのガソリンエンジン車よりもよく走ります。

唯一不満だったのはATの制御ソフトウェアがディーゼルエンジン車と共通なために制御がこなれれていないことです。Mazda 2ではこの点が改善されているようですが、同世代の競合が新型ヤリス、新型フィット、新型ノートe-Powerとレベルアップしていますので、これらと比べてすぐれているかどうかはわかりません。

【エンジン】

緩やかに発進するときは2000回転、速めに発進するときは3000回転、巡航時は1200回転くらいでした。少しだけ走った高速道路では100km/Lで2000回転でした。3000回転まで上がるときを除けば静かで、同じ回転数ならディーゼルエンジンよりもガソリンエンジンの方が静かです。これだけ静かでよく走るなら国産Bセグメントのハイブリッド車と遜色ありません。

【変速機】

Mazda 3やCX-3の1.5Lガソリンエンジン車と同様の小容量型の6ATですが、上記の通り制御ソフトウェアが手抜きなため、一部に挙動のおかしい部分があります。ディーゼルエンジンの太いトルクに合わせてなるべく高めのギアで低回転で粘ろうとするのですが、所詮1.5L自然吸気ガソリンエンジン車のトルクでは足りません。出足が鈍いなと思ってアクセルを踏み込むとエンジン回転数が3000回転くらいまで上がって急にやかましくなってパワーが出ます。この挙動が唐突ですので気持ちよくありません。一方、2000回転くらいまでを維持できるなら静かで快適です。

試しにスポーツモードにもしてみましたが、こちらは回転数が低すぎて落ち着きませんので、山道以外では使いたくありません。

【燃費】

今回走ったルートの大半は流れの良い郊外路でしたが、市街地や渋滞している道路も走りました。郊外路が大半で燃費に有利な条件でしたので、満タン給油での平均燃費で23.17km/L、車載燃費計での平均燃費が22.8km/Lで、だいたい23km/Lくらいでした。排気量が1.3Lから1.5Lに増えても実燃費はほとんど影響を受けていないように見えます。同じルートをデミオディーゼルで走ったら25km/Lくらいではないでしょうか。1.5L自然吸気エンジン車でこの燃費は大したものです。もちろんハイブリッド車の燃費には及びませんが、ストップアンドゴーの少ない郊外路では燃費の差はさほどありません。それにハイブリッド車とガソリンエンジン車との価格差が30万円以上あることを考えれば、さほど乗らない人にとっては安いガソリンエンジン車の方がトータルコストは安いはずです。

【乗り心地】

タイヤは15インチで前がブリジストンのネクストリー、後ろが純正のヨコハマのBluEarth-Aでした。きっと前のタイヤがすり減って交換したのでしょう。エコタイヤで空気圧が高めだとポンポン跳ねますので、乗り心地の一部はタイヤのせいかもしれません。この車は入力のピークを和らげるという考え方で設計されていますので、角は取れているのですが、その代わりに少々ふわふわします。運転する分にはさほど気になりませんが、同乗者はどう感じるのでしょう。

2020年11月24日火曜日

Mazda 3の18インチホイール

Mazda 3の18インチホイールを眺めてみて気になるのは、ブレーキディスクが16インチホイール用のサイズなため、前輪後輪ともにホイールの内側がスカスカなことです。特に後輪のブレーキディスクが小さいのがいかにもFF車らしいです。もしかして走り屋の人はブレーキディスクやブレーキキャリパーを18インチサイズに交換しているのだろうかと一瞬思いましたが、そもそも走り屋の人はMazda 3なんて買わないだろうということに気が付きました。公道で走る分にはブレーキの効きに不満はありませんし、いたずらにバネ下重量を大きくする必要もありませんので16インチサイズのブレーキディスクでも構わないのですが、だとしたら18インチホイールの存在意義は一体何なのでしょう。


2020年11月16日月曜日

最近よくCX-30を見かけるようになりました

 CX-30の登場から1年ほど経過しましたので、公道上でCX-30の実車を見かける機会が増えてきました。対向車線に背の高いマツダ車が来てCX-5かなと思ってすれ違うとCX-30だったりします。体感的には2代目CX-5とCX-30の頻度が同じくらいです。もしかして、かなり売れた初代CX-5から同じ価格帯のCX-30に乗り換える人がそこそこいるのでしょうか。

CX-30は前から見るとバランスが取れていてかっこいいですね。横から見ると太い樹脂製モールが気になりますし、後ろから見ると腰高で湾曲したリアハッチや垂れ目のテールランプが見えたりしますが、対向車線を走る車は前しか見えません。

実車を見かける機会が増えてくると、いろいろな色を見掛けるようになります。最も見かけるのはマシーングレーで、意外とディープクリスタルブルーマイカも見かけます。ソウルレッドは意外と少ないです。ポリメタルグレーも意外と少ないですが、これは好みの分かれる色だからでしょうか。たまに白もいますが、基本的には太い樹脂モールが目立たないよう暗い色が好まれているように見えます。しかし黒はまだ見たことがありません。

Mazda 2とDJデミオを見かける比率はだいたい1対2くらいで、まだデミオの方が多いです。CX-5が2、CX-30が2、DJデミオが2、Mazda 2が1、Mazda 3が1、CX-3が1くらいの比率でしょうか。CX-8は大きくて高価なのでまだ絶対数は少ないようです。BMアクセラはもともと数が出ていないこともあって、あまり見かけません。アテンザ/Mazda 6は滅多に見かけなくなりましたが、もしかしてワゴンのオーナーは2代目CX-5に、セダンのオーナーはMazda 3のセダンに乗り換えたのでしょうか。日本人の購買力が相対的に低下する中で車の値段は上がっていますので、日本ではダウンサイジング基調なのではないでしょうか。

他社の車でいえば、ヤリスとRAV4とカローラツーリングはよく見かけるようになりました。ワゴンが売れない時代にあって、どうしてカローラだけワゴンが売れ筋なのかよくわかりません。ヤリスもカローラもSUVでないのに売れているのはさすがトヨタだと思います。FITの新型も増えてきました。

2020年11月15日日曜日

いつの間にか燃費と乗り心地が良くなっていました

 久しぶりにMazda 3で少し遠くまで出かけてみました。新車時には平均燃費14~15km/Lくらいでガタガタした乗り心地でしたので、これで長距離を走るのはつらいなと思いました。今回は走行距離が8000kmに達してエンジンの当たりが取れてきたのか、車軸の当たりが取れて転がり抵抗が下がってきたのか、あるいはATが学習しておりこうになったのかわかりませんが、高速道路と郊外路と渋滞する市街地と山間部の狭い道を走って平均燃費16.5km/Lで乗り心地もだいぶマイルドになってきました。これなら長距離走ってもさほど苦になりません。

新車時に15km/L程度だった高速道路での燃費も、燃費のために我慢することなく走っても17km/Lになり、混雑した都市高速をゆっくり走ったときには19.7km/Lに達しましたので、このクラスの自然吸気ガソリンエンジン車ならこんなものかと思えるようになりました。平均燃費16km/Lなら満タン給油45Lで720km走れますので、燃料の心配なく1日分の距離を走れます。できれば満タン給油で800km走れれば土日に無給油で往復できるのですが、そのためには平均燃費18km/Lが必要です。

デミオディーゼルも新車時には17km/Lしか出なくて、一体どんな下手な運転をしたらそんな燃費になるのかと思いましたが、しばらくしてからは平均22km/Lで安定するようになりましたので、もしかしたらマツダ車というのはそういうものなのかもしれません。

2020年11月6日金曜日

トーションビームサスペンションにおけるトーインとネガティブキャンバー

「福野礼一郎のクルマ論評5」でMazda 3に触れられていますので購入しました。同書38ページ目に「TBAの欠点は横力トーアウト傾向が強いことだが、資料を読むとイニシャルでトーインとネガキャンをつけたのに加え」という記述がありましたので、実車で前輪と後輪とを比較して確かめてみたところ、たしかに後輪にはトーインとネガティブキャンバーがついていました。今まで後輪を眺めても全く気が付きませんでした。

ではデミオではどうなのだろうと思って同じく前輪と後輪とを見比べてみたところ、こちらも後輪にトーインとネガティブキャンバーがついていました。ビームの形状が変わったのはMazda 3からですが、後輪にトーインとネガティブキャンバーをつけるのは、もともとデミオでやっていたもののようです。たしかにデミオに乗っていたときには、左右非対称な凹凸を超えるときにはさすがに車体後部が揺さぶられましたが、曲がるときには後輪の接地が良かった印象があります。

2020年10月28日水曜日

マツダコネクト2のテレビのサブチャンネルの視聴

 普段運転中にテレビを見ることはありませんので、今まで操作方法をろくにわかっていなかったのですが、ふとテレビのサブチャンネルをどうやって視聴するのだろうかと思っていろいろいじってみました。デフォルトだと第1チャンネルしか選べないのですが、番組表を開くと右側に「標準」「chすべて」「ch別」を選択できて、デフォルトだと「標準」なのですが、「chすべて」を選ぶと番組表でサブチャンネルも表示されます。その状態で番組表からサブチャンネルを選べばサブチャンネルが映ります。ただしこれは番組表からだけであって、コマンダーノブを回して選曲するとサブチャンネルはスキップされてしまいます。そのためいちいち番組表を開く必要があります。それにしても、「標準」「chすべて」「ch別」という選択肢を見ても、それぞれが何を意味するのかわかりにくいです。

電波状態が良くないとサブチャンネルが映らないのか、しばらくサブチャンネルが映ったと思ったらじきにメインチャンネルに戻ってしまったり、忘れた頃にサブチャンネルに戻ったりして不規則にチャンネルを行ったり来たりします。これでは実用に耐えません。

尚、旧世代マツダコネクトだとサブチャンネルの視聴はできない模様です。

他にも、他社のテレビだと停止時には自動で画面が映るようですが、マツダコネクトのテレビは停止中であってもパーキングブレーキを入れないと画面が映りません。パーキングブレーキさえ入れてしまえばギアがDでも映ります。電動パーキングブレーキは入れるのは簡単なのですが、解除するのには少し時間がかかりますので、信号待ちの間だけパーキングブレーキを入れてテレビが映るようにして青信号になったらパーキングブレーキを解除しようとしても、いざ青信号になって発進しようとしたときにもたつきますので、あまりお勧めできません。

2020年10月12日月曜日

次世代のATを予想してみる

 2011年にBLアクセラにスカイアクティブエンジンを積んだ頃から長らく6速ATを使い続けていますが、そろそろ他社に比べてレシオカバレッジが見劣りして高速燃費で負けるようになりましたので、次世代のラージプラットフォーム向けの多段ATの開発と並行してスモールプラットフォーム向けのATも次世代のエンジンに合わせて刷新した方がよいのではないかと思います。

現行の変速機はATとMTとそれぞれ大容量、中容量、小容量とあり、大容量タイプはラージプラットフォーム向けでしょうから、Cセグメント車は主に中容量タイプ、Bセグメント車は主に小容量タイプを採用することになるでしょう。

現在、中容量タイプのATのトルク容量が270Nmで、1.8Lディーゼルエンジンは270NmまでEGRを使えるよう排気量が設定されています。エンジン側でどんなに性能を向上しても、今のATのままだとトルクを270Nmより向上する余地はありません。となると喫緊必要なのは中容量タイプのトルク容量を300Nmくらいまで引き上げることではないでしょうか。ラージプラットフォーム向けの直列6気筒3Lエンジンの燃焼モデルを流用できる直列4気筒2Lエンジンを作るのが安上がりで、この排気量のディーゼルエンジンで発生しうるトルクがターゲットになりそうです。そういう意味でも300Nmは欲しいところです。

小容量タイプのATのトルク容量は165Nmで、今のところ1.5L自然吸気ガソリンエンジンにまでは対応できますので、今のエンジンのラインナップのもとではこれでも十分ですが、将来Skyactiv-Xの3気筒1.5Lエンジンが出てきて2L自然吸気エンジンを置き換えるようになったら、180Nmくらいのトルク容量が必要なのではないでしょうか。また、排気量そのままで燃料噴射量を抑制して性能を落とせば、1.5L自然吸気エンジンの置き換えにもなることでしょう。これなら排気量に余裕が出ますので、燃費性能が向上しそうです。

ATの段数については悩ましくて、エンジンだけで駆動するならさすがに6速ではつらいと思う一方で、どうせ電動化するならそれで補えないかとも思います。マイルドハイブリッドのモーターアシストを前提にハイギアードにして高速域でのエンジン回転数を落とすとか、Skyactiv-Xのフラットなトルク特性を生かしてギアをワイドにするとか、さらに、気筒休止の採用を拡大してエンジン回転数の高い高速域での低負荷運転を可能にするとか、6速のままでいろいろ工夫するというやり方もありそうです。

2020年10月8日木曜日

Mazda 3にマイルドハイブリッドをつけるとどれくらい燃費が向上しそうか

 2Lエンジン+マイルドハイブリッドのMX-30のWLTC燃費が公表されましたので、Mazda 3にマイルドハイブリッドをつけたらどれくらい燃費が改善しそうかざっくり予想してみました。

まずMX-30のWLTC燃費は以下の通り。

平均:15.6km/L

市街地:12.3km/L

郊外:16.1kmL

高速道路:17.2km/L

一方、Mazda 3のWLTC燃費は以下の通り。

平均:15.6km/L

市街地:12.1km/L

郊外:15.8km/L

高速道路:17.7km/L

高速道路での燃費の差は重量の差(MX-30の1460kgに対してMazda 3は1360kgで重量比は約93%)だとしてMX-30のWLTC燃費をMazda 3の重量で巻き直してみると、だいたいこんな感じでしょうか。

平均:15.8km/L

市街地:12.5km/L

郊外:16.3kmL

高速道路:17.7km/L

平均燃費の数字はMazda 3の欧州仕様車の燃費に準拠しました。Mazda 3の1.5Lエンジン車のWLTC燃費にはまだ及びませんが、街乗りでの燃費はいくぶん改善しそうです。あとは費用対効果の問題で、日本仕様ではマイルドハイブリッド不要と判断されたわけですが、2Lエンジン車に乗っていると燃費の悪さを実感しますし、企業平均燃費の足も引っ張っていそうですので、さほど値上がりしないならマイルドハイブリッドをつけてほしいものです。

欧州仕様には気筒休止がついていて、エンジン回転数の上がる高速走行時に燃料噴射量を減らすのに貢献していますが、日本の高速道路の速度域では導入するほどの費用対効果が見込めないのか、MX-30でも気筒休止は見送られているようです。

MX-30発表

 2020年10月8日11時5分にMX-30が発表されました。以下、第一印象です。

【重量】FFで1460kg。Mazda 3よりも100kg重く、CX-30よりも60kg重いです。マイルドハイブリッドで少し重くなった分を除けば観音開きドアやそれに伴うボディー強化の影響でしょうか。観音開きで車体剛性や衝突安全性能を確保できるなら、その技術を活用してスライドドアの車も作れないものでしょうか。

穏やかな走りになりそうですが、どのみち峠を攻めるような車ではありませんので、モーターアシストで街乗りの際に出足が良ければ問題ないのかもしれません。値段を抜きにすれば、こんなに重いならディーゼルエンジンを積んだ方がよいのではないかと思ったものの、街乗り中心の用途が想定されているなら普通のガソリンエンジンが一番扱いやすいのかもしれません。

そういえば、バッテリーEVでは車体下部にバッテリーを載せていましたが、ガソリンエンジン車ではそのスペースはどうなっているのでしょう。燃料タンクを入れたのでしょうか。空のままだと重量バランスが悪くなりそうですが、どうやって対処したのか気になります。

【ギア】最終減速比は4.669。同じサイズで少し軽いCX-30は4.367でそれぞれタイヤ外径は693mm。タイヤ外径651mmのMazda 3の最終減速比は4.095で、タイヤ外径693mmに換算すると4.359。MX-30はCX-30やMazda 3よりも1割弱ローギアードなおかげで重量の割には出足は鈍くないようですが、高速燃費がその分悪くなっています。

【燃費】WLTC燃費は、Mazda 3の2Lエンジン車と同じく15.6km/L。CX-30の2Lエンジン車の15.4km/Lよりも良いです。車体が重くなった分をマイルドハイブリッドで補っているのでしょうか。いまどきの車は消費電力が大きいので、電力回生で電装品の電源をまかなえるのが効いているのではないでしょうか。内訳を見ると、市街地モードと郊外モードで数字が良くて高速道路モードでは数字が劣りますので、回生制動による電力回収が効いている一方で、減速機会の乏しい高速道路では重量増が効いているように見えます。

【価格】オンライン見積で出した金額はMazda 3の2Lエンジン車よりも20万円ほど安いです。マイルドハイブリッドや観音開きドアで高くなるのかと思いきや、昨今の経済情勢に合わせて安くしてきました。競合しそうな車のうち、アグレッシブな値付けをしているのはトヨタだけですので、日本未発売のカローラクロスあたりをターゲットにしているのでしょうか。買物用セカンドカーの用途からすれば軽自動車と競合するものの、当然価格帯も大きさも異なりますので、日本ではおそらく競合しないでしょう。女性向けのおしゃれな車としてはミニがありますが、サイズが全然違います。

【CTS、MRCC】このタイミングでの発表ですので、改善されたものが載っているのではないかと推測します。CTSやMRCCに直接言及されているわけではありませんが、マツダのプレスリリースに以下のくだりがありますので、新しいバージョンのソフトウェアが載っているようです。

・マツダの安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」のもと、先進安全技術「i-ACTIVSENSE」をさらに強化。
・被害軽減ブレーキ技術スマート・ブレーキ・サポート(SBS)に交差点での衝突事故回避・被害軽減をサポートする機能をオプションとして新たに設定。
・ステアリング操作をアシストして、白線が引かれていない道路(縁石など)での逸脱回避をサポートする機能や、後側方から接近する車両との衝突を回避または被害軽減をはかる新技術を導入。

ただし、これらの新機能が既存車のソフトウェア書き換えで適用できるのか、あるいは新たなハードウェアを必要としているかどうかはまだわかりません。

追記:諸元表の12ページ目にステアリングアシストが「高速域まで」と記載されていました。一方、https://www.mazda.co.jp/cars/mx-30/safety/i-activsense3/では「約55km/h未満」と記載されていますが、おそらくCX-30用から引き写した誤りでしょうから、じきに直ると思います。

【エアコン操作】マニュアルエアコン搭載グレードを設定しないと割り切ってコストダウンに走ったのでしょうが、タッチパネル式が採用されたことにショックを受けました。操作項目が増えるとダイヤルとボタンだけでは追い付かないのかもしれませんし、よくできたオートエアコンなら運転中に操作する機会がないだろうという割り切りでしょうか。

【シフトレバー】MTを考慮しない設計ですので、PレンジがRレンジの右側にあったり、シフトレバーが短かったりして、従来のATのシフトレバーとプリウスのシフトレバーの間を取ったような形です。この程度なら誤操作の心配はなさそうです。シフトレバーが短い代わりに設置位置を高くしていて、手の届きやすい場所にあるのが見て取れます。

マニュアルモードにしたときの「+」「-」の表示が見当たりません。電気自動車には不要な機能ですが、ガソリンエンジン車でもマニュアルモードが無いのでしょうか。たしかに、山道を走るような用途は想定されていないのでしょうが、立体駐車場の長いスロープや陸橋の下りでエンジンブレーキをかけることくらいはあるでしょう。省略してしまって大丈夫なのでしょうか。(追記:ステアリングシフトスイッチが標準装備とのことでした。たしかにこれならEV用のシフトレバーに手を加えずに済みます。)

一方、スポーツモードはついています。たしかに重い車体で2Lエンジンだと出足がつらい場面はあるかもしれません。

【エクステリアとインテリア】実車を見てみないと何とも言えません。写真で見る限りでは今までの魂動デザインの緊張感のあるデザインとは方向性が異なり、今までのデザインが好みに合わなかった層にアピールしそうに見えます。日本の軽自動車でもルーミーなインテリアが好まれますし。エクステリアは女性に人気のミニに寄せたような印象を受けましたが、デザインの方向性は当然異なりますので、ミニを好む女性にアピールするかどうかはわかりませんが、ミニのやんちゃなインテリアに対してMX-30のインテリアは落ち着いていますので、そちらを好む人もいるかもしれません。

【ホイール】18インチのみ。ガツガツ走る車ではないのですから出足が軽くて乗り心地の良い16インチでもよいのではないかと思うのですが、18インチでも問題ないように仕上げたということでしょうか。

【サスペンションセッティング】これは乗らなければわかりませんが、この車の用途からして、ガタガタした乗り心地は好まれないでしょうから、CX-30よりもさらにマイルドな乗り心地なのではないかと予想します。もともとMazda 3に比べてCX-30やMX-30は同じ18インチホイールを履いていてもタイヤのエアボリュームが大きいですし。

【視界】これも乗らなければわかりませんが、女性の支持を得るためには見切りが良くて車庫入れが楽であることが求められます。ボンネットは一見角ばっているようでいて左右が面取りされていますので、これが見切りの良さに効いているかどうかはわかりません。

2020年10月6日火曜日

1.8Lディーゼルエンジンの出力向上

Mazda 3やCX-30の年次改良の噂で、1.8Lディーゼルエンジンの出力が116psから130psに向上するというものがあります。もしそんなことができるのだったら、どうして今までやらなかったのか、どうすればできるのか気になりましたので、予想してみました。じきに正式に発表されるでしょうから、そのときになればわかることですが。

ディーゼルエンジンの性能の制約要因は環境規制です。主な規制物質はNOx(窒素酸化物)とPM(煤)で、エンジンの負荷が高くなり空気が高温高圧になるとNOxが発生しやすくなり、不完全燃焼するとPMが発生しやすくなります。

エンジンの出力を向上するためには、最大出力を出せる4000回転付近でのトルクを向上させる必要があります。1.8Lディーゼルエンジンの最大トルクは1600回転から2600回転くらいで発生し、回転数が上がるにつれてトルクが落ち込みますが、過給圧を上げて燃料を多く吹いて高回転域のトルクを上げれば3500回転から4000回転付近のトルクが向上し、その分出力が向上することになります。とりわけ、Mazda 3もCX-30もエンジン出力の割に重いので、ギアを低めにして3000回転~4000回転を多用しますので、この回転域のトルクが向上すれば性能向上を実感できることでしょう。

そこでネックになるのがNOxです。今まで後処理装置なしでNOxの排出量を規制値以内に収めるために圧縮比を下げたり、270NmまでEGRを使えるよう排気量を1.5Lから1.8Lに拡大してきたりしましたが、高回転域での負荷をこれ以上上げようとしたら排気量をさらに大きくするか後処理装置をつけるしかありません。しかるに1.8Lエンジンとされていることから、排気量拡大ではなく後処理装置で対応するのではないかと予想します。

既に欧州向けではEuro6dに対応するために窒素酸化物を還元する触媒をつけています。触媒で還元する方式はBMWのディーゼルエンジンで採用されています。これを日本仕様にも採用し、日本の環境規制に適応できるまでエンジン負荷を高めれば出力を向上できるのではないでしょうか。それでも足りなければ欧州向け2.2Lエンジンと同様に尿素SCRを導入すればさらに伸びるかもしれません。

環境性能を改善できるなら、トルクの上限を270Nmから拡大できるかもしれません。もともと1.8Lのトルクの上限はNOx発生量が急激に増大しない水準に設定されており(実際には270NmまでNOxの発生量が急激に上昇しない水準に排気量が設定されました)、触媒によってNOxを還元できればトルクの上限を少し引き上げても規制値以内に収まりそうです。その場合には、すべての回転数においてトルクが向上し、性能向上をさらに実感できることでしょう。

(2020年10月8日補足:現状では変速機のトルク容量270Nmに制約されていますので、これは無理ですね。270Nmを出せる回転数が拡大することで、フラットな特性になりそうです。実用的な回転域で常に270Nm出せるようになったら、Skyactiv-Xの性能も向上しないと存在意義がなくなってしまいます。)

エンジン制御ソフトウェアの変更だけなら既存車にも適用できますが、エンジンのハードウェアに手を加えるとなると既存車には適用できません。その代わり後処理装置を追加すれば製造コストに跳ね返ります。

