2020年10月28日水曜日

マツダコネクト2のテレビのサブチャンネルの視聴

 普段運転中にテレビを見ることはありませんので、今まで操作方法をろくにわかっていなかったのですが、ふとテレビのサブチャンネルをどうやって視聴するのだろうかと思っていろいろいじってみました。デフォルトだと第1チャンネルしか選べないのですが、番組表を開くと右側に「標準」「chすべて」「ch別」を選択できて、デフォルトだと「標準」なのですが、「chすべて」を選ぶと番組表でサブチャンネルも表示されます。その状態で番組表からサブチャンネルを選べばサブチャンネルが映ります。ただしこれは番組表からだけであって、コマンダーノブを回して選曲するとサブチャンネルはスキップされてしまいます。そのためいちいち番組表を開く必要があります。それにしても、「標準」「chすべて」「ch別」という選択肢を見ても、それぞれが何を意味するのかわかりにくいです。

電波状態が良くないとサブチャンネルが映らないのか、しばらくサブチャンネルが映ったと思ったらじきにメインチャンネルに戻ってしまったり、忘れた頃にサブチャンネルに戻ったりして不規則にチャンネルを行ったり来たりします。これでは実用に耐えません。

尚、旧世代マツダコネクトだとサブチャンネルの視聴はできない模様です。

他にも、他社のテレビだと停止時には自動で画面が映るようですが、マツダコネクトのテレビは停止中であってもパーキングブレーキを入れないと画面が映りません。パーキングブレーキさえ入れてしまえばギアがDでも映ります。電動パーキングブレーキは入れるのは簡単なのですが、解除するのには少し時間がかかりますので、信号待ちの間だけパーキングブレーキを入れてテレビが映るようにして青信号になったらパーキングブレーキを解除しようとしても、いざ青信号になって発進しようとしたときにもたつきますので、あまりお勧めできません。

2020年10月12日月曜日

次世代のATを予想してみる

 2011年にBLアクセラにスカイアクティブエンジンを積んだ頃から長らく6速ATを使い続けていますが、そろそろ他社に比べてレシオカバレッジが見劣りして高速燃費で負けるようになりましたので、次世代のラージプラットフォーム向けの多段ATの開発と並行してスモールプラットフォーム向けのATも次世代のエンジンに合わせて刷新した方がよいのではないかと思います。

現行の変速機はATとMTとそれぞれ大容量、中容量、小容量とあり、大容量タイプはラージプラットフォーム向けでしょうから、Cセグメント車は主に中容量タイプ、Bセグメント車は主に小容量タイプを採用することになるでしょう。

現在、中容量タイプのATのトルク容量が270Nmで、1.8Lディーゼルエンジンは270NmまでEGRを使えるよう排気量が設定されています。エンジン側でどんなに性能を向上しても、今のATのままだとトルクを270Nmより向上する余地はありません。となると喫緊必要なのは中容量タイプのトルク容量を300Nmくらいまで引き上げることではないでしょうか。ラージプラットフォーム向けの直列6気筒3Lエンジンの燃焼モデルを流用できる直列4気筒2Lエンジンを作るのが安上がりで、この排気量のディーゼルエンジンで発生しうるトルクがターゲットになりそうです。そういう意味でも300Nmは欲しいところです。

小容量タイプのATのトルク容量は165Nmで、今のところ1.5L自然吸気ガソリンエンジンにまでは対応できますので、今のエンジンのラインナップのもとではこれでも十分ですが、将来Skyactiv-Xの3気筒1.5Lエンジンが出てきて2L自然吸気エンジンを置き換えるようになったら、180Nmくらいのトルク容量が必要なのではないでしょうか。また、排気量そのままで燃料噴射量を抑制して性能を落とせば、1.5L自然吸気エンジンの置き換えにもなることでしょう。これなら排気量に余裕が出ますので、燃費性能が向上しそうです。

ATの段数については悩ましくて、エンジンだけで駆動するならさすがに6速ではつらいと思う一方で、どうせ電動化するならそれで補えないかとも思います。マイルドハイブリッドのモーターアシストを前提にハイギアードにして高速域でのエンジン回転数を落とすとか、Skyactiv-Xのフラットなトルク特性を生かしてギアをワイドにするとか、さらに、気筒休止の採用を拡大してエンジン回転数の高い高速域での低負荷運転を可能にするとか、6速のままでいろいろ工夫するというやり方もありそうです。

2020年10月8日木曜日

Mazda 3にマイルドハイブリッドをつけるとどれくらい燃費が向上しそうか

 2Lエンジン+マイルドハイブリッドのMX-30のWLTC燃費が公表されましたので、Mazda 3にマイルドハイブリッドをつけたらどれくらい燃費が改善しそうかざっくり予想してみました。

