2020年1月31日金曜日

Mazda 3のシートポジション

第7世代車から骨盤を立てるシートになったとのことで、一旦シートポジションを合わせたのですが、どうもなじみません。歩いているときと同じように背筋を伸ばしたいのですが、背もたれを立ててもまだ足りないように感じます。

設定できるのは座席の高さ、座席の前後、背もたれの角度に加えて膝裏の出っ張りと腰の当たる箇所の出っ張りです。いろいろ試してみた結果、最初は以下の設定で落ち着きました。
  • 背もたれはヘッドレストが首を圧迫しない程度に思い切り立てる
  • その代わりシートリフターは一番下まで下げる
  • シートは足がペダルに届く程度になるべく前に出すが背もたれを立てて座席を低くしているのでそんなに前に出さなくてもよい
  • 膝裏の出っ張りは無し(出っ張らせると体が後傾する)
  • 腰当ても無し(同じく出っ張らせると腰より上が後傾する)
本当は背もたれをもっと立てたいのですが、ヘッドレストが前傾しているためにその角度に制約されます。それでも第7世代車のヘッドレストの前傾角は第6世代車のヘッドレストの前傾角よりは心なしか小さいかのように見えますので、多少は着座姿勢が考慮されているのでしょうが、もう少しどうにかならないものかと思います。本当に骨盤が立った状態なら車から伝わる衝撃を体が自在にいなせるはずなのですが、まだその状態には達せず。

その後、デミオディーゼルで骨盤を立てたときには腰を浮かしていたことを思い出して、試しに座面の高さを少し上げてみたところ、やっと車体の揺れを体が自在にいなす感覚に近づいてきました。もともと座面を目一杯下げていたのは背もたれを立てたときに頭がつかえないようにするためでした。座面を上げると頭がつかえますので、ペダルに足が届く範囲でシートを少し後ろに下げました。足がペダルから離れると足に体重がかからずブレーキの最大踏力が落ちますが、仕方ありません。ここまでくると、体幹がぶれずに車体がぬるぬる動く感じになってきて、乗り心地の悪さが苦にならなくなってきました。Mazda 3の乗り心地に関して評判が良くないのは、骨盤を立てるシートポジションを掴むのが難しいからではないでしょうか。特に自動車評論家は短時間の試乗で評価しますので、乗り心地が悪いという評価になるのは無理からぬことです。第7世代車のシートポジションの講習会でもあればよいのですが。

シートポジションが決まったらステアリング右下のシートポジションボタンのSETを押してから1または2を押してポジションを記憶させます。一人で乗るだけなのにシートポジションを記憶させる意味はあまりないのですが、強いて言えば、休憩で背もたれを倒した後で運転用のポジションに簡単に戻せるといったメリットはあるかもしれません。

2020年1月30日木曜日

マツダコネクト2の地図データを更新しました

2020年1月23日に2019年秋版の地図データがリリースされましたので、さっそく更新しました。更新手順は今まで通りですので特にコメントはありませんが、マツダコネクト2用の地図データは14GBくらいあって、16GBのSDカードを目いっぱい使っています。作業は2時間半くらいで完了しました。

それにしても、納車直後に地図データ更新があると1年分損した気分です。地図データを無料で更新できるのは3回までですので、もう残り2回になってしまいました。もし2月納車でしたら2019年秋データまでは納車時に入っていて、2023年1月の地図データまで無料で更新できるところでした。最後の地図データ更新が2022年1月ですので、その頃までにCarPlayやAndroid Autoの機能が改善していればよいのですが。

2020年1月29日水曜日

Mazda 3のバックモニターと360°ビューモニター

バックモニターにはステアリングの切り角に応じて進路を表示する機能があったり、360°ビューモニターでは上から見下ろした位置が表示されたりしてここ数年間で急激に進歩しました。便利になったはずなのですが、まだ不慣れなせいか、バックモニターの黄色い線を見ながらバックするとなぜかずれます。バックモニターでは黄色い線や赤い線がごちゃごちゃ表示されるため、肝心の白線が隠れてしまうためです。ぴったり合わせようとすると隠れてしまい、白線からずれると白線がよく見えるという、一体なんのための線だかよくわからない状態です。

マツダコネクト上の設定画面の「安全装備」「ビューモニター」の項で「予想進路線表示」を「無効」にできます。無効にすると、従来のバックモニターに表示されていたようなシンプルな白線のみが表示されますので、さほど邪魔になりません。デミオディーゼルの最小回転半径4.9mに対してMazda 3の最小回転半径は5.3mですので、慣れないうちは曲がりきれませんでしたが、バックモニター上で白線が見えるようになって以降、慣れてくるにつれて普通に車庫入れできるようになりました。

よくできているなと感心したのは、切り返しのために前進してもモニターが表示されたままになることです。切り返しの場面でカーナビが表示されても意味がありません。発進時にも前方が映し出されますので見通しの悪い所では重宝します。

2020年1月28日火曜日

Android AutoとCarPlayを使ってみました

まずはAndroid Autoから。Google Mapを使用。
  • スマホをつないでからナビ画面が表示される状態まで時間がかかる。
  • Googleの地図は画面が白飛びしてとても見づらい。これだけでも使いたくなくなるレベル。
  • 音声案内の音がAMラジオ並の音質。スマホでは別段気にならないのですが。
  • コマンダーノブのダイヤルを回して画面を拡大縮小するためには。画面右側の+/-ボタンを押す必要がある。
  • Google Mapと同様に渋滞箇所が赤で表示されるのでわかりやすい。
  • Googe Mapなので到着予想時刻の精度は高い。渋滞時には威力を発揮する?
  • タッチパネルをなぞると画面を移動させることができる(もしかして2本指でピンチすると拡大縮小できたりする?)。
  • 案内そのものにはさほど不満なし。
次はCarPlay。Yahooカーナビを使用。
  • 画面はGoogle Mapよりもはるかに見やすいが、マツダコネクトナビよりも粗い。
  • 音声案内の音はAMラジオよりはましだが、マツダコネクトナビの音声の音質よりもやや劣る。
  • 画面の拡大縮小は画面左下の+ボタンと−ボタンでしかできないが、タッチパネル無しでそれらのボタンに到達するのはとても面倒なので、運転中には事実上画面の拡大縮小ができない。
  • タッチパネルは使えない。
  • CarPlay使用中はスマホ上の音源しか再生できない。しかも運転中に音楽再生画面を表示させるのがとても面倒なので、運転中には事実上音楽再生操作ができない。
  • オービス手前で警告があるのは便利。
  • スマホ版のYahooカーナビは結構出来が良いのに、CarPlay版はかなり残念な仕様。
もしどちらか一方を使うとしたらまだCarPlayの方がましという印象でしたが、いずれにせよAndroid AutoやCarPlay上ではまだそれらの仕様の制限によってアプリ本来の機能やUIを活用することができず、ましてやコマンダーノブに最適化されたUIなどあるはずもなく、これならコマンダーノブに合わせて設計されたマツダコネクトナビの方がはるかに使いやすいです。My Mazdaアプリで目的地を送信できることで、目的地入力をあらかじめできるというスマホナビ優位性もさほどなくなりました。残っている欠点は文字入力が面倒ということくらいです。