あとは値付けの問題で、強気な値付けができる時期ならコストと性能が上がった分だけ値上げするのでしょうが、新型コロナウイルスで世界的に購買力が落ちている中で車を売ろうとしたら実勢価格を下げる必要があります。もしかしたら、エンジンに後処理装置が追加されても価格を据え置いてお値打ち感を出すということもあるかもしれません。

もともとMazda 3やCX-30の重量の車に手頃なサイズのディーゼルエンジンが無かったためにディーゼルエンジン車の売上が伸び悩んでいましたが、もし1.8Lディーゼルエンジンの性能が向上するなら、やっとこのクラスの車に適したエンジンが登場することになります。

それにしても、もし噂通りだとしたら、性能向上を排気量拡大でやらなかったのは意外です。ラージクラスでは直列6気筒3Lのディーゼルエンジンが計画されており、それをベースに直列4気筒2Lエンジンを作るなら同一の燃焼モデルで安価に開発できそうですので、てっきりそうするものと思っておりました。2Lエンジンなら後処理装置無しでトルクの上限を無理なく300Nmくらいまで引き上げられそうですから、そちらの方がコストが安いはずです(ただしトルクを引き上げられるのはトルク容量を引き上げた新型変速機を採用する場合のみ)。1.8Lエンジンと2Lエンジンなら税金も同じです。もしかしてラージクラスの開発が遅れていることから、新2Lエンジンまでのつなぎとして、既にある触媒を1.8Lエンジンにつけることにしたのでしょうか。エンジンルームのスペースに余裕が無いのだろうかとも思いましたが、Skyactiv-Xはカプセル化した結果ディーゼルエンジンよりも大きいので、エンジンのサイズが制約となっているわけではないのではないかと推測します。

(2020年10月8日追記:CX-3も1.8Lディーゼルエンジンを積んでいますが、こちらはどうなるのでしょう。BセグメントのCX-3はMazda 3やCX-30よりも軽いので、高価なNOx還元触媒をつけてまで出力を上げる必要があるようには見えません。むしろ出力そのままで、CX-30用ディーゼルエンジンと性能で差がついた分だけ値下げした方が売れそうに見えます。)

2020年9月2日水曜日

ヤリスクロスとCX-3の価格

 トヨタのヤリスクロスの価格が発表されました。最安値をアピールするためのエントリーモデルのX“Bパッケージ” が1,798,000円(税込)であるのを除けば、1.5LガソリンエンジンモデルはCX-3の1.5Lガソリンエンジンモデルの価格と概ね一致します。CX-3の中で1.5Lエンジン車だけが魅力的な価格ですが、たしかにヤリスクロスの価格にマッチさせなければ売れません。そもそもCX-3の1.5Lエンジン車を出すこと自体がヤリスクロスのガソリンエンジン車へのマッチングでしょうし、事前にヤリスクロスの価格を予想してのことなのでしょうが、よく当たっていると思います。

ライズだとCX-3よりもやや安いですが、こちらはAセグメントですし1Lエンジンですので車格が違います。CX-3と競合するなら本命はヤリスクロスでしょう。というか、ライズに少し足すだけでヤリスクロスを買えるのでしたらそちらの方が魅力的かもしれません。

一方、ヤリスクロスのハイブリッド車の価格が200万円台前半なのに対してCX-3のディーゼルエンジン車の価格は200万円台後半で、CX-3の2Lエンジン車ですら200万円台半ばですので、これらはヤリスクロスに対して価格競争力があるようには見えません。どのみち今のCX-3の売れ筋は1.5Lガソリンエンジン車ですので、今更2Lエンジン車やディーゼルエンジン車を積極的に売る動機が無いのかもしれません。

そういえばと思って先代よりも安くなったというハリアーとCX-5の価格を比較してみると、ハリアーのガソリンエンジン車が300万円台、ハイブリッドが400万円台です。一方CX-5は2Lガソリンエンジン車が200万円台後半、ディーゼルエンジン車が300万円台前半と、CX-5の方が一回り以上安いです。ハリアーの2Lガソリンエンジン車の予算でCX-5のディーゼルエンジン車を買えます。どうやら同じ土俵で比較される車ではないようです。

2020年8月10日月曜日

Mazda 3のパワートレインの選択

 Mazda 3の2Lエンジン車にしばらく乗り続けて思うのは、速く走ろうと思えば走れるけれども、速く走るのには向いていないということです。高速道路で一定速度で巡航する分には問題ありませんが、頻繁に追い越し加速をするとせわしなくて気疲れします。あまり追越車線に出ず、左車線ででゆったりと走るのに向いているように見えます。2LエンジンはMazda 3のパワートレインの中で最も燃費が悪いですが、高速道路でダラダラ走ると17.5km/Lくらいは出ます。満タン給油で使える燃料が45Lですから、これで700km~750kmは走れます。

幸い、ゆっくり走るのはさほど苦になりません。デミオディーゼルで100km/hで巡航すると実に退屈なのですが、ガソリンエンジン車はディーゼルエンジン車よりもエンジンが静かで震動が少ないため、ゆっくり走っていても、いかにも遅く走っていますという感じはしません。また、車から入ってくる情報を五感で受け止めながら走れば意外と退屈しません車内は比較的静かですので、音楽でも聴きながらのんびり過ごせばよいのではないでしょうか。ゆったり走るなら16インチホイールの方が角が取れた乗り心地になりそうです。

  • 高めの速度でゆったり走りたいならディーゼルエンジン
  • 低めの速度でゆったり走りたいなら2Lエンジン
  • 低めの速度でメリハリをつけて走りたいなら1.5Lエンジン
尚、Skyactiv-Xは乗ったことがないため評価できず。もしかして高めの速度でメリハリをつけて走れるのでしょうか。速度域の高い欧州の道路で走るには2Lでは物足りなさそうです。欧州でSkyactiv-Xが売れているのは、値段の差が小さいのもありますが、やはりそちらの方が気持ちよく走れるのではないかと想像します。

2020年8月8日土曜日

CVTの加速感の無さはどうにかならないものか

普段はCVT車に乗りませんので、たまにレンタカーでCVT車に乗ると勝手が違って戸惑います。AT車だと発進時に徐々にアクセルを踏み込んで所要の加速度に到達したらアクセル開度一定加速度一定で巡航速度まで加速しますし、i-DMにもそのように調教されているのに対し、CVT車で同じようにアクセルを徐々に踏み込んでいくと、出足が鈍くてなかなか加速が悪いなと思ってアクセルをさらに踏み込むといつの間にかかなりの速度に達しています。CVT車に乗ると車の運転が下手になったような気分になります。アクセルをじんわりと踏み込んでいくとCVTがアクセル開度が小さい前提で加速を始めますが、その後アクセル開度が拡大するにつれ、CVTが慌てて加速度を増していきますので、いつの間にか意図した以上の加速度と速度になってしまいます。

ある程度運転しているうちに徐々にCVT車の勝手がつかめてくるのですが、CVT車の場合はアクセルを一定開度まで踏んだらずっとそのまま待っていると車が勝手に最も熱効率の良い状態で加速してくれます。いわば、アクセルペダルで加速度をコントロールするというよりもむしろ、アクセルペダルをスイッチのように使って、スイッチのオン/オフで走る感じです。これならアクセルを踏むか踏まないかしかなくてアクセル開度を微妙にコントロールする必要がありませんので、そういうものだと割り切れば誰でも簡単に運転できそうです。特にパワーの無い車でしたらアクセルをベタ踏みするかアクセルを踏まないかだけですのでさらに簡単ですし、こういうのが本来の意味でのパワーを絞り出す運転なのかもしれませんが、車の性能に制約されている感じがして面白くありません。

一定速度で巡航しているときにはエンジン回転数も一定ですし、回転数も低いため特に不満を感じません。高速域で伝達効率が悪いといっても80km/hや100km/hで走る分にはさほど影響ありません。加速感の悪ささえ解決すればすぐれた変速機だと思います。

2020年7月31日金曜日

クルーズコントロールの仕様変更について

Mazda 3やCX-30から採用されたクルーズコントロールは日本の道路で使うと急加速や急減速をするという理由で日本のユーザーから不評なようですが、開発者は本気で改善したと思っているようです。日本に住んでいるとマツダの開発者はテストドライバーの意見をきちんと聞いていないのではないかと思えてくるのですが、もしかして速度域の高い道路ではその方が合うのでしょうか。

クルーズコントロールの挙動が変なのは、設定された速度や車間距離と実際の速度や車間距離とのギャップが大きいときですが、流れている速度が高くてかつ速度ムラがなければそのようなギャップが生じにくいです。日本以外の高速道路では全般的に最高速度が高く、かつこれ以上だしたら危険な速度として最高速度が設定されていることから、最高速度を超過して走る車がほとんどなく、道路の最高速度をクルーズコントロールの設定速度にしておけばほぼ問題なく走れそうです。

しかるに日本の道路だと制限速度が低めな代わりに捕まる速度は他国並で、その間にグレーゾーンがあることや、全般的に遅い車や速度ムラのある車や遅いのに右車線に居座る車が多く、比較的混雑する道路ではとても走りにくいです。道路の最高速度をクルーズコントロールの設定速度にしておけばとりあえず走れますが、そうなると流れている速度よりも遅くなってしまい、自分は楽ですが後の車に迷惑がかかります。かといって設定速度を高めにすると流れが悪くて詰まってきたときに設定速度と実際の速度とのギャップが大きくなって急加速や急減速をします。むろん、日本でも空いている道路なら現状のクルーズコントロールの仕様でもさほど問題ないのですが、空いている道路を走っているドライバーの絶対数は少なく、ドライバーの大半は混雑する道路を走っています。

日本の道路に耐える仕様にすれば世界中どこでも通用しそうですし、今後100%人力で運転する機会が減少する世の中を見越して、クルーズコントロールのような運転補助や将来の自動運転に対しても過渡領域の作り込みをきちんと行わないと、本当の意味で「気持ちよく運転できる車」にはなりえないのではないかと思いますが、日本の特殊な道路事情のために開発のリソースをどこまで配分できるかは自動車メーカーの体力に制約されるかもしれません。次善の策として、日本仕様のみ第6世代車までのクルーズコントロールの制御アルゴリズムに戻すことならできるかもしれません。

2020年7月30日木曜日

クルーズコントロールの速度設定の操作をダイヤル式にできないものか

クルーズコントロールの速度設定は大抵、ステアリングの右側のスイッチの「+」「‐」ボタンで行います。一旦設定したらおしまいということならこれでも十分なのですが、道路状況に応じて設定速度をきめ細かく変化させる必要があるときには運転中にボタンをポチポチ押す必要があります。設定速度の数字はガラス面に投影されますので、運転中にそれを見ながら設定するわけです。意図した設定速度に設定できるまで時間を要しますし、その間ガラス面に投影された数字を見ることになります。もっと安全に操作できるUIはないものでしょうか。

追従式クルーズコントロールなら前車との距離に応じて減速されるのだからきめ細かい速度設定など不要ではないかと当初は思っていたものの、実際に使ってみると追い越し加速でアクセルを踏んだ後でアクセルを離すと、クルーズコントロールが急いで設定速度に戻そうとして、追い越した車のすぐ前でブレーキを掛けたりします。これは後車にとってとても迷惑ですので、設定速度自体を調整する必要があるわけです。正直、それでは何のための追従式クルーズコントロールなのだかよくわかりませんが、残念ながら現状ではそのような仕様になっています。

カーエアコンの温度設定はマニュアルエアコンでもオートエアコンでもダイヤル式になっていて、暑いと思えば左に回し、寒いと思えば右に回すだけで済みます。ダイヤルですので手元を凝視する必要もなく、運転中でも安全に操作できます。それならばクルーズコントロールの速度設定も同様に行えれば便利で安全なのではないかと思います。

問題は、そのダイヤルをどこに設定するかで、ステアリング右側のボタンのある場所は手元が見えにくいです。コマンダーノブは既にダイヤル式ですが、何らかのボタンを押してクルーズコントロール速度設定モードに切り替えなければならないでしょうし、カーナビ操作用のダイヤルと共用すると誤操作のリスクがあります。ウインカーレバーの先端はダイヤルですが、ここは既にライトの操作に割り当てられており、誤操作のリスクがあります。

2020年7月7日火曜日

Mazda 3のi-DM 5th Stageで少し走ってみました

5th Stageになってから少し走ってみたところ、青点灯するタイミングと白点灯するタイミングにはあまり違いを感じませんが、点数が渋くなったような印象を受けます。加減速時に青点灯させ、白点灯させずに走ってそこそこ良い点数を期待していても、エンジン停止時の点数は4.5点とか4.3点とかだったりします。青点灯したときの加点幅が小さくて白点灯したときの減点幅が大きいのでしょうか。

やるべきことは常に同じで、安全かつ滑らかな運転操作を心がけていればよくて、点数はあくまでも結果でしかありませんが、高い点数を取ることを目指すとなるとかなり難しそうです。

2020年7月1日水曜日

Mazda 3のi-DMで5th Stageに昇格しました

4th Stageに昇格してから少し厳しくなったかなと感じましたが、やるべきことはどのステージでも一緒なのと、Mazda 3という車の運転しやすさのおかげで、5th Stageに昇格しました。デミオディーゼルは停止にノーズが沈み込んで戻るときにショックが出ますので、4th Stage以上では停止時に白点灯しやすくて苦労しましたが、Mazda 3ではそういうことがありません。やはりノーズの軽いガソリンエンジン車は運転が楽です。Mazda 3で白点灯するのは主に危険回避のためにブレーキを踏まされる場面くらいです。

4th Satageであってもある程度の加速度・減速度で加速度一定・減速度一定の運転をすると青点灯します。交差点を曲がる際には停止寸前までスピードを落としてゆっくり曲がる方が青点灯しやすいです。高速道路のランプウェイでは舵角一定速度一定で青点灯するはずなのですが、最近遠出していませんので、4th Stageでの挙動を確かめることができませんでした。

ある程度空いている道路では加速時と減速時に青点灯させやすいのですが、混雑する道だと前の車の動きに合わせて緩慢に運転する必要がありますので緑点灯のままです。加点が無いと4.5点が続きますので、運転操作に特に問題が無くても点が下がります。そのため街乗りばかりだとなかなか点が上がりません。安全かつ円滑な運転が本来の目的ですから、これは仕方ありません。

2020年6月18日木曜日

アクセルペダルとブレーキペダルの位置

レンタカーでソリオを運転する機会があったのですが、これは典型的な日本の小型車でした。アクセルペダルが左に寄っていて、ブレーキペダルを踏んだ際にアクセルペダルに引っかかって、停止直前にブレーキを踏みながらアクセルも吹かすことになってしまい、制動距離が伸びてしまいました。一方、同じ吊り下げ式アクセルペダルであっても新型カローラのペダルは優秀で、アクセルペダルのコントロールがしやすいだけでなく、ブレーキペダルを踏んでいる際にアクセルペダルに引っかかることはありませんでした。操作感があまりに自然なので「今のカローラはオルガン式ペダルなのか」と思って信号待ちのときにアクセルペダルの様子を確かめてみたら従来通りの吊り下げ式でした。

その後オルガン式ペダルのマツダの車を運転すると、ブレーキペダルの位置がアクセルペダルの位置よりもだいぶ手前に出ていることから、ブレーキペダルを相当踏み込まない限りつま先がアクセルペダルに届くことはありませんでした。たしかに、車庫入れで停止直前にブレーキを深く踏み込んでいるときにアクセルペダルに引っかかることがたまにありますが、ブレーキペダルの踏力が大きい一方でアクセルペダルの踏み込み量が僅かであることから、大事には至っていません。アクセルペダルの少し左側にかかとを置いてアクセルペダルとブレーキペダルとを踏み替える限り、ブレーキペダルを踏むことを意図しているときには、たまたまアクセルペダルに触れてしまうことはあれ、ブレーキペダルを踏むのと同じような感じでブレーキを踏むときと同じような踏力でアクセルペダルだけを踏むことはありません。

一方、水野和敏氏へのインタビュー記事では以下のように記されています。
モノ凄い発進駆動力のあるR35GT-Rを開発した時に、ブレーキペダルの配置やストローク範囲と合わせてなぜオルガン式ペダルでなく、吊り下げ式ペダルにしたかの理由のひとつもこれ。
ブレーキペダル誤操作でアクセルも同時に共踏みした場合、吊り下げだと踏んでいくと、つま先が空振りしてくれる場合もあるのに対し、オルガン式はかかと部分が固定されているのでどこでも踏めてしまうから。
この記事だけ読むと吊り下げ式ペダルよりもオルガン式ペダルの方がアクセルペダルの誤操作が多いかのように見えますが、いみじくもその直後に
危ないか危なくないかはレイアウトとの関係やストローク量や操作力とのバランスなどで一概には言えないけど……。
とあるように、吊り下げ式だからとかオルガン式だからとかいった問題ではなく、レイアウトとの関係やストローク量や操作力とのバランス次第のように思えます。設計が良ければオルガン式ペダルであってもアクセルペダルを深く踏み込んでしまうことはありませんし、吊り下げ式ペダルであっても操作性が良好だったりします。反対に、オルガン式ペダルであっても設計が悪ければ水野氏が危惧するような事態が起きてもおかしくありません。特定の方式だけ取り上げて優劣を論じることに意味があるとは思えません。

2020年6月16日火曜日

Mazda 3のメーターパネルへの映り込み(その2)

夏至が近づいて太陽高度が高くなっていくにつれ、メーターパネルのプラスチックカバーの下半分に直射日光が当たるようになりました。メーターパネルからの光がプラスチックカバーを透過してドライバーの目に入るはずなのですが、プラスチックカバーに強い直射日光が当たると、日光の当たったプラスチックカバーばかりが見えてしまい、その向こう側にあるメーターパネルの下半分が見えにくいです。特にプラスチックカバーの下半分は水平に寝ていて埃が積もりやすいのでなおさらです。これは着座位置によりません。

せっかくプラスチックカバーへの反射光がドライバーの目に入らないように工夫されているのに、却ってそれが仇となっているようです。幸い、メーターパネルの下半分にはさほど重要な情報が表示されていませんが、「i-Stop」と「Hold」はメーターパネルの下半分でしか表示されません。

もしかして日よけを下ろしたら大丈夫かと思って試してみるも効果なし。それだけAピラーが寝ているということなのでしょう。ソフトウェアの不具合ならまだしもハードウェアの構造的な問題ですので、解決しそうにありません。もっとも、直射日光が当たる季節と時間帯は限られていますので、そのときだけの我慢です。

2020年6月8日月曜日

Mazda 3のi-DMで4th Stageに昇格しました

しばらく前にi-DMの5th Stage解放したものの、混雑する市街地の走行ばかりでi-DMの点数がなかなか伸びなかったため、だいぶ時間がかかりました。走りにくい道はi-DMの点が下がりやすい道でもあります。それでもやっと4th Stageに昇格しました。

4th Stage以上では青点灯が渋く白点灯が厳しい傾向があります。デミオディーゼルでは停止直前につんのめって減点されるのを避けるのに苦労していましたが、Mazda 3のガソリンエンジン車は前が軽いことから特にそういうことはありませんので、比較的楽です。それでも白点灯は若干厳しくなった印象を受けます。例えば、曲がり角で向きを変えてから加速する場面とか、対向車をやり過ごしてから路上障害物を避けるために右に出るときとかの評価は厳しくなったように感じました。また、混雑した道路で前車に追従して走ると緑点灯しかしなくて、運転に特に問題がなくても平均点が4.5点に近づいたりします。しかし、やるべきことはどのステージでも同じですし、点数は結果でしかありません。

2020年6月7日日曜日

いまどきのCVTとマツダATの将来

マツダ車の燃費を他社の最新の車の燃費と比較すると、WLTCモード燃費のうち、郊外や高速道路といった比較的高めの速度域でマツダ車の燃費が劣るのが気になります。マツダが10年来6速ATを使い続けている一方で、他社のCVTではギアと併用することでCVT本体を小型軽量化して動力伝達効率を改善しつつ、レシオカバレッジを拡大して高速域での燃費を改善しています。

例えば日産とスズキと三菱が採用しているジヤトコの副変速機付CVTや、トヨタの発進段付CVT(ダイレクトシフトCVT)や、ダイハツの高速域で歯車に動力を配分して動力伝達効率を改善しているCVT(D-CVT)等です。CVT単独でレシオカバレッジを大きく取ろうとするとプーリーが大きく重くなってしまい、ただでさえステップATよりも大きくて重いCVTがさらに大型化してしまい、そのままでは小型車に乗せられません。そのため、無段変速でエンジンのトルクバンドを最大限活用して燃費を改善できる一方で、レシオカバレッジの狭さから特に高速域の燃費に課題がありました。そこで歯車を補機としてCVT本体の大きさを抑えることで解決しているわけです。

各社のATやCVTのレシオカバレッジをまとめたページがあり、便利です。これを見るとマツダの6ATのレシオカバレッジはだいたい6前後です。カローラに採用されている旧来のCVTのレシオカバレッジが6.263と、この時点で既にCVTの方がレシオカバレッジが大きいですが、RAV4のダイレクトシフトCVTのレシオカバレッジは7.555と8AT並の数字です。ノートやスイフトが採用しているジヤトコの副変速機付CVTのレシオカバレッジは7.284あります。この一覧には載っていませんが、ダイハツのライズに導入されているD-CVTのレシオカバレッジは7.3と、7AT並の数字です。スバルのインプレッサのCVTはギヤを併用しているわけではありませんが、それでもレシオカバレッジが7.031あり、つい最近まではレシオカバレッジで優位にあり、水平対向エンジンの燃費の悪さを補っていたことが見て取れます。

となると、いまどき7AT相当のレシオカバレッジでないと高速巡航時の燃費で競争力が劣ることになります。ATでレシオカバレッジを拡大しようとしたら6ATのままギアをワイドにするか、あるいは多段化ですが、ギアがあまりにワイドになればトルクバンドのピークから外れて低速域や中速域での燃費が悪くなりますし、かといって多段ATは重くて高価ですので小型車に積むには厳しいです。

マツダはさしあたり6ATのまま、直列4気筒のSkyactiv-Gに気筒休止を導入することで高回転低負荷の高速巡航時の燃費を改善しようとしているようです。環境規制が厳しく速度域の高い欧州向けで、CX-3の2Lエンジンに気筒休止を順次導入しているところです。コストがこなれてきたら日本向けにも導入してほしいものです。ただ気筒休止はパワーに余裕のあるエンジンでないと費用対効果がなくて、とりわけ排気量課税の日本では排気量の小さいエンジンが好まれますし、高速道路の速度域が低ければ高速巡航時の燃費を改善しても効果が限られています。

変速機側で解決するとしたら、CVTが歯車という補機を導入してレシオカバレッジを拡大したのと同様に、6ATに補機を付けて低速域でのトルクを太くすることで、ギアを高速寄りにするというやり方もありえます。3年近く前のmotor-fanの記事では「どうせ電動化するのだからトルクコンバータの代わりに電気モーターを付ければよいのではないか。もはや変速機単体で多段化する意味はない」としています。最近はマイルドハイブリッドが主流になりつつありますので、最初から発進時や変速時にモーターアシストする前提でそれに最適化された設計すればよいのかもしれません。モーターでトルクを調整する前提であればGVC+の制御も容易になります。

低速域を電気モーターに担わせるべきなのは、電気モーターが低回転で高トルクを発生させるからであり、また、電気モーターは回転数が上がると逆起電力が発生してトルクが細くなるからです。一方、ガソリンエンジンは低回転でトルクが細く高回転でトルクが太くなりますので、低回転側は電気モーター、高回転側はエンジンという役割分担が一般的です。低回転側を電気モーターに任せることができるなら、よりハイギアードにすることができます。その副産物として変速機のトルク容量に余裕ができることから、よりトルク容量の小さい、小型で軽いATに置き換える余地ができます。そうなればマイルドハイブリッドシステムのような補機の重量とコストの影響を軽減することができます。

2020年6月6日土曜日

CX-30の塗色について

CX-30の外観の特徴は車体裾部の巨大な樹脂モールです。これのおかげで上側がスリムに見えますが、色によっては樹脂モールが目立ってしまいます。例えばソウルレッドだと樹脂モールが目立つ印象があります。ソウルレッドのギラギラした塗装と樹脂モールのざらざらした質感とがあまりに違っているためです。樹脂モールをピアノブラック塗装にすればまだましかもしれませんが、そんな傷つきやすい場所をピアノブラック塗装にしたら実用に耐えません。

