2020年5月30日土曜日

Mazda 2 Smart Edition

販売のてこ入れか、Mazda 2にSmart Editionという特別仕様車が出ました。これは、15Sや15S Proactiveというガソリンエンジンの下位・中位グレードに、ディーゼルエンジン車と同様の装備をつけたものです。15S Proactive Smart Editionでは以下が標準でついています。

  • MRCC(全車速対応追従型クルーズコントロール)
  • ALH(アダプティブLEDヘッドライト)
  • レーンキープアシスト
  • 交通標識認識システム(TSR)
  • 360℃ビューモニター+フロントパーキングセンサー
  • ステアリングシフトスイッチ
長距離乗らないけれども普段使いで快適な装備が欲しいという人向けには15S Smart Editionがあって、以下が標準でついています。
  • 360°ビューモニターフロントパーキングセンサー
  • スーパーUVカットガラス
  • IRカットガラス
  • ダークリンテッドガラス
アルミホイールや16インチホイールやレザーシートにこだわらない人にとってはこれで十分ではないでしょうか。最新のヤリスやフィットに比べてMazda 2は設計が古く燃費もいまいちという中で、古い分だけ実質的に値下げし、併せてデザインに加えて長距離向けの装備も売りにしたいという意図でしょうか。コンパクトカーでディーゼルエンジンというのはMazda 2の唯一無二の価値ですが、日常的に高速道路で長距離走る人以外にとってはディーゼルエンジンは扱いにくいですし。それに、クルーズコントロールをつけて高速道路を巡航するなら、そんなに太いトルクは必要ありません。

もしやと思ってヤリスの安全装備を調べてみたら、以下が標準装備でした。わかりやすくするためにマツダの用語に置き換えています。

  • レーンキープアシスト
  • レーダークルーズコントロール
  • HBC(ハイビームコントロール)
  • 交通標識認識システム(TSR)
  • UVカット機能付プライバシーガラス
  • ステアリングシフトスイッチ
さらに以下はオプションです。
  • ブラインドスポットモニタリング(BSM)
  • 360°ビューモニター
たしかに、既にあるものくらいは気前よくつけないとヤリスに対して明らかに見劣りします。安いグレードがベースで内外装が簡略化されているのは、内外装についてはヤリスに対してまだ優位にあるとの判断でしょうか。

うれしいことに、ついにTVチューナーとCD/DVDプレイヤーの強制抱き合わせが無くなりました。さすがに今や音楽再生も動画もスマホの時代ですのでやっと時代に追いついたかと思いきや、ヤリスではオプションですので、つけないことも可能で、結局これもヤリスへの追従でしょうか。

ネット見積で乗り出し価格をはじいてみると、従来のグレードよりも20万円くらい割安になっています。長距離向け装備のためにディーゼルエンジン車を買う必要がなくなりましたので、それも含めれば50万円くらい安くなっています。

できれば、これと同じようなSmart EditionをMazda 3の15Sや15S Touringにも導入してほしいものです(といっても既にMazda 3を買ってしまった人は直接恩恵を受けることはできませんが)。1.5Lエンジン車は2Lエンジン車に比べて明らかに非力で遅いですが、その代わり燃費が良く免許にやさしいです。

2020年5月27日水曜日

Mazda 2ガソリンエンジン車とヤリス1.5Lガソリンエンジン車の燃費の比較

ヤリス1.5Lは新型のダイナミックフォースエンジンと発進段付きのダイレクトシフトCVTを積んでいますので、WLTC燃費が優れているのではないかと思ってMazda 2のWLTC燃費と比較してみました。対象はFFのAT車です。

【Mazda 2 15S】
1060kg
平均:19.0km/L
市街地:15.2km/L
郊外:19.4km/L
高速道路:20.9km/L

【ヤリス 1.5L G】
1000kg
平均:21.4km/L
市街地:15.7km/L
郊外:22.6km/L
高速道路:24.1km/L

こうして数字を見比べてみるとヤリスの燃費の良さが際立ちます。Mazda 3とカローラツーリングとの燃費を比較したときと同様に、市街地モードではさほど差がありませんが、郊外や高速道路では差がついています。