かつてデミオディーゼルにAndroid Auto/CarPlayのレトロフィットキットをつけようかと考えたこともありましたが、取り付けるまでの費用と手間暇に比べて実現できる機能がしょぼいので見送りました。ただし、この手の技術は発展途上で数年後にはましになっていそうですので、車の側に受け入れるためのハードウェアがあることには意味があると思います。

カローラではスマホナビを標準とするようになりましたが、手に持ってタッチパネルを操作する前提のUIは車の運転のために最適化されていませんので、どうやって折り合いをつけているのか気になるところです。カローラにもコマンダーノブとそれに最適化された車載ナビがあればよいのですが、マツダと異なり一から開発するとなると費用と工期がかかりますので、スマホナビの普及した今となってはあまり乗り気になれないのかもしれません。

2020年1月27日月曜日

Mazda 3のオートホールド

Mazda 3には電動パーキングブレーキがついていますので、オートホールド機能もついています。これは停止中に自動でパーキングブレーキがかかり、軽くアクセルを踏むとパーキングブレーキが解除されるというものです。停止中にブレーキを踏み続ける必要がないので信号待ちで長時間停車しても足が疲れないという快適装備と、ブレーキを踏む力がいつの間にか弱くなって意図せずして前進して最悪先行車に追突することを防ぐ安全装備としての側面とがあります。

クルーズコントロールで先行車に追随して停止する場合にはオートホールドになり、発進時には軽くアクセルを踏み込みます。クルーズコントロールを使う前提なら、オートホールドに統一してしまった方が楽でしょう。また、坂道で停止する場合にもオートホールドにして停止中にパーキングブレーキを効かせた方が安全でしょう。

一方、停止中にブレーキを踏み続けて出発時にブレーキを緩めてクリーピングで動き出してからおもむろにアクセルを踏み込むという慣れ親しんだ方法の方が発進がスムースです。アクセルを軽く踏んで発進する方式だとワンテンポ遅れますし、発進直後に先行車がブレーキランプを踏んだ場合も、緩めたブレーキを再度踏むのは簡単ですが、アクセルを軽く踏み込んで発進する方式だと、アクセルペダルをブレーキペダルに踏み替える分、ワンテンポ遅れます。

ではオートホールドではだめなのかというとそうでもありません。ディーゼルエンジン車ではどうだか知りませんが、ガソリンエンジン車はアイドリングストップからの復帰が早く振動も少ないのでアクセルを踏んでエンジンを再始動してから発進するのでもさほど時間がかかりません。また、ディーゼルエンジンほどトルクが太くないため、軽くアクセルを踏む程度でしたら急発進することもありません。

信号待ちが多いとか渋滞しているとかで停止回数が多く停止時間が長い場合にはオートホールドの方が快適に感じました。一方、少し停止する程度でしたらオートホールド無しの方が快適です。また、エンジンを始動して最初に発進するときにはオートホールドが無い方が運転しやすいので、発進後に落ち着いてからオートホールドボタンを押すことになります。

2020年1月26日日曜日

Mazda 3の交通標識認識システム

走行中に捉えた交通標識を速度計やヘッドアップディスプレイに表示する機能があります。夜間には標識が見えにくいので、夜間でも認識するのはありがたいです。速度計への表示はてっきり左上に標識が表示されるだけかと思いきや、速度計の目盛りで制限速度が赤色線で表示されます。同様にクルーズコントロールの設定速度は緑色の線で表示されます。制限速度を超過すると超過した分の差分が速度計上で赤い円周で表示されます。これをやるために速度計が液晶ディスプレイになっているのが見て取れます。速度計の中央に情報を表示させるだけでしたら、第5世代車のようにアナログメーター+センターディズプレイで十分ですから。

速度計やヘッドアップディスプレイ上で制限速度が目立つように表示されると、自ずと制限速度を意識しながら走ることになります。最近は移動式オービスが普及しつつあることですし、制限速度を守るに越したことはありません。そして、日本の公道で制限速度を守って走る分にはパワーが無くても間に合ってしまいます。エンジンにパワーがないと言われるマツダにとってこれは追い風なのかもしれません。

ただし、現状では速度標識の誤認識があるためあくまでも参考程度です。本線を走っているのに側道の速度標識を拾うのはざらです。天下一品ラーメンの看板を進入禁止標識に誤認識するのは有名ですが、たしかに紛らわしいので機械には難しいだろうというのはわかります。しかしガストの看板を進入禁止標識に誤認識するのはさすがにどうにかならないものかと思います。

2020年1月25日土曜日

Mazda 3の扉をロックする方法

Mazda 3では扉の施錠と解錠がタッチセンサー式になりましたので、見た目はすっきりしていますが、慣れないうちは操作に手間取ります。

解錠する方法は直感的です。扉を開ける際にドアノブに触れるとドアノブ裏側がタッチセンサーになっていて自ずととそこに触れることになるため、いとも簡単に解錠できます。また、ドアノブ裏側が黒くなっているため、ここに触れるのだということが視覚的にわかりやすいです。

一方、施錠する方法はやや難しくて、最初はドアノブ裏側のタッチセンサーに何度触れても施錠されず、もしかしてドアノブ表側に触れるのだろうかと思って触れてみるも、スイートスポットに当たらないとなかなか施錠されません。よく見ると、ドアノブ表側の後ろ寄りに僅かに窪んだ箇所があり、そこにタッチセンサーがついていました。ドアノブと
同じ色で塗装されているため、なかなか気づきませんでした。

施錠せずにそのまま立ち去っても自動で施錠されますし、ドアミラーが折り畳まれたことで確かめることもできるのですが、そうするとMy Mazdaアプリ上で鍵の閉め忘れの警告のメッセージが都度届きます。さすがにそれではうっとうしいので、一応タッチセンサーに触れて施錠するようにしています。

2020年1月24日金曜日

Mazda 3の燃費

Mazda 3の2Lガソリンエンジン車はWLTC燃費が15km/L強でしたので、15km/Lくらいは出てほしいと期待したのですが、最初に走ったときの燃費は14km/Lが精いっぱいでした。それでも大都市近郊の高速道路では17km/L出ましたので、WLTC燃費を僅かに下回る結果でした。WLTC燃費は実燃費に近い数字が出ます。新車時には機械部品の当たりが取れるまで燃費が良くないとか、冬タイヤを履いているといった要因がありますので、春先にはもう少し改善しないものかと期待しているところです。