ポリメタルグレーのような暗めの色だと樹脂モールの黒が溶け込んで目立たないのですが、代わりに車体後部が腰高な印象を受けます。リアハッチの下側を凹ませて腰高に見えないように工夫しているものの、リアウインドウが寝ているため、どうしてもリアハッチが腰高に見えてしまいます。

CX-30の色のうちいいなと思ったのは意外にも白でした。白と黒とでは明度が対極にあるため、パッと見ると白い塗色が目に付いて、黒い樹脂モールが目立ちません。それでいて白い部分の浮き上がったところだけが目立ちますので、腰高感もありません。白塗料には光沢感が無いため、樹脂モールの光沢感の無さとマッチしていますし、リアハッチの形状にしても、リアハッチの凹んでいる部分もあまり目立ちません。他にも光沢感が無くて明度の高い色であれば似合いそうですが、今のところ白以外でそのような色を思いつきません。CX-30専用の新色を開発しないと難しそうです。

2020年6月5日金曜日

街乗りでスポーツモードで走ってみました

最近は車に乗るにしても近所の街乗りばかりです。穏やかに発進しようとすると青信号発進時にもたつく感じがありますので、試しにスポーツモードにしてみました。

出足は楽です。アクセルを踏み込んでもいまいち加速しないのでさらにアクセルを踏み込んだら急加速して白点灯、ということがありません。エンジン回転数は発進時には3000回転くらい、巡航時には2500回転付近を維持しており、1.5Lエンジンに似た感じですが、エンジンの遮音が行き届いていますので、別段不快ではありません。減速時には先にエンジンブレーキが効いてしまいますので、フットブレーキによる減速度が下がり、減速時に青点灯しにくくなりました。直前まで高めの速度を維持すればよいのですが、別に速く走ることを目的としているわけではありませんので、i-DMのために敢えてそうするつもりにはなれません。

燃費はざっくり1割ほど下がった感じですが、エンジンはたまにしっかり回さないと調子が悪くなりますので、たまにはそんなことがあってもよいかと思います。

2020年6月4日木曜日

Mazda 3のステアリングホイールの直径

BP Mazda 3とDJデミオとを乗り比べてみると、DJデミオの方がステアリングホイールの直径が小さい一方で、微速域でステアリングが軽くて車庫入れの際にステアリングを切りやすくて車庫入れが楽な印象を受けます。一方、Mazda 3のステアリングホイールは微速域でも重く、かつ大きく回す必要があるため、車庫入れでステアリングを回すのが追い付かないことがあります。しかもホイールベースが大きいため、ステアリングを回すのが追い付かないと意図した通りに曲がり切れません。

実際のステアリングホイールの大きさはどれくらいかと思って調べてみました。DJデミオ、Mazda 3ともに直径37cmでした。見た目ではデミオのステアリングホイールの方が小さく見えるのですが、中央のエアバッグが大きいのと、ステアリングホイールが太目であることからそのように見えるだけのようです。Mazda 3のステアリングを大きく回す必要があるのは、単にステアリングのギアがスローなだけでしょう。

Mazda 3のステアリングの方が重く感じられるのはタイヤの太さから容易に想像できるもので、デミオの185mmに比べてMazda 3の18インチタイヤの幅は215mmです。Mazda 3でも16インチタイヤでしたら幅が205mmですので、こちらの方が微速域ではステアリングを切りやすいのではないでしょうか。さらに、デミオディーゼルの前輪の空気圧は260kPaと高めですので、タイヤ接地面が小さいというのもあるかもしれません。

パワステは重めで電動パワステの介入量が少なめなのが好きですが、車庫入れ等の微速域ではMazda 3のパワステはもう少し軽くしてもよいのではないでしょうか。

2020年5月30日土曜日

Mazda 2 Smart Edition

販売のてこ入れか、Mazda 2にSmart Editionという特別仕様車が出ました。これは、15Sや15S Proactiveというガソリンエンジンの下位・中位グレードに、ディーゼルエンジン車と同様の装備をつけたものです。15S Proactive Smart Editionでは以下が標準でついています。

  • MRCC(全車速対応追従型クルーズコントロール)
  • ALH(アダプティブLEDヘッドライト)
  • レーンキープアシスト
  • 交通標識認識システム(TSR)
  • 360℃ビューモニター+フロントパーキングセンサー
  • ステアリングシフトスイッチ
長距離乗らないけれども普段使いで快適な装備が欲しいという人向けには15S Smart Editionがあって、以下が標準でついています。
  • 360°ビューモニターフロントパーキングセンサー
  • スーパーUVカットガラス
  • IRカットガラス
  • ダークリンテッドガラス
アルミホイールや16インチホイールやレザーシートにこだわらない人にとってはこれで十分ではないでしょうか。最新のヤリスやフィットに比べてMazda 2は設計が古く燃費もいまいちという中で、古い分だけ実質的に値下げし、併せてデザインに加えて長距離向けの装備も売りにしたいという意図でしょうか。コンパクトカーでディーゼルエンジンというのはMazda 2の唯一無二の価値ですが、日常的に高速道路で長距離走る人以外にとってはディーゼルエンジンは扱いにくいですし。それに、クルーズコントロールをつけて高速道路を巡航するなら、そんなに太いトルクは必要ありません。

もしやと思ってヤリスの安全装備を調べてみたら、以下が標準装備でした。わかりやすくするためにマツダの用語に置き換えています。

  • レーンキープアシスト
  • レーダークルーズコントロール
  • HBC(ハイビームコントロール)
  • 交通標識認識システム(TSR)
  • UVカット機能付プライバシーガラス
  • ステアリングシフトスイッチ
さらに以下はオプションです。
  • ブラインドスポットモニタリング(BSM)
  • 360°ビューモニター
たしかに、既にあるものくらいは気前よくつけないとヤリスに対して明らかに見劣りします。安いグレードがベースで内外装が簡略化されているのは、内外装についてはヤリスに対してまだ優位にあるとの判断でしょうか。

うれしいことに、ついにTVチューナーとCD/DVDプレイヤーの強制抱き合わせが無くなりました。さすがに今や音楽再生も動画もスマホの時代ですのでやっと時代に追いついたかと思いきや、ヤリスではオプションですので、つけないことも可能で、結局これもヤリスへの追従でしょうか。

ネット見積で乗り出し価格をはじいてみると、従来のグレードよりも20万円くらい割安になっています。長距離向け装備のためにディーゼルエンジン車を買う必要がなくなりましたので、それも含めれば50万円くらい安くなっています。

できれば、これと同じようなSmart EditionをMazda 3の15Sや15S Touringにも導入してほしいものです(といっても既にMazda 3を買ってしまった人は直接恩恵を受けることはできませんが)。1.5Lエンジン車は2Lエンジン車に比べて明らかに非力で遅いですが、その代わり燃費が良く免許にやさしいです。

2020年5月27日水曜日

Mazda 2ガソリンエンジン車とヤリス1.5Lガソリンエンジン車の燃費の比較

ヤリス1.5Lは新型のダイナミックフォースエンジンと発進段付きのダイレクトシフトCVTを積んでいますので、WLTC燃費が優れているのではないかと思ってMazda 2のWLTC燃費と比較してみました。対象はFFのAT車です。

【Mazda 2 15S】
1060kg
平均:19.0km/L
市街地:15.2km/L
郊外:19.4km/L
高速道路:20.9km/L

【ヤリス 1.5L G】
1000kg
平均:21.4km/L
市街地:15.7km/L
郊外:22.6km/L
高速道路:24.1km/L

こうして数字を見比べてみるとヤリスの燃費の良さが際立ちます。Mazda 3とカローラツーリングとの燃費を比較したときと同様に、市街地モードではさほど差がありませんが、郊外や高速道路では差がついています。

車体の軽さもさることながらCVTの効率とエンジンの熱効率が効いているようです。CVTは高速域で動力伝達効率が悪いと言われていますが、実際にはCVTの方が6ATよりもレシオカバレッジが広い分だけ高速域でエンジン回転数を落とすことのできる効果の方がまさっているようです。コストや重量を考えるとこのクラスでは6ATで精いっぱいなのかもしれませんが、高速道路巡航中にエンジン回転数が高いのはどうにかならないものでしょうか。

エンジンについてはSkyactiv-Gの熱効率が38%に対してダイナミックフォースでは41%とのこと。特殊な仕掛けがあるわけではなく、普通の自然吸気エンジンなのにSkyactiv-Xに匹敵する熱効率なのは大したものです。ダイナミックフォースエンジンは熱効率重視の超ロングストロークエンジンですが、高回転まで回ることで出力を稼いでいるようです。3気筒で熱効率で有利ということもあってトルクもMazda 2のエンジンよりも少しまさります。また、Mazda 2のタイヤが185/65R15なのに対してヤリスのタイヤは175/70R14タイヤと細くてホイールが軽い、すなわちばね下重量が軽いというのも効いているのではないでしょうか。見た目のためにホイールをいたずらに大きくするのはいい加減やめにしてほしいものです。

Mazda 2の燃費を良くしようとしたら4-2-1排気管をつけて圧縮比を13に上げるくらいでしょうか。あとは燃費やパワー感以外の魅力を訴求できるかでしょうね。将来的にはSkyactiv-Xの性能とコストがこなれてきて、普通の値段で1.5LのSkyactiv-XをMazda 2に積めればよいのですが、その頃にはトヨタのパワートレーンももっと先へ行っているでしょう。

ちなみに旧来のCVTとエンジンを積んでいるヤリスの1Lエンジン車はというと、

【ヤリス 1L G】
970kg
平均:20.2km/L
市街地:15.3km/L
郊外:21.8km/L
高速道路:22.4km/L

市街地の燃費はMazda 2とほぼ同じですが、旧型のCVTを積んでいてローギアードで高速道路で不利な割には、郊外や高速道路でなかなか健闘しています。車体の軽さが効いているのでしょうか。ヤリスの1.5Lエンジン車よりも劣るのはパワートレーンが古かったり低速向けのセッティングだったりしますから仕方ありません。街乗り限定なら燃費の差はさほどありませんし、何よりも車両価格が安いので、近所の買い物用の車としてならこれでもよいのかもしれません。

もちろん実燃費はまた別の話ですが、それは乗ってみないとわかりません。機会があればレンタカーでヤリスに乗ってみたいものです。

2020年5月12日火曜日

Mazda 3にアルミテープを貼ってみました(その2)

Mazda 3の空力性能には特に不満がなかったのですが、2Lガソリンエンジンの燃費には全然満足していませんので、試しにいろいろな方が効果ありとされている吸気系の樹脂パーツにアルミテープを貼ってみました。たしかに空気が高速で流れる場所ですし、樹脂パーツの多い場所でもあります。

エンジンルームを覗いてみたら、エアエレメントとエンジンとの間のパイプが10cmくらいしかなくて、しかも蛇腹管がついているといってもほとんど真っすぐでしたので、随分効率の良さそうな吸気系だなと感心しました。ガソリンエンジン車はエンジンルームのスペースに余裕があるせいか、こういうことができるのですね。だったらもっと燃費が良くならないものかとも思いますが。ちなみにエンジンルームがギチギチのデミオディーゼルのパイプは2か所で曲がっていて50cmくらいありました。Mazda 3のディーゼルエンジン車のエンジンルームの写真を見ても同様でした。

その足で近所に買物に出ましたが、低回転時の音は静かになったような印象を受けました。おとなしくなったのだろうかと思いきや、停止時にアクセルペダルを離してブレーキを踏もうかと思ってからブレーキを踏みはじめるまでの間に思いのほか車が前に出ている印象があり、停止目標までの距離に余裕がなくなったせいか、i-DMの点数が下がりました。おそらく慣れの問題だと思います。しかし、近所の買物とはいえ肝心の燃費の数字はまだ良くなったようには見えません。燃費の数字が改善するまでは効果を認める気になれません。

パワステが少し重く感じられたのは前回と同様で、これなら高速道路での運転が楽そうです。

2020年5月8日金曜日

Mazda 3にアルミテープを貼ってみました

他にすることもありませんので、とりあえずMazda 3にアルミテープを貼ってみました。ネット上を探してみてもMazda 3にアルミテープを貼った事例はなかなか見つからず、唯一見つかったのはステアリングコラムにアルミテープを貼った事例のみです。

たしかに第7世代車から空力設計が改善されたようですし、今まで乗った限りでは、路面の凹凸を拾ってガタガタすることはあってもフワフワすることはありませんでした。雨天時にリアハッチが汚れるのは相変わらずですが、雨天時に後方乱流でリアハッチが汚れるのは静電気が帯電しているからというよりもリアオーバーハングが短いからでしょうから、放電することで効果があるようには思えません。それに、せっかくバランスが取れているのに、下手にいじってバランスが崩れてしまっては勿体ないです。

とはいえ、もし効果が無いなら害もないでしょうし、たとえ害があってもアルミテープをはがすことはいつでもできますので、とりあえず貼ってみました。最初はなぜか効果を体感しやすいステアリングコラムからです。第一印象は、センター付近の電動パワステの介入が始まるあたりの挙動がなんだか気持ち悪いなというものです。これはもしかしたらセンター付近の電動パワステの挙動が気持ち悪いのがわかりやすくなったのかもしれません。まっすぐ走るときに楽をしたいので、センター付近に遊びがある方が好みです。それに慣れてくると、パワステが少し重く感じられるようになりました。もともとパワステは重めが好みですので、これはしばらく続けてみようと思いました。

あとは空気抵抗が大きくプラスチックパーツに帯電しやすいサイドミラーの下や、後方乱流の発生しやすいリアハッチのプラスチックやリアバンパーの裏にもアルミテープを貼ってみましたが、それでどうなるかは走ってみないとわかりません。高速道路でボディーの座りが良くなって乗り心地が良くなったり燃費が良くなったりすることを期待しているのですが、なかなか高速道路を走る機会がありません。

2020年5月6日水曜日

CX-3と競合車種の価格を比較する

CX-3の1.5Lエンジン車は2Lエンジン車よりも50万円も安いですが、これはMazda 3の2Lエンジン車と1.5Lエンジン車との価格差20万円よりもかなり大きいです。となると競合車に合わせた戦略的な値付けだろうとの推測のもと、価格を見てみました。

まず、CX-3の1.5L車の価格は以下の通り。

  • 15S(2WD):189200円(税込)
  • 15S Touring(2WD):1991000円(税込)
真っ先に競合と推測されるライズの価格は以下の通り。
  • Z(2WD):2060000円(税込)
  • G(2WD):1895000円(税込)
  • X"S"(2WD):1745000円(税込)
ここで注意が必要なのはマツダ車は全般的に標準装備が多いため、乗り出し価格を同じに揃えようとすると、本体価格が少し上の車との比較が必要になることです。となるとZやGがターゲットになります。ライズはすべて1L3気筒ターボですが、性能的には1.5L自然吸気エンジンと同じくらいです。燃費については軽いライズの方が有利です。

次にヴェゼルの価格を見てみると、同じく2WD車の税込価格でも1.5Lガソリンエンジン車、ハイブリッド車ともに250万円~300万円となり、CX-3の2Lエンジン車やディーゼルエンジン車とほぼ同じ価格です。

CセグメントのCH-Rの価格は、ガソリンエンジン車で250万円前後、ハイブリッド車で300万円くらいと、CX-3の2Lエンジン車やディーゼルエンジン車とほぼ同じ価格で、CX-3の上位グレードの値付けがヴェゼルやCH-Rを意識したものであることが見て取れます。とはいえ、CセグメントのC-HRやBセグメントながら車内の広いヴェゼルと競合するためにはCX-3では難しくて、その役割をCX-30が担うようになったのではないでしょうか。CX-30もほぼ同じ価格です。

スズキのXbeeは2WD車の価格でほぼCX-3の1.5L車と同じ値段ですが、Xbeeの発売はだいぶ前ですので、今までは競合だと思っていなかったようです。となるとCX-3の1.5Lエンジン車の値付けは、最近よく売れているライズ/ロッキーを意識したものでしょうか。

2020年6月15日発売予定の日産キックスや2020年秋に発売予定のヤリスクロスの価格はまだ公表されておりませんが、おそらくライズより少し高いくらいでしょうか。もともと新興国向けのキックスならライズと同じくらいの価格にできるでしょうが、ヤリスクロスは主に欧州向けですし、パワートレインも一回り上ですので、もう少し高そうです。ヴェゼルと同じくらいでしょうか。

(2020年5月24日追記)その後キックスの価格が公表されました。e-Powerで280万円とヴェゼルやC-HRやCX-30と同じ価格帯でぶつけてきたようです。

2020年5月5日火曜日

Mazda 3のi-DMを5th Stageまで解放してみました

今まで第7世代車のi-DMを5th Stageまでにする方法がわからなかったためずっと3rd Stageにおりましたが、このたび解放方法を説明する動画を見てやっと解放方法がわかりました。さすがに動画だととてもわかりやすいです。手順は以下の通り。

1)Startボタンを2回押してOnにする(中央のメーターが起動して「Mazda 3」と表示される)。
2)Infoボタンを10回押す(1秒間隔くらい)。
3)中央のメーターに「3rd」と表示されたら、メーターパネル右下の輝度調整ボタンのーボタンを長押し(5秒くらい)して「3rd」と「5th」を切り替える。
4)Startボタンを押して電源を落とす。

尚、第6世代車の手順は以下の通り。

1)Startボタンを2回押してOnにする。
2)トリップメーターのボタンを6回押す。
3)メーターパネルに「3rd」と表示されたらトリップメーターのボタンを押して「3rd」と「5th」を切り替える。

第7世代車になってどうして操作手順を変えたのか謎です。そもそもが隠しコマンドですので、より直感的な操作になったわけでもありません。誤操作を防ぐために操作手順は変えないのが普通ですが、通常の操作では出てこないような隠しコマンドですので誤操作の余地がないとか、やはりあまり知られたくないとかあるのでしょう。第7世代車には普通の車にあるようなトリップメーターのボタンが無くなってメーターパネル左下に同じ機能を持つ平たいボタンが設置されましたので第6世代車のアナロジーでいろいろ試しましたが、Infoボタンを10回押すという発想はありませんでした。

本来なら3rd Stageでコンスタントに5.0点を出せるよう努めるべきなのでしょうが、上が見えないとやる気が出ませんので、とりあえず5th Stageまで昇格できるよう設定しました。合わないなと思えばいつでも3rd Stageまでに戻せます。実際にやってみると、Infoボタンを押すのはゆっくりでないとうまく認識されません。また、漫然と押し続けていると3rdと表示された画面を行き過ぎてしまいますので、慎重な操作が必要です。無事5th Stageまでに切り替えて再度立ち上げた後でi-DMの画面を見たら1st Stageに戻っていました。おろしたての新車の気分をまた味わえるのは楽しみではありますが、最近は車に乗る機会が乏しいので、4th Stage昇格どころか、3rd Stageにもいつ復帰できるかわかりません。

その後エンジンをかけて始動したら、青点灯するものの、1st Stageにしてはあまり気前が良くないなと思ってi-DMの画面を見たら3rd Stageのままでした。とりあえず1st Stageからやり直す必要はなくなりましたが、それでも4th Stage昇格まではだいぶかかりそうです。

2020年4月30日木曜日

Mazda 3の2Lガソリンエンジン

1.5Lエンジンよりは回転数が低いものの、当然ディーゼルエンジンよりはよく回ります。青信号発進で普通に加速しても2500回転まで回りますし、アクセルペダルを少し深く踏むと3000回転くらいまで行きますので、2Lエンジンでもエンジンを回した感は得られます。

高速道路ではもともと2000回転くらい回っていますので、追い越し加速でアクセルを踏み込むと3000回転から最大4000回転くらいまで上がります。1.5Lエンジンと異なり踏めば踏んだなりに加速しますし、高速道路の速度域でもちゃんと加速します。

エンジンルームはそこそこ遮音されていますので、アクセルを踏み込んでエンジンを回すと「ぶいーん」と遠くの方で何かが回っているような音がします。「ぎゅいーん」ではありませんので、目一杯エンジンを回したい人には物足りないかもしれませんが、これ以上盛大な音がすると高速道路で疲れてしまいます。

2020年4月26日日曜日

Mazda 3の満足な点と不満な点のまとめ

満足な点

  1. 走る曲がる止まるのすべてにおいて、とてもよくしつけられており、素直で扱いやすいです。
  2. 1.5Lエンジン車には及ばないもののノーズが比較的軽いので、海沿いや尾根上のワインディングでぬるぬる曲がります。
  3. 長距離走っても疲れにくいです。
  4. 踏力でコントロールするブレーキ。デミオディーゼルから乗り換えた直後には期待したほどブレーキが効かない印象でしたが、慣れれば踏力一定減速度一定の一段ブレーキで減速できるためすこぶる快適。
  5. 360°ビューモニターはあれば便利。俯瞰画像よりもむしろ側面や前面のカメラが役に立っています。
  6. 交通標識識別システムはたまに誤認識があるものの便利です。
  7. ガラス投影式のアクティブドライビングディスプレイは視認性が大幅に向上しました。
  8. ALHのハイウェイモード。夜間の視認性が大幅に向上。
  9. 静粛性とオーディオ。
  10. あまり飛ばさずにのんびり走る分には快適。
不満な点
  1. 燃費。条件に恵まれれば18km/Lくらいまで出るのですが、燃費のスイートスポットが限られており、外れるとたちどころに燃費が悪化します。街乗りで10km/Lは仕方ないにしても高速道路で燃費を気にせずに走ると15km/Lしか出ません。上り坂ではたちどころに燃費が悪化します。同じように走っても1.5Lエンジンより実燃費が劣るのはどうしてでしょう。トルク容量270Nmの変速機との相性が良くないのでしょうか。先代アクセラの頃からある組み合わせですので、ATの制御はもう枯れていてもよいはずなのですが。
  2. 航続距離。タンク容量51Lのうち実際に使えるのは45Lだけで、無給油で走れるのは600kmからせいぜい700kmくらい。土日に高速道路で往復といった使い方だと無給油で往復できません。
  3. クルーズコントロールやステアリングアシスト等の電子制御の完成度の低さ。人力で運転する方が運転しやすいです。ソフトウェアの更新で対処できるでしょうから、サービスキャンペーンでソフトウェアを更新してほしいです。
  4. ハッチバック車特有の車体後方の汚れやすさ。
  5. フロントレーダーが着雪しやすく、降雪時に走行するとすぐに使えなくなります。
  6. 着座位置が高いとメーターパネル下半分への映り込みで見えづらいです。
  7. 高速道路での巡航中にアクセルを踏むとすぐにシフトダウンしてせわしないです。ガソリンエンジン車は本来そういうもので、ディーゼルエンジン車と比較しなければさほど問題ないのでしょうけど。

2020年4月25日土曜日

今更ながらCX-3に1.5Lガソリンエンジン車が登場しました

2020年4月23日にCX-3の1.5Lガソリンエンジン車が発売されました。

とりあえず諸元データを見てみると、エンジンの圧縮比は13ですので、Mazda 3と同様に4-2-1排気管付で、4-2-1排気管無で圧縮比12のMazda 2と差をつけています。CX-3のエンジンルームだと4-2-1排気管をつけるスペースがあるようです。

変速機については、2Lエンジン車がMazda 3よりも最終減速比高めなのに対し1.5Lエンジン車ではMazda 3と同じ最終減速比になっています。1.5Lも2Lも同じエンジンを積んだMazda 3よりも100kg以上軽いので、よく走りそうです。CX-30との比較では2Lエンジンでも150kg軽く、1.5Lエンジンでは200kg近く軽いです。一方、1.5Lエンジンを積んだMazda 2よりも150kgほど重いです。しかしMazda 2の1.5Lエンジン車が最終減速比低めで低い回転数でゆったり走らせるのに対して、CX-3ではMazda 3と同様にローギアードで積極的にエンジンを回しますので、1.5Lエンジンの長所を生かしやすそうです。先代アクセラの1.5Lよりも70kg軽いため、1.5Lでも軽快に走れそうです。

2Lガソリンエンジン車と燃費を比較してみるとやはり1.5Lの方が1km/Lほど燃費が良いです。高速道路では差が縮まりますが、街乗りで燃費が良いのは魅力です。一方、Mazda 2よりも2km/Lほど劣ります。

