2024年3月24日日曜日

ロードスターのポールアンテナ

ロードスターは幌屋根で屋根上にアンテナを設置できないため、車体後方にポールアンテナが立っています。どうせポールアンテナを立てるのだったら左前方につければヘタクソポールを兼ねるのではないでしょうか。格好悪いですし、NDロードスターはもともと前輪の上のボンネットがせり上がっていて位置をつかみやすいため、そもそもヘタクソポールをさほど必要としませんから、どうせやらないでしょうけど。

昔の車はAピーラー運転席側に伸びるアンテナがついていて、あれならオープンカーにもつけられそうですが、ロードスターではそうせずに敢えて車体後方にポールアンテナをつけているのはなぜなのでしょう。いまどきのアンテナはFMラジオのアンテナだけでなくテレビのアンテナも兼ねていますので、昔よりも機構が複雑になっているためでしょうか。

Mazda 3ではセダン・ハッチバックともにリアガラスアンテナが採用されており屋根がすっきりしていますが、リアガラスのないロードスターにはつけられません。小さいながら後ろにガラスのあるロードスターRFならリアガラスアンテナをつけられるのでしょうか。Mazda 3はせっかくリアガラスアンテナなのに、わざわざ社外品のシャークフィンアンテナをつける人もいるようで、人の好みはそれぞれですので、そういうカスタムもあるのかもしれません。だったらヘタクソポールアンテナのカスタムも誰かがやってもよさそうですが。

2024年3月18日月曜日

MX-30の車高の低いのがほしい

MX-30は他のマツダ車とは異なる比較的緩いエクステリアが魅力ですが、過去にEVに試乗した際には、天井が高くてアップライトな姿勢で座っているとまるで軽自動車のトールハイトバンを運転しているかのような気分でした(もちろん走りやドライビングポジションは全然違いますが)。車体の嵩上げをなくし、車体下部の樹脂パーツの縁取りをなくせばMiniみたいになりそうです。1人か2人で乗るならMX-30ほどの大きさの車は不要ですし、観音開き扉は車体を重くしますので、Bセグメントサイズの3ドアハッチバックにして、次期Mazda 2のシリーズハイブリッド車にならないものでしょうか。

2024年1月16日火曜日

ディーゼルエンジンによるシリーズハイブリッドは可能か

ハイブリッド車は、電力回生のみならず、エンジンだけではトルクの不足する領域でモーターアシストをするものです。それに対してディーゼルエンジンは低回転でトルクが太いのでモーターアシストは不要と考えられています(トラックにはディーゼルハイブリッドもありますが)。それに、ディーゼルエンジンはターボチャージャーやインタークーラーや、ブレーキサーボ用の真空ポンプや、環境対策のためのDPFフィルターといった補機類を既に多く積んでいますので、そこからさらにモーターや発電機や蓄電池といった補機を増やすのは冗長に見えます。

しかしそれはトヨタのTHS2のようなパラレルハイブリッド車の話であって、エンジンを発電専用に用いるシリーズハイブリッドでは、エンジンの効率の良い領域のみを使うことができることが効率性の源泉です。低回転での太いトルクは電気モーターによって実現しています。それはガソリンエンジンだろうとディーゼルエンジンだろうと、はたまたロータリーエンジンであっても同様です。もしディーゼルエンジンを発電専用に用いるなら、熱効率の良い領域だけで使うことができますので、駆動用ディーゼルエンジンに積むような補機類を省略したりできないものでしょうか。ディーゼルエンジンは窒素酸化物対策と煤対策が難しいですが、熱効率の良い領域でしか使わないなら、環境対策も容易になりそうです。

ディーゼルエンジンは自然吸気では同じ排気量の自然吸気ガソリンエンジンよりもパワーが低いですが、ガソリンエンジンよりも低温で燃焼できますので、排気量を増やすことで発電用エンジンとして十分な容量を確保できれば、効率の良い発電用エンジンにならないものでしょうか。1.5L自然吸気ディーゼルエンジンで、1.2L自然吸気ガソリンエンジンや800ml自然吸気ロータリーエンジンと同じくらいのパワーが出るなら、これら3つの中では最も熱効率が良かったりしないものでしょうか。駆動用エンジンの補機と変速機(これも結構重い)の代わりに発電機とモーターと蓄電池を積むなら、重量を同じくらいかあるいは少し軽くできそうです。