まずMX-30のWLTC燃費は以下の通り。

平均:15.6km/L

市街地:12.3km/L

郊外:16.1kmL

高速道路:17.2km/L

一方、Mazda 3のWLTC燃費は以下の通り。

平均:15.6km/L

市街地:12.1km/L

郊外:15.8km/L

高速道路:17.7km/L

高速道路での燃費の差は重量の差(MX-30の1460kgに対してMazda 3は1360kgで重量比は約93%)だとしてMX-30のWLTC燃費をMazda 3の重量で巻き直してみると、だいたいこんな感じでしょうか。

平均:15.8km/L

市街地:12.5km/L

郊外:16.3kmL

高速道路:17.7km/L

平均燃費の数字はMazda 3の欧州仕様車の燃費に準拠しました。Mazda 3の1.5Lエンジン車のWLTC燃費にはまだ及びませんが、街乗りでの燃費はいくぶん改善しそうです。あとは費用対効果の問題で、日本仕様ではマイルドハイブリッド不要と判断されたわけですが、2Lエンジン車に乗っていると燃費の悪さを実感しますし、企業平均燃費の足も引っ張っていそうですので、さほど値上がりしないならマイルドハイブリッドをつけてほしいものです。

欧州仕様には気筒休止がついていて、エンジン回転数の上がる高速走行時に燃料噴射量を減らすのに貢献していますが、日本の高速道路の速度域では導入するほどの費用対効果が見込めないのか、MX-30でも気筒休止は見送られているようです。

MX-30発表

 2020年10月8日11時5分にMX-30が発表されました。以下、第一印象です。

【重量】FFで1460kg。Mazda 3よりも100kg重く、CX-30よりも60kg重いです。マイルドハイブリッドで少し重くなった分を除けば観音開きドアやそれに伴うボディー強化の影響でしょうか。観音開きで車体剛性や衝突安全性能を確保できるなら、その技術を活用してスライドドアの車も作れないものでしょうか。

穏やかな走りになりそうですが、どのみち峠を攻めるような車ではありませんので、モーターアシストで街乗りの際に出足が良ければ問題ないのかもしれません。値段を抜きにすれば、こんなに重いならディーゼルエンジンを積んだ方がよいのではないかと思ったものの、街乗り中心の用途が想定されているなら普通のガソリンエンジンが一番扱いやすいのかもしれません。

そういえば、バッテリーEVでは車体下部にバッテリーを載せていましたが、ガソリンエンジン車ではそのスペースはどうなっているのでしょう。燃料タンクを入れたのでしょうか。空のままだと重量バランスが悪くなりそうですが、どうやって対処したのか気になります。

【ギア】最終減速比は4.669。同じサイズで少し軽いCX-30は4.367でそれぞれタイヤ外径は693mm。タイヤ外径651mmのMazda 3の最終減速比は4.095で、タイヤ外径693mmに換算すると4.359。MX-30はCX-30やMazda 3よりも1割弱ローギアードなおかげで重量の割には出足は鈍くないようですが、高速燃費がその分悪くなっています。

【燃費】WLTC燃費は、Mazda 3の2Lエンジン車と同じく15.6km/L。CX-30の2Lエンジン車の15.4km/Lよりも良いです。車体が重くなった分をマイルドハイブリッドで補っているのでしょうか。いまどきの車は消費電力が大きいので、電力回生で電装品の電源をまかなえるのが効いているのではないでしょうか。内訳を見ると、市街地モードと郊外モードで数字が良くて高速道路モードでは数字が劣りますので、回生制動による電力回収が効いている一方で、減速機会の乏しい高速道路では重量増が効いているように見えます。

【価格】オンライン見積で出した金額はMazda 3の2Lエンジン車よりも20万円ほど安いです。マイルドハイブリッドや観音開きドアで高くなるのかと思いきや、昨今の経済情勢に合わせて安くしてきました。競合しそうな車のうち、アグレッシブな値付けをしているのはトヨタだけですので、日本未発売のカローラクロスあたりをターゲットにしているのでしょうか。買物用セカンドカーの用途からすれば軽自動車と競合するものの、当然価格帯も大きさも異なりますので、日本ではおそらく競合しないでしょう。女性向けのおしゃれな車としてはミニがありますが、サイズが全然違います。

【CTS、MRCC】このタイミングでの発表ですので、改善されたものが載っているのではないかと推測します。CTSやMRCCに直接言及されているわけではありませんが、マツダのプレスリリースに以下のくだりがありますので、新しいバージョンのソフトウェアが載っているようです。