燃料コストについては、14km/Lでレギュラーガソリン140円/Lだと10円/kmと想定通りです。デミオディーゼルの燃料コスト5円/kmの倍ですが、高速代に比べれば大した額ではありません。Mazda 3はディーゼルエンジン車であってもデミオディーゼルよりも重い分燃費で不利で(おそらく6.5円/kmくらい?)、長距離巡航でデミオディーゼルよりも燃料代の安い車なんてそうそうありません。

燃料コストよりもむしろ満タン充電での航続距離の方がネックです。今の燃費だと無給油で走れる距離は600km〜650kmですので、デミオディーゼルのように土日往復800km無給油というわけにはいきません。せっかく長距離走っても疲れない車なのに勿体ないです。一番簡単なのはあまり遠出せずに無給油で往復できるくらいの距離にとどめることです。時間に余裕が出ますのでなるべく下道を走るようにすれば高速代が安くなって燃料コストの増加分を吸収できます。高速道路でゆっくり走ることも考えましたが、燃料代よりも高速代の方が高いので、少し手前で高速を降りて下道を走る方がトータルコストが安くなりそうです。

乗用車で1日に600km以上走ることは滅多にありませんので、毎日給油すればどうにかなりますが、日中に無理なく走れる東京青森間700kmを無給油で走ることはできません。もっとも、日中に東京青森間を走るのでしたら仙台付近で昼食を取りますので、高速道路を降りて昼食のついでに給油することになりそうです。

燃料タンク容量は51Lですが、走行可能距離4kmの状態で満タン給油したときの給油量は45Lでした。タンク容量を目一杯使えれば80kmほど航続距離が伸びるのですが、残り6Lぶんは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。ちなみにデミオディーゼルでは燃料タンク容量44Lのうち、運用可能容量が40Lほどでした。ディーゼルエンジンのインジェクターが空気を噛んでしまうとインジェクターが壊れますので余裕を持たせているのは理解できるのですが、直噴とはいえそこまで高圧のインジェクターを使用していない普通のガソリンエンジンにしては余裕を取っている印象を受けます。

今後試したいのは、どのあたりの速度域で燃費が良いかです。デミオディーゼルの場合には時速60kmで信号の無い幹線国道をだらだら走り続けるときに30km/Lくらい出ました。6速1500回転だと80km/hくらいですが、これだと28km/Lくらいでした。高速道路で100km/hで巡航するときで25km/Lです。Mazda 3のガソリンエンジン車はデミオディーゼルよりもギアが低めですので、燃費の良い速度域はもう少し低いのではないかと予想しています。

その後信号の少ない幹線国道を60km/Lで走り続けたところ、18km/Lくらいになりました。高速道路の対面通行区間でも同じくらいでした。高速道路で100km/hで巡航すると16km/Lくらい、一般国道を40km/hから50km/hくらいで走ると14km/Lから16km/Lくらい。ストップアンドゴーの多い市街地で10km/Lくらい。やはり60km/Lで巡航するのが最も燃費が良いようです。燃料1L当たりの走行距離はデミオディーゼルの3分の2くらいでしょうか。高速道路を走ると航続距離が足りなくなりますので、あまり遠くまで行かずに幹線国道を走る方が楽そうです。

それにしてもBMアクセラの1.5L車の実燃費が平均で17km/Lとガソリンエンジン車としてなら受け入れられる燃費である一方、どうしてMazda 3の2L車の燃費はこんなに悪いのでしょう。まず、Mazda 3の2Lは1360kg、BMアクセラ1.5Lは1260kgまたは1280kgと100kgくらい重いというのが一つ。BMアクセラ1.5Lのレンタカーは16インチののホイールを履いているのに対してMazda 3の2Lは18インチのホイールを履いている分、バネ下重量が大きいです。しかしリアサスペンションがトーションビームになってバネ下重量が小さくなった分もあります。Mazda 3のエンジンはヨーロッパの環境規制に対応するため燃焼効率が改善した改良版で、余計な煤が出にくいということはその分燃費が良くなっていなければおかしいです。

2020年1月23日木曜日

Mazda 3の重量配分

車検証を見たら2Lガソリンエンジン車で前860kg後500kgでした。アクセラ1.5Lで前760kg後500kgですので、前だけ100kg重いことになります。といっても前輪への荷重の比率が63.4%とFF車としては標準的です。Mazda 3の1.5Lは前840kg後500kgでしょうから、同じ排気量で比較すると前が+80kgですが、後ろはリアサスペンションがトーションビームになって100kg軽くなったのが相殺されて元の重量ですので、後輪にかかる車体重量が100kg増えたことになります。となると、車体重量の増加の度合いは前よりも後ろの方が大きいことになります。パワートレインに変更がないことからエンジンルームの重量にはおそらく変更が無いはずで、ボディーは後ろに寄っていますので、車体重量の増加が主に後輪にかかるのはわからないでもありません。

ボディーのどこでどう重くなったのかはわかりませんが、静粛性を向上させるにあたって増えた分もあるでしょう。あとは、外板のプレスラインを減らしたことで、プレスラインによる剛性確保ができなくなったことから、外板を厚くした可能性もあります。マツダ車はただでさえパワーが控えめなのにこんなに重くして大丈夫なのだろうかと心配になりますが、後輪のバネ下重量が大幅に軽くなったことで帳尻を合わせているように見えます。あるいは、リアサスペンションをトーションビームにしたことで車体の剛性や静粛性のために重量を費やすことができたともいえます。

2020年1月22日水曜日

Mazda 3のエアロパーツ

Mazda 3のエアロパーツというとシグネチャースタイルのことかと思いきや、どノーマルにも少しだけエアロパーツがついています。考え方はCX-30と同様で、CX-30についてはhttps://motor-fan.jp/article/10011999に記載の通りです。フロントライト横の出っ張りとかテールランプ上の出っ張りとか、車体横下のサイドシルの出っ張りとか(ステップではありませんので、間違って踏むと壊れます)、さりげなくエアロパーツがついています。プリウスやアクアのように空気の流れを整えて空気抵抗を減らすのと、車体の姿勢を安定させるのが目的です。ダウンフォースを発生させるものではありません。

もともと第6世代車から全車にアンダーカバーをつけて車体下部の空気の流れを整えたりしていて、第7世代車にも踏襲されています。目立たないところでいろいろ頑張っているようです。それ自体はありがたいことなのですが、Mazda 3になってもなお車体後方で乱流が発生して泥水を跳ね上げるのか、雨の日に田舎道を走ると別に飛ばしているわけでもないのにリアハッチとリアウインドーがひどく汚れて大変なことになります。マッドフラップよりもリアスポイラーの方が後方乱流には効くらしいですが、走り屋みたいな見た目にしてくありませんので、汚れるたびに洗車しています。

2020年1月21日火曜日

Mazda 3のワイパーを上げてみました

Mazda 3(およびCX-30)では空力性能と見た目のためにワイパーがボンネットに隠れるようになっています。洗車の際や積雪時の駐車の際にはワイパーを上げる必要がありますが、そのままではワイパーが上がらないため、一定の操作が必要です。