800mlロータリーエンジンもRX-7の頃のエンジンに比べればかなり燃費が良くなっていて、1200kgくらいのBセグメントのシリーズハイブリッド車なら23km/Lくらいは目指せそうですが、ロータリーエンジンは原理的にレシプロガソリンエンジンよりも熱効率が悪いです。熱効率の勝負であれば補機類を省略した自然吸気ディーゼルエンジンにも可能性がないものでしょうか。レシプロガソリンエンジンを積んだ日産ノートe-Powerで実燃費25km/Lくらい、ロータリーエンジンを積んだシリーズハイブリッドで23km/Lくらい出せるなら、自然吸気ディーゼルエンジンで30km/Lを超えることができないものでしょうか。軽油で30km/L超えならヤリスハイブリッドと並んで世界最高水準の燃費性能になりえます。

さらにいえば、ディーゼルエンジンではバイオディーゼル燃料を使うこともできます。持続可能な燃料が使えるならエンジンを残すことができます。ロータリーエンジンも雑食性と言われていますが、液体水素は技術的なハードルが高いですし、ガソリンエンジン向けの持続可能な燃料というとバイオエタノールくらいしかありませんが、バイオエタノールは食と競合します。

2023年11月12日日曜日

自動車メーカー各社の納期

ここのところトヨタ車の納期が絶望的に長く、「販売店にお問い合わせください」と表示される車種が大半です。トヨタは半導体不足が原因としていますが、トヨタが調達でそんなヘマをする会社とは思えませんし、半導体不足が本当なら国内他社はどうなっているだろうかと思って調べてみました。

まずはマツダから。主力車種のCX-60、CX-5、CX-30はなんと0.5〜1ヶ月程度で工場出荷です。Mazda 3はSkyactiv-Xも含め1ヶ月程度です。他は概ね2〜3ヶ月程度ですが、タイの工場から輸入しているCX-3と、数の出ないロードスターRFのみ4ヶ月程度とのこと。意外なのは一見数が出そうなMazda 2の納期が3ヶ月前後であること。Bセグメント車は利幅が薄いので、生産能力に制約があるときにはCX-60のような利幅の大きい車の生産を優先させているのかもしれません。マツダの場合、積極的に売りたい車ほど納期が短いようです。

次はスバル。どれも2ヶ月程度で、一部2〜3ヶ月程度の車種もあります。車種によるばらつきがほぼ無く、どの車種も通常想定される納期であることから、生産能力が制約になっていないのではないかと推測します。

ホンダは比較的納期が長いです。フリードだけは1ヶ月程度ですが、ガソリンエンジン車を中心に半年かかる車種もあります。売れない車の生産を後回しにしているのでしょうか。日本向け販売の主力である軽自動車のN-BOXとN-ONEは2ヶ月程度と標準的で、生産能力の制約は無さそうです。

日産はZのような一部の売り切れ車種を除き概ね1〜2ヶ月程度。売上が補助金に左右されるサクラは今のところ1〜2ヶ月程度。マイナーな車種で3〜4ヶ月程度。ホンダもそうですが、数の出ない車は一定のロット数に達してから生産するのでしょうか。

三菱は人気車種ほど納期が長い傾向。バックオーダーを抱えているのでしょうか。

ダイハツはどれも1ヶ月〜となっており、生産能力の制約はなさそうです。

スズキは本社からは納期の開示なし。販社の情報では、相変わらずジムニーの納期が長いです。

このように横並びに見てみると、トヨタ車の納期だけが異常です。半導体不足が本当であっても、他社は普通に生産できていますので、果たしてそれだけが原因なのか疑わしいです。燃費が良くて航続距離の心配のないハイブリッド車が世界的に売れまくっているというのもあるかもしれません。トヨタはマツダと異なり海外生産が多いのにどうしたのだろうと思って調べてみたら、国内生産の半分くらいが輸出されているようです。今は円が安く輸出向けの方が高く売れますので、円が安いうちに輸出で稼ぐべく、生産能力を輸出向けに優先的に振り向けているのでしょうか。

また、マツダの納期の短さが際立っていますが、他社で通常想定される納期よりも短いのは混流生産によって受注後すぐに生産ラインを押さえられるからでしょうか。

ホンダや日産はグローバルに生産していますが、ホンダの日本国内の工場の輸出依存度が低いのに対し、日産は海外生産比率が高いのに国内工場の輸出依存度が高く、裏返せば日本国内ではろくに売れていないことになります。国内での主力車種はノート、セレナ、エクストレイルですが、セレナとエクストレイルは数が出ませんので、事実上ノートくらいしかありません。

