2018年9月4日火曜日

デミオ1.5LのWEB見積を取ってみました

2018年8月のデミオの商品改良でガソリンエンジンが1.5Lになりましたので、今買ったらどれくらいの値段になるのだろうと思って試しにWEB見積を取ってみました。

最初は15S Noble CrimsonのFFからです。金額を出すだけならタダということで自分の欲しいものを片っ端からつけてみました。安全装備を全部盛りにしたり、雪道で塩化カルシウム水を被るから防錆アンダーコートも欲しいなどと調子に乗っていろいろオプションをつけてみて、合計金額を出してみてびっくりしました。乗り出し価格が税込で2,448,972円でした。初期型のXD TouringのFFに安全装備を一通りつけたときの乗り出し価格とほぼ同じです。

もっとも、初期型でありがたがってつけた安全装備はHBCやBSM等、今や15Cにすら標準でついている代物ですので、エンジンにお金をかける代わりに安全装備やガラスにお金をかけているとも言えますが。デミオのガソリンエンジン車といえば15Cの本体価格が1,393,200円と軽自動車並みの値段でそれでいて安全装備がサポカーSワイド準拠とお買い得な車のはずなのですが、いろいろ装備をつけるといつの間にか高くなります。

絶対額はオプションに依存しますので、参考までに同じ条件でXD Noble Crimson FFで乗り出し価格を出すと税込み2,606,159円と15万円程度の差にしかなりません。ディーゼルエンジンだと自動車取得税と自動車重量税が免税なのに対し、ガソリンエンジン車だとこれらの税金が合計8万5千円ほどかかりますので、それで価格差が縮小しています。また、ステアリングシフトスイッチやフロントパーキングセンサー等、ガソリンエンジン車でオプションとしたものがディーゼルエンジン車では標準で装備されていたりします。

長距離乗らないなら迷わずガソリンエンジンといきたいところですが、長距離乗るなら3万km走れば燃料代の差で元が取れてしまうくらいの価格差です。年間3万km乗ったら1年後からはディーゼルエンジン車の方がトータルコストが割安です。長距離乗るなら高速道路を走る距離も長くなりますが、いくら1.5Lエンジンになってトルクが太くなって余裕があるといってもディーゼルエンジンのトルクには及びませんので、高速道路を走るならやはりディーゼルエンジンの方が楽です(MRCCをつけて制限速度で走行車線を走るとバスのような乗り心地で退屈ですが、それ故に長距離を走っても疲れません)。

ガソリンエンジン車を買うなら長距離乗らない前提で値段を出してみようということで、街乗り主体では不要な装備を削ってみました。

  • 高速道路をあまり走らないならMRCCは不要
  • 都会の道しか走らないならALHは不要(どうせハイビームにならない)
  • 雪道を走らないなら防錆アンダーコーティングは不要
  • 山道を走らないならステアリングシフトスイッチは不要(どうせエンジンブレーキを使わない)
  • 高速道路をあまり走らないならETC2.0は不要
  • 都会の道しか走らないならバックカメラクリーナーは不要(どうせそこまで汚れない)
これで乗り出し価格税込み2,188,373円にまで下がりました。普通の15Sとの装備の差はフォグランプとガラスくらいで、あとはエクステリアやインテリアの差だけです。足車と割り切って見栄えにお金をかけなければ200万円くらいまで下がります。15Cに常識的な装備を追加しても同じくらいします。

一方、ディーゼルエンジン車を買って山道や雪道を走るとなると安全性や重量バランスや乗り心地の面でAWDが欲しくなりますが、こちらは上記のXD Noble Crimson FFと同じ装備で金額を出すと乗り出し価格税込み2,811,359円です。ほぼ同じ条件でCX-3 20S Proactive FFだと乗り出し価格税込み2,884,708円とほぼ同じ値段です。CX-3 20Sの方がデミオディーゼルよりも燃料代が高いものの、遮音性が高い上に高速道路から街乗りまでオールラウンドにこなせるCX-3も快適そうで捨てがたいです。