ワイパーを上げる際には、エンジン停止後30秒以内にワイパーレバーを上に2回押し上げます(OFFの位置のさらに上のMISTの位置まで押し上げる)。ワイパーを下げる際には、必ず跳ね上げたワイパーをフロントガラスに下ろしてから(ここ重要)、ブレーキを踏まずにスタートボタンを2回押してONにしてワイパーレバーを1回押し上げます。ちなみにワイパーレバーを押し上げるとAUTOの位置ではなくOFFの位置になりますのでオートワイパーを有効にするためには手動でワイパーレバーを1段下げる必要があります。AUTOの位置になるとAUTOの文字の左側のランプが光ります。

ワイパーを下げる際にはいきなりバタンと下がりますので、洗車後にワイパー周辺の
水滴の拭き取りが十分でないと、せっかく拭いたばかりのフロントガラスに水が飛び散ります。そうならないよう、ワイパーを丁寧に拭き取る必要があります。

面倒な手順であっても所有車でしたらじきに慣れるでしょうが、レンタカーで借りてこれをやろうとすると、マニュアルを取り出して試行錯誤することになりそうです。それだけならまだしも正しく操作しないとボンネットを傷つける恐れがありますので、あまり不特定多数には向いていません。

2020年1月20日月曜日

Mazda 3の操安性能

海沿いのワインディングをまとまった距離で走ってみました。コーナリングに気を遣うデミオディーゼルからの乗り換えということもあって、Mazda 3ではあまりに楽に曲がれてしまうことに感心しました。FF車のくせにストレスフリーで余計な遠心力を感じることなくするすると曲がれてしまいます(ただし走り屋基準ではなくツアラー基準ですので速いかどうかは知りません)。しかも操縦安定性に不利な冬タイヤを履いた状態です。2Lエンジン車ですらこれだけ気持ちよく曲がれるのですから、さらにノーズの軽い1.5Lエンジン車はもっと楽しそうです。また、普通のFF車ですらこんなに楽に曲がれてしまうのですから、GVC+と協調制御しているAWDだとどんな曲がり方をするのか楽しみです。

こればかりは体感するのが一番なのですが、ここではいくつかの要因を挙げてみます。
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1.  シャシー性能

もともとデミオのリアサスペンションは後輪の接地がよく粘ることで定評があり、Mazda 3
の荷重に合わせて設計荷重を変更すれば同じように曲がれます。しかしそれだけでしたらデミオよりもよく曲がることが説明しきれません。

Mazda 3のボディーとシャシーは衝撃を遅れなく伝える設計とのことですが、そうすると路面からの入力によってふわふわと揺れが続くことがなくなりますので、もしかしたらGVCと同様に姿勢を安定させる効果があるのかもしれません。

2. 重心の低さ

SUV全盛の時代に敢えてハッチバックということでSUVに無い車高の低さを追求しているように見受けられます。デミオはおろかアクセラよりも重心が低いのは曲がりやすさに効いているはずです。実車を見たときの第一印象は「低い」「お腹擦りそうだからダート走れない」でした。特に屋根が後ろに向かって下がっていますので、後ろから見るとさらに低く見えます。

3. ブレーキ

デミオディーゼルは、コーナー手前で減速して前輪に荷重をかければ、タイヤのグリップ力でねっとりと曲がれます。しかしそれにもかかわらず曲がる際に気を遣うのは、ブレーキに癖があるためです。コーナリングはコーナー入口の速度を狙い通りの速度に減速するところで勝負がついてしまうのですが、デミオディーゼルはエンジンブレーキ弱め、フットブレーキ強めでブレーキを踏むだけでかなり効いてしまいますのでコントロールしにくいです。

コーナー出口での加速についても同様で、ディーゼルエンジンはアクセルを踏んでから意図した加速度に達するまで若干のタイムラグがあるため、コーナーに入ってすぐに徐々にアクセルを踏み込んでいかないと間に合いません。しかしこれはブラインドコーナーではなかなか難しいです。

ガソリンエンジン車はブレーキの挙動が素直ですし、自然吸気エンジンなら加速も素直です。となるとMazda 3のディーゼルエンジン車はどうなのでしょうね。

4. GVC+

たしかにGVC+があれば高めの速度でコーナーに進入しても意外と曲がれてしまいます。しかしそれだけならGVCを装備している他の車でも同様ですが、GVC付のアクセラやデミオに乗ったときもこんなに曲がりやすいと感じることはありませんでした。
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このように列挙してみると、姿勢を安定させることに注力しているように見受けられます
。個々の要素は他の車種にも該当するものですが、コツコツと積み重ねていくことでこの操安性能が出ているのではないかと推測します。操安性能重視の設計であることは乗り心地やスペースユーティリティーにも表れていて、乗り心地は残念ながらでかいデミオですが、乗り心地よりも操安性能を優先させる方がドライバーにとっては疲れにくいです。ファミリーカー向けにはもっと乗り心地に寄せた方が良いのでは無いかと思えますが、パーソナルカーと割り切るならそれもありかもしれません。

Mazda 3は良くも悪くも路面に追随しますので、平滑な路面では快適ですが、橋の継ぎ目のような凹凸があればガっときますし、荒れた路面に追随すれば車体後部が揺さぶられます。実際に体験してみるとデミオの乗り心地もこうだったなと思い出します。

ちなみにMazda 3のステアリングギアはアクセラよりもスローとのことですが、運転している限りはそのせいで曲がらないと感じることはありませんでした。むしろ、曲がるべき方向にステアリングが吸い寄せられるように感じる場面もありました。さすがにそんな気の利いた自動操舵機能が実装されていたらすごいことですが、これはおそらく無意識のうちにステアリングを切り増しているのでしょう。ステアリングを切り増す際には意識しない一方でステアリングを戻す際には意識しますので、ステアリングをスローにするのはたしかに理にかなっています。これに限らず、操縦安定性の評価軸を物理的な性能に置くのではなく、人間の感覚に置いているのがマツダの特色だと思います。

2020年1月19日日曜日

Mazda 3の2Lガソリンエンジンのパワー感

2Lガソリンエンジンと6速ATとの組み合わせは2011年の妖怪顔のBLアクセラから連綿と使われているもので、熱効率重視のため最大出力156psと排気量の割には控えめです。欧州車が8ATにシフトしている中で6ATのレシオカバレッジが低めであることも否めません。Mazda 3 はシャシーのできは良いのにパワートレインがしょぼいという評判で、たしかに走り屋にとっては物足りないでしょうが、公道で常識的な速度で走らせた限りでは過不足ないという印象で、ツアラーにとっては問題ありません。

流して走っているときのパワー感はMazda 2の1.5Lガソリンエンジンと同じくらいですが、
1.5Lエンジンが2000回転から3000回転にかけて急激にトルクが増えるために段付き感があるのに対し、2Lエンジンは1.5Lエンジンよりもトルクがフラットなため、常識的な速度域では全域でストレスなく回ります。