トヨタ車を買いたくても買えない状況のもと、他社の営業が「うちなら早く納車できますよ」と売り込んでもおかしくありませんが、トヨタのハイブリッド車に匹敵する燃費性能の車はなかなかありません。となるとトヨタ車の中古車市場の相場が上がっているのかなという気もしますが、ハイブリッド車はバッテリーが劣化しますので、必ずしも新車の代替にはなりません。

2023年10月29日日曜日

Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その3)

常日頃からMazda 2の2Lエンジン車の燃費の悪さをあげつらっていますが、ロードスターの燃費はどうなのだろうと思って調べてみたら、1000kgと軽いのに17km/Lしか出ないのですね。同じサイズのMazda 2なら20km/Lを超えますので、スポーツカーとして燃費よりもパワーや走る楽しみを重視するセッティングなのでしょう。Mazda 3の方が一回り重いので、ロードスターよりも一回り燃費が落ちるのは別におかしくないともいえます。だったら86/BRZはどうなのだろうと思って調べてみたら、こちらはMazda 3やインプレッサよりも一回り軽くて12km/L弱。ちなみにインプレッサのマイルドハイブリッド無しは14km/L弱。インプレッサ用のエンジンがベースですので、スポーツカーというのはそもそもそういうものなのかもしれません。Mazda 3の2Lエンジン車は燃費性能だけは一人前にスポーツカー並なのだと思うと、よくぞここまでロードスターに合わせたものだと思います。

よくわからないのがMazda 3の1.5Lエンジン車で、ロードスターよりも3割以上重いのにロードスターと遜色ない燃費ですし、しかも信号の少ない道での実燃費はBセグメント並の20km/Lを出せますので(同じ道を2Lエンジン車で走ると18km/L)、同じMazda 3でもこちらはかなり燃費が良いです。その代わりアンダーパワーでエンジンをしっかり回してもあまり加速しません。もしかして、加速性能を落とせば燃費を良くすることができるということでしょうか。だとすれば、2Lエンジンの排気量をパワーではなく燃費に振り向ければもっと燃費を良くすることができるということでしょうか。エンジンの制御で調整できるのでしたら、トヨタのハイブリッド車のようにエコモードとかパワーモードとかを選べるようにしてくれるとありがたいです。一応スポーツモードというのもありますが、デフォルトの燃費性能がスポーツカー並ですので、敢えてスポーツモードを使おうという気になれません。

2023年10月25日水曜日

ICONIC SP発表

2023年10月25日のジャパンモビリティーショーにてICONIC SPが発表され、併せてプレスリリースも出ました。 

見た目は2022年11月22日の経営計画の発表の際に登場したビジョンスタディと同じです。ただし、前回は白だったのに対して今回は赤であり、RX-7に近くなっています。フロントグリルの周りの縁取りが赤いと、犬が舌を出しているようにも見えます。他社がカクカクしたコンセプトカーばかり発表している中で、キャラクターラインを廃した曲面基調のエクステリアデザインは異彩を放っています。

パワートレインは2ローターのロータリーエンジンによるシリーズハイブリッドで、出力はMX-30 Rotary-EVの2倍の370psとのこと。モーターを後部につければFRであってもドライブシャフトが不要ですが、内装の写真を見る限りではドライブシャフト用のスペースがあるようにも見えます。後輪駆動用のモーターを後部につけたらドライブシャフトなしでFRを実現できますし、エンジンと発電機の横に前輪駆動用のモーターをつけたら比較的容易にAWDにできそうですが、パワートレインの詳細についてはまだわかりません。2シーターかつ幌無しですので座席後部のスペースはトランクルームの分を差し引いても余裕があります。

エンジンは縦置きとの説が有力です。電気モーター駆動車でしたら必ずしもエンジンを縦置きにする必然性がありませんので、横置きにして極力後ろに寄せるやり方もありえますが、縦置きの方がフロントサスペンションのためのスペースを確保しやすいですし、ガソリンエンジン車と設計を共通化しやすいです。