装備については、コストを下げ2Lエンジン車と差をつけるためにMRCC、TSR、ALH無しですが、街乗り主体でしたらおそらく問題ないでしょう。LEDヘッドライトはカバーと一体になったユニットで1基10万円以上と高価ですので、コストを下げようとすると真っ先にここに手をつけることになります。ホイールは16インチのみですが、Bセグメントのシャシーですので16インチの方が合いそうです。

価格については、装備を簡略化することで2Lエンジン車よりも60万円ほど安いです。従来2Lエンジン車はCX-30の2Lエンジン車とさほど変わらない値段で、同じ値段でCセグメントのCX-30を買えるのにわざわざBセグメントのCX-3を買う動機はありません。CX-30ですらあと15万円出せばCX-5に乗れます。かといって今更CX-3のディーゼルエンジン車や2Lエンジン車を値下げするわけにもいかず、装備を簡略化した1.5Lエンジン車を出してCX-30のガソリンエンジン車よりも50万円ほど安くしたようです。

一方、同じエンジンを積んだMazda 2よりも30万円ほど高いですが、エクステリア以外はMazda 2と同じですので、安さを求めるならMazda 2を選ぶでしょうし、長距離向けの装備をつけるならMazda 2の上位グレードを買った方が却って安かったりもします。それでもCX-3のエクステリアに魅力を感じる人にとってはかなり手が届きやすくなったのでないでしょうか。

このたびCX-30の1.5Lエンジン車が発売された背景を推測すると、高級路線、重厚路線をCX-30に譲って、CX-3は走りも内装も値段も軽快なパーソナルカーと位置付けようとしているのではないでしょうか。Bセグメント車とCセグメント車とを同じ土俵で比較したら内装も走りも車格相応の差が出てしまいますので、位置づけをずらそうとしているのでしょうか。従来ヴェゼルのような車を志向していたのが、ジュークのような車を志向するようになったかに見えます。また、Mazda 2も上品路線を志向するようになりましたので、もっと元気そうな車を求める人の受け皿となりそうです。CX-30同様にMazda 3も重くて高く、しかも走りはおとなしめですので、それでは物足りない人はCX-3を選ぶかもしれません。1.5Lエンジンの使い方としては一番バランスが取れていそうです。

ついでにCX-3の今後を予想してみると、日本では2LとディーゼルはCX-30と競合して売れなくなってフェードアウトし、1.5Lモデルのみがベリーサのように細々と売れ続けるのではないでしょうか。Mazda 2がフルモデルチェンジでどうなるかわかりませんが、Mazda 2に1.8Lディーゼルエンジンを積んだり電気自動車用の蓄電池を積んだりする場合には車高を上げた方が有利ですので、CX-3と統合された新しいSUVタイプの車になる可能性もあります。

2020年4月24日金曜日

タイヤとサスペンションの役割分担

サスペンションについては何の知見もありませんので単なる素人の思い付きでしかないのですが、なぜ第7世代車のタイヤのサイドウォールが柔らかいのか推測してみました。

サスペンションは上下方向にストロークするものですが、車は前方に向かって進んでいる以上、路面の突起による入力は前方からの衝撃として入ってきます。しかるに上下方向に動くサスペンションではその力を受けきれませんし、なまじ力を後ろに逃がすようなサスペンションセッティングにすると入力が遅れて伝わって揺れが収束せずにふわふわします。

一方タイヤは変形しますので、前方からの力を吸収して凹んだ後でタイヤの復元力によって前からの力を下からの力へと変換してサスペンションに力を伝達することになります。上向きの力であればサスペンションが吸収することができます。そうなるとサスペンションは上下方向の調整に専念できることになり、ボディーの剛性を高めたりサスペンションセッティングを硬めにしたりできるようになります。

CX-30の方がMazda 3よりも乗り心地に関して評判が良いのは、車高が高くてサスペンションのストローク量が多いからと言われていますが、タイヤの扁平率が16インチで65%、18インチでも55%とMazda 3(16インチで60%、18インチで45%)よりもタイヤのエアクッションが効いているのもあるかもしれません。突き上げは前方からの衝撃なのですから、単にサスペンションの上下のストローク量が多いだけではあまり意味がないのではないでしょうか。

サイドウォールの柔らかい専用設計タイヤを導入するよりも最初から扁平率の高い市販タイヤを履いた方が操縦安定設計は楽なはずなのですが、どうして215/45R18なんて扁平なタイヤにこだわるのかよくわかりません。操縦安定設計の考え方を見直すにあたって、そこは見直さなかったのでしょうか。

2020年4月23日木曜日

Mazda 3のタイヤのサイドウォール剛性

冬タイヤで高速道路を走ったときには路面の凹凸を拾ってごつごつして落ち着きませんでしたが、夏タイヤに鋼管してからタイヤのサイドウォールが柔らかい分乗り味がマイルドになって、あまり気にならなくなりました。一般道の速度域なら路面からの情報を拾って揺れがすぐに収束する方が走りやすいのですが、高速道路の速度域で同じように路面からの情報を拾うと情報過多な感があります。もちろん路面からの情報をきちんと拾う方が安全ですし、それでガタガタするなら速度を落とすのが本来あるべき姿なのでしょうが、安全上問題ない範囲でもう少し乗り心地がよくでもよいのではないでしょうか。その点、新車装着タイヤはその辺りのバランスが取れています。

ということから推測すると、第7世代車で冬タイヤ(および新車装着タイヤを履きつぶした後の夏タイヤ)を選択する際には新車装着タイヤと同様にサイドウォールの柔らかめのタイヤを選ぶのがよいのかもしれません。となるとミシュランやヨコハマでしょうか。BluEarth-GTなら新車装着タイヤのProxes R51Aよりも燃費が良さそうです。

反対にブリジストンやダンロップは第7世代車にはあまり合わないということになりそうです。Wintermaxx 02はサイドウォール剛性が高いため、冬タイヤなのに操縦安定性能は素晴らしいのですが乗り心地は厳しいですね。タイヤ断面が長方形というか僅かに台形になっていて、見るからにサイドウォール剛性が高そうです。力は弱い所に逃げていきますが、ボディー剛性が高めでサスペンションが硬めで、さらにタイヤまで硬いと逃げ場を失った力は結局人間にガツンと来ます。Proxes R51Aの断面も似たような傾向ですが僅かに外に膨らんでいます。

新車装着タイヤのうちブリジストンのTuranzaはタイヤが鳴くとの評判ですが、自動車メーカーの求める特性とタイヤメーカーの得意とする特性がマッチしていないのか、Tranza本来の性能を発揮できていないのかもしれません。何から何まで硬くしてしまうと力は結局トレッド面に逃げてしまい接地で不利なのかもしれません。では同じくサイドウォールの硬いWintermaxx 02はどうなのかというと、こちらは冬タイヤですのでトレッド面が柔らかく、それで帳尻を合わせているのかもしれません。

2020年4月5日日曜日

Mazda 3のタイヤを夏タイヤに交換しました

納車当日に冬タイヤに交換してしまいましたので、夏タイヤで走るのはこれが初めてです。まだ街乗りしかできていませんが第一印象は以下の通りです。冬タイヤはDunlopのWintermaxx 02、夏タイヤは新車装着のトーヨーProxes R51Aです。

【乗り心地】
全般的な傾向は同じですが、橋の継ぎ目のような段差を越えた際の突き上げは少しだけマイルドになりました。専用設計なのが効いているのでしょうか。専用設計タイヤを装着するのでしたら冬タイヤでも専用設計タイヤないし推奨タイヤが欲しいものです。

専用設計の夏タイヤが冬タイヤよりも柔らかいとなると、市販の夏タイヤに履き替えたら一体どんな乗り心地になるのでしょう。

【ロードノイズ】
冬タイヤ特有のパターンノイズが無くなった分静かになったかと期待しましたが、ロードノイズはそれなりにあります。もちろん、デミオディーゼルについていたProxes R39に比べればはるかにましで、トーヨーにしてはこれでもだいぶましになったのでしょうが、ヨコハマよりはロードノイズが大きめです。

【燃費】
まだ十分なデータがありませんが、同じ条件で比較すると冬タイヤよりも2割ほど燃費が向上したかに見えます。燃費の悪いトーヨーにしては結構頑張っています。青信号発進で加速すると冬タイヤよりも加速が伸びる印象がありますので、転がり抵抗が小さいのでしょうか。この調子で燃費が2割向上すれば街乗りや高速道路でもWLTC燃費を達成しそうです。

【操縦安定性】
まだ街乗りだけですので評価するのに十分なデータがありませんが、i-DMで青点灯させやすい印象です。トーヨーのタイヤはロードノイズと燃費には不満がありますが、操縦安定性にはさほど不満がありませんので、楽しみです。

2020年3月19日木曜日

交差点手前の残り距離表示

青看板があるような大きな交差点の手前では、カーナビのサブディスプレイにも青看板が表示されるのですが、その右側に交差点までの残り距離が棒グラフで表示されることについ最近になってやっと気がつきました。

細い路地に入るときには残り距離を正確に把握していないと曲がる角を間違えてしまいますが、青看板があるような交差点なら場所を間違える心配がありませんので、普通に走っているときには存在意義がよくわかりません。そもそも交差点手前では信号や前車の位置を確認しながら停止目標を決めてブレーキをかけますので、残り距離の棒グラフなんて見ている場合ではありません。

もしかして、信号待ちが長くて渋滞しているような交差点で、停止線までの距離を把握するためのものなのでしょうか。ゼロに近づけば交差点脱出まで近いです。停車中でしたら交差点までの残り距離を見る余裕があります。

2020年3月18日水曜日

フロントサスペンションとリアサスペンションの突き上げ

フロントサスペンションとリアサスペンションとで挙動がどう違うか興味がありましたので、橋の継ぎ目等の段差のある個所で前と後ろの突き上げの差異に着目しました。段差を越えるときには前と後ろとでタイミングが少し違うため、電車の台車のように「ガタン」という音になります。1回目の「ガ」が前、2回目の「ガ」が後ろです。

何度音を聞いてみても、1回目の前の突き上げの音の方が大きく、2回目はそれよりも弱かったです。「ガガ」というよりもむしろ「ガコン」という感じです。衝撃の大きさも音の大きさに準じていましたので、遮音の問題ではなさそうです。遮音についてはエンジンのある前輪側の方が行き届いているように思われますが、それでも前輪側の方が音が大きかったです。

Mazda 3のフロントサスペンションは他の安い車と同様にストラットで、この部分の挙動はサスペンション形式の違いによるものではありません。後ろ側は意外と気にならなかったのですが、橋の継ぎ目のような左右対称な段差であればトーションビームであってもさほど問題ないということなのでしょう。左右非対称な大きなうねりだと、やはり車体後部が揺さぶられます。

なぜフロントサスペンションがこんなに固いのかを素人考えで推測するに、まずは操縦安定性確保のためでしょうか。もう一つありうるのは、フロントサスペンションで予め大きな突き上げがあれば体がいち早く衝撃に備えることができるのに対し、リアサスペンションでいきなり大きな突き上げがあると体が対処しきれないため、フロントサスペンションの突き上げを敢えて大きくしているというものです。

2020年3月15日日曜日

フロントレーダーへの着雪

雪が降っているときに車を運転すると、「フロントレーダーが汚れています」というメッセージが出て、レーダーが使えなくなります。運転中にはどうにもなりませんが、車を停めたときに前を見ると、丁度レーダーのある場所が雪で覆われています。不思議なことに、いかにも着雪しやすそうな周囲の網目やフロントライトにはさほど着雪していないのに、レーダーだけ着雪しています。レーダーにはプラスチックの平滑なカバーがついていますので、そんなに着雪しやすい形状には見えないのですが、どうしてこんなに着雪するのでしょう。

粉雪よりもみぞれのようなベタ雪の方が着雪しやすいことから、雪の水分で雪が付着したところに前から風が吹きつけて凍結し、さらに雪が付着して氷が成長しているように見えます。風が吹きつけて凍結するくらいなら、その風で水分をいち早く飛ばしてしまえば良さそうに見えますが、周囲に整風板をつけるなりしてどうにかできないものでしょうか。風の力だけで着雪を防げない場合には、フロントライトウォッシャーのように不凍液を吹きかけるのが有効でしょうが、これも位置を工夫しないと前方からの風で飛び散ってしまいます。

2020年3月10日火曜日

Mazda 3のステアリングのギア比と電動パワステ

Mazda 3ではアクセラよりもステアリングのギア比がスローになったようです。他の条件を一定とすれば、ステアリングを回す量が増えたということは梃子の原理でその分ステアリングが軽くなるはずです。

しかし特にステアリングが軽くなった印象はありませんので、その分電動パワステの介入量が減っているのかもしれません。ただ、電動パワステの介入量がどの程度減少するとどのようになるのかについて知見がありませんので、それがどのような効果をもたらしたのかはわかりません。

2020年3月8日日曜日

Mazda 3のメーターパネルへの映り込み

Mazda 3のメーターパネルの前には透明のプラスチック板がついていますが、よく見るとメーターパネル奥に向かって凹んでいます。プラスチック板に反射した外の光が想定した着座位置に入ってこないよう、緻密に角度が計算されています。メーターの視認性を確保するための工夫です。

しかし想定された着座位置よりも高い位置に着座すると外の光がプラスチック板に反射してメーターパネルの下半分が見えなくなります。フロントガラスはメーターパネルよりも後方までありますので、昼間に上から入ってきた光がメーターパネルに反射します。プラスチック板はメーターパネル下方で上向きに傾斜していますので、想定された着座位置よりも上方に光が逃げるようにできているのですが、着座位置が高いとちょうど反射光が入ってきます。

当座の対策は、背もたれを倒して顔の位置を後方および下方にずらすことで反射光をかわすことです。日除けを下ろしても効果がありません。これはAピラーが寝ていて運転席の真上近くまでフロントガラスがあるため、上から光が入ってくるためです。

2020年3月7日土曜日

Mazda 3の警笛

普通に運転しているとなかなか警笛を鳴らす機会が無いのですが、狭い山道に「警笛鳴らせ」の道路標識が出ていましたので鳴らすことができました。音は普通でしたが、デミオの情けない警笛に比べると随分立派でした。デミオのホーンが電子音みたいな音なのに対し、Mazda 3のホーンは金管楽器のような音でした。警笛に求められる機能はどんな車でも同じなのですからこんな所で車格相応の差をつけなくてもよいのではないかと思いましたが、音の違いはコストの違いによるものなのでしょうか。ホーンが占めるスペースなんて大したことありませんので、スペースが理由ではなさそうに見えます。

2020年3月4日水曜日

排気量と燃費

内燃機関のことを何も知らないど素人の素朴な疑問ですが、同じ重量の車を同じように走らせる前提で、1.5Lエンジンよりも2Lエンジンの方がWLTC燃費(≒実燃費)が劣る理由がよくわかりません。人見理論では、機械損失は回転数の1.5乗に比例することから、ある程度排気量に余裕を持たせて低回転で回せば、大排気量のポンポングロスを補って余りあるとされていて(どこかのインタビュー記事で、税金を抜きにすればデミオには2.5Lエンジンが理想といったことが書いてありました)、日本向けのデミオのガソリンエンジンを1.3Lから標準の1.5Lに変更した際には、「この方がカタログ燃費はともかくとして実燃費は良い」と宣伝されていました。それをCセグメントのサイズに換算すれば、1.5Lエンジンよりも2Lエンジンの方が実燃費が良いとされなければ話の辻褄が合いません。

排気量に余裕を持たせた方が設計が楽なのでしたら、欧州向けにも北米向けの2.5Lエンジンを採用して税金と保険料を安くするために最大出力だけ120psくらいまで落とせば、製造コストはほとんど変わらず、ダウンサイジングターボのように低回転でのトルクが太くなるはずなのですが、欧州では排気量課税ではないにも関わらず、欧州向けには未だに2Lエンジンが採用されています。

環境対策でディーゼルエンジンの排気量を増やすのだって、ありものの2.2Lエンジンのトルクを中容量変速機のトルク容量に合わせて270Nmに抑制すれば(どうせCセグメントで460Nmもあってもホイールスピンしますし)、負荷にかなりの余裕が生じてそれが環境性能のマージンになるはずです(EGRを使えないくらいに負荷が増大するとNOx排出量が急激に増加します)。ほぼ全域で270Nm出て最大出力も2Lガソリンエンジンと同じく150psくらいは出るでしょうから、動力性能は申し分ありません。2.2Lエンジンはシーケンシャルターボを積んでいますのでコストは増えますが、その代わりターボラグは大幅に減少します。これなら開発費をかけずに1.8Lディーゼルエンジンの不満をほぼ解消できます。どうせSkyactiv-Xだって、高価な補機をいろいろ積んだ結果、1.8Lディーゼルエンジンよりも重くて高くなったのですから、2.2LディーゼルエンジンだからといってSkyacrtiv-Xよりも重くて高くなることはないでしょう。技術的には全く面白くありませんので、技術者は気乗りしないでしょうが、営業サイドからそういう要請はないのでしょうか。

(2022年8月7日追記:CX-60では3.3LディーゼルエンジンでCX-3と同等の燃費性能を達成したとされています。直6の3.3Lエンジンを積むことができたのはFRならではですが、FFのスモールプラットフォームでも2.2Lディーゼルエンジンを積めば燃費性能の向上の余地がありそうです。スモールプラットフォームの方が軽いのですからCX-60よりも燃費が良くなければおかしいです。ボンネットの低いMazda 3には2.2Lディーゼルエンジンを積むことができないかもしれませんが、ボンネットの高いCX-30ならどうでしょうか。)

もっとも、1.5Lエンジン車と2Lエンジン車とで同じように走らせるというのは意外と難しいのかもしれません。2Lエンジン車を運転していると、緩慢な動きをしているときには燃費が18km/Lくらいまで伸びますので、もしかしたら1.5Lエンジン車と同じくらい緩慢に走らせればもっと実燃費が伸びるのかもしれませんが、エンジン制御で燃料噴射量を抑制しない限り、つい排気量なりの走りをしてしまいそうです。

2020年3月3日火曜日

マツダコネクト2のカーナビのルート選定

マツダコネクト2のカーナビをある程度使ってみると、カーナビが奇妙なルートを提案してくるのが気になります。いつも通っているルートでカーナビでルートを検索するといつもと異なるルートを提案してくることがあります。今まで知らなかっただけで実はそちらのルートの方が早くて走りやすいというのでしたら歓迎なのですが、試しにカーナビのお告げ通りに走ってみると、通常のカーナビなら忌避するような狭い路地に誘導されることがあり、走りにくいうえに従来よりも余計に時間がかかり、どうしてこのルートを提案してきたかよくわかりません。その上、距離が長かったり高速代が高かったりすると、このルートが一体誰の得になるのだろうかと疑問に思います。

土地勘のある道では所要時間も距離も把握していますので、カーナビのお告げのルートの距離と所要時間と比較して検証できます。さらに事後的にGoogle Mapと突き合わせることもできます。そうして事例を積み上げていくと、何かがおかしいのではないかと思うようになりました。

カーナビの基本的な機能として、狭くて走りにくい道には距離に係数をかけるなりして所要時間を多めに見積もることでなるべく狭い道を避けるようなロジックになっているのではないかと推測しますが、それでも基本的には道路種別ごとの速度(一般道は30km/h等)と距離で計算しているのではないでしょうか。NNG時代のカーナビはともかくとして、旧マツダコネクトもマツダコネクト2もやっていることはさほど違わないはずなのですが、その割にはマツダコネクト2のルート選定の方がむしろ退化しているのではないかと思えてきます。マツダコネクトのカーナビにはルート学習機能がありますので、当初のルートの実績と他のルートの実績とを比較して、より有利なルートを学習してほしいものです。

コネクテッドカーでしたらGoogleのように実走行時間データや実走行経路のデータを蓄積してより自然なルートを選定してもよさそうですが、トヨタのコネクテッドカーもまださほど数が多いわけではありませんので、データの蓄積は当面期待できそうにありません。

ビッグデータの蓄積でしたらGoogleが断トツで、Google Mapの所要時間予測の精度は高いのでルートを検討する際にはいつも重宝していますが、Google Mapには狭い道に誘導するという弱点がありますので、これも鵜呑みにはできません。それでも長距離移動の際は高速道路中心のルートになりますので、結構役に立ちます。

2020年3月2日月曜日

My Mazdaアプリによる目的地送信

My Mazdaアプリにはカーナビの目的地を送信する機能があり、車に乗る前に予め目的地を送信できますので、車に乗ってから目的地を入力する手間が省けます。特にマツダコネクト2では画面上のタッチパネルが廃止されてしまったため、文字入力で目的地を指定するのに手間がかかります(コマンダーノブをタッチパッドとして文字を入力することもできるのですが、コマンダーノブを回しながら1文字づつ打ち込んでいくのに対して、入力のしやすさや入力速度に関して優位性が見られません)。

しかし実際には車のエンジンを始動してから送信済の目的地が認識されるまで結構時間がかかります。待っている間に目的地入力ができてしまうのではないかと思えるくらいです。「目的地を送信する」と言われると車に直接送信しているように聞こえますが、車の電源の入っていないときには車に送信されないとなると、実際にはコネクテッドのデータセンターに目的地が送信され、車を始動した際にデータセンターと通信して送信済の目的地があれば取得するという仕様になっているのではないでしょうか。おそらく車のステータス(施錠や走行距離等)についても車からデータセンターに送信し、My Mazdaアプリではデータセンターにあるそれらの情報を取得しているのではないかと推測します。データセンターにビッグデータを蓄積させようとしたら、すべての情報がデータセンターを経由する方が好都合です。

エンジンがかかっているときでしたらデータセンターとの通信がすぐに行われるのか、エンジンをかけたまま停車しているときにMy Mazdaアプリで目的地を送信すると比較的早く読み込まれます。しかしそれでも携帯電話を発信してから相手が着信するまでの時間よりも長くかかりますので、データセンターを経由しているのではないかと推測します。車に乗っているときであっても、車に直接目的地を入力するよりもスマホでMy Mazdaアプリを使って入力する方が文字入力が楽です。しかし、目的地に到着したらエンジンを止める前に次の目的地をMy Mazdaアプリで送信するとなると、起動に時間のかかった旧マツダコネクトの頃と大差なかったりします。

2020年3月1日日曜日

クルーズコントロール使用時の追い越し加速

Mazda 3のクルーズコントロールはアクセルを踏んでいる間はオーバーライドされますが、アクセルを離した途端に設定速度に戻ろうとして急ブレーキをかけます。当座の回避方法としては、アクセルペダルを弱く踏んでオーバーライドさせた状態でエンジンブレーキで徐々に設定速度まで減速させるというのがありますが、これだと設定速度まで減速するのにかなり時間がかかってしまいます。

もう一つのやり方は、追い越し加速から減速する前に一旦クルーズコントロールをキャンセルしてからアクセルを離し、設定速度に戻ったらレジュームボタンを押して復帰するというものです。これだとアクセルを離した状態で自然にエンジンブレーキで減速できます。

しかしこれだと追い越し加速の都度いちいちクルーズコントロールを手動でキャンセルして手動で復帰させなければならないのでこれでもまだ面倒です。追従機能の無いクルーズコントロールを使う際には前車に接近したらキャンセルボタンを押して手動で速度をコントロールし、設定速度に復帰できたらレジュームボタンを押して復帰させますが、せっかく追従機能のあるクルーズコントロールを使っているのに同じような手間をかけるとなると、果たして機能が増えて便利になったのか疑問です。それで「開発費がかかったので値上げしました」と言われても、一体誰のための開発なのだろうかと疑問に思います。

2020年2月20日木曜日

Mazda 3の乗り心地

Mazda 3はたしかに荒れた路面ではガタガタしますし、左右非対称の路面の凹凸では車体が揺さぶられます。これは別にリアサスペンションがトーションビームでなくてもブッシュが固かったり強固なスタビライザーが入ったりしていればそうなります。しかし遅れて入ってくる振動が無いことから、雑味のないすっきりした乗り味ともいえます。操縦安定性能についても、人間の直感に反するような余計な挙動が無いため、運転しやすいです。