【街乗り】
速度域が低いためパワーの不足を感じることは全くなく、普通にアクセルを踏むだけで意図した通りに加速します。自然吸気エンジンのためターボラグなく自然に加速します。回転数が低いためエンジン音はとても静かです。アイドリングストップからの復帰のときもディーゼルエンジンよりも音と振動が少なめです。

【高速道路】
1.5Lエンジンと異なり踏めば踏んだ分だけ加速しますので日本の高速道路の速度域では問題なし(ただし新東名の120km/h区間は未走行)。ディーゼルエンジンよりも回転数は高めですが、代わりにエンジン自体が静かで振動が少ないため回転数が上がっても不快ではありません。ぶーんという音が微かに聞こえる程度だとそこそこスピード感がありかつさほど不快でありません。さらに、高速道路ではクルーズコントロールを使えますのでエンジン回転数が上がっても気になりませんし、アクセルを踏み込んで加速する機会もさほどありません。

高速道路で楽なのはディーゼルエンジンですが、2Lガソリンエンジンの方がパワーがありますので、エンジンを回してパワーを出せばガソリンエンジンの方が加速が良いです。

【田舎の国道】
都会よりも流れが早いため、青信号発進の際に回転数が上がりますが、どうせ巡航速度に乗るまですぐですので、気になるほどではありません。加速時は例によって2500回転くらいでシフトアップして1500回転くらいまで下がります。普通にアクセルを踏んでいるときで1500回転くらい、低負荷で惰行しているときには1000回転くらいまで下がります。1.5Lや1.8Lのシングルターボのディーゼルエンジンではターボの効く1500回転以上を維持しようとしますが、ターボラグの無い自然吸気ガソリンエンジンならターボを意識せずにエンジン回転数を下げることができます。

【山道】
さすがにディーゼルエンジンのように低回転でトルクが太いわけではありませんので、通常のDレンジだとパワーが足らず、アクセルを踏み込んでキックダウンさせると急に加速してi-DMが白点灯します。しかしそういうときにはSPORTモードにしてギア低めでエンジン回転数を上げれば問題なく登れます。下りでもエンジンブレーキの効きが良くなります。その代わりたちどころに燃費が悪くなりますが。

デミオディーゼルにはSPORTモードがなかったため、Dレンジで苦しいときにはマニュアルモードにして2速固定や3速固定にしていました。これだと勾配が変化した際に目まぐるしくシフトチェンジしなければならなくて面倒でした。SPORTモードだと全般的にギアが低めになるだけでそれ以外はAT任せにできますので楽です。もちろんマニュアルモードで山道を走ることも可能です。下り坂ではマニュアルモードにしてエンジンブレーキを効かせる方が走りやすいかもしれません。段を指定する分にはSPORTモードかどうかは関係ありません。

【ディーゼルエンジン車との比較】
ディーゼルエンジン車は高速道路では圧倒的に楽ですし、登り坂でも低い回転数でぐいぐい登れますので、そういう場面では有利なのですが、それ以外の場面はあまり得意ではありません。それに対して2Lガソリンエンジン車は突出したものはないものの、オールラウンドに走れます。

【1.5Lエンジンとの比較】
Mazda 3やアクセラの1.5Lエンジンだと「敢えて回す」というスタンスですが、2Lエンジンではエンジンを回すことをさほど意識せず、ゆるゆると走れます。楽しく乗るなら1.5L、楽に乗るなら2Lでしょうか。刺激はなくひたすら安楽です。レンタカー等でたまに乗るのでしたら1.5Lの方が楽しそうですが、普段使いにするなら2Lの方が疲れないような気がします。

2020年1月18日土曜日

クルージング&トラフィック・サポートとMRCC

高速道路と渋滞する道路でクルージング&トラフィック・サポートを試してみました。クルージング&トラフィック・サポートとMRCCとの主な違いは55km/h以下でステアリングアシストが効くかどうかです。最初に試したのはクルージング&トラフィック・サポートでした。高速道路でいつも渋滞する箇所がありますので、その手前から使いました。

追従走行をするのは全車速型MRCCと同様です。車間距離の設定を最小にしましたが、それでも混雑する高速道路では周囲に比べて車間距離が開きすぎですので、後続車にとっては走りにくいかもしれません。かといって車間距離を詰めすぎると追従走行しきれないでしょうから、現在の技術ではこれが限界ということなのでしょう。先行車が停止するとそれに合わせて停止します。停止位置は近すぎず遠すぎずちょうど良い位置で、これについてはよくできていると思います。発進時には軽くアクセルを踏むと発進し、しばらくするとクルージング&トラフィック・サポートが有効になります。たしかに面倒ですが、その代わり停車中にブレーキを踏み続ける必要がありませんので、慣れればこちらの方が便利なのかもしれません。

先行車に速度ムラがある場合には先行車の動きに合わせてブレーキをかけたり加速したりしますので、後続車から見るとさぞかし下手に見えるでしょう。人力で運転する場合には先行車の動きを予測して早めにアクセルを抜いたり車間距離を開けたりして調整することで極力速度ムラを吸収しようとするものですが、機械はまだそこまでできませんので、先行車の下手な運転がそのまま後続車に伝達されます。

減速して合流車のためのスペースを確保するというのは人力で運転する際にはごく当たり前のことですが、機械にはまだできないようで、ブレーキを踏む必要があります。キャンセルされてしまいますので、合流完了後にレジュームボタンを押す必要があります。

ステアリングアシストは55km/h以下で有効になりますが、介入してくるときにはいきなりぐりっとパワステに介入してきます。指導員に無理やりハンドルを切られているような感じです。それできちんと車線をキープしていればよいのですが、微妙にずれていてさらに気持ち悪いです。レンタカーでインプレッサを借りた際にアイサイトを試してみましたが、こちらはステアリングアシストでも特に違和感がありませんでした。先行している分、よく練れているのでしょう。自動運転と割り切れば多少変なトレースの仕方でも我慢できるのかもしれませんが、あくまでもヒューマンエラーに対するバックアップという位置づけですので、ステアリングから手を離してはいけないという縛りがあります。

そういえば、先代のアクセラのレーンキープアシストでは介入の度合いを設定できて、最も介入度合いの強い設定にするとステアリングアシストと同様の効果が得られましたが、これも介入されると気持ち悪いので、介入されないよう正確なハンドリングが求められました。これはこれで練習になりそうですが、機械がコーナーを完璧にトレースできるのでなければ意味がありません。コーナー手前で減速して早めにステアリングを切ったり、コーナー出口で加速したりといった協調制御までできるようになれば機械が人間を代替しやすくなりますが、今はまだ機械にはできませんので、コーナー緩い高速道路か渋滞する一般道以外ではなかなか機械に任せられません。まだ過渡期の技術だと思います。