車体サイズはロードスターよりも一回り大きく、全長は265mm、全幅は115mm大きいです。Bセグメントサイズのロードスターに対してCセグメントサイズです。重量は1450kgもありますが、CセグメントとしてはMazda 3のディーゼルとSkyactiv-Xの中間の重量。ロードスターと違って屋根付きなのは車体剛性を確保しつつ最大限に軽量化するためと推測します。MX-30 Rotary-EVよりもかなり軽いですが、車体の軽量化もさることながら、シリーズハイブリッドなので蓄電池搭載量が少ないのではないでしょうか。もしMX-30でシリーズハイブリッド車を作るとしたら、Cセグメントで1500kgくらいでしょうか。同じモーター出力でPHEVよりも重量が2割軽いので、軽快に走りそうです。

ロードスターよりも重いのは蓄電池の重量がかさむことや、ガソリンエンジン車と異なりまだ極限までの軽量化をできていないのかもしれません。普通のシリーズハイブリッドなら蓄電池搭載量をもっと少なく軽くできそうですが、370psの出力を出すためにはエンジンで発電した電力だけでは足りず、ある程度蓄電池からの放電も必要になるでしょうから、その分蓄電池の重量がかさんでいるのかもしれません。

低い車体のどこに蓄電池を置いたのか気になるところです。もしかして、後輪側にモーターを搭載したうえでドライブシャフトのある場所に蓄電池を積んでいるのでしょうか。もしそうだとするとガソリンエンジン車と車体設計を共通化しやすいです。ロータリーエンジンで直接駆動する場合は、後軸付近のモーターのあるであろう場所に変速機を配置すると、エンジンと変速機の間はトルクが小さいためにドライブシャフトが細くて済み、センタートンネルを大きくする必要がありません。重量バランスもシリーズハイブリッドとほぼ同じになります。シリーズハイブリッドの370psは過大に見えますが、ロータリーエンジンで直接駆動する場合には2.5Lレシプロエンジン相当の性能ですので、スポーツカーとしては平均的な水準です。とはいえ、蓄電池を積まない分軽量化できますので、これはこれで軽快な走りが実現しそうです。発電機とモーターと蓄電池の重量を差し引いて変速機の重量を足すと1200kgくらいでしょうか。

どのみちこの重量ではロードスターのようなライトウェイトスポーツカーにはなりえませんので、RX-7後継と位置づけて高出力にしています。走りはテスラのような大容量蓄電池を積んだEVスポーツカーに近いのではないかと推測しますが、EVよりも軽くしていますので燃費を度外視すればロードスターとテスラの中間のような走りでしょうか。

燃費についてはMX-30 Rotary-EVよりも軽量化した分と高出力化した分とが相殺されていそうですが、WLTC燃費は未公表ですのでわかりません。燃費に自信がないのか、水素やカーボンニュートラル燃料を使えるということをアピールしています。カーボンニュートラルでしたらCO2排出量規制に引っかかりません。しかし、それを実現するためにカーボンニュートラル燃料の調達をどうするのかや、液体水素のタンクどどこにどうやって積むのかについては言及がありませんので、現時点の限られた情報のもとでは、燃費が悪いことの言い訳に使っているように見えます。

2023年10月22日日曜日

Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その2)

Mazda 3で渋滞する道を走れば当然楽しくありませんが、少し流れが良くなってくると「いい車だな」と感じます。その一方で「いい車なんだけど」という感覚は何だろうと思っていましたが、Mazda 3で気持ちよく走れる道というのはロードスターで気持ちよく走れる道と同じなのではないかと思うようになりました。信号が無くて流れが良くてある程度自分の意図した通りにコントロールできる道路では気持ちよく走れます。田舎に住んでいればMazda 3でも気持ちよく走れますが、混雑する都会では気持ちよく走れません。特に東京に住んで電車通勤している人は車で遠出する機会がほぼありませんので、そういう用途でしたらトヨタのハイブリッド車の方が楽に運転できそうな気がします。

Mazda 3はロードスターRFのように屋根がついていて、それでいてロードスターRFよりも安く、しかも後ろに人が乗ることができて荷物もたっぷり積めて、しかもFFですので冬タイヤを履けば雪道も走れます。ロードスターはセカンドカーとしては高価ですが、Mazda 3なら1台で済みます。しかし軽自動車ばかりの田舎でMazda 3が売れるかというと、実用車にしては高価ですし、見た目を除けば趣味の車というほど振り切っているわけでもなく、しいていえば、毎日車で数十km通勤する人ならMazda 3の1.5Lに乗れば気持ちよく通勤できるかなという程度です。