2020年12月21日月曜日

MX-30の展示車を見ました

 ディーラーの店頭にMX-30の展示車がありましたので、車内に乗り込んでみました。

まずは観音開きの扉ですが、たしかに後ろの扉を開けると後席への乗り降りは容易です。しかし、乗降の際に掴まる所があればよいのですが、あいにくBピラーがありませんので掴まる所がありません。強いて言えば前席の肩やヘッドレストの部分でしょうが、手で掴めるようなハンドルがついているわけではありません。いっそのことBピラーがあってもよいのではないかと思いました。前席のシートベルトは通常はBピラーについていますが、MX-30ではBピラーの機能も兼ねている後ろ側の扉に前席のシートベルトがついています。それが何を意味するかというと、前の人が座ってシートベルトをつけている状態だと後ろの扉を開くことができません。後席の人が乗り降りするためには2ドア車と同様に一旦前席の人に降りてもらう必要があります。

後席に座ってみると意外と天井が高いですし、窓は開かないもののさほど閉塞感はありませんでした。どうせ車に乗っているときには前を見ますので、さほど気になりません。後ろの扉にはハンドルを引くことで後席から扉を閉めることはできます。しかし扉を開けるときにはノブの取っ手を外側に押し出す動作が必要になり、開けにくいです。前席の人に後席の扉を開けてもらう前提のようです。

後席の乗り降りに関しては完全に2ドア車の運用になります。観音開き扉の優位性を敢えて挙げるなら、2ドア車の大きいドアと違って前後の分割されているため、扉を開けてもさほど場所を取らないことでしょうか。もちろん前席の扉をある程度開けないと後席から乗り降りできませんが、それは2ドア車でも同様で、しかもかなり大きく開ける必要があります。

運転席側についてですが、シートやメーター周りは他のマツダの第7世代車と同様です。Mazda 3よりも視点が高いので見切りが良くて高速道路でも運転しやすいかもしれません。Cセグメント車というよりもむしろBセグメント車からの見え方に近くて、車の運転にあまり興味の無い人にもとっつきやすいそうです。

内装については、まずツイード調のグレーのファブリックはシート生地としてはよくできていますが、扉の内側に貼ってある部分については薄く硬く感じました。コルクは主に手に触れる場所に貼ってあり、前方のスマホ置き場にコルクが貼ってあって滑りにくくて使いやすそうです。こういう場所がピアノブラック塗装されていると困ります。いざというときに張り替えられればよいのですが、もしそうしたら一体いくらかかるのでしょう。前方のスマホ置き場はエアコンのタッチパネルの下にありますので、外から見て目立たなくて安全な反面、出し入れしにくそうに感じました。シガーソケットやUSBソケットは前方にあり、電気製品はすべて前方に置く前提です。肘掛け兼用の小物入れの蓋は前後長は短いですが、シフトレバーに手を置いたときにしっくりします。むしろ中途半端なサイズの小物入れをどう使ったらよいのか思いつきませんでした。

シフトレバーは短いですが、ノブの高さは他の車と同様ですし、手を置いたときにちょうどよい場所にあります。展示車なのでシフトレバーを操作することはできませんでした。エアコンのタッチパネルの使い勝手も気になりましたが、これもエンジンを始動しなかったため試すことができませんでした。

Mazda 3の年次改良車の燃費

2020年10月発表時にはSkyactiv-Xやディーゼルエンジンの車のエンジンや燃費のデータが開示されていませんでしたが、最近になって諸元データをダウンロードしたら開示されていました。

出力やトルクの数字は既報の通りですので割愛します。興味深いのは燃費で、出力が向上しているのに燃費は悪化していません。Xもディーゼルも共に、市街地モードの燃費が僅かに悪化した一方で、郊外モードや高速道路モードでの燃費が僅かに向上しており、平均値は維持されています。出力を向上することでどういう原理で郊外モードや高速道路モードの燃費が向上しているのか謎ですが、もしかしてパワーに余裕が出て負荷が低下したのが効いているのでしょうか。しかしだとしたらなぜ市街地モードの燃費は悪化したのでしょうか。

暖房をつける季節が到来しました

 少し前まではエアコンをつけずに過ごすことができましたが、寒くなってきましたので暖房をつけるようになりました。

フルオートエアコンをつけっぱなしにすると冬でもエアコンがオンになってしまいますが、雨や雪が降らず室内の窓ガラスが結露するのでなければエアコンをオンにする必要がありませんので、エアコンはオフにして電源だけつけています。