CX-3から長距離向けの装備を省くなら16インチホイールのCX-3 20Sで十分で、このときは乗り出し価格税込み2,566,506円です。この場合、長距離用の装備を省いたデミオ15S Noble Crimsonとの価格差は40万円ですが、ほぼエクステリアデザインのみの差です。デミオ15S L Packageとの価格差だと30万円くらいでしょうか。CX-3を気に入って買う人はそういうしみったれた比較はしないでしょうけど。

2018年8月30日木曜日

デミオの商品改良(2018年8月)

2018年8月30日にデミオの商品改良が発表されました。ガソリンエンジン車は日本独自仕様をやめて国外向けの標準的な仕様になっています。

1.エンジン

《ガソリンエンジン》
最大の目玉はガソリンエンジンの排気量が1.3Lから1.5Lになったことです。公開された諸元データは以下の通りです。
  • 最大出力110ps/6000回転
  • 最大トルク141Nm/4000回転
  • 圧縮比12
デミオ用1.5Lエンジンは圧縮比12の廉価版と圧縮比13(RON91)または14(RON95)の上位版とがあり、日本向けは廉価版のようです。しかしほぼ同じ条件の北米向けヤリスセダンでの数字に比べて出力トルクともに微増しており、欧州の環境規制適合のための改良版であることが見て取れます(主に煤対策)。カタログでもCX-3用の2Lエンジンと同様に「マルチホールインジェクター」との記述があります。

尚、アクセラ用の1.5Lエンジンは圧縮比13(RON91)または14(RON95)の上位版に相当し、4-2-1排気管がついた出力115psのものですので、同じ1.5Lエンジンでも若干の差があります。

15MBも引き続きカタログには載っており、こちらは従来通り1.5Lエンジンの上位版に専用チューニングを施したものですので、通常の1.5Lガソリンエンジン車とは仕様が異なります。数字を見ると今までと同じですし、燃費表示もJC08モードのままですので、もしかしたらアクセラ1.5Lと同様に改良前の型ではないかと推測します。どのみち数が出ませんので新たな型式認定を取りに行くまでもないという判断なのでしょうか。

車両重量はガソリンエンジンで10kg増となっている一方でディーゼルエンジンでは変更がないため、おそらく遮音材を盛ったわけではなくガソリンエンジン重量の差によるものでしょう。排気量が増えて10kgしか差が無いとなると、4-2-1排気管は採用されていないものと見て取れます。4-2-1排気管がついていればカタログにもその旨の記載があるはずで、現にCX-3ではそうなっていますが、デミオのカタログにはその記載がありません。4-2-1排気管がある方が圧縮比を高くできる分だけ燃費が良くなりそうに見えますが、もともとが下位グレードを含む1.3Lエンジンの代替ですし、重量とコストを抑えることを優先させたのでしょう。

G-ベクタリングコントロールが搭載されてサスペンションセッティングが変更されてからはガソリンエンジン車でも乗り心地が良くなり高速走行しやすくなりましたので、あとはエンジンのパワーに余裕があればと思っていたところですので、1.5Lエンジンの搭載はありがたいです。

値段もほぼ据え置きですので、下位の15Cは軽自動車と変わらない値段で良く走り安全な車を買えることになります。軽自動車よりも車内が狭いですが、なぜ軽自動車の車内が広いのか少し考えてみれば、何を犠牲にして車内を広くしているかがわかるでしょう。唯一気がかりなのはレンタカーで1.5Lのクラスになりはしないかということです。1.5Lのデミオに乗るつもりで1.5Lのクラスの代金を払うのは別に構いませんが、後席に人を乗せるつもりでCセグメント車を借りようとしてBセグメントのデミオが来たら困ります。

《ディーゼルエンジン》
一方、ディーゼルエンジンは1.5Lのままで数字も変化なし。アクセラ1.5Lと同様にフルモデルチェンジまではこのままのようです。環境規制への適合が求められる欧州向けではディーゼルエンジン車の販売を休止しており、CX-3と異なり1.8Lディーゼルエンジンが搭載されているわけでもありません。そもそもデミオのエンジンルームは1.5Lディーゼルエンジンがギリギリ入るサイズですので、少しでも大きかったら今のデミオのエンジンルームには入りません。