車体の軽さもさることながらCVTの効率とエンジンの熱効率が効いているようです。CVTは高速域で動力伝達効率が悪いと言われていますが、実際にはCVTの方が6ATよりもレシオカバレッジが広い分だけ高速域でエンジン回転数を落とすことのできる効果の方がまさっているようです。コストや重量を考えるとこのクラスでは6ATで精いっぱいなのかもしれませんが、高速道路巡航中にエンジン回転数が高いのはどうにかならないものでしょうか。

エンジンについてはSkyactiv-Gの熱効率が38%に対してダイナミックフォースでは41%とのこと。特殊な仕掛けがあるわけではなく、普通の自然吸気エンジンなのにSkyactiv-Xに匹敵する熱効率なのは大したものです。ダイナミックフォースエンジンは熱効率重視の超ロングストロークエンジンですが、高回転まで回ることで出力を稼いでいるようです。3気筒で熱効率で有利ということもあってトルクもMazda 2のエンジンよりも少しまさります。また、Mazda 2のタイヤが185/65R15なのに対してヤリスのタイヤは175/70R14タイヤと細くてホイールが軽い、すなわちばね下重量が軽いというのも効いているのではないでしょうか。見た目のためにホイールをいたずらに大きくするのはいい加減やめにしてほしいものです。

Mazda 2の燃費を良くしようとしたら4-2-1排気管をつけて圧縮比を13に上げるくらいでしょうか。あとは燃費やパワー感以外の魅力を訴求できるかでしょうね。将来的にはSkyactiv-Xの性能とコストがこなれてきて、普通の値段で1.5LのSkyactiv-XをMazda 2に積めればよいのですが、その頃にはトヨタのパワートレーンももっと先へ行っているでしょう。

ちなみに旧来のCVTとエンジンを積んでいるヤリスの1Lエンジン車はというと、

【ヤリス 1L G】
970kg
平均:20.2km/L
市街地:15.3km/L
郊外:21.8km/L
高速道路:22.4km/L

市街地の燃費はMazda 2とほぼ同じですが、旧型のCVTを積んでいてローギアードで高速道路で不利な割には、郊外や高速道路でなかなか健闘しています。車体の軽さが効いているのでしょうか。ヤリスの1.5Lエンジン車よりも劣るのはパワートレーンが古かったり低速向けのセッティングだったりしますから仕方ありません。街乗り限定なら燃費の差はさほどありませんし、何よりも車両価格が安いので、近所の買い物用の車としてならこれでもよいのかもしれません。

もちろん実燃費はまた別の話ですが、それは乗ってみないとわかりません。機会があればレンタカーでヤリスに乗ってみたいものです。

2020年5月12日火曜日

Mazda 3にアルミテープを貼ってみました(その2)

Mazda 3の空力性能には特に不満がなかったのですが、2Lガソリンエンジンの燃費には全然満足していませんので、試しにいろいろな方が効果ありとされている吸気系の樹脂パーツにアルミテープを貼ってみました。たしかに空気が高速で流れる場所ですし、樹脂パーツの多い場所でもあります。

エンジンルームを覗いてみたら、エアエレメントとエンジンとの間のパイプが10cmくらいしかなくて、しかも蛇腹管がついているといってもほとんど真っすぐでしたので、随分効率の良さそうな吸気系だなと感心しました。ガソリンエンジン車はエンジンルームのスペースに余裕があるせいか、こういうことができるのですね。だったらもっと燃費が良くならないものかとも思いますが。ちなみにエンジンルームがギチギチのデミオディーゼルのパイプは2か所で曲がっていて50cmくらいありました。Mazda 3のディーゼルエンジン車のエンジンルームの写真を見ても同様でした。

