2016年5月28日土曜日

デミオディーゼルでダートを走ってみました

ダートといってもダートトライアルのような競技とは無関係で、文字通り未舗装の林道を走ってみました。最近は林道ですら舗装されている道が大半で、ダートを走る機会がなかなかありません。

ダートといっても最初のうちは路面がさほど荒れていなかったこともあり、すこぶる快適でした。舗装路よりも路面の凹凸が大きいので常時細かい突き上げはあるものの、1回で収束しますので、不快な揺れはありません。舗装路よりも少し遅目の速度で走ればどうということもありません。

山を登るにつれて石が露出するようになり、路面の凹凸が大きくなってきました。路面からの衝撃が大きくなってきて、外力と連動してステアリングホイールが勝手に動くくらいになりましたので、時には時速15kmくらいまで速度を落とさざるを得ませんでした。また、アクセルペダルに乗せている踵に衝撃が加わることでアクセルペダルが動いてしまい、i-DMが白点灯したりしました。しかしそれでも車体の揺れは外力相応でしたし、ステアリングホイールに手を添えていればハンドルを取られることもなく、狙った通りのコースで走れましたので、不快ながらもゆっくり走ればどうにかなりました。

16インチホイールであっても扁平率は60%ですので、スポーツカーや格好つけて大径ホイールを履いた車に比べれば扁平率は高めですから、それが乗り心地に寄与しているのかもしれません。扁平タイヤで飛ばしたらタイヤバーストしそうですし、携帯電話の圏外ですので助けを呼ぶこともできません。あとは、背もたれにもウレタンが使われたシートが体をすっぽりと包み込んで衝撃を吸収しているというのもあるかもしれません。

同じ道を他の車と乗り比べてみなければDJデミオのサスペンションセッテイングを評価しようがありませんが、外力をいなすという点ではよくできているのではないかと感じました。昔のマツダ車のようなクイックなハンドリングだと、きれいな舗装路ならともかく荒れた路面では外力の影響が大きすぎて走りにくいのではないでしょうか。15インチホイールだったらもっと乗り心地が良いのではないかと想像しますが、操縦安定性を含めた全体のバランスがどうなのかは、実際に乗ってみないとわかりません。

デミオディーゼルは新東名からダートまであらゆる公道を快適に走ることができ、かつ小回りが効きますので、1人乗りまたは2人乗りと割り切ればこれ1台でどこでも走れます。

2016年5月26日木曜日

DJデミオの燃料タンク容量

DJデミオの燃料タンク容量は仕様上は44Lですが、先日「走行可能距離」の表示が1kmの状態で給油したところ、給油量は40L強でした。残り4Lは本当に燃料タンクが空にならないようにするための予備ではないかと推測します。20km/Lで走れば4Lで80km分の余裕になります。実際に80km余計に走って燃料タンクを空にするわけにはいかないものの、40kmくらいならどうにかなるのかもしれません。

実燃費は走行条件によるもののだいたい20km/Lから23km/Lくらいですので、実質燃料タンク容量が40Lであっても800kmは無給油で走行できる計算です。しかしそれでも走行可能距離が残り60kmから50kmくらいで給油ランプが点灯しますので、実質的には750kmから800kmくらいで給油が必要になります。

あとはどのタイミングで給油するか次第ですが、軽油価格はガソリン価格に比べて価格のばらつきが大きい上、ガソリンスタンドの店頭でも軽油の価格が表示されていないことがままあります。そのため、給油が必要になりそうな場所付近でガソリンスタンドの価格を事前に検索することにしています。iOS向けでしたらiGS、Android向けでしたらガススタ!が便利です。

2016年5月17日火曜日

i-DM点数と道路の安全性

i-DMはドライバーの運転技量を評価し向上を促すためのものですが、同じドライバーでも高い点数を取れる道路と低い点数しか取れない道路とがあり、余裕のある運転をできる道路ほど高い点数を取れることから、i-DMの点数から道路の安全性に関する傾向を見て取ることができます。大雑把に言えば、i-DMで高い点数を取りやすい道路ほど安全で、i-DMの点数が下がる道路は危険ということになります。

i-DMで最も高い点数を取りやすいのは混雑していない高速道路です。さほど運転技量が無くても簡単に5.0点を取れます。本線への合流や追い越しでの加速時にある程度アクセルを踏み込むために青点灯しやすいのと、ブレーキを踏む機会が少ないですし、減速するとしても遠方から余裕を持って減速できるために減速度一定で青点灯しやすいのと、常識的な速度で運転する限り強い横Gがかかるようなコーナーが存在しないためです。