これはたまに第6世代車と乗り比べてみるとわかるのですが、DJ前期型デミオディーゼルはG-ベクタリングコントロールがついていないこともあって、車体が細かくひょこひょこ揺れます。特に助手席に座っているとなんだか間に何かが挟まっているようでふわふわして落ち着きがありません。デミオはDE後期型から衝撃をいなして角を取る考え方になっていて、たしかにガツンとした入力は無いものの、時間差で入ってくる振動が合成されて得体の知れない揺れになります。かつてデミオディーゼルを運転していた頃には車格なりの乗り心地なのかと思っていましたが、一旦第7世代車を知ってしまうともう第6世代車には戻れません。そういう意味ではMazda 3の乗り心地を「デミオ並の乗り心地」なんて言ってはいけないのかもしれません。

乗り心地については同じトーションビームであってもブッシュの固さで多少はコントロールできるようで、ドライバーズカーであるファストバックはブッシュが固め、後席に人を乗せる前提のセダンではブッシュを柔らかめにしているのではないでしょうか。マーケテイングにおいても、セダンの購買層は保守的、ファストバックの購買層は新し物好きと位置付けているようで、セダンについては従来の車から乗り換えてもあまり違和感がないようにしているのかもしれません。あるいは、セダンの方が車体後方の剛性が高いため、ブッシュの固さが同じであってもブッシュに応力が集中しやすい分だけ柔らかく感じられる可能性もあります。

2020年2月19日水曜日

Mazda 3の燃費(その2)

しばらく乗り続けているうちに燃費の傾向が見えてきました。

平均:15km/L
市街地:10km/L
郊外:15-17km/L
高速道路(4車線以上):14-15km/L
高速道路(対面通行):16-18km/L

Mazda 3 20S 2LのWLTC燃費は以下の通りです。

平均:15.6km/L
市街地:12.1km/L
郊外:15.8 km/L
高速道路:17.7km/L

WLTC燃費は実燃費に近い数字が出ていて、デミオディーゼルの実燃費はMazda 2ディーゼルのWLTC燃費とほぼ一致します。こうして比較してみると、比較的流れがよく速度の低い郊外と対面通行の高速道路ではほぼカタログ燃費に近い数字が出ています。一方、市街地と4車線以上の高速道路ではWLTC燃費に未達で、そのせいで平均燃費も未達になっています。

対面通行区間での燃費が良いことから、4車線以上の高速道路でも対面通行区間と同じように前車追従でゆっくり走れば燃費がよくなるのかもしれません。あるいは、クルーズコントロールの加減速がもう少し穏やかになればクルーズコントロールを活用して燃費を改善する機会があるのかもしれません。

市街地についてはコールドスタートが原因かと思ったものの、WLTCでもコールドスタートで計測していますので、別の原因を考える必要があります。実際の市街地ではストップアンドゴーが多すぎる上、混雑がする道路で流れに乗って走ると加速も減速も緩慢ですので、エンジンの効率の良い領域を使えないのかもしれません。

ほぼ同じ重さの1.5L車だとカタログ燃費も実燃費も良くて、1.5L車のWLTC燃費は以下の通りです。

平均:16.6km/L
市街地:13.7km/L
郊外:16.5km/L
高速道路:18.4km/L

特に市街地では比較的大きな差がついています。車を動かすために必要な運動エネルギーの量はほぼ同じでWLTC燃費計測時の走行モードも同じなのに、エンジンの排気量が違うだけでどうしてこんなに燃費が違うのでしょう。なお、BMアクセラのときは1.5Lエンジンと2LエンジンとでJC08モードがほぼ同じでした。

考えられるのは、1.5Lエンジンの方が高回転域を多用することから、熱効率の良い領域を使っているということです。Skyactiv-Gは高負荷で燃費が悪くならない一方、低負荷での燃費はダウンサイジングターボに劣りますので、2Lエンジンを低負荷で使うよりも1.5Lエンジンを高負荷で使う方が燃費が良いのかもしれません。しかしデミオでは1.5Lエンジンでも実燃費では1.3Lとさほど遜色ないことから、そもそも1.5Lエンジンの出来が良いのかもしれません。実燃費についても、非力ゆえに大きな運動エネルギーを発生させる機会が乏しいのかもしれません。熱効率では1.5L有利、パワーの余裕と静粛性でしたら2L有利といったところでしょうか。

せっかくですので他車とも比較してみると、1.5L自然吸気エンジンとほぼ同じ性能を有するカローラスポーツの1.2Lターボ+CVTのWLTC燃費は以下の通りです。

平均:16.4km/L
市街地:12.9km/L
郊外:16.9km/L
高速道路:18.2km/L

カローラスポーツは1310kgとMazda 3の1.5L車の1340kgよりも軽く、しかも燃費に有利なCVTを搭載している割には1.5L自然吸気エンジンよりも燃費の数字が悪く、ダウンサイジングターボの熱効率の悪さが裏付けられます。

Mazda 3の2L車と比較対象となるのはカローラの1.8L自然吸気エンジン+CVTで、WLTC燃費は以下の通りです。

平均:14.6km/L
市街地:9.6km/L
郊外:15.9km/L
高速道路:17.6km/L

郊外でMazda 3の2Lよりも僅かに燃費が良いのを除けば、燃費の数字が劣ります。同じ自然吸気エンジンでの比較で、排気量が少し小さいとか重量が40kg軽いとか燃費に有利なCVTを使っているといった有利な要因が重なっている割には意外です。カローラのエンジンはまだ本命のダイナミックフォースエンジンではありませんので、カローラを買うならダイナミックフォースエンジンが載ってからにしたほうがよいのかもしれません。

(2020年5月14日追記:その後トヨタから2Lのダイナミックフォースエンジン搭載のカローラツーリングの特別仕様車が発表されました。CVTも発進段つきの新型です。WLTC燃費は以下の通りです。

平均:16.6km/L
市街地:12.2km/L
郊外:16.8km/L
高速道路:19.4km/L

ほぼ同じサイズ・同じ値段のMazda 3 20Sと比較して、郊外と高速道路での燃費は上回っています。最新のエンジンと10年落ちのエンジンとの比較では当然そうなりますが。特別仕様車なんて言わずにこれを標準にした方がよいのではないでしょうか。1.2Lターボもヤリス用の1.5Lダイナミックフォースエンジンに置き換えると実燃費が向上するかもしれません。)

しかしトヨタにはハイブリッドという驚異的に燃費のよい技術があり、むしろこちらの方が本命です。カローラスポーツのハイブリッド車(1370kg)のWLTC燃費は以下の通りです。

平均:30.0km/L
市街地:29.4km/L
郊外:32.9km/L
高速道路:28.8km/L

欧州車がどんなに頑張ってもこの燃費には遠く及びません。高速道路に強いMazda 3のディーゼル(1410kg)のWLTC燃費はというと、

平均:19.8km/L
市街地:16.4km/L
郊外:19.7km/L
高速道路:21.8km/L

と、エンジンだけで走る車としては健闘しているものの、得意なはずの高速道路ですらハイブリッド車に大きく差をつけられています。一定速度で巡航する高速道路ではハイブリッド車についているモーターとバッテリーが死重になりますので、エンジンの熱効率と車両重量が効いてくるはずなのですが、トヨタのハイブリッド用のエンジンも熱効率では負けておらず、さらに減速時の回生ブレーキが効いているようです。

同クラスの比較の対象としてはインプレッサの1.6L自然吸気エンジン(1330kg)と2L自然吸気エンジン(1350kg)(ともにFFの上位グレードでCVT搭載)がありますが、WLTC燃費はまだ開示されておらず、JC08燃費でそれぞれ16.4km/L、16.0km/Lと話にならず、比較するのが気の毒です。他社が水平対向エンジンを採用しない理由がよくわかります。燃費が悪い代わりに安いかといえばそうでもなくて、スバルはオプション無しの価格は安いですが常識的なオプションをつけるとカローラやMazda 3と同じくらいの値段になります。

走りが売りのシビックのハッチバック車(Type Rではない1.5Lターボ182ps+CVT、1350kg)のWLTC燃費は以下の通り。

平均:16.4km/L
市街地: 11.5km/L
郊外:17.3km/L
高速道路:19.3km/L

市街地以外ではMazda 3の2L車はおろかカローラの1.2Lターボよりも燃費が良いです。Mazda 3の1.5L車との比較でも、市街地の燃費では劣るものの負荷の低い郊外と高速道路ではまさっています。動力性能にすぐれているだけでなく燃費も良いなんて、さすがエンジンのホンダです。ただしシビックハッチバックのエンジンはハイオク仕様ですので燃料コストはその分高くなります。価格も他社の同クラスよりも50万円ほど高めです。ターボがついているとノッキング対策のため圧縮比を下げざるを得ませんが、ハイオク指定でしたらその分圧縮比を上げられます。マツダのSkyactiv-Gもハイオク仕様の圧縮比14で本来の性能を発揮できますので、同じ条件で比較すればそこそこ健闘しているのかもしれません。レギュラーガソリン仕様のシビックのセダンだとJC08燃費で19.4km/LとBMアクセラの2Lとほぼ同じです。敢えてシビックを買うのでしたらハッチバックでしょうね。

2020年2月18日火曜日

アダプティブLEDヘッドライトを使ってみました

今まで夜にハイビームが必要な場面がなかったため試せていませんでしたが、このたび夜に田舎の一般道と高速道路を走る機会がありましたので、試すことができました。

まずグレアフリーハイビームですが、ハイビーム点灯時には速度計左上のハイビームの表示が点灯します。一般道では対向車が来るたびにハイビームの表示等が消灯していました。対向車にハイビームを当てないようにしながら他の領域にハイビームを当てるのが売りのはずなのですが、ハイビームになる頻度は体感では旧来のハイビームコントロールと大差ありません。一方、4車線の高速道路では対向車の明かりが中央分離帯で遮断されるため、前方に車がいてもハイビーム表示等が点灯していました。おかげで標識類にハイビームが当たってよく見えました。

高速道路ではハイウェイモードも有効になっているようで、今までよりも遠方まで照らされているように見えます。夜間の高速道路の運転は目が疲れますのであまり運転したくありませんが、ハイウェイモードのおかげでいくぶん改善しました。

ワイド配光ロービームについては、歩行者がいそうな住宅地でしたら大抵は街路灯があるため、低速走行時に周囲が暗い状況がまだなく、効果を体感できず。夜間に歩行者を視認できないのはリスクですので効果があるならそれに越したことはありません。

2020年2月17日月曜日

一般道でも長距離を走ってみました

一般道450km高速道路120kmを走りました。一般道はほとんどすべて国道で、酷道は無く比較的よく整備された道路ばかりでした。高速道路は対面通行でした。

比較的信号の少ない一般国道を走る限り、全く苦になりません。青信号発進時のみエンジン回転数が2000回転くらいまで上がりますが、巡航時は1200回転くらいでだらだら走れます。アイドリング時は500回転です。全般的にエンジン回転数が低めで静かで振動が少ないため快適に移動できます。トイレ休憩が必要なため3時間おきに休憩を取りましたが、時間の長さを感じませんでした。一般道で450kmも走ったら通常なら結構疲れるものですが、Mazda 3のシャシー設計のたまものか骨盤を立てるシートのたまものかわかりませんが、全く疲れません。デミオディーゼルで信号の少ない国道を走り続けるのも楽ですが、デミオディーゼルは一般道の速度域では退屈です(クルコンをつけて100km/hで巡航してもバスのような乗り心地で退屈なのですが)。

発進時に加速度一定で青点灯、減速時に減速度一定で青点灯させやすいだけでなく、交差点を曲がるときも青点灯させやすいので、道が空いていれば信号待ちもさほど苦になりません。

対面通行の高速道路ではクルーズコントロールを使いました。ほとんど追い越しが無くひたすら前の車についていくだけのときには便利です。こういう場面で楽をして体力を温存しておくと他の場面で楽しく走れます。

平均燃費は16km/L弱でした。満タン給油時の走行可能距離は700km強でした。高速道路を中心に走るときよりも一般道中心に走る方が燃費が良いです。燃費が良ければ満タン給油での航続距離も長く、燃料をあまり気にせずに走れます。

どうやらこの車は高速道路を走るよりも一般道を走る方が向いていそうです。しかし一般道メインで走るのだったら別に1.5Lでもよいのではという気がしないでもありません。違うのはエンジン回転数とパワーと一部長距離向け装備の有無くらいです。1.5L車につけられない装備の使い勝手は以下の通りです。

  • クルージング&トラフィック・サポート:ステアリングへの介入がまだ不自然ですので1.5L車に標準で装備されているMRCCで十分。また、高速域で動作するレーンキープアシストは1.5L車にも標準で装備されています。
  • 交通標識認識システム:若干の誤認識を考慮してもこれはすごく便利。特に土地勘のない地域を走る場合に制限速度を把握するのは重要。地元でしか走らないなら無くても大丈夫そうですが。
  • アダプティブLEDヘッドライト:夜間に高速道路を走るときに前が見えやすくなって便利ですが、一般道ではさほど効果を感じられません。
  • 前方車両接近検知:必要な場面では便利なのかもしれませんが、今のところは必要を感じる場面を経験していないためまだわかりません。どのみち見通しの悪い交差点では一時停止してから徐行ですし。
  • 車載通信機:今はカーナビの目的地を送信するくらいにしか使っていませんが、そういえば地図データが1回自動で更新されました。
  • ステアリングシフトスイッチ:重宝していますが、1.5L車にもショップオプションでつけられます。
あればそれなりに便利なものの、無ければ困るかといえばそうでもありません。古い車にはついていませんし。一方、1.5Lと2Lとの値段の差は上記装備の差でほぼ説明できてしまってエンジン排気量の違いで値段に差がついているわけでもなく、あとは低回転でのんびり走るか、あるいは加速のたびに1.5Lエンジンをぎゅいーんと回すかの違いくらいしかありません。

2020年2月16日日曜日

高速道路を中心に600km近く走ってみました

良い車とは長距離乗って疲れない車のこととよく言われますが、長距離乗って疲れるかどうかは長距離乗ってみないとわかりません。今回は日中に高速道路550kmと一般道50kmを走りました。満タン給油時の走行可能距離が600kmから650kmくらいですので、無給油で余裕を持って走れる距離としてはギリギリです。

まず高速道路ですが、クルーズコントロールの出来があまりに悪くて気分が悪く、しかもi-DMの点数までひどい点数になりますので、クルーズコントロール無しで走りました。人力で運転する方ががはるかに運転しやすいです。しかし、前の車との車間距離を気にしながら融通を利かせて走るとどうしても速度ムラが出てしまいます。少し前に出ようと思ってアクセルを踏み増すとすぐにシフトダウンして回転数が2500回転から3000回転くらいに上がります。追い越し加速の際にアクセルを踏み込むと最大で4000回転くらいになります。いかにも燃費に悪そうです。そんなこともあって、高速道路での燃費は100km/h巡航時に15km/Lくらいでした。一定速度を保つようにすれば16km/Lくらいは出そうです。非力な1.5L車で追い越しを諦めてアダプティブクルコン任せで走行車線を走ればもっと燃費が良さそうで、満タン給油時の走行可能距離も700kmはいけるのではないでしょうか。

マツダのATは未だに6速ですが、ガソリンエンジン車は高速道路でアクセルを踏み込むたびに5速にシフトダウンするのでしたら8速のATを導入してレシオカバレッジを拡大しても結局すぐにシフトダウンするだけであまり意味がないかもしれません。トルクに余裕
がある一方でトルクバンドがさほど広くないディーゼルエンジン車には8ATを入れてレシオカバレッジを拡大すれば効果がありそうですが、いつまで売れるかわからないディーゼルエンジンだけのためにそのような設備投資をするのは効率が悪そうです。もしやるとしたらコストをかけられるラージプラットフォーム向けの縦置き型でしょうか。

乗り心地については、走行距離が増えてきてサスペンションが徐々になじんできたのか、最初に高速道路を走ったときよりも角が取れた印象を受けました。それでも頻繁にシフトダウンするのがせわしなくて、音が落ち着きません(ガソリンエンジン車ですのでトルクの変動はほとんどなく滑らかです)。ディーゼルエンジン車のようにシフトダウンしなくても追い越し加速できる車の方が高速道路では落ち着きます(デミオディーゼルは高速道路では常時6速でした)。ガソリンエンジン車ですのでエンジン回転数を上げればパワーは出ますが、せわしない運転をすると気疲れします。

高速道路を降りて一般道を走ると、エンジン回転数が低く、心地よい速度域になります。加減速時の挙動が落ち着いていますので、たまに信号待ちがあっても苦になりません。この車は高速道路を飛ばすよりも一般道でのんびり走る方が向いていそうです。1.5L車と違ってエンジン回転数が低めですので落ち着いて走れます。

600km走って疲れたかというと、デミオディーゼルに乗るときと同様、特に疲れを感じることはありませんでした。Mazda 3も乗り心地はデミオ並みですが、やはり長距離乗って疲れるかどうかは乗り心地よりも操縦安定性能の方が効いているようです。

2020年2月15日土曜日

Mazda 2の実車を見かける機会が増えてきました

すれ違いざまにフロントグリルの大きなMazda 2を見かける機会が増えてきました。同じ時期に発売されたライズのような売れ筋の車ではありませんし、発売から半年も経ってないのですが、その割にはよく見かけます。

すれ違いざまに正面から見ると、おとなしくなったエンジンに合わせて上品そうな見た目にしようとしたのが見て取れます。Mazda 3ではフロントグリルの幅を拡大した結果悪そうな顔つきになったのに対し、同じようにフロントグリルの幅を拡大したMazda 2ではきれいそうに見えるのは、縦横比の違いによるものでしょうか。

しかし、体つきが変わらないまま顔だけきれいにしたせいか、女装した男性のような印象を受けます。原型に手を加えるデザインにはゼロからデザインするのとはまた別の難しさがありますが、もしかして女性受けを狙って敢えて2次元キャラのような顔つきにしたのでしょうか。

2020年2月14日金曜日

Mazda 3の標準オーディオ

Boseの音は人工的で聴き疲れして好きになれませんので標準のオーディオをつけています。音質は体感的には旧来のマツダのカーオーディオにカロッツェリアのDSPをつけたときと同じくらいです。慣れてしまえばどうということもないのですが、なかなかやるなと思ったのは、フルートの独奏を再生していたときに息継ぎの音がよく聞こえたことです。

しかしカーオーディオで音が良すぎるのも考えもので、音源に含まれる各種ノイズが車から発せられる異音のように聞こえます。もちろん音源にもよりますので、ライブ録音は避けた方がよいかもしれません。

車の中は音楽を聴くのに適した環境とは思えませんが、それでも外に音が漏れない限り周りに気兼ねなく音を出せる場というのは貴重だと思います。

2020年2月13日木曜日

ETC2.0のカーナビ連動

さすがにこれから乗るならETC2.0くらいはつけておいた方がよいだろうと思ってETC2.0の車載器をつけました。主にETC2.0特有の道路料金割引が目当てだったのですが、高速道路ではETC2.0の本来の機能である道路情報の提供が役に立っています。

高速道路を走行中に周辺の交通状況がナビの右側のサブディスプレイに相当する場所に表示され、合成音声での案内もあります。高速道路の渋滞情報を表示するためにスマホホルダーにスマホをつけてYahooカーナビの道路交通情報画面を表示させようかと思っていたのですが、その必要はなくなりました。

マツダコネクト2からはディスプレイが横長になりましたが、幅の増えた部分はサブディスプレイとして運用されていて、上記の道路交通情報に加えて高速道路のインターチェンジ情報や、再生中の音源やi-DMなどを表示できます。上下方向に拡大した分は、下部に再生中の曲などの文字情報を表示させるためのスペースとして使われています。純粋に地図を表示させる部分の面積は旧来と変わりありません。

2020年2月12日水曜日

シートヒーターとステアリングヒーターのオートエアコン連動機能

Mazda 3は寒冷地仕様でなくてもシートヒーターとステアリングヒーターが標準装備されており(ドアミラーヒーターはAWD車のみに装備)、冬季の始動時のエアコンが効きにくい時間の補助になっています。マツダコネクト上の快適装備の設定で、これらの設備をオートエアコンと連動させるよう設定することもできます。せっかくですので連動させてみました。

そんなに寒い地域でなければシートヒーターはほんのり温かい程度で快適です。ステアリングヒーターはかなり温かく、手がかじかんでいるときには誤操作防止にもなります。冬季の始動直後には吹き出し口から冷風が吹き出しますので、それを補う意味もあるかもしれません。オートエアコンでも冬季の始動直後に冷風が吹き出すのには困ったものですが、いわば蛇口をひねってからお湯が出るまで冷たい水が出るのと同様に、空気を循環させないと温風出てこないのかもしれません。

オートエアコンと連動させている場合、エンジンが温まって温風が出るようになるとシートヒーターとステアリングヒーターが自動で止まります。たしかにシートヒーターとステアリングヒーターはバッテリーの電力を消費しますし、エンジンで発電した貴重な電力を熱に変換してしまうのは勿体無いような気がしますが、エンジン始動直後だけの使用でしたら問題ないでしょう。オートエアコンと連動させない場合には手動で気る必要がありますので、それは面倒だと思います。寒冷地仕様以外で本当に必要なのか疑問ではあるものの、ステアリングホイールに電熱線を通すだけですので、あって害になるものでもなさそうです。

2020年2月11日火曜日

Mazda 3のリバース連動ドアミラー

Mazda 3ではドアミラー調整ボタンを押した状態でギアをリバースに入れるとドアミラーが白線部を映し出すよう下向きになる機能があります。ドアミラー調整ボタンは両方同時に押すことができませんので、ドアミラーを下向きにできるのは左右どちらかになります。見通しが悪いのは主に左側ですので、もし使うとしたら左側です。

機能があることは知識としては知っていましたが、360°ビューモニターの方がわかりやすいこともあってさほど興味がなく、今まで使うことはなかったのですが、せっかくですので試してみました。

予め左側のミラーを調整するボタンを押した上で駐車場からバックすると、たしかに左側のミラーが下向きになります。向きが変わるまで1秒ほどかかりますが、リバースに入れた直後にはバックモニターを見たり周囲を見たりしますので、ミラーが下向きに変わるまでの時間は気になりません。後方の白線は見えますが、見えるのは車体後方の下あたりで、ミラーからすぐ近くの白線は見えません。車体よりも後方はバックモニターで見えますので、もう少し傾きを大きくして手前寄りの白線が見えるとバックモニターを補完できるのですが。

この機能が便利なのは、ギアをPやDに入れると自動で元に戻ることです。必要があってミラーを下に向けるのはさほど面倒ではありませんが、使い終わった後でミラーを本来の位置に戻すのは面倒です。

2020年2月10日月曜日

前向き駐車時のフロントビューモニター

コンビニの駐車場や高速道路のサービスエリア等では前向き駐車の機会があります。ボンネットの下がまるまる死角になっていますので、どれくらいまで前に寄せられるのかわかりにくく、駐車後に車から降りて前を見てみると思った以上に前方に余裕があります。

360°ビューモニターを装備した車には前方のカメラ映像を映し出す機能もありますので、せっかくですので前向き駐車時に使ってみました。ステアリング右下にViewと印字されたボタンがあり、それを押すと360°ビューモニターが有効になります。ボタンを1回押すとサイドビューになり、2回押すとフロントビューになります。ギアがDのときには前方が映し出されます。1回目にサイドビューが出るのは狭い道路でのすれ違い時を想定したものでしょうか。

たしかに前方の死角がよく見えますので白線からずれることがありませんし、ギリギリまで前に寄せられます。ただ、もう駐車場に入るというところで一旦停止してViewボタンを2回押すのは煩雑に感じました。しばらく使って車幅感覚を覚えたらおそらく使わないでしょう。

2020年2月9日日曜日

なぜ自動車評論家の間でMazda 3の1.5Lの評判が良いのか

自動車評論家向けにSkyactiv-Xの試乗会をやったらなぜか1.5Lの評判が良かったという記事を見かけました。以下その理由として思い当たるものを記します。

1. 試乗コースは高低差の少ないワインディングであることが多い

試乗会の定番の芦ノ湖スカイラインなんてまさにそうです。Mazda 3の1.5Lというかアクセラの頃から1.5L車は高低差の少ないワインディングが得意です。パワーはありませんがノーズが軽くシャシー性能が良くてよく曲がるためです。これが箱根ターンパイクの登りでしたら違った印象になることでしょう。パワーに余裕のある2L車ですら登り坂は得意ではありません。

2. 自動車評論家はMT車に乗る機会が多い

Mazda 3の1.5Lはパワーが無い分低めのギアでエンジンを回して走ることになりますが、そういう走り方はMT車とマッチしています。一般人でMT車に乗る人は今や少数派ですが、自動車評論家は評価のためにMT車にも乗ります。パドルシフトが無いというのも、MT車には関係ありません。

