2016年3月26日土曜日

夏タイヤに戻しました

そろそろ雪もなくなってくる時期ですので、夏タイヤに戻しました。

夏タイヤ4本を車の近くまで持ってきて、1本づつジャッキアップしながら付け替えて、空気圧を長生し、冬タイヤ4本を持ち帰れば完了です。今回は1時間ほどで完了しました。タイヤ交換のついでに夏タイヤのローテーションを実施しました。納車後7000km走ってからタイヤローテーションを実施し、その後で15000kmそのまま走り続けてしまいましたので、冬タイヤへの交換前は前輪の溝が減ってブレーキの効きが悪くなりましたが、あまりすり減っていない後輪のタイヤを前輪につけることで、前輪タイヤの溝が増えました。また、純正ホイールに戻ることで、やっと本来のエクステリアデザインに戻りました。ホイールのデザインには特にこだわりはありませんが、しかしそれでもデザイナーが意図した通りのものだと全体のバランスが良くなります。

今までつけていた冬タイヤのヨコハマiceGuard iG50 Plusを振り返ってみると、凍結路面で安心して走れたこともさることながら、ドライ路面での使い勝手が夏タイヤと遜色なく、あまり冬タイヤであることを意識せずに走ることができました。敢えて16インチの純正サイズにしたため、値段が高く選択肢も限られましたが、走りの面では満足できました。燃費については、エンジンの冷える冬場であっても普通に走っていれば22km/Lくらいはコンスタントに出ましたので、むしろ夏タイヤよりも少し燃費が良くなりました。同じ時期に夏タイヤで走ったときの燃費は18km/Lくらいでした。ロードノイズにしても、もともとトーヨーのProxes R39がロードノイズの大きいタイヤのため、冬タイヤだからといって特にロードノイズが大きいとは感じず、むしろ少し静かになったと感じました。しいて言えば、平滑な路面でスタッドレスタイヤならではの高音のパターンノイズが気になったくらいです。ステアリングフィールも良好です。唯一、コーナーを高めの速度で通過するときのみ横方向の剛性が不足すると感じたくらいです。常時積雪しているような寒冷地ではブリジストンのブリザックが定番のようですが、ドライ路面がメインでたまに凍結路面を走る場合にはヨコハマiceGuard iG50 Plusの方が使い勝手がよいかもしれません。

冬タイヤでもあまり影響ないのは操安設計のたまもののようですが、しかしそれでも15インチホイール+スタッドレスタイヤの組み合わせだと高速道路でふらふらするようですので、ある程度はホイールサイズやタイヤによるものではないかと思います。

ここまで書くと、「iG50 Plusの出来が良いのはわかるけど、もしかしてProxes R39って大したことがないのでは?」という気がしてくるかもしれませんが、夏タイヤに交換してみると、たしかに剛性は向上していますし、走りが滑らかで曲がりやすいですし、やはり夏タイヤなりのものはあります。夏タイヤのローテーションを実施して前輪の溝が増えたからというのもあるかもしれませんが、冬タイヤに交換する前の出足の悪さも気になりません。パターンノイズが減ったのはむろんのこと、一般道の速度域ではロードノイズも若干低減したように感じます。

2016年3月13日日曜日

iPhoneからBluetooth接続で音楽再生するときの音量

表題の通り、iPhoneからBluetooth接続して音楽再生したのですが、最初は音が全く聞こえず、何かの動作不良かと思って次の曲に進めてみたりしたものの効果が無く、もしやと思って音量をかなり上げてみて初めて音が鳴り出しました。しかもノイズが入っています。普段はマツダコネクトの音量を20に設定していて、通常の音源なら問題なく聞こえます。たまにロードノイズが大きい際に音量を25まで上げるくらいです。しかし今回は音量を50くらいまで上げて初めて音が聞こえました。

iPhoneを他のBluetoothスピーカーに接続する際には音量が不足する問題は全くなく、スピーカーのボリュームと本体のボリュームが連動していますので、音量が不足してもスピーカー側で音量を上げれば常識的な音量で解決します。Bluetoothの本来の仕様に準拠していればマツダコネクトでも問題ないはずのものですから、マツダコネクト側の問題であることは明白です。