そんなステアリングアシストではあまり役に立ちませんので、ステアリングアシスト抜きの普通のMRCCも渋滞する一般道で試してみました。クルージング&トラフィック・サポートと同様に先行車の停止位置に合わせて停止するかと思いきやなかなか停止しないで先行車に接近してしまい、挙げ句の果てにブレーキを踏めと言われました。MRCCでも通常ならきちんと停止して発進時にアクセルを軽く踏むだけのはずなのですが、ある種の条件のもとでは効かないのでしょうか。確実に停止できないとなったら人力で介入する前提で臨む必要があるのですが、機械が停止させるタイミングは人力でブレーキをかけるタイミングよりも遅いため、結局いつも人力でブレーキをかけることになってしまいます。

1.5Lガソリンエンジン車にはクルージング&トラフィックサポートをつけられませんが、MRCCならついていますので、中途半端なステアリングアシストなんて必要ないということでしたら1.5Lでも問題ないかもしれません。

ステアリングアシストが55km/h以下のみで有効になるのは、高速域では人力でステアリングを切る方が気持ち良いからだよいう説明がなされているようです。たしかにそれに同意する余地もありますが、それはユーザーの判断に委ねるべきだと思います。高速域でのステアリングアシストは既に先代のアクセラで実現できていますので、あとはステアリングアシストを「全車速で有効」「55km/h以下で有効」「無効」から選択できるよう設定するだけです。

レーンキープアシストとは別に車線逸脱警報もついています。従来は警告音が発せられる方式でしたが、Mazda 3ではステアリングホイールに振動が発生する方式になりました。しかし車線を区切る線以外で誤認識するのは相変わらずで、普通に走っているときにいきなりステアリングホイールがガリガリと振動するとびっくりします。これはマツダコネクト上の設定で振動による警告か従来からの音による警告かを選ぶことができます。現在の精度でしたら音の方がまだましかもしれません。

2020年1月17日金曜日

Mazda 3の車載機器の第一印象

納車されたばかりですのでまだ不慣れですが、いろいろいじっています。走りについての評価はまだできませんが、ひとまず車載装備の第一印象をご報告いたします。それにしてもいまどきの車はものすごくハイテクになってしまいましたので、開発するのも大変でしょうが、ついていくのも大変です。

【鍵】
運転席か助手席のドアノブに触れるだけで解錠されてサイドミラーが開くのは便利です。いまどき鍵のボタンを押して解錠したり施錠したりすることはないせいか、鍵の解錠/施錠のボタンは随分小さくなってしまいました。その代わり、鍵の大きさは従来の2倍くらいになってしまいましたので、ポケットに入れるとかさばります。

【シート】
骨盤を立てるシートとのことで、深く腰掛けるとお尻に位置が落ち着きます。デミオディーゼルの頃はお尻に落ちがいつの間にか前にせり出してしまいましたので、深く腰掛けようとして何度も姿勢を直しましたが、Mazda 3ではそんなことをする必要がありません。ランバーサポートを調整できますが、腰に当たる強さをあまり強くしない方が座りやすく感じました。腰で支えるのではなく、骨盤で支えます。

【My Mazdaアプリ】
車に乗る前にスマホで目的地を設定して車に送信できますので、カーナビの目的地入力に重宝します。スマホから施錠等のステータスを確認できて遠隔操作できますので、「もしかして鍵を閉め忘れただろうか」と気になる人には便利かもしれません。ただし、車から離れた際に自動で施錠される設定にしておけば鍵をかけ忘れることはありません。

【Mazda Connect 2】
2になってから若干使い勝手が変化しました。最大の変化はディスプレイ上でタッチパネルが使えなくなったことで、たしかに車のありあり方としてはその方がよいのですが、目的地入力で文字を入力するときにはコマンダーノブをぐりぐり回して1文字ずつ入力する必要があります。コマンダーノブを回して五十音の行を指定してコマンダーノブを押してからコマンダーノブを回すとその行の段を指定できますので、そこでコマンダーノブを押すとやっと1文字入力できます。複数の文字を入力する際にはこれの繰り返しです。コマンダーノブの上がタッチパネルになっているため、タッチパネルでの入力も可能ですが、入力速度はコマンダーをぐりぐり回す方が速いです。いずれにせよ文字入力は不便ですのでなるべくMy Mazdaで事前に目的地を入力するか、あるいはCarPlay/Android Autoを使うかする方がよいでしょう。

車内で目的地入力する場合、経由地を入力する際に任意の順番で経由地を入力できるようになりました。従来は最初に入力した目的地が一番遠くて、経由地を入力するたびに出発地に近い経由地として認識されました。そのため、ルート編集画面で目的地の並び替えが必要でしたが、Mazda Connect 2では最初から経由地の順番を指定できるため、目的地の並べ替えが不要になりました。ルート編集画面で目的地や経由地の順番を手動で移動させることもできます。

画面が大きくなりましたので、様々な情報を表示できるようになりました。カーナビ使用中に地図の右側に目的地へのルートが文字で表示されるようになりました。特に便利に感じたのは、画面の下に再生中の曲が表示されることです。従来、路線に関する情報が画面上に表示されていたのが右側に移ったことで、画面の上下のスペースに余裕ができました。

立ち上がりは圧倒的に早くなり、ドアを開けてシートに座ってエンジンを始動したらもう音楽が鳴ります。カーナビも同じくらいのタイミングで立ち上がりますので、すぐに目的地を入力できます。

【カーオーディオ】
カーオーディオの音質はとても良くなりました。車内が静かでエンジン音もあまり気にならないこともあって、車内で過ごす時間がとても快適になりました。ディーゼルエンジンや1.5Lだとエンジン音が大きいかもしれませんが、2Lだとエンジン音も静かです。

前述の通り、カーナビ画面に再生中の曲が表示されますので、運転中に「この曲なんだったっけ」と画面を切り替える必要がなくなり、安全に寄与しています。

【アダプティブLEDヘッドライト(ALH)】
ALHを有効にするためには、ライトをAUTOの位置にして(Mazda 3ではデフォルトでAUTOになります)、ウインカーレバー先端のAボタンを押します。ウインカーレバーをハイビームの位置にする必要はありません。これにより、ハイビームにしたいのに自動でハイビームにならない状況でALHを有効にしたまま手動でハイビームにすることができるようになりました。

オートライトとALHを有効にしていると、ライトに関する操作がほとんど不要になり楽です。手動にする必要があるのは夜間にライトを消灯する必要があるときくらいです。

【ワイパーレバー】
レバーの位置がわかるよう、選択した箇所が光るようになりました。例えば、オートワイパーにしている場合には、AUTOの文字の横が光ります。レバーの位置を確かめるためにレバーを動かす必要がありません。

【ヘッドアップディスプレイ】
ガラス投射式になった結果、画面がとても見やすくなりました。表示画面も大きくなりました。

【バックモニター】
ディスプレイが大きくなり解像度も高くなった結果、バックモニターの画面も鮮明になりました。出発時に前方を映し出すことも可能になりましたので、見通しの悪い所から出発するのが楽になりました。