デミオでしたら270Nmまで必要ありませんし、MT車なら変速機のトルク容量に合わせて220Nmに抑えられていますので、1.8Lディーゼルエンジンを採用しなければならない動機はまだありません。デミオに1.8Lディーゼルエンジンを積む気がないならなおのこと、1.8Lエンジンの技術をバックポートした1.5Lエンジンをフルモデルチェンジ時に出してほしいものです。今の1.5Lエンジンでもあまりディーゼルエンジンらしくありませんが、さらに軽くなればよりいっそうガソリンエンジンの運転感覚に近づくのではないでしょうか。

2.変速機

ガソリンエンジン車のMTが6速になっています。最終減速比は15MBと同じです。ATは従来と同様で最終減速比も1.3Lのものと同じです。その代わりトルクが太くなったのに合わせてATのセッティングを変えているようです(あまりキックダウンせずに済むようになることで実燃費の向上に寄与している由)。

調べてみたら、欧州版は75PSと90PSのエンジンでは5MTとの組み合わせ、115PSのエンジンのみ6MTとの組み合わせでした。5MTの場合5速100km/hで2510回転ですので、150km/hで4000回転弱。UKならまだしもアウトバーンの真ん中車線で4000回転前後なのは疲れそうです。それなら6MTならどうかと思って15MBから数字を拾ってみると、6速100km/hで2410回転となり、高速域での回転数は少し下がるようです。日本仕様では税制に合わせてエンジン出力を絞る必要が無いため、110PSで6MTとなっているようです。

3.ホイール

15S Touring L Packageのみ16インチホイールを履いており、これは他の国外向けと同様です。ただ、16インチホイールを履くとタイヤサイズが185/60R16という特殊なサイズになり、ホイールのリム幅も5.5Jというこれまたマイナーなサイズになります(16インチホイールのリム幅は6.0から6.5くらいが標準です)。さらに、新車装着タイヤとしてトーヨーのProxes R39がもれなくついてきます。走りはともかくロードノイズが大きく燃費も良くありません。16インチの純正ホイールは重いので、高速域での安定性はともかく、出足は鈍くなります。

高速走行時に15インチホイールで操縦安定性に不満が無ければ15インチにした方がタイヤとホイールの選択肢が広くなるように思えます。16インチだとタイヤの選択肢がLe Mans VやBluEarth-Aくらいしかありませんが、15インチだと185/65R15という標準的なサイズのため、Regnoも選べます。また、15インチホイールの方が出足が軽いので街乗りには向いています。

ただし、15S Touring L Packageにすると16インチホイールしか選択肢が無いため、15インチホイールを選びたければ15S Touringにグレードを落とす必要があります。

4.燃費

今回からガソリンエンジン車はWLTCモードのみの表示となっています(除15MB)。同じモノサシで比較できないため、カタログ燃費がどう変化したかは不明ですが、エコカー減税グリーン税制ともに非適用という時点でカタログ燃費は悪化したことが見て取れます。あとは実燃費ですが、これは実際の走行データが無いとわかりません。今回は気筒休止は見送られたようですが、今回のエンジン改良の目的は欧州での環境規制への適合(煤対策)ですし、時間の制約もありますので、間に合わなかったなら仕方ありません。

ディーゼルエンジンに変更がないため、ディーゼルエンジン車の燃費表示はJC08モードのままで、数字に変更がありません。おそらく次のフルモデルチェンジまではこのままでしょうか。

5.装備

残念ながらCX-3と異なり電動パーキングブレーキがつかず、したがって全車速対応型アダプティブクルコンもありませんが、値段の差を考えればやむを得ないかと。

6.窓ガラス

従来は上位グレードの車体後部でダークリンテッドガラスが採用されていましたが、このたびさらに進めて上位グレードではフロントガラスでスーパーUVカットガラスが、フロントドアではスーパーUVカットガラスに加えてIRカットガラスが採用されています。IRカットは夏の車内温度上昇抑制にかなり効果がありますので、夏場の運転がいくぶん楽になりそうです。