帰宅後に調べてみるとBluetooth接続時の音量が不足するのは既知の不具合で、マツダコネクトのバージョンとiOSのバージョンとの相性にも左右されるとありました。どうして今まで気が付かなかったかといえば、いつもUSB接続で音楽再生していましたし、Bluetooth接続でのハンズフリー通話も順調でしたので、よもやBluetooth接続での音楽再生に問題があるとは思いもよりませんでした。そもそもBluetooth接続よりもUSB接続でデジタルデータをマツダコネクトに送信する方が音質が良いので、通常ならばUSB接続すれば済む話です。しかし、ちょい乗りの際にいちいちUSBケーブルを接続するのも面倒です。

そう思って今度はUSBで接続したものの、音量が不足しました。それならばと思って本体の音量を上げたらやっとまともな音量になりました。通常のBluetoothスピーカーやBluetoothイヤホンの音量調整ボタンは本体のリモコン扱いになっていて、それ故に本体の音量調整と連動しているのですが、マツダコネクトがなぜ通常でない仕様にしているのか理解に苦しみます。iOSのバージョンとマツダコネクトとの相性の問題なのかもしれませんが、同じバージョンのiOSを搭載するiPod touchを接続する際には全く問題ありません。iPod touchが余ったら車載専用にするのが一番楽なのかもしれません。

その後、iPhoneをBluetooth接続したら今度は普通の音量で聞こえました。支障が無ければ別に構わないのですが、どうして最初にまともに音が鳴らなかったのか謎です。

マツダコネクトの音声入力(試用編)

マツダコネクトの音声入力コマンドを一通り予習した上で、早速試しに使ってみました。結論から申し上げると、ごく一部のコマンド以外は実用的ではありません。最大の原因はテンポが遅すぎることです。

  • ステアリングスイッチの音声入力ボタンを押す
  • 音声入力が立ち上がる
  • 「コマンドを言ってください」
  • ピッ
  • (音声入力コマンド)
というステップが必要で、音声入力ボタンを押してからコマンドを言えるようになるまで数秒かかります。簡単な操作でしたらコマンダーノブやステアリングスイッチで操作する方が早いです。

いろいろ試してみたところ、音源の選択についてはそこそこ機能します。カーナビのコマンドについては「自宅へ帰る」と「ルートをキャンセル」のみは実用に耐えますが、目的地入力は「履歴」「お気に入り」「自宅」のどれかに登録のある目的地しか選ぶことができず、全く新規の目的地を入力するのは音声ではできません。まず、音声で「履歴」「お気に入り」「自宅」のどれかを言うと、それぞれの一覧が行番号つきで表示されますので、行番号を言うと、それが選択されます。行数が少なければ問題ありませんが、行数が多い場合には結局スクロールして探しだす必要がありますので、「自宅」や直近の履歴といったごく限られたものにしか使えません。この仕様から推測するに、「プレイリストを再生」「アーティストを再生」「アルバムを再生」「ジャンルを再生」「フォルダを再生」を選んだときも、一覧の行番号が付されて、その行番号を言う方式でしょう。せめてアーティスト名やアルバム名を直接音声入力できれば便利なのですが。

iPodで音楽再生中に「一時停止|停止」と言っても一時停止させることはできませんでした。マツダコネクトの仕様外のものは音声入力であっても受け付けてくれないようです。どうしてこの音声入力コマンドがあるのか理解に苦しみます。「住所」や「アプリケーション」のように言っても無視されるコマンドもあります。

とはいえ、マイクで音を拾う部分と音声を認識する部分は正常に機能しており、音声入力コマンドがあまり役に立たない主な原因は音声入力によるUI設計の不備にあります。

2016年3月12日土曜日

マツダコネクトの音声入力(準備編)

ステアリングスイッチに謎の顔ボタンがついていて、一体何だろうと思っていましたが、つい最近になってそれが音声入力ボタンだということに気が付きました。

今までマツダコネクトで音声入力を全く使ったことがなかったのですが、せっかくですので使い物になるかどうかの見極めくらいはしてみようと思って試しに使ってみようと思いました。普段は、SiriはおろかGoogleの音声入力も使ったことがありません。スマホの音声入力は周りに気兼ねするからですが、車の中でしたら周りに気兼ねありませんし、コマンダーノブでは数ステップ必要な動作であっても音声入力でしたら一発でできる場合もあります。運転中でもハンズフリー通話がきちんと機能しますので、マイクで音声を拾うところまでは問題ないことが確認できています。