【ETC車載器】
車載器は、ステアリングホイール右下の、小銭入れのある場所に設置されます。ETC車載器を設置する際に小銭入れを取り外しますので、小銭入れは使えなくなります。いまどきETCを使わないことはないでしょうから、結局取り外した小銭入れが無駄になるだけです。それなら最初からただの穴にしておいた方が無駄にならないと思います。

ETCを使うなら現金で払うことはないだろうとの割り切りによるものかもしれませんが、ETCの使えない有料道路はまだ残っておりますので、従来通りにETC車載器をバイザーの裏に設置してもよかったのではないかと思います。

従来はドアハンドルの下に小銭を入れるスペースがありましたが、Mazda 3ではなぜかここが穴になっていて小銭を入れることができません。もしつり銭を入れるとしたらとりあえずドリンクホルダーに放り込むくらいしか思いつきません。

【CarPlay/Android AUTO】
今のところ標準のカーナビと標準に音楽再生環境を使っていますので、まだ出番がありません。USB接続でCarPlayを有効にするとBluetoothが無効になりますが、ハンズフリー通話はCarPlay経由でできますので、さほど問題ありません。

Mazda 3に乗り換えました

デミオディーゼルが5年で17万km近くに達しましたので、Mazda 3の2Lガソリンエンジン車に乗り換えました。車を選ぶための要件に変化はなく、車選びの基準は依然として「大きい車は不要だが高速道路で長距離走って疲れない車」です。ではなぜ引き続きMazda 2のディーゼルエンジン車を選ばなかったのかといえば、デミオディーゼルで長距離を走り込んだ結果、「長距離走って疲れない車」についての知見が増えたためです。そこでまずは車種選定について記載します。

【Mazda 3を選んだ理由】
走る曲がる止まるの過渡領域の作り込みが秀逸なためです。試乗で交差点を曲がったときにこれはすごいと感心しました。サイズ的にはMazda 2で十分だったのですが、乗り比べるとやはり第7世代車の方が進んでいると感じました。乗り心地、とりわけ荒れた路面での突き上げに関しては評判が悪いですが、乗り心地よりも操縦安定性を優先させる方が長距離走って疲れにくいです。今まで乗ってきたデミオディーゼル前期型はGベクタリングコントロールが無いこともあって乗り心地は良くありませんが、それでも高速道路で700kmくらい走っても全然平気です。たしかに同乗者にとっては乗り心地が良くないのはいかがなものかと思いますが、パーソナルカーたるMazda 3が操縦安定性を優先させるのはわからないでもありません。

【2Lガソリンエンジン車を選んだ理由】
第7世代車の特長であるバランスの良さが最も感じられるためです。もともとパワーを求めるつもりはありませんので当初は1.5Lで考えていました。1.5Lエンジンは回して楽しいですし、ディーゼルエンジンが長距離巡航で楽なのは今までさんざんデミオディーゼルに乗ってきた経験からわかっていることなのですが、そういう飛び道具に頼らず徹底的に普通であろうとする2Lガソリンエンジン車の方が長く付き合って疲れないのではないかと感じました。

デミオディーゼル購入時にも「長距離走って楽な車」という要件で選定したのですが、アクセラ15S Touringとの比較した際に「コンパクトカーなのにディーゼルエンジンでトルク極太」というわかりやすい飛び道具や「それでいてアクアやフィットハイブリッドにマッチさせた価格」というバリューに飛びついたことは否めません。車に対する知見の乏しい人にはそういうわかりやすい特徴があった方が売りやすいだろうなと思います。

【ディーゼルエンジンを選ばなかった理由】
長距離巡航といえばディーゼルエンジンですが、マツダのディーゼルエンジンは煤対策のために年々おとなしくなっており、敢えてディーゼルという要素が薄れてきています(今にして思えば、初期どっかんターボのデミオディーゼルに乗れたのは良い経験でした)。Mazda 3ではアクセラよりも重くなった分、さらに最終減速比を上げてローギアードな設定にしており、低負荷高回転で応答性を確保しつつ煤を出にくくしています。ディーゼルエンジンの特長である高トルク低回転という要素があまりなく、良くも悪くもガソリンエンジンに近づいているという印象です。実際、2Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルエンジンとで変速比も最終減速比も同じです。

それでいてエンジンが重くて重量バランスが良くないとか、短距離走行の繰り返しでエンジンの調子が悪くなるとか、吸気系に煤が貯まるにつれてパワーが落ちるとか、そもそも補機類が多くて価格が高いといった従来からのディーゼルエンジンの短所はそのままです。重量バランスが悪くなると操安設計にしわ寄せが行くというのはデミオディーゼルで散々感じてきたことです。ブレーキにしても、ディーゼルエンジンはエンジンブレーキが弱くフットブレーキが強いですが、ガソリンエンジン車の方がブレーキは扱いやすく感じます。

ディーゼルエンジンは燃料代が安いのが魅力で、デミオディーゼルなら5円/km、Mazda 3のディーゼルでも6円/kmくらいで走れます。500km走って燃料代が3000円くらいです。ガソリンエンジンは10円/kmくらいですので、比率としてはかなり大きいです。普段ディーゼルエンジン車に乗っていてたまにレンタカーでレギュラーガソリンを給油するとガソリン代の高さにびっくりします。ディーゼルエンジン車の方が価格が高いといっても10万kmも乗れば燃料代だけで元が取れます。

しかし高速代は24円/km(首都高速は29円/km)とさらに割高です。都市高速道路や大都市近郊区間ではETCの休日割引も適用されませんので、休日割引で3割引きといっても高速代全体から平均25円/kmくらいはかかります。資本コストが40円/kmくらい、宿泊費その他旅費も同じくらいかかるとすると、総費用に占める燃料代の比率はせいぜい5%程度です。それなら気持ちよく運転できる方を選んだ方がよいでしょう。総費用を安くしようとしたら、あまり遠くまで行かず、時間に余裕を持たせてなるべく下道を走るのが一番効いてきます。

【1.5Lエンジンを選ばなかった理由】
当初はパワーが無くて遅くて免許にやさしい車を選ぼうとしていました。自分より遅い車に進路を塞がれるといらつきますが、自分が一番遅い車であれば道を譲るだけで済みますので気楽だからです。道を譲ってもらうのは他人任せですが、道を譲るのでしたら自分でコントロールできます。

長距離移動の際には実はパワーが必要なくて、高速道路の合流車線で巡航速度に乗ってしまったらあとはせいぜい追越加速のときくらいしかパワーがいりません。しかもアダプティブクルコンでのんびり走るなら追越加速もさほど必要ありません。