次に高い点数を取りやすいのは、整備済みの空いている田舎の国道です。道路構造令に準拠していて線形が良好で、曲線を予測しやすいですし、緩和曲線がついていますので等速でレーンに沿ってハンドルを切るだけでGを滑らかに移動できます。人家の無いエリアでは比較的信号が少ないですし、空いていますので加速減速をコントロールしやすいです。

意外と点数が下がらないのは酷道や林道です。線形は劣悪ですが、線形に応じた速度で走行するだけでなく、ブラインドコーナーから対向車が来ることを想定しながら運転するためさらにゆっくり走らざるを得ません。それでいて横Gは大きいのでコーナリングで青点灯させやすいです。運転操作には集中が求められる一方で、他の車がいませんので、自分のペースで走れますし、他の車による撹乱もありません。ある意味運転操作の練習にはうってつけの環境です。

反対に最も点数が下がるのは市街地です。あまり車間距離を取れませんので前方の見通しが悪く、前の車が変なタイミングでブレーキを踏むと釣られてブレーキを踏まざるを得ません。信号が多いですし、他の車も多いので、左折の合図を出す前にいきなりブレーキを踏んでくる車とか、急に割り込んでくる車とか、撹乱要因だらけです。

サンデードライバーの多い大都市近郊の高速道路も走りにくいです。前の車についていくだけと思いきや、車列の速度ムラが大きくて、しかも車間距離不足の車が頻繁にブレーキを踏んだりしますので、変な所でブレーキを踏まされます。

i-DMの点数から判断する限り、道路交通における最大のリスクは人なのではないかと思えてきます。i-DMの白点灯をGPSの座標とひも付けたデータを蓄積すれば、道路交通において危険な箇所を定量的に抽出できたりしないでしょうか。

2016年5月15日日曜日

i-DM 5th Stageで走ってみました

i-DMで5th Stageに昇格してから早速走ってみました。結論から申し上げれば、評価は厳しくなるものの、本質的な部分は変わらないため、青点灯するときはします。

今日は酷道とよく整備された国道と混雑気味の幹線道路を走りました。整備済みの国道のコーナリングは比較的やりやすい一方で、県道のコーナリングでは車線が狭く緩和曲線も十分でないことから、白点灯を連発しました。また、混雑気味の幹線道路で前の車が変なタイミングでブレーキを踏むのに釣られてブレーキで白点灯を連発しました。それでも、加減速時や、円曲線での舵角一定等速走行や、S字コーナーで等速走行し横Gをサインカーブにしたとき(緩和曲線付の国道だと意外と簡単)等、今まで同様に青点灯させましたので、4.4点、4.6点、4.4点でした。5th Stageになったら2点台や3点台を連発するのかと思いきや、4th Stageのときより少し平均点が下がった程度で済みました。

青点灯する幅が狭くなって白点灯する幅が広くなったのではないかと感じましたが、やるべきことは同じですので、滑らかな運転を高い精度で実現できていれば引き続き青点灯させることができますし、理想の運転からのばらつきが大きければ青点灯が減って白点灯が増えます。

円曲線での舵角一定走行については、5th Stageの方が緑から青に変わる横Gのしきい値が若干高いのではないかと感じました。横Gを増やすためにはその分高い速度でコーナーを通過しなければならず、かといって白点灯させるわけにもいきませんので、より正確なハンドリングが求められるようになったような気がします。

交差点での右左折についても、4th Stageのときは青点灯しやすかったのですが、5th Stageになってからなかなか青点灯しなくなりました。今まで通りに曲がると緑点灯しますので、Gのしきい値が上がったのかもしれません。今まで以上にGのコントロールが求められるようです。

加速度一定で加速したり減速度一定で減速したりするのは、今までと同じくらいの頻度で青点灯します。

白点灯が増えるときというのはえてして余裕の無いときですので、5th Stageに昇格してからさらに余裕を持たせる運転を目指すようになりました。いい加減に走っても青点灯するステージだとつい調子に乗ってしまいますが、5th Stageだと自分の力量に見合った速度しか出さなくなりますので、ステージが上がるにつれ安全運転志向になるのではないでしょうか。

2016年5月14日土曜日

i-DMで5th Stageに昇格しました

ここのところi-DMの平均点が上がったなと思っているうちにあれよあれよという間に平均4.8点が続いて、いつの間にか5th Stageに昇格してしまいました。3rd Stageから4th Stageに昇格するまでは1ヶ月半ほどでしたが、4th Stageに昇格してからは4点台半ばをうろうろしていて、このまま4th Stageのままかと思いましたが、8ヶ月弱にして脱出できました。