コマンダーノブの操作は直感的ですのでさほどマニュアルに頼る必要が無いのですが、音声入力の場合にはどのようなコマンドが受け付けられるかを予め知っておく必要がありますので、音声コマンド一覧をダウンロードしました。

音声コマンド一覧を見る限り、まず最も便利そうなのが音源の選択です。コマンダーノブを使う場合には左側のエンターテイメントボタンを押してからダイヤルを回して音源を選択する必要がありますし、反応に時間がかかりますので、運転中に操作しようとすると気が散ります。しかもその間にはナビ画面が表示されません。音声入力なら「FM」「Aha」「Bluetooth」「USB」等、音源を音声で入力するだけで切り替えられます。ラジオの場合には、FM/AMに続いて周波数を指定することができます(例:FM 80.0[に合わせる])。

マツダコネクトは音源一覧の上から順に探して、あるものを再生しますので、例えば一旦iPodを取り外した状態でエンジンを始動するとFMラジオになってしまいます。後からiPodを接続した場合には、いちいち音源を選び直す必要があります。

次に便利そうなのは「リダイヤル」「コールバック」といった電話関連のコマンドで、受話器を上げるだけでしたらボタンで可能ですが、そこから先は面倒ですので、頻度の高い動作は音声入力の方が便利そうです。同様に、ナビの「自宅へ帰る」「ルートをキャンセル」コマンドも音声入力の方が便利でしょう。使用頻度が高く、単純で、かつコマンダーノブの操作だと2ステップほど必要です。

意外なのは「再生|再開」と「一時停止|停止」で、これはステアリングスイッチでは操作できません。音楽を止める場合には大きなダイヤルの手前の小さなダイヤルを下に押して消音するくらいしかできませんが、音楽は再生されたままです。

あまり意味が無いと思ったのは、ボタンを1回押すだけでできる動作で、例えば「ホーム画面[に移動]」「次へ」「前へ」といったものです。音声入力の場合には実際に音声で入力する前にステアリングスイッチの音声入力ボタンを押す必要がありますので、却って煩雑です。

あったら便利そうだと思ったものの現在実装されていないコマンド/機能は以下のものです。

  • 再生中の曲名を音声で返す機能(日本語だと難しいかもしれませんが)
  • 曲をリシャッフル(現状ではまだUSBメモリで再生中の曲のレジュームが機能しないケースが多いため)
  • FM/AMラジオの自動選局の開始と決定(長距離を移動する場合には遠方のラジオ曲まで把握しきれません)
  • 放送局名による音声入力(これはマツダコネクト自体が周波数と放送局との紐付けデータを持っていませんので、仕様上不可能です。「NHKラジオ第1」とか「NHK FM」とか入力できるだけでも結構便利なのですが)
  • 交通情報(音源の選択のコマンドに含まれていませんので、「AM 1620」等と音声入力する必要があります)
  • 「平均燃費」「走行可能距離」といったInfoボタンの内容を照会する入力を受け付けて音声で返す機能
  • 同様に「A」「B」「ODO」のそれぞれの走行距離を音声で返す機能
  • AT車でDレンジの際に現在のギアを音声で返す機能(画面にも表示されませんので、難しいのかもしれませんが)
  • i-DMの点数を音声で返す機能(コマンダーノブだと複数ステップ必要ですが、運転中にそこまでするほどのものではありません)
だいたいの状況は把握できましたので、次は実地で使う番です。

デミオのハイビームコントロール

デミオにはメーカーセットオプションで「ハイビームコントロール」というのをつけることができます。ライトをAUTOの位置にして、レバーを奥に倒してハイビームの位置にしておくと、オートライトに加えて、状況に応じてハイビームとロービームとを自動で切り替えるもので、うまく機能していればとても便利なものです。

問題は、これがあまりうまく機能していないことで、ハイビームが欲しい場面であってもなかなかハイビームに切り替わりません。自動でハイビームに切り替わらないのは以下の状況です。

  1. 対向車がいる
  2. 先行車がいる
  3. 明るい市街地
  4. 時速30km未満
どれもハイビームには適さない状況ですので一般論としては正しいのですが、1.と2.は光源を検知して制御する方式ですので、画像処理の精度が高くないと人間の直感に反した動作をします。それで、ハイビームが必要な状況でハイビームにならない場面が出てくるわけです。逆にハイビームが適切でない状況でハイビームになることはありません。おそらく、光を検知した際に、実際の光源によらず対向車や先行車によるものと判断しているのではないでしょうか。