3. 自動車評論家は短時間の試乗で評価する

1.5Lは刺激的で楽しいため、短時間の試乗では高く評価されがちです。エンジン回転数が高いのは短時間ならあまり気になりませんが、長時間の試乗では印象が異なるでしょう。また、1.5L車は意図的に長距離向けの装備が省略されていますので、夜間の運転や高速道路での運転にはあまり向いていませんが、自動車評論家はわざわざ夜間に試乗したりパワーの無い1.5L車で高速道路を走らせたりしませんので、ボロが出にくいです。

4. 16インチホイールはバネ下重量が軽いため出足が良い

試乗車がどんなホイールを履いているかにもよりますが、16インチホイールの方がバネ下重量が軽い分出足が良いので、パワーが乏しくても意外とどうにかなってしまいます。16インチホイール車が履いているタイヤはBluEarth-GTですが、このタイヤも評判が良いです。期待以上によく走るのが高い評価につながっているのではないでしょうか。これが18インチでAWDでATといった組み合わせだとさすがに非力すぎます。

5. 安いのにシャシーも内装も上位グレードと遜色ないためお値打ち感がある

自動車評論家は同クラスの他の車と比較しますので、コストパフォーマンスは評価に影響します。インプレッサの1.6Lやカローラスポーツの1.2Lターボと同じ値段で内装外装とも出来が良いですし、ボディーやシャシーだってさほど見劣りしません。用途がマッチすればとても良い買い物ではないでしょうか。土地勘のある道しか走らないとか夜間に運転しないとか急な坂が無いといった環境なら1.5Lでもさほど支障ありません。

かように自動車評論家の高評価は条件付きのものですが、条件が合えば自動車評論家以外からも高く評価されることでしょう。短時間乗車を前提としたレンタカー向けでしたら素晴らしい車だと思います。ワイパーの上げ下げのやり方が慣れない人にはわかりにくいですが、どうせレンタカー利用者は自分で洗車することはありません。

2020年2月8日土曜日

マツダコネクト2のスマートIC考慮設定

マツダコネクト2になってから、常時スマートIC考慮でルート検索できるオプションを設定できるようになりました。従来のマツダコネクトではルート検索の都度ルート編集画面でスマートIC考慮のボタンを押して再検索する必要があったため非常に煩雑でした。明らかにおかしな仕様ですが、もしかしてハンガリーのNNG社のシステムにはスマートICという概念がなくて、後付けでスマートIC考慮の機能をつけたために標準設定に含めることができなかったのでしょうか。

スマートICはETC専用でありETCカードを挿していないときに通過できないことから、保守的なルート検索をするようにしたのかもしれませんが、個人の車なんてどうせETCカードを挿しっぱなしかあるいはETCカードを持っていないかのどちらかなのですから、ナビのオプションでスマートIC考慮を有効にするかどうか決める方が合理的です。

レンタカーにもいまどきETC車載器くらいはついていますが、ETCカードを持参しない人もいるでしょうから、レンタカーでは標準設定でスマートIC考慮のオプションを外しているかもしれません。マツダコネクト2の設定画面をいじれば設定できますが、こういう部分はあまりレンタカー向けではありません。

2020年2月7日金曜日

Mazda 3の操安性能とi-DM

Mazda 3の運転のしやすさはi-DMのスコアにも表れています。まだ3rd Stageまでで走っただけですが、それでも発進時、停止時、交差点通過時に青点灯させやすくなりました。試乗した際に交差点を曲がったときにこれはすごいと感心しましたが、簡単に青点灯できるということはそれだけシャシー性能が良いのでしょう。そのため、ストップアンドゴーの多い市街地では着々とスコアが上がっていきました。おかげで、2nd Stageで走り出してから1日で3rd Stageに昇格しました。デミオディーゼルのときは2nd Stageから3rd Stageに昇格するまで1年以上かかったのですが。

尚、1st Stageから2nd Stageへの昇格には2日ほどかかりました。納車時のスコアがとんでもなく低く、過去10回の平均点がまともな点数になるまで時間を要したためです。1st Stageで2点台とか3点台とかどうやったら出せるのか逆に気になります。1st Stageで走れるのは新車時ならではの楽しみで、普通に運転するだけでどばどば青点灯しますので、あたかも運転がうまくなったかのように錯覚します。

デミオディーゼルはノーズが重くてかつホイールベースが短くしかもフットブレーキの効きが強かったため、減速時には前につんのめって停止時にブレーキを緩めると縮んだフロントサスペンションが一気に戻る一方で、フットブレーキを緩める際の制動力の変動が急だったことから、停止直前に白点灯を回避するのが大変でした。一方、Mazda 3のガソリンエンジン車はノーズが軽くホイールベースが長いですし、トルクもほどほどで、フットブレーキも踏み込み量が少なければ効きすぎることがないことから、加減速時の車体の挙動が穏やかです。車の操安性能に起因する意図せざる白点灯が少ないため、気持ちよく運転できます。

4th Stageと5th Stageの解放はまだやっておりません。ステージを上げることが目的ではありませんし、そもそも解放する方法も知りませんので、しばらく3rd Stageで走ってみようと思います。第6世代車ではスタートボタンを2回押してOnにしてからすぐにトリップメーターのぼたんを6回連続で押すと3rd Stageまでか5th Stageまでかを切り替えられるのですが、Mazda 3で同じことをやろうとしてもステージの切り替え画面になりません。説明書にも書いてありませんし、ネットで検索してもまだ出てきません。

2020年2月6日木曜日

Mazda 3のメーターに平均燃費を表示させたい

Mazda 3のメーターパネルでは、速度計の左側に瞬間燃費と平均燃費がアナログで表示され、速度計の右側で走行可能距離がアナログとデジタルで表示されます。走行可能距離のデジタル表示は10km刻みですが、燃料の残りが少なくなってくると1km刻みになります。

平均燃費のアナログ表示では数字がわからないので、デジタル表示される方法をいろいろ試しました。最初はマツダコネクト上の設定で速度計横のアナログ表示を消してデジタル表示のみにしてみましたが、こうすると瞬間燃費のみがデジタル表示され、平均燃費が表示されません。

ステアリングスイッチのINFOボタンを押すと、速度計中央に平均燃費の数字がデカデカと表示されます。速度計の針は目盛り付近にのみ表示されますが、速度を読み取る上では特に支障ありません。クルージング&トラフィックサポートやMRCC使用時の各種表示は平均燃費表示の下に表示されますので、平均燃費を表示したからといって他の表示の妨げになることはありません。

平均燃費の数字が目立ちすぎるきらいはありますが、今のところ燃費目標未達で、燃費が悪いと航続距離が不足しますので、当面はこの表示にするつもりです。INFOボタンを押す前のデフォルトの状態では中央に平均燃費が表示されないシンプルな速度計表示になっているということは、やはり平均燃費が中央に表示されるのでは目立ちすぎてかっこ悪いと開発者も考えているのでしょう。だったら最初からかっこ悪くならないようにデザインしてほしいです。

第6世代車のようにメーターパネル右側に平均燃費や走行可能距離が表示される程度で十分なのですが、第7世代車では速度計の右側にアナログの水温計や燃料計が目立つように表示されています。しかし水温計や燃料計は、メーターパネルの一等地を占有するほど必要なものなのでしょうか。燃料計は満タン給油からしばらくは満タンの位置を指していて、ある程度燃料が減って初めて目盛りが減り始めますが、そうなると急激に目盛りが減少していきますので、タンク内の燃料の量を正確に示しているわけではありません。どうせ不正確ならデジタル表示で十分です。水温計にしても通常は適切な水温に保たれており、せいぜい冷温始動時に水温が低いくらいですが、それなら水温が低いときと高いときのみその旨が表示されれば十分です。

タコメーターは速度計の左側にあります。第6世代車の廉価グレードだと小さいデジタルメーターで読みにくかったのですが、大きめのアナログメーターになったことで読み取りやすくなりました。しかし、タコメーターの針はよほどのことがないかぎり左側を向いています。タコメーターの左側はステアリングや左手に隠れやすいため、エンジン回転数を読み取りにくいです。もしかしてタコメーターが重要なのはレッドゾーンに入っているときだけという考え方なのでしょうか。あるいは、MT車を運転する際にはどうせ左手はシフトレバーを握っていることが多いから邪魔にならないということなのかなと思ったものの、それは右ハンドル車だけにいえることであって、左ハンドル車ではやはり左手に隠れて読みにくいのではないでしょうか。結局のところ、第6世代車の上位グレードのようにタコメーターが中央にあれば解決することです。

たしかにアナログ風3連式メーターはシンプルで見栄えが良くて内装ともマッチするのですが、工業製品のデザインは機能要件を充足することが前提です。アナログの水温計や燃料計はレトロな見栄えには貢献しているかもしれませんが、デザインのためのデザインに見えます。ここ数年間のデザイナーと実験部門との間の力関係が垣間見えますが、どのみちテストドライバーは運転が上手で運転が好きな人ばかりでしょうから、操縦安定性能や乗り心地には興味があっても、電子機器の使い勝手にはあまり興味がないのかもしれません。



2020年2月5日水曜日

Mazda 3の内気循環切り替え

運転中にエアコンを内気循環に切り替えようとするもボタンが見当たらず、結局断念しました。あとで説明書を見てみたら、内外気切り替え表示のすぐ下のボタンが切り替えボタンとのことでした。運転席でボタンを探すとたしかにありました。文字も絵柄もなく、黒い突起があっただけでした。エアコンの風向表示の下にも同じく文字も絵柄もないボタンがあり、ボタンを押すと手動で風向を切り換えることができました。

どうしてこんなわかりにくいボタンにしているのでしょうか。内気循環を濫用すると車内の二酸化炭素濃度が高くなって眠気を誘うので危険ということは理解できます。エアコンの風向については、どうせフルオートエアコンなのだから機械任せににしてほしいということなのでしょうか。機械の判断が常に正しいならそれでもよいかもしれませんが、フルオートエアコンといってもせいぜい温度を設定するだけで設定温度に近づけようとしているだけです。機械任せにしていると寒いときでも上から風が吹き出したりしていて、どういう意図なのかよくわかりません。

2020年2月4日火曜日

Mazda 3の最小回転半径とホイールベース

Mazda 3のカタログ上の最小回転半径はBMアクセラと同じ5.3mです。一方、ホイールベースはBMアクセラの2700mmからMazda 3では2725mmに拡大しています。単純素朴に考えればホイールベースが拡大した分だけ最小回転半径も拡大しそうですが、どこで帳尻を合わせているのでしょう。

最もありうるのは、単に小数点第2位以下の数字が異なるということで、ホイールベースが1%増えて最小回転半径が1%増えても5.3cmの差でしかありません。この程度の違いなら同じ条件で乗り比べてもおそらく違いがわからないでしょう。

あるいは、マルチリンクサスペンションでは後輪がイン側に傾くのに対して、トーションビームでは後輪がアウト側に傾きますので(少なくともイン側に傾くことはない)、ホイールベースが同じならMazda 3の方が僅かに小回りが効くのかもしれません。

2020年2月3日月曜日

マツダコネクト2のオーディオOFF

マツダコネクトのオーディオのソースを選ぶ画面を見ていたら、一番最後にオーディオOFFというのがありました。今までありそうで無かったのですが、マツダコネクト2になってやっと実現しました。

先代のマツダコネクトだとオーディオOFFの選択肢がないため、なにがしか音源を選んだ上で、音声をミュートするしかありませんでした。USB音源を選んで音声をミュートしても再生が進んでしまいました。USB音源でミュート時に一時停止になったのはだいぶ後になってからです。

オーディオソースの画面には他にもメモリオーディオ(CDをリッピングした音源が格納されたもの)とかHDMIとかもあります。車の中でCDをリッピングする状況をイメージしにくいのですが、高速道路のパーキングエリアでCDを買う状況を想定したものなのでしょうか。深夜のトラックドライバーが眠気覚ましにCDを買うならありえますが、マツダはそういうドライバーを想定しているのでしょうか。HDMIというと、PCやスマホの動画を映し出すものなのでしょうが、運転中に映像が表示されないマツダコネクト画面に映し出す理由がよくわかりません。同乗者が見るならタブレットでも使った方が快適ではないでしょうか。

どうせなら、カーナビ用とは別にSDカードスロットないしmicroSDカードスロットをつけてほしいものです。SDの方がメディア代が安い一方で、microSDならAndroidスマホ用のものを流用できます。今やmicroSDでも256GBのものを安価に購入できますので、車載音源としては十分な容量です。USBメモリを使うと2つしかないUSBスロットのうちの1つを使ってしまいますが、USBスロットはスマホ向けに使いたいです。

2020年2月2日日曜日

Mazda 3のふるさと

Mazda 3のふるさとといっても防府工場のことではありません。東名を走行中に「松田さんのふるさと 松田町」という横断幕を見かけました。Mazda 3のふるさとだったらオフ会にうってつけではないかと思って後で調べてみたら、松田町が全国の松田さんからふるさと納税を募る広告でした。豊田さんのおかげで潤っている豊田市とは異なり、あいにく全国の松田さんからの反応は芳しくないようですが、松田町には工場等を誘致できるような平地がなくみかん畑くらいしかないため、魅力的な返礼品がありませんし、そもそも松田町自体の知名度がどうしようもなく低いのですから仕方ありません。小田急の新松田駅のある所といった方がわかりやすいくらいです。どうやって平成の大合併をくぐり抜けて生き残ったのか謎です。

2020年2月1日土曜日

Mazda 3で高速道路を走りました

初めてまとまった距離で高速道路を走りました。新東名の120km/h区間も走れました(6車線化工事中でしたので80km/h制限ばかりでしたが120km/hで走れる区間もありました)。以下感想です。

【高速域での追い越し加速】
日本の高速道路の速度域でしたら楽勝です。ディーゼルエンジンほどのトルクはありませんが、なにぶんディーゼルエンジンよりもパワーがありますので、アクセルを踏み込んで回転数を上げればあっさり加速します。高速域ではATのシフトダウンも滑らかです。高速域で加速すると、ただでさえ良くない燃費とただでさえ短い航続距離に響きますが、追越車線走行中に後ろからものすごく速い車が追いついてきたとき等、いざというときに余裕があるのは安心です。

【操縦安定性と乗り心地】
デミオよりもホイールベースもトレッドも大きくかつ重心が低いため、当然のことながら高速安定性については車格相応の差があります。横風の影響も少ないです。意外だったのは、乗り味も乗り心地も一般道を走っているときと違わなかったことです。この手の車にありがちなのは低速域でごつごつする代わりに速度が乗ってくると地面に吸い付くような乗り心地になることですが、あいにく良くも悪くも路面に追従するのは高速道路でも同様で、路面の凹凸を拾います。また、一般道でも安定して走るため、高速道路だからといってさらに安定することはなく、かといって高速域でもふらつくことがありません。どんな道でもオールラウンドに同じような乗り味です。

ガソリンエンジン車はフロントが軽いためかもしれず、フロントの重いディーゼルエンジン車だと高速域の方が走りやすいのではないかと推測します。

【エンジン音とロードノイズと風切り音】
いずれも静かです。高速域でも車内で快適に音楽を聴くことができます。デミオディーゼルだとBピラーから盛大に風切り音が入ってきてこの車の空力性能はあまり良くないのではないかと思いましたが、低くて平べったいMazda 3ではそういうことがありません。

【クルーズコントロール】
人力で運転しやすい車ゆえに機械の粗が目立ちます。

既にいろいろな方が指摘されていることですが、従来のクルーズコントロールに比べて加速度減速度が高めです。開発者の意図を推測するに人が運転するのと同じような加減速に設定したのかもしれませんが、あいにく自分で運転するときの加減速は気になりませんが、他人の加減速は気になります。まるで他人の運転する車の助手席に座っているような気分で落ち着きません。それだけでなく、機械がまだ賢くないため、下手なドライバーの運転する車の助手席に座っているような気分になります。

人力で運転する場合、前方の状況を見ながら速度や車間距離を調整するもので、先行車に追いつきそうになったら徐々に速度を落としてスムースに追いつくようにするものですが、機械は気が利きませんので、そのまま設定速度で走り続け、先行車に追いつく直前になって急に減速します。傍から見たらなんとも下手な運転ですし、後続車も走りにくそうです。

車間距離を最小に設定しても周辺の車よりは車間距離が開いてしまいますので、割り込んでくる車が結構いるのですが、割り込まれて初めて急に減速します。人力で運転するのでしたら予め減速して車間距離を開けて入れてあげるところです。

混雑する高速道路では下手な運転でもよいので機械に任せて前車追従走行したくなりますが、ある程度空いてきたら定速走行ベースで先行車に追いついて減速する前に追越車線に出てさっと追い越したくなります。追い越し加速の際に設定速度を超過してアクセルを踏むとアクセル操作が上書きされますが、追い越しを終えてアクセルを離すとたちどころに設定速度まで急減速します。下手したらブレーキランプまでつきますので後続車に迷惑です。従来のクルーズコントロールでしたら、ブレーキをかけずに徐々に設定速度まで減速するだけで、こちらの方が扱いやすかったです。クルーズコントロールで減速する際、先行車への追突を防止する目的でしたらブレーキランプがつくのもやむを得ませんが、追い越し直後に前が空いている状況でブレーキランプが点灯するような減速をする必要などないはずです。

総じて、人力での運転の加減速度に合わせた結果、人力よりもはるかに下手な運転になった印象です。従来のクルーズコントロールよりも運転が粗くなった分、さらにたちが悪いです。テストドライバーから開発者へのフィードバックが十分に機能していないのではないかと疑います。空いている高速道路では人力で運転する方がまだましです。最低限、クルーズコントロールでの加減速の強弱を設定で選べるようにしてほしいものです。もちろんデフォルトでは弱です。

当座の対策としては、アクセルを踏んでいる間はアクセル操作が優先されますので、アクセルを弱く踏んでいる間には減速していきます。アクセルを踏んでいる限り設定速度以下になっても減速し続けますので、設定速度になったらそっとアクセルを離します。急に離すとブレーキがかかります。

【レーンキープアシスト】
車線逸脱警告を有効にしていると、音またはステアリングの振動とともに機械が介入してくるため気持ち悪いです。介入されないようにきちんと運転することが求められますから、それはそれで安全かもしれません。ヒューマンエラーに対するバックアップとしては機能しますが、ズボラな運転をサポートするものではなさそうです。機械が介入するなら、正しくレーン中央をキープできるようになってほしいものです。

ただ、左車線走行時には左に寄ろうとするのに対して、右車線走行時には右に寄ろうとするのには感心しました。出来の悪いレーンキープアシストだと右車線走行時にも左の白線に寄ろうとしますので危険です。

【カーナビ】
高速道路走行時に右側にインターチェンジやサービスエリア・パーキングエリアが表示されるのは従来からですが、サービスエリア・パーキングエリアのサービスの詳細が表示されるようになりました。ファミリーマートなら立ち寄ってもいいけどデイリーヤマザキだったら立ち寄るまでもないといった判断の助けになります。

2020年1月31日金曜日

Mazda 3のシートポジション

第7世代車から骨盤を立てるシートになったとのことで、一旦シートポジションを合わせたのですが、どうもなじみません。歩いているときと同じように背筋を伸ばしたいのですが、背もたれを立ててもまだ足りないように感じます。

設定できるのは座席の高さ、座席の前後、背もたれの角度に加えて膝裏の出っ張りと腰の当たる箇所の出っ張りです。いろいろ試してみた結果、最初は以下の設定で落ち着きました。
  • 背もたれはヘッドレストが首を圧迫しない程度に思い切り立てる
  • その代わりシートリフターは一番下まで下げる
  • シートは足がペダルに届く程度になるべく前に出すが背もたれを立てて座席を低くしているのでそんなに前に出さなくてもよい
  • 膝裏の出っ張りは無し(出っ張らせると体が後傾する)
  • 腰当ても無し(同じく出っ張らせると腰より上が後傾する)
本当は背もたれをもっと立てたいのですが、ヘッドレストが前傾しているためにその角度に制約されます。それでも第7世代車のヘッドレストの前傾角は第6世代車のヘッドレストの前傾角よりは心なしか小さいかのように見えますので、多少は着座姿勢が考慮されているのでしょうが、もう少しどうにかならないものかと思います。本当に骨盤が立った状態なら車から伝わる衝撃を体が自在にいなせるはずなのですが、まだその状態には達せず。

その後、デミオディーゼルで骨盤を立てたときには腰を浮かしていたことを思い出して、試しに座面の高さを少し上げてみたところ、やっと車体の揺れを体が自在にいなす感覚に近づいてきました。もともと座面を目一杯下げていたのは背もたれを立てたときに頭がつかえないようにするためでした。座面を上げると頭がつかえますので、ペダルに足が届く範囲でシートを少し後ろに下げました。足がペダルから離れると足に体重がかからずブレーキの最大踏力が落ちますが、仕方ありません。ここまでくると、体幹がぶれずに車体がぬるぬる動く感じになってきて、乗り心地の悪さが苦にならなくなってきました。Mazda 3の乗り心地に関して評判が良くないのは、骨盤を立てるシートポジションを掴むのが難しいからではないでしょうか。特に自動車評論家は短時間の試乗で評価しますので、乗り心地が悪いという評価になるのは無理からぬことです。第7世代車のシートポジションの講習会でもあればよいのですが。

シートポジションが決まったらステアリング右下のシートポジションボタンのSETを押してから1または2を押してポジションを記憶させます。一人で乗るだけなのにシートポジションを記憶させる意味はあまりないのですが、強いて言えば、休憩で背もたれを倒した後で運転用のポジションに簡単に戻せるといったメリットはあるかもしれません。

2020年1月30日木曜日

マツダコネクト2の地図データを更新しました

2020年1月23日に2019年秋版の地図データがリリースされましたので、さっそく更新しました。更新手順は今まで通りですので特にコメントはありませんが、マツダコネクト2用の地図データは14GBくらいあって、16GBのSDカードを目いっぱい使っています。作業は2時間半くらいで完了しました。

それにしても、納車直後に地図データ更新があると1年分損した気分です。地図データを無料で更新できるのは3回までですので、もう残り2回になってしまいました。もし2月納車でしたら2019年秋データまでは納車時に入っていて、2023年1月の地図データまで無料で更新できるところでした。最後の地図データ更新が2022年1月ですので、その頃までにCarPlayやAndroid Autoの機能が改善していればよいのですが。

2020年1月29日水曜日

Mazda 3のバックモニターと360°ビューモニター

バックモニターにはステアリングの切り角に応じて進路を表示する機能があったり、360°ビューモニターでは上から見下ろした位置が表示されたりしてここ数年間で急激に進歩しました。便利になったはずなのですが、まだ不慣れなせいか、バックモニターの黄色い線を見ながらバックするとなぜかずれます。バックモニターでは黄色い線や赤い線がごちゃごちゃ表示されるため、肝心の白線が隠れてしまうためです。ぴったり合わせようとすると隠れてしまい、白線からずれると白線がよく見えるという、一体なんのための線だかよくわからない状態です。

マツダコネクト上の設定画面の「安全装備」「ビューモニター」の項で「予想進路線表示」を「無効」にできます。無効にすると、従来のバックモニターに表示されていたようなシンプルな白線のみが表示されますので、さほど邪魔になりません。デミオディーゼルの最小回転半径4.9mに対してMazda 3の最小回転半径は5.3mですので、慣れないうちは曲がりきれませんでしたが、バックモニター上で白線が見えるようになって以降、慣れてくるにつれて普通に車庫入れできるようになりました。

よくできているなと感心したのは、切り返しのために前進してもモニターが表示されたままになることです。切り返しの場面でカーナビが表示されても意味がありません。発進時にも前方が映し出されますので見通しの悪い所では重宝します。