・マツダの安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」のもと、先進安全技術「i-ACTIVSENSE」をさらに強化。
・被害軽減ブレーキ技術スマート・ブレーキ・サポート(SBS)に交差点での衝突事故回避・被害軽減をサポートする機能をオプションとして新たに設定。
・ステアリング操作をアシストして、白線が引かれていない道路(縁石など)での逸脱回避をサポートする機能や、後側方から接近する車両との衝突を回避または被害軽減をはかる新技術を導入。

ただし、これらの新機能が既存車のソフトウェア書き換えで適用できるのか、あるいは新たなハードウェアを必要としているかどうかはまだわかりません。

追記:諸元表の12ページ目にステアリングアシストが「高速域まで」と記載されていました。一方、https://www.mazda.co.jp/cars/mx-30/safety/i-activsense3/では「約55km/h未満」と記載されていますが、おそらくCX-30用から引き写した誤りでしょうから、じきに直ると思います。

【エアコン操作】マニュアルエアコン搭載グレードを設定しないと割り切ってコストダウンに走ったのでしょうが、タッチパネル式が採用されたことにショックを受けました。操作項目が増えるとダイヤルとボタンだけでは追い付かないのかもしれませんし、よくできたオートエアコンなら運転中に操作する機会がないだろうという割り切りでしょうか。

【シフトレバー】MTを考慮しない設計ですので、PレンジがRレンジの右側にあったり、シフトレバーが短かったりして、従来のATのシフトレバーとプリウスのシフトレバーの間を取ったような形です。この程度なら誤操作の心配はなさそうです。シフトレバーが短い代わりに設置位置を高くしていて、手の届きやすい場所にあるのが見て取れます。

マニュアルモードにしたときの「+」「-」の表示が見当たりません。電気自動車には不要な機能ですが、ガソリンエンジン車でもマニュアルモードが無いのでしょうか。たしかに、山道を走るような用途は想定されていないのでしょうが、立体駐車場の長いスロープや陸橋の下りでエンジンブレーキをかけることくらいはあるでしょう。省略してしまって大丈夫なのでしょうか。(追記:ステアリングシフトスイッチが標準装備とのことでした。たしかにこれならEV用のシフトレバーに手を加えずに済みます。)

一方、スポーツモードはついています。たしかに重い車体で2Lエンジンだと出足がつらい場面はあるかもしれません。

【エクステリアとインテリア】実車を見てみないと何とも言えません。写真で見る限りでは今までの魂動デザインの緊張感のあるデザインとは方向性が異なり、今までのデザインが好みに合わなかった層にアピールしそうに見えます。日本の軽自動車でもルーミーなインテリアが好まれますし。エクステリアは女性に人気のミニに寄せたような印象を受けましたが、デザインの方向性は当然異なりますので、ミニを好む女性にアピールするかどうかはわかりませんが、ミニのやんちゃなインテリアに対してMX-30のインテリアは落ち着いていますので、そちらを好む人もいるかもしれません。

【ホイール】18インチのみ。ガツガツ走る車ではないのですから出足が軽くて乗り心地の良い16インチでもよいのではないかと思うのですが、18インチでも問題ないように仕上げたということでしょうか。

【サスペンションセッティング】これは乗らなければわかりませんが、この車の用途からして、ガタガタした乗り心地は好まれないでしょうから、CX-30よりもさらにマイルドな乗り心地なのではないかと予想します。もともとMazda 3に比べてCX-30やMX-30は同じ18インチホイールを履いていてもタイヤのエアボリュームが大きいですし。

【視界】これも乗らなければわかりませんが、女性の支持を得るためには見切りが良くて車庫入れが楽であることが求められます。ボンネットは一見角ばっているようでいて左右が面取りされていますので、これが見切りの良さに効いているかどうかはわかりません。

2020年10月6日火曜日

1.8Lディーゼルエンジンの出力向上

Mazda 3やCX-30の年次改良の噂で、1.8Lディーゼルエンジンの出力が116psから130psに向上するというものがあります。もしそんなことができるのだったら、どうして今までやらなかったのか、どうすればできるのか気になりましたので、予想してみました。じきに正式に発表されるでしょうから、そのときになればわかることですが。

ディーゼルエンジンの性能の制約要因は環境規制です。主な規制物質はNOx(窒素酸化物)とPM(煤)で、エンジンの負荷が高くなり空気が高温高圧になるとNOxが発生しやすくなり、不完全燃焼するとPMが発生しやすくなります。