ステアリングヒーターとシートヒーターをエアコンと連動させる設定も可能で、当初はそうしていたのですが、設定温度に応じて一律にシートヒーターやステアリングヒーターをつけられてしまうよりも、自分の体感に忠実に、つけたいと感じたときにつけて不要と感じたら切るというローテクな運用に落ち着きました。

風向きについても、上から温風が吹き出すのは不快ですし、冬なら足元から温風が吹き出すだけで十分ですので、足元から出る設定に固定しています。

冷房だと設定温度でつけっぱなしですし、上から冷風が吹き出す設定だけでよいですが、暖房はいろいろきめ細かい設定が必要です。

2020年12月12日土曜日

レンタカーでデミオ1.5Lガソリンエンジン車に乗りました

 タイムズカーレンタルを予約したらデミオ1.5Lガソリンエンジン車に当たりました。最近のタイムズカーレンタルは安いノートやソリオばかりなのですが、今回はたまたまデミオに当たりました。

結論から申し上げるなら、パワーに余裕があって運転が楽でした。これがあれば1.5Lディーゼルエンジンでなくてもよいのではないかと思いました。デミオのエンジンは日本向けとタイ向けを除き1.5Lなのですから、日本でも最初からこれで出せばよかったのにと思います。他の国産Bセグメント車との比較でも、3代目フィット、先代ヴィッツ、(新型ではない)現行のノートのガソリンエンジン車よりもよく走ります。

唯一不満だったのはATの制御ソフトウェアがディーゼルエンジン車と共通なために制御がこなれれていないことです。Mazda 2ではこの点が改善されているようですが、同世代の競合が新型ヤリス、新型フィット、新型ノートe-Powerとレベルアップしていますので、これらと比べてすぐれているかどうかはわかりません。

【エンジン】

緩やかに発進するときは2000回転、速めに発進するときは3000回転、巡航時は1200回転くらいでした。少しだけ走った高速道路では100km/Lで2000回転でした。3000回転まで上がるときを除けば静かで、同じ回転数ならディーゼルエンジンよりもガソリンエンジンの方が静かです。これだけ静かでよく走るなら国産Bセグメントのハイブリッド車と遜色ありません。

【変速機】

Mazda 3やCX-3の1.5Lガソリンエンジン車と同様の小容量型の6ATですが、上記の通り制御ソフトウェアが手抜きなため、一部に挙動のおかしい部分があります。ディーゼルエンジンの太いトルクに合わせてなるべく高めのギアで低回転で粘ろうとするのですが、所詮1.5L自然吸気ガソリンエンジン車のトルクでは足りません。出足が鈍いなと思ってアクセルを踏み込むとエンジン回転数が3000回転くらいまで上がって急にやかましくなってパワーが出ます。この挙動が唐突ですので気持ちよくありません。一方、2000回転くらいまでを維持できるなら静かで快適です。

試しにスポーツモードにもしてみましたが、こちらは回転数が低すぎて落ち着きませんので、山道以外では使いたくありません。

【燃費】

今回走ったルートの大半は流れの良い郊外路でしたが、市街地や渋滞している道路も走りました。郊外路が大半で燃費に有利な条件でしたので、満タン給油での平均燃費で23.17km/L、車載燃費計での平均燃費が22.8km/Lで、だいたい23km/Lくらいでした。排気量が1.3Lから1.5Lに増えても実燃費はほとんど影響を受けていないように見えます。同じルートをデミオディーゼルで走ったら25km/Lくらいではないでしょうか。1.5L自然吸気エンジン車でこの燃費は大したものです。もちろんハイブリッド車の燃費には及びませんが、ストップアンドゴーの少ない郊外路では燃費の差はさほどありません。それにハイブリッド車とガソリンエンジン車との価格差が30万円以上あることを考えれば、さほど乗らない人にとっては安いガソリンエンジン車の方がトータルコストは安いはずです。

【乗り心地】

タイヤは15インチで前がブリジストンのネクストリー、後ろが純正のヨコハマのBluEarth-Aでした。きっと前のタイヤがすり減って交換したのでしょう。エコタイヤで空気圧が高めだとポンポン跳ねますので、乗り心地の一部はタイヤのせいかもしれません。この車は入力のピークを和らげるという考え方で設計されていますので、角は取れているのですが、その代わりに少々ふわふわします。運転する分にはさほど気になりませんが、同乗者はどう感じるのでしょう。