法律上は夜間は原則ハイビーム点灯で、すれ違いの際にはロービームのみにするよう規定されていますので、ロービームが義務付けられているときのみ自動でロービームに切り替えるのが法律上正しい動作のはずなのですが、マツダのハイビームコントロールは「疑わしきはハイビームにしない」という動作ですので、法律に即していません。

法律以前にそもそも街路灯の無い田舎の道ではハイビームを点灯しなければまともに前も見えず、危険ですし目も疲れます。高速道路や国道には反射板がついていて、ハイビーム点灯時には反射板が明るくなって進路を示してくれますし、標識にも光が当たるのですが、ハイビームコントロールがこの反射光を対向車の光と誤認してロービームにしてしまうと、せっかくの反射板が機能せず、前が見えなくなってしまいます。

では手動でハイビームを有効にしようと思うと、UIの不備に直面します。ハイビームコントロールを有効にしている際にはAUTOの位置でレバーを奥に倒しているのですが、手動でハイビームを有効にするためには、レバー先端のダイヤルをねじらなければなりません。しかし、このダイヤルをねじるという動作は運転中に正確に行うことが難しい動作で、しかも夜間には手元が暗いのでダイヤルの印字もよく見えません、ダイヤルにLED照明を仕込んでおいて夜間には光るようにするというギミックがあれば少しは操作しやすくなるでしょうが、それでも運転中に視線が移動するのは危険です。手動でのハイビームから自動に戻す際にも同様にダイヤルをねじる必要があり、誤動作を誘発します。UIに気を使っているはずのマツダらしからぬ詰めの甘さです。これが通常のハイビーム/ロービームの切替でしたらレバーを奥に倒すだけで済みますので運転中でも確実に動作させることができます。

一方、オートライトを有効にしたまま、ハイビームコントロールを当てにせずに手動でハイビーム/ロービームの切替をしようとすると、ハイビームが必要な場面でレバーを奥に倒すものの、その時点でハイビームコントロールが有効になってしまい、ハイビームが必要にもかかわらずハイビームが点灯しないという状況が発生します。結局上記のようにダイヤルをねじる必要が生じるのですが、「ハイビームの必要性を認識する」「レバーを奥に倒す」「ハイビームにならない」「やむなくダイヤルをねじって手動でハイビームを点灯させる」という一連の動作が必要になり、ハイビームが点灯するまで時間がかかりますし、その間に運転への集中が削がれます。

その結果どうなるかというと、普段はオートライトを有効にしつつ、ハイビームが必要な道路を走行するたびにダイヤルをねじってオートライトを無効にして、それから手動でハイビーム/ロービームの切替をして、到着時にオートライトに戻すという動作が必要になり、結局オートライトもハイビームコントロールも満足に機能しない状況になるわけです。

次善の策としてオートライトを活かしつつハイビーム/ロービームの切替のみ手動で行うためには、ハイビームコントロールを無効にすればよくて、マツダコネクトで「設定」>「車両装備」>「照明」と辿って行くと「ハイビームコントロール」の項目がありますので、そこのチェックを外すとハイビームコントロールが無効になります。この設定をするためにはエンジンが回っている状態にする必要があります。

おろらくハイビームコントロールのあるべき姿は、原則ハイビーム点灯にし、明らかにロービームにすべきときのみ自動でロービームに切り替えるというものでしょう。この場合、ハイビームが適切でない状況で手動でロービームに切り替えるためには、レバーを手前に倒してロービームの位置にするだけですし、自動に戻すときもレバーを奥に倒すだけです。これなら通常のハイビーム/ロービームの切替と同じですので直感的に操作できます。

2015年12月の年次改良で改善することを期待していたのですが、まだ実現していないところを見ると、画像処理による光源の判定ロジックがまだ成熟しておらず、「明らかにロービームにすべき状況」をうまく判断できていないのかもしれません。素人でも気がつく程度のことなら当然開発時に社内でも議論になっているはずで、にも関わらず技術的な壁を突破できないがゆえにやむを得ず現在の仕様になっていると考えるのが自然です。