2022年2月12日土曜日

トルクの細い車にこそクルーズコントロールを

マツダは今時珍しく自然吸気ガソリンエンジンを続けています。自然吸気ガソリンエンジンは高回転でトルクが太くなる一方で、低回転ではトルクが細いのが特徴です。さらにマツダ車は6速ATとの組み合わせですので、パワーに余裕のない車で高速道路を走ると6速ではトルクが細いし5速ではエンジン回転数が高すぎるという状況に遭遇します。そのため、6速と5速との間を行ったり来たりしてせわしないです。ギアの切り替えはATがやってくれるものの、ギアが変われば必要なアクセルペダルの踏み込み量も変わってきますので、アクセルペダルのコントロールがせわしないです。

しかしクルーズコントロール任せにすればアクセル操作もギアの切り替えも機械がやってくれますので、ドライバーの負担が軽減されます。これで自然吸気ガソリンエンジン車での高速道路での運転のしにくさが解消されます。そういう点からは、ガソリンエンジンの安い車にこそクルーズコントロールがほしいものです。

幸い、最近はBセグメント車にまでクルーズコントロールが普及しており、ルーミーのようなAセグメント車ですら上級グレードには追従型のクルーズコントロールがついていますので、クルーズコントロールの省略されたレンタカーに乗るのでなければだいぶ楽になりました。ルーミーで高速道路を走るのは苦痛ですが、それでもクルーズコントロールのおかげでいくぶんましです。車選びの際、高速道路をそこそこの頻度で走る可能性があるなら、クルーズコントロール付きのグレードを選んだ方がよいのではないでしょうか。

これがトルクの太いディーゼルエンジン車だと高速道路では6速に入れっぱなしでアクセルペダルのコントロールだけで楽に走れてしまいますので、混雑する高速道路や対面通行の高速道路もどきで前車に追従する必要があるとき以外はあまりクルーズコントロールの必要を感じません。クルーズコントロールを使うとむしろ退屈します。

欧州でダウンサイジングターボが流行したのは、かつて欧州複合燃費では低負荷での燃費が重視されたために低負荷で燃費のよいダウンサイジングターボが有利だったというのもあるでしょうが、それだけでなく、欧州では高速道路の利用が多いため、多少実燃費が悪くてもトルクの太い車の方が高速道路で運転しやすいというのもあるかもしれません。