ステージを上げることよりも運転技量を向上することの方が重要ですので、どのステージにおいてもステージを上げることだけを目的とした小細工は一切しておりません。4th Stageで心がけたのは、まずきれいに停止することです。昇格直後には停止直前に揺り戻しが出るたびに白点灯して減点されていました。いくらなんでもこれは厳しすぎるのではないかと思いましたが、それでも停止直前の車間距離に余裕を持たせ、減速度も控え目にすることで、白点灯をかなり減らすことができました。コーナリングにおいてはGの向きを回転させるように滑らかに移動することを目指しました。自分を引っ張る錘をゆっくりと回すイメージです。これはまだうまくできておりませんが、それでも昔に比べれば白点灯が減って青点灯が徐々に増えてきました。白点灯を減らすには全般的に余裕のある運転をするのが一番で、車間距離をきちんと取ることと、周辺の車の挙動を予測すること、そして速度を控え目にすることである程度対処できるようになります。

5th Stageは相当評価が厳しいようですので、どんな所で白点灯するのか見ものです。5th Stageでどのような評価になるのかについては、追ってご報告いたします。

2016年5月8日日曜日

デミオディーゼル(AT)で平均燃費28.9km/Lが出ました

給油して平均燃費をリセットしてから流れの良い幹線国道を流れに乗ってダラダラと走りだしたら平均燃費がぐんぐん上昇し、瞬間的に28.9km/Lが出ました。しかも今回はエアコン使用です。今までの最高は28.7km/Lでしたので僅かながら記録を更新しました。どちらも夏タイヤ装着時です。30km/Lまで到達できるかと期待してもっと燃費を伸ばそうとしたものの、それからは信号がに引っかかったり上り坂があったりして平均燃費が下がりました。

その次に給油した際には給油後まもなく高速道路を走行しましたので同様に燃費が伸びるかと期待したのですが、最高で28.1km/L止まりでした。高速道路で時速100kmで走行しているときに瞬間燃費を表示させてみると、19.8km/Lのまま安定していました。せっかく高速道路を走行するのだからと、久しぶりにクルーズコントロールを使いましたが(というか、こんなときくらいしか使い道がありません)、瞬間燃費も平均燃費も上昇しませんでした。一定速度で高速道路を巡航する際には本来ならもっと伸びるはずですので、もしかしたら緩い上り坂だったのかもしれません(川の上流方向に向かっていましたので)。

今までの経験からざっくりとした傾向を見てみると、時速60km巡航で平均燃費28km/Lくらい、時速80km巡航で平均燃費25km/Lくらい、時速100km巡航で平均燃費22km/Lくらいです。軽油はガソリンよりも税金がリッター当たり20円安いので、現在の燃料価格の相場でしたらガソリン価格の8割くらいです。そのため、ガソリン価格に換算すると燃費の数字は25%増しになります。高速巡航ではディーゼルエンジンの独擅場ですが、とりわけデミオディーゼルは車体が軽い分だけ燃料消費が少ないため、長距離移動時の燃料コストは他車にくらべると随分安いです。

本来なら同じエンジン回転数、同じエンジン負荷なら速度が高い方がリッター当たりの走行距離が増える分だけ燃費が良いはずですので、6速にシフトアップする時速80km以上の速度域の方が燃費が良いはずです。また、その程度の速度域でしたらまだ空気抵抗はさほど大きくないはずなのです。一方、その速度域まで加速する分の燃料消費がありますので、瞬間燃費はともかくとして平均燃費は若干相殺されるようです。あるいは荒れた路面を高速で走行すると転がり抵抗が増大しているのかもしれません。

とはいえ、もともとの燃料コストが十分に低いので、燃料代よりも時間の機会費用の方が効いてきそうです。400kmを時速80kmで巡航する場合と時速100kmで巡航する場合とを比較すると、前者の燃料コストは1280円、後者の燃料コストは1455円です。一方、時速100kmで巡航すれば所要時間を1時間短縮できますので、時間当たりの人件費を考慮すれば早く目的地に到着してしまう方が有利です。同乗者の人数が増えればなおさらです。エコのために我慢すると、人間という最も環境負荷の高いリソースを浪費することになります。

高速巡航での燃費が意外と良くない印象ですが、田舎の3桁国道で整備の行き届いた道でしたら、若干の勾配や起伏があっても、普通に加減速して曲線の手前でブレーキを踏んで曲線の出口付近からアクセルを踏み込む運転で、22km/Lくらいは出ます。人口の少ない地域では信号が少ないというのが効いているのかもしれません。我慢しないで安全な範囲で走りたいように走るのが良さそうです。