その足で近所に買物に出ましたが、低回転時の音は静かになったような印象を受けました。おとなしくなったのだろうかと思いきや、停止時にアクセルペダルを離してブレーキを踏もうかと思ってからブレーキを踏みはじめるまでの間に思いのほか車が前に出ている印象があり、停止目標までの距離に余裕がなくなったせいか、i-DMの点数が下がりました。おそらく慣れの問題だと思います。しかし、近所の買物とはいえ肝心の燃費の数字はまだ良くなったようには見えません。燃費の数字が改善するまでは効果を認める気になれません。

パワステが少し重く感じられたのは前回と同様で、これなら高速道路での運転が楽そうです。

2020年5月8日金曜日

Mazda 3にアルミテープを貼ってみました

他にすることもありませんので、とりあえずMazda 3にアルミテープを貼ってみました。ネット上を探してみてもMazda 3にアルミテープを貼った事例はなかなか見つからず、唯一見つかったのはステアリングコラムにアルミテープを貼った事例のみです。

たしかに第7世代車から空力設計が改善されたようですし、今まで乗った限りでは、路面の凹凸を拾ってガタガタすることはあってもフワフワすることはありませんでした。雨天時にリアハッチが汚れるのは相変わらずですが、雨天時に後方乱流でリアハッチが汚れるのは静電気が帯電しているからというよりもリアオーバーハングが短いからでしょうから、放電することで効果があるようには思えません。それに、せっかくバランスが取れているのに、下手にいじってバランスが崩れてしまっては勿体ないです。

とはいえ、もし効果が無いなら害もないでしょうし、たとえ害があってもアルミテープをはがすことはいつでもできますので、とりあえず貼ってみました。最初はなぜか効果を体感しやすいステアリングコラムからです。第一印象は、センター付近の電動パワステの介入が始まるあたりの挙動がなんだか気持ち悪いなというものです。これはもしかしたらセンター付近の電動パワステの挙動が気持ち悪いのがわかりやすくなったのかもしれません。まっすぐ走るときに楽をしたいので、センター付近に遊びがある方が好みです。それに慣れてくると、パワステが少し重く感じられるようになりました。もともとパワステは重めが好みですので、これはしばらく続けてみようと思いました。

あとは空気抵抗が大きくプラスチックパーツに帯電しやすいサイドミラーの下や、後方乱流の発生しやすいリアハッチのプラスチックやリアバンパーの裏にもアルミテープを貼ってみましたが、それでどうなるかは走ってみないとわかりません。高速道路でボディーの座りが良くなって乗り心地が良くなったり燃費が良くなったりすることを期待しているのですが、なかなか高速道路を走る機会がありません。

2020年5月6日水曜日

CX-3と競合車種の価格を比較する

CX-3の1.5Lエンジン車は2Lエンジン車よりも50万円も安いですが、これはMazda 3の2Lエンジン車と1.5Lエンジン車との価格差20万円よりもかなり大きいです。となると競合車に合わせた戦略的な値付けだろうとの推測のもと、価格を見てみました。

まず、CX-3の1.5L車の価格は以下の通り。

  • 15S(2WD):189200円(税込)
  • 15S Touring(2WD):1991000円(税込)
真っ先に競合と推測されるライズの価格は以下の通り。
  • Z(2WD):2060000円(税込)
  • G(2WD):1895000円(税込)
  • X"S"(2WD):1745000円(税込)
ここで注意が必要なのはマツダ車は全般的に標準装備が多いため、乗り出し価格を同じに揃えようとすると、本体価格が少し上の車との比較が必要になることです。となるとZやGがターゲットになります。ライズはすべて1L3気筒ターボですが、性能的には1.5L自然吸気エンジンと同じくらいです。燃費については軽いライズの方が有利です。

次にヴェゼルの価格を見てみると、同じく2WD車の税込価格でも1.5Lガソリンエンジン車、ハイブリッド車ともに250万円~300万円となり、CX-3の2Lエンジン車やディーゼルエンジン車とほぼ同じ価格です。