2020年1月28日火曜日

Android AutoとCarPlayを使ってみました

まずはAndroid Autoから。Google Mapを使用。
  • スマホをつないでからナビ画面が表示される状態まで時間がかかる。
  • Googleの地図は画面が白飛びしてとても見づらい。これだけでも使いたくなくなるレベル。
  • 音声案内の音がAMラジオ並の音質。スマホでは別段気にならないのですが。
  • コマンダーノブのダイヤルを回して画面を拡大縮小するためには。画面右側の+/-ボタンを押す必要がある。
  • Google Mapと同様に渋滞箇所が赤で表示されるのでわかりやすい。
  • Googe Mapなので到着予想時刻の精度は高い。渋滞時には威力を発揮する?
  • タッチパネルをなぞると画面を移動させることができる(もしかして2本指でピンチすると拡大縮小できたりする?)。
  • 案内そのものにはさほど不満なし。
次はCarPlay。Yahooカーナビを使用。
  • 画面はGoogle Mapよりもはるかに見やすいが、マツダコネクトナビよりも粗い。
  • 音声案内の音はAMラジオよりはましだが、マツダコネクトナビの音声の音質よりもやや劣る。
  • 画面の拡大縮小は画面左下の+ボタンと−ボタンでしかできないが、タッチパネル無しでそれらのボタンに到達するのはとても面倒なので、運転中には事実上画面の拡大縮小ができない。
  • タッチパネルは使えない。
  • CarPlay使用中はスマホ上の音源しか再生できない。しかも運転中に音楽再生画面を表示させるのがとても面倒なので、運転中には事実上音楽再生操作ができない。
  • オービス手前で警告があるのは便利。
  • スマホ版のYahooカーナビは結構出来が良いのに、CarPlay版はかなり残念な仕様。
もしどちらか一方を使うとしたらまだCarPlayの方がましという印象でしたが、いずれにせよAndroid AutoやCarPlay上ではまだそれらの仕様の制限によってアプリ本来の機能やUIを活用することができず、ましてやコマンダーノブに最適化されたUIなどあるはずもなく、これならコマンダーノブに合わせて設計されたマツダコネクトナビの方がはるかに使いやすいです。My Mazdaアプリで目的地を送信できることで、目的地入力をあらかじめできるというスマホナビ優位性もさほどなくなりました。残っている欠点は文字入力が面倒ということくらいです。

かつてデミオディーゼルにAndroid Auto/CarPlayのレトロフィットキットをつけようかと考えたこともありましたが、取り付けるまでの費用と手間暇に比べて実現できる機能がしょぼいので見送りました。ただし、この手の技術は発展途上で数年後にはましになっていそうですので、車の側に受け入れるためのハードウェアがあることには意味があると思います。

カローラではスマホナビを標準とするようになりましたが、手に持ってタッチパネルを操作する前提のUIは車の運転のために最適化されていませんので、どうやって折り合いをつけているのか気になるところです。カローラにもコマンダーノブとそれに最適化された車載ナビがあればよいのですが、マツダと異なり一から開発するとなると費用と工期がかかりますので、スマホナビの普及した今となってはあまり乗り気になれないのかもしれません。

2020年1月27日月曜日

Mazda 3のオートホールド

Mazda 3には電動パーキングブレーキがついていますので、オートホールド機能もついています。これは停止中に自動でパーキングブレーキがかかり、軽くアクセルを踏むとパーキングブレーキが解除されるというものです。停止中にブレーキを踏み続ける必要がないので信号待ちで長時間停車しても足が疲れないという快適装備と、ブレーキを踏む力がいつの間にか弱くなって意図せずして前進して最悪先行車に追突することを防ぐ安全装備としての側面とがあります。

クルーズコントロールで先行車に追随して停止する場合にはオートホールドになり、発進時には軽くアクセルを踏み込みます。クルーズコントロールを使う前提なら、オートホールドに統一してしまった方が楽でしょう。また、坂道で停止する場合にもオートホールドにして停止中にパーキングブレーキを効かせた方が安全でしょう。

一方、停止中にブレーキを踏み続けて出発時にブレーキを緩めてクリーピングで動き出してからおもむろにアクセルを踏み込むという慣れ親しんだ方法の方が発進がスムースです。アクセルを軽く踏んで発進する方式だとワンテンポ遅れますし、発進直後に先行車がブレーキランプを踏んだ場合も、緩めたブレーキを再度踏むのは簡単ですが、アクセルを軽く踏み込んで発進する方式だと、アクセルペダルをブレーキペダルに踏み替える分、ワンテンポ遅れます。

ではオートホールドではだめなのかというとそうでもありません。ディーゼルエンジン車ではどうだか知りませんが、ガソリンエンジン車はアイドリングストップからの復帰が早く振動も少ないのでアクセルを踏んでエンジンを再始動してから発進するのでもさほど時間がかかりません。また、ディーゼルエンジンほどトルクが太くないため、軽くアクセルを踏む程度でしたら急発進することもありません。

信号待ちが多いとか渋滞しているとかで停止回数が多く停止時間が長い場合にはオートホールドの方が快適に感じました。一方、少し停止する程度でしたらオートホールド無しの方が快適です。また、エンジンを始動して最初に発進するときにはオートホールドが無い方が運転しやすいので、発進後に落ち着いてからオートホールドボタンを押すことになります。

2020年1月26日日曜日

Mazda 3の交通標識認識システム

走行中に捉えた交通標識を速度計やヘッドアップディスプレイに表示する機能があります。夜間には標識が見えにくいので、夜間でも認識するのはありがたいです。速度計への表示はてっきり左上に標識が表示されるだけかと思いきや、速度計の目盛りで制限速度が赤色線で表示されます。同様にクルーズコントロールの設定速度は緑色の線で表示されます。制限速度を超過すると超過した分の差分が速度計上で赤い円周で表示されます。これをやるために速度計が液晶ディスプレイになっているのが見て取れます。速度計の中央に情報を表示させるだけでしたら、第5世代車のようにアナログメーター+センターディズプレイで十分ですから。

速度計やヘッドアップディスプレイ上で制限速度が目立つように表示されると、自ずと制限速度を意識しながら走ることになります。最近は移動式オービスが普及しつつあることですし、制限速度を守るに越したことはありません。そして、日本の公道で制限速度を守って走る分にはパワーが無くても間に合ってしまいます。エンジンにパワーがないと言われるマツダにとってこれは追い風なのかもしれません。

ただし、現状では速度標識の誤認識があるためあくまでも参考程度です。本線を走っているのに側道の速度標識を拾うのはざらです。天下一品ラーメンの看板を進入禁止標識に誤認識するのは有名ですが、たしかに紛らわしいので機械には難しいだろうというのはわかります。しかしガストの看板を進入禁止標識に誤認識するのはさすがにどうにかならないものかと思います。

2020年1月25日土曜日

Mazda 3の扉をロックする方法

Mazda 3では扉の施錠と解錠がタッチセンサー式になりましたので、見た目はすっきりしていますが、慣れないうちは操作に手間取ります。

解錠する方法は直感的です。扉を開ける際にドアノブに触れるとドアノブ裏側がタッチセンサーになっていて自ずととそこに触れることになるため、いとも簡単に解錠できます。また、ドアノブ裏側が黒くなっているため、ここに触れるのだということが視覚的にわかりやすいです。

一方、施錠する方法はやや難しくて、最初はドアノブ裏側のタッチセンサーに何度触れても施錠されず、もしかしてドアノブ表側に触れるのだろうかと思って触れてみるも、スイートスポットに当たらないとなかなか施錠されません。よく見ると、ドアノブ表側の後ろ寄りに僅かに窪んだ箇所があり、そこにタッチセンサーがついていました。ドアノブと
同じ色で塗装されているため、なかなか気づきませんでした。

施錠せずにそのまま立ち去っても自動で施錠されますし、ドアミラーが折り畳まれたことで確かめることもできるのですが、そうするとMy Mazdaアプリ上で鍵の閉め忘れの警告のメッセージが都度届きます。さすがにそれではうっとうしいので、一応タッチセンサーに触れて施錠するようにしています。

2020年1月24日金曜日

Mazda 3の燃費

Mazda 3の2Lガソリンエンジン車はWLTC燃費が15km/L強でしたので、15km/Lくらいは出てほしいと期待したのですが、最初に走ったときの燃費は14km/Lが精いっぱいでした。それでも大都市近郊の高速道路では17km/L出ましたので、WLTC燃費を僅かに下回る結果でした。WLTC燃費は実燃費に近い数字が出ます。新車時には機械部品の当たりが取れるまで燃費が良くないとか、冬タイヤを履いているといった要因がありますので、春先にはもう少し改善しないものかと期待しているところです。

燃料コストについては、14km/Lでレギュラーガソリン140円/Lだと10円/kmと想定通りです。デミオディーゼルの燃料コスト5円/kmの倍ですが、高速代に比べれば大した額ではありません。Mazda 3はディーゼルエンジン車であってもデミオディーゼルよりも重い分燃費で不利で(おそらく6.5円/kmくらい?)、長距離巡航でデミオディーゼルよりも燃料代の安い車なんてそうそうありません。

燃料コストよりもむしろ満タン充電での航続距離の方がネックです。今の燃費だと無給油で走れる距離は600km〜650kmですので、デミオディーゼルのように土日往復800km無給油というわけにはいきません。せっかく長距離走っても疲れない車なのに勿体ないです。一番簡単なのはあまり遠出せずに無給油で往復できるくらいの距離にとどめることです。時間に余裕が出ますのでなるべく下道を走るようにすれば高速代が安くなって燃料コストの増加分を吸収できます。高速道路でゆっくり走ることも考えましたが、燃料代よりも高速代の方が高いので、少し手前で高速を降りて下道を走る方がトータルコストが安くなりそうです。

乗用車で1日に600km以上走ることは滅多にありませんので、毎日給油すればどうにかなりますが、日中に無理なく走れる東京青森間700kmを無給油で走ることはできません。もっとも、日中に東京青森間を走るのでしたら仙台付近で昼食を取りますので、高速道路を降りて昼食のついでに給油することになりそうです。

燃料タンク容量は51Lですが、走行可能距離4kmの状態で満タン給油したときの給油量は45Lでした。タンク容量を目一杯使えれば80kmほど航続距離が伸びるのですが、残り6Lぶんは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。ちなみにデミオディーゼルでは燃料タンク容量44Lのうち、運用可能容量が40Lほどでした。ディーゼルエンジンのインジェクターが空気を噛んでしまうとインジェクターが壊れますので余裕を持たせているのは理解できるのですが、直噴とはいえそこまで高圧のインジェクターを使用していない普通のガソリンエンジンにしては余裕を取っている印象を受けます。

今後試したいのは、どのあたりの速度域で燃費が良いかです。デミオディーゼルの場合には時速60kmで信号の無い幹線国道をだらだら走り続けるときに30km/Lくらい出ました。6速1500回転だと80km/hくらいですが、これだと28km/Lくらいでした。高速道路で100km/hで巡航するときで25km/Lです。Mazda 3のガソリンエンジン車はデミオディーゼルよりもギアが低めですので、燃費の良い速度域はもう少し低いのではないかと予想しています。

その後信号の少ない幹線国道を60km/Lで走り続けたところ、18km/Lくらいになりました。高速道路の対面通行区間でも同じくらいでした。高速道路で100km/hで巡航すると16km/Lくらい、一般国道を40km/hから50km/hくらいで走ると14km/Lから16km/Lくらい。ストップアンドゴーの多い市街地で10km/Lくらい。やはり60km/Lで巡航するのが最も燃費が良いようです。燃料1L当たりの走行距離はデミオディーゼルの3分の2くらいでしょうか。高速道路を走ると航続距離が足りなくなりますので、あまり遠くまで行かずに幹線国道を走る方が楽そうです。

それにしてもBMアクセラの1.5L車の実燃費が平均で17km/Lとガソリンエンジン車としてなら受け入れられる燃費である一方、どうしてMazda 3の2L車の燃費はこんなに悪いのでしょう。まず、Mazda 3の2Lは1360kg、BMアクセラ1.5Lは1260kgまたは1280kgと100kgくらい重いというのが一つ。BMアクセラ1.5Lのレンタカーは16インチののホイールを履いているのに対してMazda 3の2Lは18インチのホイールを履いている分、バネ下重量が大きいです。しかしリアサスペンションがトーションビームになってバネ下重量が小さくなった分もあります。Mazda 3のエンジンはヨーロッパの環境規制に対応するため燃焼効率が改善した改良版で、余計な煤が出にくいということはその分燃費が良くなっていなければおかしいです。

2020年1月23日木曜日

Mazda 3の重量配分

車検証を見たら2Lガソリンエンジン車で前860kg後500kgでした。アクセラ1.5Lで前760kg後500kgですので、前だけ100kg重いことになります。といっても前輪への荷重の比率が63.4%とFF車としては標準的です。Mazda 3の1.5Lは前840kg後500kgでしょうから、同じ排気量で比較すると前が+80kgですが、後ろはリアサスペンションがトーションビームになって100kg軽くなったのが相殺されて元の重量ですので、後輪にかかる車体重量が100kg増えたことになります。となると、車体重量の増加の度合いは前よりも後ろの方が大きいことになります。パワートレインに変更がないことからエンジンルームの重量にはおそらく変更が無いはずで、ボディーは後ろに寄っていますので、車体重量の増加が主に後輪にかかるのはわからないでもありません。

ボディーのどこでどう重くなったのかはわかりませんが、静粛性を向上させるにあたって増えた分もあるでしょう。あとは、外板のプレスラインを減らしたことで、プレスラインによる剛性確保ができなくなったことから、外板を厚くした可能性もあります。マツダ車はただでさえパワーが控えめなのにこんなに重くして大丈夫なのだろうかと心配になりますが、後輪のバネ下重量が大幅に軽くなったことで帳尻を合わせているように見えます。あるいは、リアサスペンションをトーションビームにしたことで車体の剛性や静粛性のために重量を費やすことができたともいえます。

2020年1月22日水曜日

Mazda 3のエアロパーツ

Mazda 3のエアロパーツというとシグネチャースタイルのことかと思いきや、どノーマルにも少しだけエアロパーツがついています。考え方はCX-30と同様で、CX-30についてはhttps://motor-fan.jp/article/10011999に記載の通りです。フロントライト横の出っ張りとかテールランプ上の出っ張りとか、車体横下のサイドシルの出っ張りとか(ステップではありませんので、間違って踏むと壊れます)、さりげなくエアロパーツがついています。プリウスやアクアのように空気の流れを整えて空気抵抗を減らすのと、車体の姿勢を安定させるのが目的です。ダウンフォースを発生させるものではありません。

もともと第6世代車から全車にアンダーカバーをつけて車体下部の空気の流れを整えたりしていて、第7世代車にも踏襲されています。目立たないところでいろいろ頑張っているようです。それ自体はありがたいことなのですが、Mazda 3になってもなお車体後方で乱流が発生して泥水を跳ね上げるのか、雨の日に田舎道を走ると別に飛ばしているわけでもないのにリアハッチとリアウインドーがひどく汚れて大変なことになります。マッドフラップよりもリアスポイラーの方が後方乱流には効くらしいですが、走り屋みたいな見た目にしてくありませんので、汚れるたびに洗車しています。

2020年1月21日火曜日

Mazda 3のワイパーを上げてみました

Mazda 3(およびCX-30)では空力性能と見た目のためにワイパーがボンネットに隠れるようになっています。洗車の際や積雪時の駐車の際にはワイパーを上げる必要がありますが、そのままではワイパーが上がらないため、一定の操作が必要です。

ワイパーを上げる際には、エンジン停止後30秒以内にワイパーレバーを上に2回押し上げます(OFFの位置のさらに上のMISTの位置まで押し上げる)。ワイパーを下げる際には、必ず跳ね上げたワイパーをフロントガラスに下ろしてから(ここ重要)、ブレーキを踏まずにスタートボタンを2回押してONにしてワイパーレバーを1回押し上げます。ちなみにワイパーレバーを押し上げるとAUTOの位置ではなくOFFの位置になりますのでオートワイパーを有効にするためには手動でワイパーレバーを1段下げる必要があります。AUTOの位置になるとAUTOの文字の左側のランプが光ります。

ワイパーを下げる際にはいきなりバタンと下がりますので、洗車後にワイパー周辺の
水滴の拭き取りが十分でないと、せっかく拭いたばかりのフロントガラスに水が飛び散ります。そうならないよう、ワイパーを丁寧に拭き取る必要があります。

面倒な手順であっても所有車でしたらじきに慣れるでしょうが、レンタカーで借りてこれをやろうとすると、マニュアルを取り出して試行錯誤することになりそうです。それだけならまだしも正しく操作しないとボンネットを傷つける恐れがありますので、あまり不特定多数には向いていません。

2020年1月20日月曜日

Mazda 3の操安性能

海沿いのワインディングをまとまった距離で走ってみました。コーナリングに気を遣うデミオディーゼルからの乗り換えということもあって、Mazda 3ではあまりに楽に曲がれてしまうことに感心しました。FF車のくせにストレスフリーで余計な遠心力を感じることなくするすると曲がれてしまいます(ただし走り屋基準ではなくツアラー基準ですので速いかどうかは知りません)。しかも操縦安定性に不利な冬タイヤを履いた状態です。2Lエンジン車ですらこれだけ気持ちよく曲がれるのですから、さらにノーズの軽い1.5Lエンジン車はもっと楽しそうです。また、普通のFF車ですらこんなに楽に曲がれてしまうのですから、GVC+と協調制御しているAWDだとどんな曲がり方をするのか楽しみです。

こればかりは体感するのが一番なのですが、ここではいくつかの要因を挙げてみます。
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1.  シャシー性能

もともとデミオのリアサスペンションは後輪の接地がよく粘ることで定評があり、Mazda 3
の荷重に合わせて設計荷重を変更すれば同じように曲がれます。しかしそれだけでしたらデミオよりもよく曲がることが説明しきれません。

Mazda 3のボディーとシャシーは衝撃を遅れなく伝える設計とのことですが、そうすると路面からの入力によってふわふわと揺れが続くことがなくなりますので、もしかしたらGVCと同様に姿勢を安定させる効果があるのかもしれません。

2. 重心の低さ

SUV全盛の時代に敢えてハッチバックということでSUVに無い車高の低さを追求しているように見受けられます。デミオはおろかアクセラよりも重心が低いのは曲がりやすさに効いているはずです。実車を見たときの第一印象は「低い」「お腹擦りそうだからダート走れない」でした。特に屋根が後ろに向かって下がっていますので、後ろから見るとさらに低く見えます。

3. ブレーキ

デミオディーゼルは、コーナー手前で減速して前輪に荷重をかければ、タイヤのグリップ力でねっとりと曲がれます。しかしそれにもかかわらず曲がる際に気を遣うのは、ブレーキに癖があるためです。コーナリングはコーナー入口の速度を狙い通りの速度に減速するところで勝負がついてしまうのですが、デミオディーゼルはエンジンブレーキ弱め、フットブレーキ強めでブレーキを踏むだけでかなり効いてしまいますのでコントロールしにくいです。

コーナー出口での加速についても同様で、ディーゼルエンジンはアクセルを踏んでから意図した加速度に達するまで若干のタイムラグがあるため、コーナーに入ってすぐに徐々にアクセルを踏み込んでいかないと間に合いません。しかしこれはブラインドコーナーではなかなか難しいです。

ガソリンエンジン車はブレーキの挙動が素直ですし、自然吸気エンジンなら加速も素直です。となるとMazda 3のディーゼルエンジン車はどうなのでしょうね。

4. GVC+

たしかにGVC+があれば高めの速度でコーナーに進入しても意外と曲がれてしまいます。しかしそれだけならGVCを装備している他の車でも同様ですが、GVC付のアクセラやデミオに乗ったときもこんなに曲がりやすいと感じることはありませんでした。
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このように列挙してみると、姿勢を安定させることに注力しているように見受けられます
。個々の要素は他の車種にも該当するものですが、コツコツと積み重ねていくことでこの操安性能が出ているのではないかと推測します。操安性能重視の設計であることは乗り心地やスペースユーティリティーにも表れていて、乗り心地は残念ながらでかいデミオですが、乗り心地よりも操安性能を優先させる方がドライバーにとっては疲れにくいです。ファミリーカー向けにはもっと乗り心地に寄せた方が良いのでは無いかと思えますが、パーソナルカーと割り切るならそれもありかもしれません。

Mazda 3は良くも悪くも路面に追随しますので、平滑な路面では快適ですが、橋の継ぎ目のような凹凸があればガっときますし、荒れた路面に追随すれば車体後部が揺さぶられます。実際に体験してみるとデミオの乗り心地もこうだったなと思い出します。

ちなみにMazda 3のステアリングギアはアクセラよりもスローとのことですが、運転している限りはそのせいで曲がらないと感じることはありませんでした。むしろ、曲がるべき方向にステアリングが吸い寄せられるように感じる場面もありました。さすがにそんな気の利いた自動操舵機能が実装されていたらすごいことですが、これはおそらく無意識のうちにステアリングを切り増しているのでしょう。ステアリングを切り増す際には意識しない一方でステアリングを戻す際には意識しますので、ステアリングをスローにするのはたしかに理にかなっています。これに限らず、操縦安定性の評価軸を物理的な性能に置くのではなく、人間の感覚に置いているのがマツダの特色だと思います。

2020年1月19日日曜日

Mazda 3の2Lガソリンエンジンのパワー感

2Lガソリンエンジンと6速ATとの組み合わせは2011年の妖怪顔のBLアクセラから連綿と使われているもので、熱効率重視のため最大出力156psと排気量の割には控えめです。欧州車が8ATにシフトしている中で6ATのレシオカバレッジが低めであることも否めません。Mazda 3 はシャシーのできは良いのにパワートレインがしょぼいという評判で、たしかに走り屋にとっては物足りないでしょうが、公道で常識的な速度で走らせた限りでは過不足ないという印象で、ツアラーにとっては問題ありません。

流して走っているときのパワー感はMazda 2の1.5Lガソリンエンジンと同じくらいですが、
1.5Lエンジンが2000回転から3000回転にかけて急激にトルクが増えるために段付き感があるのに対し、2Lエンジンは1.5Lエンジンよりもトルクがフラットなため、常識的な速度域では全域でストレスなく回ります。

【街乗り】
速度域が低いためパワーの不足を感じることは全くなく、普通にアクセルを踏むだけで意図した通りに加速します。自然吸気エンジンのためターボラグなく自然に加速します。回転数が低いためエンジン音はとても静かです。アイドリングストップからの復帰のときもディーゼルエンジンよりも音と振動が少なめです。

【高速道路】
1.5Lエンジンと異なり踏めば踏んだ分だけ加速しますので日本の高速道路の速度域では問題なし(ただし新東名の120km/h区間は未走行)。ディーゼルエンジンよりも回転数は高めですが、代わりにエンジン自体が静かで振動が少ないため回転数が上がっても不快ではありません。ぶーんという音が微かに聞こえる程度だとそこそこスピード感がありかつさほど不快でありません。さらに、高速道路ではクルーズコントロールを使えますのでエンジン回転数が上がっても気になりませんし、アクセルを踏み込んで加速する機会もさほどありません。

高速道路で楽なのはディーゼルエンジンですが、2Lガソリンエンジンの方がパワーがありますので、エンジンを回してパワーを出せばガソリンエンジンの方が加速が良いです。

【田舎の国道】
都会よりも流れが早いため、青信号発進の際に回転数が上がりますが、どうせ巡航速度に乗るまですぐですので、気になるほどではありません。加速時は例によって2500回転くらいでシフトアップして1500回転くらいまで下がります。普通にアクセルを踏んでいるときで1500回転くらい、低負荷で惰行しているときには1000回転くらいまで下がります。1.5Lや1.8Lのシングルターボのディーゼルエンジンではターボの効く1500回転以上を維持しようとしますが、ターボラグの無い自然吸気ガソリンエンジンならターボを意識せずにエンジン回転数を下げることができます。

【山道】
さすがにディーゼルエンジンのように低回転でトルクが太いわけではありませんので、通常のDレンジだとパワーが足らず、アクセルを踏み込んでキックダウンさせると急に加速してi-DMが白点灯します。しかしそういうときにはSPORTモードにしてギア低めでエンジン回転数を上げれば問題なく登れます。下りでもエンジンブレーキの効きが良くなります。その代わりたちどころに燃費が悪くなりますが。

デミオディーゼルにはSPORTモードがなかったため、Dレンジで苦しいときにはマニュアルモードにして2速固定や3速固定にしていました。これだと勾配が変化した際に目まぐるしくシフトチェンジしなければならなくて面倒でした。SPORTモードだと全般的にギアが低めになるだけでそれ以外はAT任せにできますので楽です。もちろんマニュアルモードで山道を走ることも可能です。下り坂ではマニュアルモードにしてエンジンブレーキを効かせる方が走りやすいかもしれません。段を指定する分にはSPORTモードかどうかは関係ありません。