エンジンの出力を向上するためには、最大出力を出せる4000回転付近でのトルクを向上させる必要があります。1.8Lディーゼルエンジンの最大トルクは1600回転から2600回転くらいで発生し、回転数が上がるにつれてトルクが落ち込みますが、過給圧を上げて燃料を多く吹いて高回転域のトルクを上げれば3500回転から4000回転付近のトルクが向上し、その分出力が向上することになります。とりわけ、Mazda 3もCX-30もエンジン出力の割に重いので、ギアを低めにして3000回転~4000回転を多用しますので、この回転域のトルクが向上すれば性能向上を実感できることでしょう。

そこでネックになるのがNOxです。今まで後処理装置なしでNOxの排出量を規制値以内に収めるために圧縮比を下げたり、270NmまでEGRを使えるよう排気量を1.5Lから1.8Lに拡大してきたりしましたが、高回転域での負荷をこれ以上上げようとしたら排気量をさらに大きくするか後処理装置をつけるしかありません。しかるに1.8Lエンジンとされていることから、排気量拡大ではなく後処理装置で対応するのではないかと予想します。

既に欧州向けではEuro6dに対応するために窒素酸化物を還元する触媒をつけています。触媒で還元する方式はBMWのディーゼルエンジンで採用されています。これを日本仕様にも採用し、日本の環境規制に適応できるまでエンジン負荷を高めれば出力を向上できるのではないでしょうか。それでも足りなければ欧州向け2.2Lエンジンと同様に尿素SCRを導入すればさらに伸びるかもしれません。

環境性能を改善できるなら、トルクの上限を270Nmから拡大できるかもしれません。もともと1.8Lのトルクの上限はNOx発生量が急激に増大しない水準に設定されており(実際には270NmまでNOxの発生量が急激に上昇しない水準に排気量が設定されました)、触媒によってNOxを還元できればトルクの上限を少し引き上げても規制値以内に収まりそうです。その場合には、すべての回転数においてトルクが向上し、性能向上をさらに実感できることでしょう。

(2020年10月8日補足:現状では変速機のトルク容量270Nmに制約されていますので、これは無理ですね。270Nmを出せる回転数が拡大することで、フラットな特性になりそうです。実用的な回転域で常に270Nm出せるようになったら、Skyactiv-Xの性能も向上しないと存在意義がなくなってしまいます。)

エンジン制御ソフトウェアの変更だけなら既存車にも適用できますが、エンジンのハードウェアに手を加えるとなると既存車には適用できません。その代わり後処理装置を追加すれば製造コストに跳ね返ります。

あとは値付けの問題で、強気な値付けができる時期ならコストと性能が上がった分だけ値上げするのでしょうが、新型コロナウイルスで世界的に購買力が落ちている中で車を売ろうとしたら実勢価格を下げる必要があります。もしかしたら、エンジンに後処理装置が追加されても価格を据え置いてお値打ち感を出すということもあるかもしれません。

もともとMazda 3やCX-30の重量の車に手頃なサイズのディーゼルエンジンが無かったためにディーゼルエンジン車の売上が伸び悩んでいましたが、もし1.8Lディーゼルエンジンの性能が向上するなら、やっとこのクラスの車に適したエンジンが登場することになります。

それにしても、もし噂通りだとしたら、性能向上を排気量拡大でやらなかったのは意外です。ラージクラスでは直列6気筒3Lのディーゼルエンジンが計画されており、それをベースに直列4気筒2Lエンジンを作るなら同一の燃焼モデルで安価に開発できそうですので、てっきりそうするものと思っておりました。2Lエンジンなら後処理装置無しでトルクの上限を無理なく300Nmくらいまで引き上げられそうですから、そちらの方がコストが安いはずです(ただしトルクを引き上げられるのはトルク容量を引き上げた新型変速機を採用する場合のみ)。1.8Lエンジンと2Lエンジンなら税金も同じです。もしかしてラージクラスの開発が遅れていることから、新2Lエンジンまでのつなぎとして、既にある触媒を1.8Lエンジンにつけることにしたのでしょうか。エンジンルームのスペースに余裕が無いのだろうかとも思いましたが、Skyactiv-Xはカプセル化した結果ディーゼルエンジンよりも大きいので、エンジンのサイズが制約となっているわけではないのではないかと推測します。

(2020年10月8日追記:CX-3も1.8Lディーゼルエンジンを積んでいますが、こちらはどうなるのでしょう。BセグメントのCX-3はMazda 3やCX-30よりも軽いので、高価なNOx還元触媒をつけてまで出力を上げる必要があるようには見えません。むしろ出力そのままで、CX-30用ディーゼルエンジンと性能で差がついた分だけ値下げした方が売れそうに見えます。)