CセグメントのCH-Rの価格は、ガソリンエンジン車で250万円前後、ハイブリッド車で300万円くらいと、CX-3の2Lエンジン車やディーゼルエンジン車とほぼ同じ価格で、CX-3の上位グレードの値付けがヴェゼルやCH-Rを意識したものであることが見て取れます。とはいえ、CセグメントのC-HRやBセグメントながら車内の広いヴェゼルと競合するためにはCX-3では難しくて、その役割をCX-30が担うようになったのではないでしょうか。CX-30もほぼ同じ価格です。

スズキのXbeeは2WD車の価格でほぼCX-3の1.5L車と同じ値段ですが、Xbeeの発売はだいぶ前ですので、今までは競合だと思っていなかったようです。となるとCX-3の1.5Lエンジン車の値付けは、最近よく売れているライズ/ロッキーを意識したものでしょうか。

2020年6月15日発売予定の日産キックスや2020年秋に発売予定のヤリスクロスの価格はまだ公表されておりませんが、おそらくライズより少し高いくらいでしょうか。もともと新興国向けのキックスならライズと同じくらいの価格にできるでしょうが、ヤリスクロスは主に欧州向けですし、パワートレインも一回り上ですので、もう少し高そうです。ヴェゼルと同じくらいでしょうか。

(2020年5月24日追記)その後キックスの価格が公表されました。e-Powerで280万円とヴェゼルやC-HRやCX-30と同じ価格帯でぶつけてきたようです。

2020年5月5日火曜日

Mazda 3のi-DMを5th Stageまで解放してみました

今まで第7世代車のi-DMを5th Stageまでにする方法がわからなかったためずっと3rd Stageにおりましたが、このたび解放方法を説明する動画を見てやっと解放方法がわかりました。さすがに動画だととてもわかりやすいです。手順は以下の通り。

1)Startボタンを2回押してOnにする(中央のメーターが起動して「Mazda 3」と表示される)。
2)Infoボタンを10回押す(1秒間隔くらい)。
3)中央のメーターに「3rd」と表示されたら、メーターパネル右下の輝度調整ボタンのーボタンを長押し(5秒くらい)して「3rd」と「5th」を切り替える。
4)Startボタンを押して電源を落とす。

尚、第6世代車の手順は以下の通り。

1)Startボタンを2回押してOnにする。
2)トリップメーターのボタンを6回押す。
3)メーターパネルに「3rd」と表示されたらトリップメーターのボタンを押して「3rd」と「5th」を切り替える。

第7世代車になってどうして操作手順を変えたのか謎です。そもそもが隠しコマンドですので、より直感的な操作になったわけでもありません。誤操作を防ぐために操作手順は変えないのが普通ですが、通常の操作では出てこないような隠しコマンドですので誤操作の余地がないとか、やはりあまり知られたくないとかあるのでしょう。第7世代車には普通の車にあるようなトリップメーターのボタンが無くなってメーターパネル左下に同じ機能を持つ平たいボタンが設置されましたので第6世代車のアナロジーでいろいろ試しましたが、Infoボタンを10回押すという発想はありませんでした。

本来なら3rd Stageでコンスタントに5.0点を出せるよう努めるべきなのでしょうが、上が見えないとやる気が出ませんので、とりあえず5th Stageまで昇格できるよう設定しました。合わないなと思えばいつでも3rd Stageまでに戻せます。実際にやってみると、Infoボタンを押すのはゆっくりでないとうまく認識されません。また、漫然と押し続けていると3rdと表示された画面を行き過ぎてしまいますので、慎重な操作が必要です。無事5th Stageまでに切り替えて再度立ち上げた後でi-DMの画面を見たら1st Stageに戻っていました。おろしたての新車の気分をまた味わえるのは楽しみではありますが、最近は車に乗る機会が乏しいので、4th Stage昇格どころか、3rd Stageにもいつ復帰できるかわかりません。

その後エンジンをかけて始動したら、青点灯するものの、1st Stageにしてはあまり気前が良くないなと思ってi-DMの画面を見たら3rd Stageのままでした。とりあえず1st Stageからやり直す必要はなくなりましたが、それでも4th Stage昇格まではだいぶかかりそうです。