2022年2月7日月曜日

Skyactiv-Xの3気筒1.5L版は作られるのだろうか

かねてからSkyactiv-Xの4気筒2L版から1気筒を取り去った3気筒1.5L版が噂されていますが、今後のスモールプラットフォームのラインナップを予想すると、居場所が見当たりません。

スモールプラットフォームのうち、Cセグメント車向けにはSkyactiv-Xの4気筒2L版があり、1.8Lディーゼルエンジンがあり、2Lガソリンエンジンがあります。Skyactiv-Xはエンジン単体の熱効率を高めていますし、補機が多くてディーゼルエンジンよりも重くてかさばりますので、そこにさらに発電機やモーターや蓄電池を乗せる余地は無さそうに見えます。せいぜいマイルドハイブリッド止まりでしょう。Skyactiv-Gは欧州ではマイルドハイブリッドですが日本ではマイルドハイブリッド無しとなっており、いずれにせよCセグメント車向けの廉価版という位置付けのようです。Skyactiv-Xが3気筒1.5LになってもSkyactiv-Gの2Lよりも製造コストが高いでしょうし、パワーもトルクも劣ります。

電気モーターで走る車については、発電用ロータリーエンジンとバッテリーとの組み合わせが公表されており、さらに、2022年秋にMX-30に搭載される予定であることまでは公表されています。最もコストの安いシリーズハイブリッドであってもSkyactiv-Xを含むエンジンを動力とする車よりも燃費が良いのではないでしょうか。そうでなければ存在意義がありません。どうせコストをかけるのでしたら環境性能の良い方を選ぶのではないでしょうか。

Skyactiv-X 1.5Lの本命はBセグメント向けでしょうが、このクラスは電動化を進めるべきでしょうし、廉価版なら旧来のガソリンエンジン車を継続することでまかなえそうです。もし3気筒化しても振動が増えないように設計できるのでしたら、その技術でSkyactiv-G 1.5Lを3気筒化すれば、トヨタのヤリス用の1.5Lエンジンと同様になり、燃焼室容積が500mlと効率の良い領域になりますので、安価に燃費を改善できるのではないでしょうか。これを廉価版に積むのはありかもしれません。また、4気筒から3気筒にすることで大きさも少し小さくなります。もしこれをSkyactiv-Xで実現しようとしたらコスト次第ではないでしょうか。