ゆっくり走れば時間がかかるかと思いきや、乗用車で普通に走る距離でしたら多少飛ばしても全体の所要時間への寄与は実はさほどありません。速度ムラがあれば平均速度の増分はさほどありませんので、一定速度を保って運転すると所要時間がさほど延びませんし、燃費も良いです。制限速度にクルコンをセットして走行車線をのんびり走れば速い車が勝手に追い越してくれますので、追い越しに気を遣うこともありません。疲れなければ休憩時間が少なくて済みますし、到着後の時間も有効に活用できます。長距離走行では疲労によるロスが効いてきます。

そういうわけで、当初の候補は15S Touringでした。しかしスペックシートを見ると、2Lエンジン車に誘導するために、意図的に長距離向けの装備をつけられなくされていることが真っ先に気になりました。一番残念だったのはアダプティブLEDヘッドライト(ALH)をつけられないことです。ハイビームコントロールはほぼ使い物にならないことを経験上知っているためです。1.5Lエンジン車のみヘッドライトの仕様が異なるようです。もっとも、ハイビームが必要なのは夜の田舎の道や夜の高速道路ですが、そんな時間帯に運転したら疲れてしまいますので、そういうことはしないと割り切れば受け入れられなくもありません。街乗り専用グレードと割り切れば長距離用装備が無くても問題ありませんが、もし街乗り専用でしたらホイールは16インチの方が出足が軽くて扱いやすいはずです。

しかしそもそも「パワーが無い」=「街乗り専用」という図式は合っているのでしょうか。自動車で最もパワーが必要なのは高速道路の合流車線での加速、次にパワーが求められるのは青信号発進です。高速巡航時にはパワーは必要ありません。パワーの無い車はむしろ高速道路の走行車線でクルコンをつけてダラダラ走るのに向いています。

試乗した限りでは、きちんとアクセルを踏めば意外と走れることがわかりました。高速道路では試乗できていませんが、BMアクセラの1.5Lは1人乗車かせいぜい2人乗車であれば高速道路でそこそこ走れることは経験済です。

それでも最終的に2Lにしたのは、冒頭に申し上げた通り、2Lの方がバランスが良く、第7世代車の設計思想が体現されているためです。価格や装備を抜きにして運転してしっくりくる方を選ぼうと思って試乗で乗り比べて2Lを選びました。しかしそれでも1.5Lにも独自の楽しみがあり、当選に近い次点です。もし2Lが無ければ1.5Lにしていたことでしょう。

【Skyactiv-Xを選ばなかった理由】
単に購入時期とタイミングが合わなかっただけです。当初の予定通りに10月に発売されていれば試乗できたのですが。高回転までフラットなトルクが持続するのはMT車で乗る分には魅力的かもしれませんが、AT車で乗るならトルクバンドのピークで回せば十分ですので、敢えて70万円余計に出してSkyactiv-Xを買う理由を見出しにくいです。値段と性能がこなれてくれば選択肢に上るでしょうから、次に買うときには比較検討の対象になるのではないでしょうか。実際、ヨーロッパでは通常のガソリンエンジン(マイルドハイブリッド付)よりも少し高い程度ですのでSkyactiv-Xが結構売れているようです。日本向けが高いのは購買層をアーリーアダプターに絞ることでクレームを減らすためでしょうか。

【CX-30を選ばなかった理由】
敢えてCX-30を選ぶべき理由がなかったということに尽きます。

Mazda 3よりも全長が短くて取り回しが良いのは魅力的ですが、CX-30くらいの重量になるとディーゼルエンジンを選びたくなります。すると乗り出し350万円になります。かつてのBMアクセラ2.2Lディーゼルと同じ値段ですが、BMアクセラより一回り重くて1.8Lディーゼルエンジンでその値段ですので、正直高いなと思いました。15万円足したらCX-5に乗れます。実用性重視で売れ筋を狙うはずの割には強気な値段です。Mazda 3よりも余計に払ってまで欲しいものがCX-30には見つかりませんでした。

最後の決め手はぼてっとした尻でした。前から見ればかっこいいのに、リアハッチの開口部をなるべく低くして使いやすくしようとした結果、後ろが腰高な感じです。Dピラーの傾斜が大きいため、後ろ姿を見るとリアウインドーの下が壁のように見えます。Mini Crossoverも同様にリアハッチが腰高ですが、こちらはリアウインドーが立っているため気になりません。側面も同様に、裾部を黒いプラスチックにして車体をスリムに見せかけていますので、写真で見るときれいですが、実車を見るとやはり腰高に見えます。

【Mazda 2を選ばなかった理由】
ディーゼルエンジンについては前述の通りです。また、ディーゼルエンジン車に乗るなら重量バランスの良いAWDに乗りたいところですが、そうなるとMazda 3の1.5Lと同じくらいの値段になります。第6世代のBセグメント車と第7世代のCセグメント車で値段が同じなら後者を選びます。もちろん同じ予算で長距離向け装備もきちんとつけられますし、Mazda 3よりも軽くてよく走るのは魅力ですが、これに乗りたいと思う決め手がありませんでした。

そういうわけで候補はガソリンエンジン車の事実上一番安いグレードである15S Proactiveでした。かつてはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車との間に装備の差がありましたが、今やガソリンエンジンの一番安いグレードでも安全装備が充実しています。デミオ時代から年次改良で良くなっているのに加え、Mazda 2になってさらに良くなったのは試乗してわかりましたが、第7世代車には及ばず。既に第7世代車が出ているのにあと5年第6世代車に乗り続ける気になりませんでした。

同じ1.5Lエンジンを積むならMazda 3よりもMazda 2の方が軽くてよく走るはずなのですが、1.5Lエンジンは太いトルクでゆったり走るよりも、よく回してパワーを絞り出す使い方の方が気持ちよく走れるように感じます。ヨーロッパの道路ではMazda 2の1.5Lエンジンは丁度良いのかもしれませんが、日本の道路では2000回転ではトルクが不足して3000回転ではパワーが出すぎる場面があって、街乗りで我慢が必要になりそうに感じました。高速道路ではさほどパワーが必要ない一方で、高速安定性に効くのはホイールベースやトレッドですので、それならMazda 3の方が有利です。他の条件を一定にすればパワーがある方が有利なのでしょうが、運転して気持ちよいかどうかは車と道路と運転の3者のバランスだと思います。

それでも基本的には大きな車は必要ありませんので、将来Mazda 2がフルモデルチェンジをして、Skyactiv-Xの1.5Lエンジン車の値段と性能がこなれてくれば、次の買い替え候補にはなりえます。

【CX-3を選ばなかった理由】
忘れていました。Mazda 2よりもさらに高いとなると同じ予算でCセグメント車を買えてしまいます。それでいてBセグメントのシャシーと太いタイヤとがマッチせず、操縦安定設計上の素性の悪さを感じます。そういえば、登場当初はデミオとほぼ同じ車が300万円なんてありえないと思っていましたが、今やMazda 2のディーゼルのAWDが300万円します。この調子でモデルチェンジしたらAudi A1並の値段になりそうです。