7.シート

アテンザやCX-3と同様に高減衰ウレタン採用とあります(出典はここ)。CX-3と異なりサスペンションやタイヤには手を付けていないようですので、あまり積極的にアピールしていません。

2018年6月24日日曜日

デミオディーゼルのブレーキ

マツダのガソリンエンジン車はリニアなブレーキを旨としていて、デミオのガソリンエンジン車でもアクセラのガソリンエンジン車でもブレーキペダルの浅い位置ではあまり効かず、深く踏み込んで踏力を掛けると効くのですが、デミオディーゼルはブレーキペダルの浅い位置でもブレーキが強く効くように感じます。

よくあるカックンブレーキかと思いきや、強く踏み込めばもっと効きますし、急ブレーキを踏めば助手席に置いた荷物が吹っ飛ぶくらい効きますので、全般的に効きがよいのでしょう。ブレーキペダルの踏み込み量で制動力をコントロールするのではなく踏力で制動力をコントロールすれば問題ないはずなのですが、i-DMで青点灯する程度の常用最大ブレーキ力を発生させるのに必要な踏力が小さく、そこから先はすべて非常ブレーキとなり、弱いブレーキをかけたいときに調整しにくいのと、停止時にブレーキを抜く加減が難しいため、扱いにくく感じます。アクセラのガソリンエンジン車だとブレーキペダルを半分踏み込んだ辺りから効き始めますが、デミオディーゼルだとブレーキペダル半分で常用最大です。

ブレーキの構造は同じはずなのにガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車とでどうしてこんなに違うのだろうと思って推測するに、ブレーキ倍力装置の動作が異なるのではないかと思えてきました。ガソリンエンジン車では通常、エンジンの負圧を用いた倍力装置が使われていますが、吸気バルブの無いディーゼルエンジンではエンジンの負圧を使うことができないため、どうしているのだろうと思って調べてみたら、ディーゼルエンジンではバキュームポンプを使っているとのこと。そうなると、エンジン回転数によらずブレーキが強く効くことになります。

一方、デミオの1.3Lエンジンがアクセラの1.5Lエンジンのような小さなエンジンはエンジンの負圧も小さいので、倍力装置がさほど効かず、そのためにブレーキペダルを深く踏み込んで踏力を強く加えないとブレーキが効かないのかもしれません。

そうはいってもガソリンエンジン車に比べてディーゼルエンジン車のブレーキはコントールしにくく感じますので、ドライバーの意図に応じてブレーキ倍力装置のエアバルブの開き具合を調整できないものかと思います。日本仕様は速度域が低いことを前提に、制動力よりもコントロールのしやすさを重視してもよいのではないでしょうか。もしかして、CX-5等に使われているのと同じ容量のバキュームポンプを積んでいるのでしょうか。

2018年6月20日水曜日

アクセラの重量増

最近のアクセラの諸元データを見ていたら、1.5LのAT車の重量が1,280kgになっていました。デミオ用に開発された小型AT(トルク容量は同じ)が導入された際に登場当初の1,270kgから1,260kgに減少したはずだったのに、いつの間に重くなったのだろうと思って過去の諸元データを調べてみたら、2016年7月にフロントグリルの形状が変わったりG-ベクタリングコントロールが導入されたりした際に1,280kgになっていました。たしかにこの時点から静粛性がいくぶん改善されたとの記事を見かけますので、きっと遮音材を盛ったのでしょう。

前期型に比べて軽快さが若干損なわれたように感じたのですが、エンジンのトルクがそのままで僅かながら重量が増えていれば、たしかにそう感じるかもしれません。

次期アクセラはリアサスペンションがトーションビームになる予定で、そうなると100kgほど軽くなりますので、1.5Lエンジンのままでもパワーに余裕ができるかもしれません。その1.5Lエンジンも欧州仕様のデミオ向けに環境対策を施した改良版がもうじき出るはずで、そうなると2Lエンジンや2.5Lエンジンの実績から、僅かながら性能向上が見込めます。