【ディーゼルエンジン車との比較】
ディーゼルエンジン車は高速道路では圧倒的に楽ですし、登り坂でも低い回転数でぐいぐい登れますので、そういう場面では有利なのですが、それ以外の場面はあまり得意ではありません。それに対して2Lガソリンエンジン車は突出したものはないものの、オールラウンドに走れます。

【1.5Lエンジンとの比較】
Mazda 3やアクセラの1.5Lエンジンだと「敢えて回す」というスタンスですが、2Lエンジンではエンジンを回すことをさほど意識せず、ゆるゆると走れます。楽しく乗るなら1.5L、楽に乗るなら2Lでしょうか。刺激はなくひたすら安楽です。レンタカー等でたまに乗るのでしたら1.5Lの方が楽しそうですが、普段使いにするなら2Lの方が疲れないような気がします。

2020年1月18日土曜日

クルージング&トラフィック・サポートとMRCC

高速道路と渋滞する道路でクルージング&トラフィック・サポートを試してみました。クルージング&トラフィック・サポートとMRCCとの主な違いは55km/h以下でステアリングアシストが効くかどうかです。最初に試したのはクルージング&トラフィック・サポートでした。高速道路でいつも渋滞する箇所がありますので、その手前から使いました。

追従走行をするのは全車速型MRCCと同様です。車間距離の設定を最小にしましたが、それでも混雑する高速道路では周囲に比べて車間距離が開きすぎですので、後続車にとっては走りにくいかもしれません。かといって車間距離を詰めすぎると追従走行しきれないでしょうから、現在の技術ではこれが限界ということなのでしょう。先行車が停止するとそれに合わせて停止します。停止位置は近すぎず遠すぎずちょうど良い位置で、これについてはよくできていると思います。発進時には軽くアクセルを踏むと発進し、しばらくするとクルージング&トラフィック・サポートが有効になります。たしかに面倒ですが、その代わり停車中にブレーキを踏み続ける必要がありませんので、慣れればこちらの方が便利なのかもしれません。

先行車に速度ムラがある場合には先行車の動きに合わせてブレーキをかけたり加速したりしますので、後続車から見るとさぞかし下手に見えるでしょう。人力で運転する場合には先行車の動きを予測して早めにアクセルを抜いたり車間距離を開けたりして調整することで極力速度ムラを吸収しようとするものですが、機械はまだそこまでできませんので、先行車の下手な運転がそのまま後続車に伝達されます。

減速して合流車のためのスペースを確保するというのは人力で運転する際にはごく当たり前のことですが、機械にはまだできないようで、ブレーキを踏む必要があります。キャンセルされてしまいますので、合流完了後にレジュームボタンを押す必要があります。

ステアリングアシストは55km/h以下で有効になりますが、介入してくるときにはいきなりぐりっとパワステに介入してきます。指導員に無理やりハンドルを切られているような感じです。それできちんと車線をキープしていればよいのですが、微妙にずれていてさらに気持ち悪いです。レンタカーでインプレッサを借りた際にアイサイトを試してみましたが、こちらはステアリングアシストでも特に違和感がありませんでした。先行している分、よく練れているのでしょう。自動運転と割り切れば多少変なトレースの仕方でも我慢できるのかもしれませんが、あくまでもヒューマンエラーに対するバックアップという位置づけですので、ステアリングから手を離してはいけないという縛りがあります。

そういえば、先代のアクセラのレーンキープアシストでは介入の度合いを設定できて、最も介入度合いの強い設定にするとステアリングアシストと同様の効果が得られましたが、これも介入されると気持ち悪いので、介入されないよう正確なハンドリングが求められました。これはこれで練習になりそうですが、機械がコーナーを完璧にトレースできるのでなければ意味がありません。コーナー手前で減速して早めにステアリングを切ったり、コーナー出口で加速したりといった協調制御までできるようになれば機械が人間を代替しやすくなりますが、今はまだ機械にはできませんので、コーナー緩い高速道路か渋滞する一般道以外ではなかなか機械に任せられません。まだ過渡期の技術だと思います。

そんなステアリングアシストではあまり役に立ちませんので、ステアリングアシスト抜きの普通のMRCCも渋滞する一般道で試してみました。クルージング&トラフィック・サポートと同様に先行車の停止位置に合わせて停止するかと思いきやなかなか停止しないで先行車に接近してしまい、挙げ句の果てにブレーキを踏めと言われました。MRCCでも通常ならきちんと停止して発進時にアクセルを軽く踏むだけのはずなのですが、ある種の条件のもとでは効かないのでしょうか。確実に停止できないとなったら人力で介入する前提で臨む必要があるのですが、機械が停止させるタイミングは人力でブレーキをかけるタイミングよりも遅いため、結局いつも人力でブレーキをかけることになってしまいます。

1.5Lガソリンエンジン車にはクルージング&トラフィックサポートをつけられませんが、MRCCならついていますので、中途半端なステアリングアシストなんて必要ないということでしたら1.5Lでも問題ないかもしれません。

ステアリングアシストが55km/h以下のみで有効になるのは、高速域では人力でステアリングを切る方が気持ち良いからだよいう説明がなされているようです。たしかにそれに同意する余地もありますが、それはユーザーの判断に委ねるべきだと思います。高速域でのステアリングアシストは既に先代のアクセラで実現できていますので、あとはステアリングアシストを「全車速で有効」「55km/h以下で有効」「無効」から選択できるよう設定するだけです。

レーンキープアシストとは別に車線逸脱警報もついています。従来は警告音が発せられる方式でしたが、Mazda 3ではステアリングホイールに振動が発生する方式になりました。しかし車線を区切る線以外で誤認識するのは相変わらずで、普通に走っているときにいきなりステアリングホイールがガリガリと振動するとびっくりします。これはマツダコネクト上の設定で振動による警告か従来からの音による警告かを選ぶことができます。現在の精度でしたら音の方がまだましかもしれません。

2020年1月17日金曜日

Mazda 3の車載機器の第一印象

納車されたばかりですのでまだ不慣れですが、いろいろいじっています。走りについての評価はまだできませんが、ひとまず車載装備の第一印象をご報告いたします。それにしてもいまどきの車はものすごくハイテクになってしまいましたので、開発するのも大変でしょうが、ついていくのも大変です。

【鍵】
運転席か助手席のドアノブに触れるだけで解錠されてサイドミラーが開くのは便利です。いまどき鍵のボタンを押して解錠したり施錠したりすることはないせいか、鍵の解錠/施錠のボタンは随分小さくなってしまいました。その代わり、鍵の大きさは従来の2倍くらいになってしまいましたので、ポケットに入れるとかさばります。

【シート】
骨盤を立てるシートとのことで、深く腰掛けるとお尻に位置が落ち着きます。デミオディーゼルの頃はお尻に落ちがいつの間にか前にせり出してしまいましたので、深く腰掛けようとして何度も姿勢を直しましたが、Mazda 3ではそんなことをする必要がありません。ランバーサポートを調整できますが、腰に当たる強さをあまり強くしない方が座りやすく感じました。腰で支えるのではなく、骨盤で支えます。

【My Mazdaアプリ】
車に乗る前にスマホで目的地を設定して車に送信できますので、カーナビの目的地入力に重宝します。スマホから施錠等のステータスを確認できて遠隔操作できますので、「もしかして鍵を閉め忘れただろうか」と気になる人には便利かもしれません。ただし、車から離れた際に自動で施錠される設定にしておけば鍵をかけ忘れることはありません。

【Mazda Connect 2】
2になってから若干使い勝手が変化しました。最大の変化はディスプレイ上でタッチパネルが使えなくなったことで、たしかに車のありあり方としてはその方がよいのですが、目的地入力で文字を入力するときにはコマンダーノブをぐりぐり回して1文字ずつ入力する必要があります。コマンダーノブを回して五十音の行を指定してコマンダーノブを押してからコマンダーノブを回すとその行の段を指定できますので、そこでコマンダーノブを押すとやっと1文字入力できます。複数の文字を入力する際にはこれの繰り返しです。コマンダーノブの上がタッチパネルになっているため、タッチパネルでの入力も可能ですが、入力速度はコマンダーをぐりぐり回す方が速いです。いずれにせよ文字入力は不便ですのでなるべくMy Mazdaで事前に目的地を入力するか、あるいはCarPlay/Android Autoを使うかする方がよいでしょう。

車内で目的地入力する場合、経由地を入力する際に任意の順番で経由地を入力できるようになりました。従来は最初に入力した目的地が一番遠くて、経由地を入力するたびに出発地に近い経由地として認識されました。そのため、ルート編集画面で目的地の並び替えが必要でしたが、Mazda Connect 2では最初から経由地の順番を指定できるため、目的地の並べ替えが不要になりました。ルート編集画面で目的地や経由地の順番を手動で移動させることもできます。

画面が大きくなりましたので、様々な情報を表示できるようになりました。カーナビ使用中に地図の右側に目的地へのルートが文字で表示されるようになりました。特に便利に感じたのは、画面の下に再生中の曲が表示されることです。従来、路線に関する情報が画面上に表示されていたのが右側に移ったことで、画面の上下のスペースに余裕ができました。

立ち上がりは圧倒的に早くなり、ドアを開けてシートに座ってエンジンを始動したらもう音楽が鳴ります。カーナビも同じくらいのタイミングで立ち上がりますので、すぐに目的地を入力できます。

【カーオーディオ】
カーオーディオの音質はとても良くなりました。車内が静かでエンジン音もあまり気にならないこともあって、車内で過ごす時間がとても快適になりました。ディーゼルエンジンや1.5Lだとエンジン音が大きいかもしれませんが、2Lだとエンジン音も静かです。

前述の通り、カーナビ画面に再生中の曲が表示されますので、運転中に「この曲なんだったっけ」と画面を切り替える必要がなくなり、安全に寄与しています。

【アダプティブLEDヘッドライト(ALH)】
ALHを有効にするためには、ライトをAUTOの位置にして(Mazda 3ではデフォルトでAUTOになります)、ウインカーレバー先端のAボタンを押します。ウインカーレバーをハイビームの位置にする必要はありません。これにより、ハイビームにしたいのに自動でハイビームにならない状況でALHを有効にしたまま手動でハイビームにすることができるようになりました。

オートライトとALHを有効にしていると、ライトに関する操作がほとんど不要になり楽です。手動にする必要があるのは夜間にライトを消灯する必要があるときくらいです。

【ワイパーレバー】
レバーの位置がわかるよう、選択した箇所が光るようになりました。例えば、オートワイパーにしている場合には、AUTOの文字の横が光ります。レバーの位置を確かめるためにレバーを動かす必要がありません。

【ヘッドアップディスプレイ】
ガラス投射式になった結果、画面がとても見やすくなりました。表示画面も大きくなりました。

【バックモニター】
ディスプレイが大きくなり解像度も高くなった結果、バックモニターの画面も鮮明になりました。出発時に前方を映し出すことも可能になりましたので、見通しの悪い所から出発するのが楽になりました。

【ETC車載器】
車載器は、ステアリングホイール右下の、小銭入れのある場所に設置されます。ETC車載器を設置する際に小銭入れを取り外しますので、小銭入れは使えなくなります。いまどきETCを使わないことはないでしょうから、結局取り外した小銭入れが無駄になるだけです。それなら最初からただの穴にしておいた方が無駄にならないと思います。

ETCを使うなら現金で払うことはないだろうとの割り切りによるものかもしれませんが、ETCの使えない有料道路はまだ残っておりますので、従来通りにETC車載器をバイザーの裏に設置してもよかったのではないかと思います。

従来はドアハンドルの下に小銭を入れるスペースがありましたが、Mazda 3ではなぜかここが穴になっていて小銭を入れることができません。もしつり銭を入れるとしたらとりあえずドリンクホルダーに放り込むくらいしか思いつきません。

【CarPlay/Android AUTO】
今のところ標準のカーナビと標準に音楽再生環境を使っていますので、まだ出番がありません。USB接続でCarPlayを有効にするとBluetoothが無効になりますが、ハンズフリー通話はCarPlay経由でできますので、さほど問題ありません。

Mazda 3に乗り換えました

デミオディーゼルが5年で17万km近くに達しましたので、Mazda 3の2Lガソリンエンジン車に乗り換えました。車を選ぶための要件に変化はなく、車選びの基準は依然として「大きい車は不要だが高速道路で長距離走って疲れない車」です。ではなぜ引き続きMazda 2のディーゼルエンジン車を選ばなかったのかといえば、デミオディーゼルで長距離を走り込んだ結果、「長距離走って疲れない車」についての知見が増えたためです。そこでまずは車種選定について記載します。

【Mazda 3を選んだ理由】
走る曲がる止まるの過渡領域の作り込みが秀逸なためです。試乗で交差点を曲がったときにこれはすごいと感心しました。サイズ的にはMazda 2で十分だったのですが、乗り比べるとやはり第7世代車の方が進んでいると感じました。乗り心地、とりわけ荒れた路面での突き上げに関しては評判が悪いですが、乗り心地よりも操縦安定性を優先させる方が長距離走って疲れにくいです。今まで乗ってきたデミオディーゼル前期型はGベクタリングコントロールが無いこともあって乗り心地は良くありませんが、それでも高速道路で700kmくらい走っても全然平気です。たしかに同乗者にとっては乗り心地が良くないのはいかがなものかと思いますが、パーソナルカーたるMazda 3が操縦安定性を優先させるのはわからないでもありません。

【2Lガソリンエンジン車を選んだ理由】
第7世代車の特長であるバランスの良さが最も感じられるためです。もともとパワーを求めるつもりはありませんので当初は1.5Lで考えていました。1.5Lエンジンは回して楽しいですし、ディーゼルエンジンが長距離巡航で楽なのは今までさんざんデミオディーゼルに乗ってきた経験からわかっていることなのですが、そういう飛び道具に頼らず徹底的に普通であろうとする2Lガソリンエンジン車の方が長く付き合って疲れないのではないかと感じました。

デミオディーゼル購入時にも「長距離走って楽な車」という要件で選定したのですが、アクセラ15S Touringとの比較した際に「コンパクトカーなのにディーゼルエンジンでトルク極太」というわかりやすい飛び道具や「それでいてアクアやフィットハイブリッドにマッチさせた価格」というバリューに飛びついたことは否めません。車に対する知見の乏しい人にはそういうわかりやすい特徴があった方が売りやすいだろうなと思います。

【ディーゼルエンジンを選ばなかった理由】
長距離巡航といえばディーゼルエンジンですが、マツダのディーゼルエンジンは煤対策のために年々おとなしくなっており、敢えてディーゼルという要素が薄れてきています(今にして思えば、初期どっかんターボのデミオディーゼルに乗れたのは良い経験でした)。Mazda 3ではアクセラよりも重くなった分、さらに最終減速比を上げてローギアードな設定にしており、低負荷高回転で応答性を確保しつつ煤を出にくくしています。ディーゼルエンジンの特長である高トルク低回転という要素があまりなく、良くも悪くもガソリンエンジンに近づいているという印象です。実際、2Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルエンジンとで変速比も最終減速比も同じです。

それでいてエンジンが重くて重量バランスが良くないとか、短距離走行の繰り返しでエンジンの調子が悪くなるとか、吸気系に煤が貯まるにつれてパワーが落ちるとか、そもそも補機類が多くて価格が高いといった従来からのディーゼルエンジンの短所はそのままです。重量バランスが悪くなると操安設計にしわ寄せが行くというのはデミオディーゼルで散々感じてきたことです。ブレーキにしても、ディーゼルエンジンはエンジンブレーキが弱くフットブレーキが強いですが、ガソリンエンジン車の方がブレーキは扱いやすく感じます。

ディーゼルエンジンは燃料代が安いのが魅力で、デミオディーゼルなら5円/km、Mazda 3のディーゼルでも6円/kmくらいで走れます。500km走って燃料代が3000円くらいです。ガソリンエンジンは10円/kmくらいですので、比率としてはかなり大きいです。普段ディーゼルエンジン車に乗っていてたまにレンタカーでレギュラーガソリンを給油するとガソリン代の高さにびっくりします。ディーゼルエンジン車の方が価格が高いといっても10万kmも乗れば燃料代だけで元が取れます。

しかし高速代は24円/km(首都高速は29円/km)とさらに割高です。都市高速道路や大都市近郊区間ではETCの休日割引も適用されませんので、休日割引で3割引きといっても高速代全体から平均25円/kmくらいはかかります。資本コストが40円/kmくらい、宿泊費その他旅費も同じくらいかかるとすると、総費用に占める燃料代の比率はせいぜい5%程度です。それなら気持ちよく運転できる方を選んだ方がよいでしょう。総費用を安くしようとしたら、あまり遠くまで行かず、時間に余裕を持たせてなるべく下道を走るのが一番効いてきます。

【1.5Lエンジンを選ばなかった理由】
当初はパワーが無くて遅くて免許にやさしい車を選ぼうとしていました。自分より遅い車に進路を塞がれるといらつきますが、自分が一番遅い車であれば道を譲るだけで済みますので気楽だからです。道を譲ってもらうのは他人任せですが、道を譲るのでしたら自分でコントロールできます。

長距離移動の際には実はパワーが必要なくて、高速道路の合流車線で巡航速度に乗ってしまったらあとはせいぜい追越加速のときくらいしかパワーがいりません。しかもアダプティブクルコンでのんびり走るなら追越加速もさほど必要ありません。

ゆっくり走れば時間がかかるかと思いきや、乗用車で普通に走る距離でしたら多少飛ばしても全体の所要時間への寄与は実はさほどありません。速度ムラがあれば平均速度の増分はさほどありませんので、一定速度を保って運転すると所要時間がさほど延びませんし、燃費も良いです。制限速度にクルコンをセットして走行車線をのんびり走れば速い車が勝手に追い越してくれますので、追い越しに気を遣うこともありません。疲れなければ休憩時間が少なくて済みますし、到着後の時間も有効に活用できます。長距離走行では疲労によるロスが効いてきます。

そういうわけで、当初の候補は15S Touringでした。しかしスペックシートを見ると、2Lエンジン車に誘導するために、意図的に長距離向けの装備をつけられなくされていることが真っ先に気になりました。一番残念だったのはアダプティブLEDヘッドライト(ALH)をつけられないことです。ハイビームコントロールはほぼ使い物にならないことを経験上知っているためです。1.5Lエンジン車のみヘッドライトの仕様が異なるようです。もっとも、ハイビームが必要なのは夜の田舎の道や夜の高速道路ですが、そんな時間帯に運転したら疲れてしまいますので、そういうことはしないと割り切れば受け入れられなくもありません。街乗り専用グレードと割り切れば長距離用装備が無くても問題ありませんが、もし街乗り専用でしたらホイールは16インチの方が出足が軽くて扱いやすいはずです。

しかしそもそも「パワーが無い」=「街乗り専用」という図式は合っているのでしょうか。自動車で最もパワーが必要なのは高速道路の合流車線での加速、次にパワーが求められるのは青信号発進です。高速巡航時にはパワーは必要ありません。パワーの無い車はむしろ高速道路の走行車線でクルコンをつけてダラダラ走るのに向いています。

試乗した限りでは、きちんとアクセルを踏めば意外と走れることがわかりました。高速道路では試乗できていませんが、BMアクセラの1.5Lは1人乗車かせいぜい2人乗車であれば高速道路でそこそこ走れることは経験済です。

それでも最終的に2Lにしたのは、冒頭に申し上げた通り、2Lの方がバランスが良く、第7世代車の設計思想が体現されているためです。価格や装備を抜きにして運転してしっくりくる方を選ぼうと思って試乗で乗り比べて2Lを選びました。しかしそれでも1.5Lにも独自の楽しみがあり、当選に近い次点です。もし2Lが無ければ1.5Lにしていたことでしょう。

【Skyactiv-Xを選ばなかった理由】
単に購入時期とタイミングが合わなかっただけです。当初の予定通りに10月に発売されていれば試乗できたのですが。高回転までフラットなトルクが持続するのはMT車で乗る分には魅力的かもしれませんが、AT車で乗るならトルクバンドのピークで回せば十分ですので、敢えて70万円余計に出してSkyactiv-Xを買う理由を見出しにくいです。値段と性能がこなれてくれば選択肢に上るでしょうから、次に買うときには比較検討の対象になるのではないでしょうか。実際、ヨーロッパでは通常のガソリンエンジン(マイルドハイブリッド付)よりも少し高い程度ですのでSkyactiv-Xが結構売れているようです。日本向けが高いのは購買層をアーリーアダプターに絞ることでクレームを減らすためでしょうか。

【CX-30を選ばなかった理由】
敢えてCX-30を選ぶべき理由がなかったということに尽きます。

Mazda 3よりも全長が短くて取り回しが良いのは魅力的ですが、CX-30くらいの重量になるとディーゼルエンジンを選びたくなります。すると乗り出し350万円になります。かつてのBMアクセラ2.2Lディーゼルと同じ値段ですが、BMアクセラより一回り重くて1.8Lディーゼルエンジンでその値段ですので、正直高いなと思いました。15万円足したらCX-5に乗れます。実用性重視で売れ筋を狙うはずの割には強気な値段です。Mazda 3よりも余計に払ってまで欲しいものがCX-30には見つかりませんでした。

最後の決め手はぼてっとした尻でした。前から見ればかっこいいのに、リアハッチの開口部をなるべく低くして使いやすくしようとした結果、後ろが腰高な感じです。Dピラーの傾斜が大きいため、後ろ姿を見るとリアウインドーの下が壁のように見えます。Mini Crossoverも同様にリアハッチが腰高ですが、こちらはリアウインドーが立っているため気になりません。側面も同様に、裾部を黒いプラスチックにして車体をスリムに見せかけていますので、写真で見るときれいですが、実車を見るとやはり腰高に見えます。

【Mazda 2を選ばなかった理由】
ディーゼルエンジンについては前述の通りです。また、ディーゼルエンジン車に乗るなら重量バランスの良いAWDに乗りたいところですが、そうなるとMazda 3の1.5Lと同じくらいの値段になります。第6世代のBセグメント車と第7世代のCセグメント車で値段が同じなら後者を選びます。もちろん同じ予算で長距離向け装備もきちんとつけられますし、Mazda 3よりも軽くてよく走るのは魅力ですが、これに乗りたいと思う決め手がありませんでした。

そういうわけで候補はガソリンエンジン車の事実上一番安いグレードである15S Proactiveでした。かつてはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車との間に装備の差がありましたが、今やガソリンエンジンの一番安いグレードでも安全装備が充実しています。デミオ時代から年次改良で良くなっているのに加え、Mazda 2になってさらに良くなったのは試乗してわかりましたが、第7世代車には及ばず。既に第7世代車が出ているのにあと5年第6世代車に乗り続ける気になりませんでした。

同じ1.5Lエンジンを積むならMazda 3よりもMazda 2の方が軽くてよく走るはずなのですが、1.5Lエンジンは太いトルクでゆったり走るよりも、よく回してパワーを絞り出す使い方の方が気持ちよく走れるように感じます。ヨーロッパの道路ではMazda 2の1.5Lエンジンは丁度良いのかもしれませんが、日本の道路では2000回転ではトルクが不足して3000回転ではパワーが出すぎる場面があって、街乗りで我慢が必要になりそうに感じました。高速道路ではさほどパワーが必要ない一方で、高速安定性に効くのはホイールベースやトレッドですので、それならMazda 3の方が有利です。他の条件を一定にすればパワーがある方が有利なのでしょうが、運転して気持ちよいかどうかは車と道路と運転の3者のバランスだと思います。

それでも基本的には大きな車は必要ありませんので、将来Mazda 2がフルモデルチェンジをして、Skyactiv-Xの1.5Lエンジン車の値段と性能がこなれてくれば、次の買い替え候補にはなりえます。

【CX-3を選ばなかった理由】
忘れていました。Mazda 2よりもさらに高いとなると同じ予算でCセグメント車を買えてしまいます。それでいてBセグメントのシャシーと太いタイヤとがマッチせず、操縦安定設計上の素性の悪さを感じます。そういえば、登場当初はデミオとほぼ同じ車が300万円なんてありえないと思っていましたが、今やMazda 2のディーゼルのAWDが300万円します。この調子でモデルチェンジしたらAudi A1並の値段になりそうです。