2016年5月6日金曜日

Gベクタリングコントロール

マツダからの正式な発表はまだありませんが、メディア向けにGベクタリングコントロールの試乗会が行われ、いろいろな記事になっています。元になる技術の解説は開発元の日立の技術論文(安全走行を支援する新しい車両運動制御技術「G-Vectoring制御」日立評論Vol.91 No.10 784-785)に記載があり、Gの滑らかの移動を実現すべくエンジンのトルクを増減させる技術とのことです。「ハンドル操作によって車両に発生する横方向の加加速
度(ジャーク:加速度の時間変化)に基づいて前後加減速を制御」するとあります。理論は2009年の論文発表時に確立していたものの、緻密に前後加減速を制御するためには5ミリ秒単位、0.05G単位といった微小な単位でコントロールできるレスポンスの良いエンジンが必要なため、そこでマツダのSkyactiv-GやSkyactiv-Dに白羽の矢が立ったようです。

期待される効果は以下の通りです。
  1. 下手な人が運転してもGの移動が滑らかになるので、上手な人と同じような運転に近づくことができる。
  2. 同じ速度で曲線を通過する場合であっても走行安定性が向上する結果、曲線通過速度が高くなる。
  3. 路面の細かい凹凸による修正舵が不要になり、疲労が軽減される。
1.と2.については上手な人の運転を再現する技術のため、下手な人にはかなり効果がある反面、既に上手な人には効果は限定的なようです。とはいえ、車に乗り慣れた自動車評論家が運転しても効果を体感できるようですので、一般のドライバーにとってはかなりの効果を期待できそうです。また、i-DMが車を買ってくれたお客を「ヘタクソ」呼ばわりしてドライバーを調教するよりも短期間かつ確実に効果を出すことができるのは画期的だと思います。エンジントルクを制御する技術ですので、コーナー進入前にアクセルを離したりブレーキをかけたりしているときにはエンジンが介入する余地はありませんが、曲線に進入してまもなくアクセルを踏んでからや、ブレーキをかけるまでもない緩いコーナーでは効果がありそうです。

3.については人間よりも緻密な制御が可能で、ダート走行時にGベクタリングコントロールを有効にする前と有効にした後を比較している動画を見てみると修正舵が激減しているのが容易に見て取れます。あいにく4輪車が走行できるような日本の公道からはダートがほとんど姿を消してしまいましたが、それでも路面の細かい凹凸はいたるところにあり、そのような道路を平滑な路面と同じように運転できればさぞかし快適ではないかと想像します。

そこで、デミオディーゼルを運転する際にどの程度修正舵を当てているのか注意してみましたが、あいにくフロントヘビーで直線安定性の良いデミオディーゼルではもともと修正舵があまり必要ないことがわかりました。動画ではアクセラ1.5LのMT車が用いられていますが、これはマツダのFF車の中ではもっとも頭の軽い車ですので曲がりやすく、かつあまりパワーの無いエンジンですのでアクセルを踏みっぱなしで運転することになりますので、Gベクタリングコントロールの効果が最もわかりやすい車だといえます。アクセラ1.5Lほどでないにせよ、デミオXDは15インチホイールですし、ステアリングホイールも細いため、16インチホイールでどっしりした XD TouringよりもGベクタリングコントロールの効果を期待できそうです。あるいは横剛性の低いスタッドレスタイヤを装着しているときには効果を実感できるのでしょうか。

あるいは、FF車よりもFR車の方が効果を実感しやすいのかもしれません。仮にCセグメント以上をFFからFRに切り替えるとしたら、FF車と同等以上の直進安定性が求められるでしょうから、GベクタリングコントロールがあればFR化する上で有利でしょう。

長距離運転時の疲労が軽減されるとなれば、長距離運転と相性の良いディーゼルエンジン車でどのような効果が出るのか興味があります。ディーゼルエンジン車はまっすぐ走るのは得意な反面、曲がるのはあまり得意ではありませんので、Gベクタリングコントロールのおかげで曲がりやすくなればディーゼルエンジン車の弱点が解消されることになります。ただ、ガソリンエンジンならともかく、ディーゼルエンジンのレスポンスがそこまで良好なのか、普段運転していて実感がありません。環境対策のために敢えて緩慢な動きをするよう制御されているだけで、実際にはレスポンスが良好なのかもしれませんが、これについては実車を運転してみないとわかりません。