2018年6月18日月曜日

レーンキープアシストを使ってみました

代車としてあてがわれたアクセラ15S Proactiveは半年前に登録されたばかりの新しい車でしたので、レーンキープアシストが標準装備されていました。デミオやCX-3ではまだレーンキープアシストが装備されておらず、アクセラ以上にのみ装備されています。

レーンキープアシストは時速60km以上かつ車線の白線や黄色い線がはっきり見えて比較的線形の良い道路で作動して、車線から逸脱しそうになると電動パワーステアリングが介入して車線中央に戻そうとします。動作しているときにはアクティブ・ドライビング・ディスプレイ上でレーンの表示が出ます(車線逸脱警報システム動作時と同様)。実際に使ってみたところ、動作速度は厳密に時速60km以上というわけでなく、時速55kmくらいから動作するときもありました。しかし、これくらいの速度域だと確実に動作するわけではありません。

レーンキープアシストがどのように動作するのか試してみたかったので敢えてズボラな運転をしてみたところ、コーナーでは電動パワーステアリングの手ごたえを感じます。ステアリングを切り始めるタイミングは心なしか早めに感じますが、きっとそれが本来のタイミングなのでしょう。G-ベクタリングコントロールとあいまって、そこそこ高めの速度でも車が勝手に曲がるような感覚ですが、あくまでも安全な領域から逸脱しそうになるときのみ介入してきますので、普通に運転する分には介入を感じることがありません。介入のタイミングや感度は設定画面で調整することができますので、介入の仕方が不快に感じられる場合には、介入タイミングを遅くしたり感度を低くしたりできますし、機能をオフにすることもできます。

マツダのレーンキープアシストが日産のプロパイロットやスバルのアイサイトと異なるのは、安全な状況では介入せずドライバーの主体性に委ねる点です。プロパイロットやアイサイトのような半自動運転が実現したからといってドライバーの注意義務がなくなるわけではありませんが、機械任せの運転では退屈ですので集中するのが難しいです。また、常時介入するシステムはドライバーの体感と一致すれば便利な反面、ドライバーの体感と一致しないと不快に感じられます。ヒューマンエラーに対するバックアップが必要なときだけ機械が介入して、それ以外の場面ではドライバーが主導権を握るというのは、人と機械の役割分担としてはよく練られていると感じます。「自動で何でもできる」というようなわかりやすいキャッチコピーではありませんが、そういうことよりも安全な運転がどのような運転なのかを真面目に考える方が好ましいと考えます。

レーンキープアシストは主に高速道路向けの機能であることから、クルーズコントロールと組み合わせて使う機会が多いかと思います。緩いコーナーではステアリングに軽く手を添えていると自動で電動パワーステアリングのアシストが入りますので、運転が楽です。

あいにく代車には追従型クルコンがついていなかったため、追従型クルコンとの組み合わせでどのように動作するかを試すことはできませんでしたが、こうなると高速道路での走行で機械任せにできないのは追越時の進路変更くらいです。ちなみに進路変更時にウインカーを出していればレーンキープアシストが介入することはありませんが、某地域のように進路変更時にウインカーを出さないような所では進路変更時にレーンキープアシストが介入してきますので不快な思いをすることでしょう。

せっかくここまでできるのでしたら、もっと欲張ってほしいものです。カメラで前方のレーンを識別しているのですから、コーナーの形状が見えているはずです。それならばコーナー手前でアクセルを少し抜いてステアリングを切ったり、コーナー出口で少し加速したりといった加減ができるともっと気持ちよく走れるのではないでしょうか。

2018年6月8日金曜日

タイムズカーレンタルのC2クラスにアクアやアクセラ15XD

レンタカーを予約しようとタイムズカーレンタルのサイトを操作していたら、1.5Lのハッチバック車を対象としたC2クラスにデミオ1500というのがあり、もしやデミオのガソリンエンジンが1.5Lになるのかと思いつつ料金と車種のページを見たところ、2018年6月1日から料金体系が変更になったとのことで、C2クラスに1.5Lクラスのハイブリッド車やディーゼルエンジン車が含まれていました。デミオ1500というのは単なるデミオディーゼルのことでした。これらのエコカーはかつてはもう1段上位のクラスでC2クラスよりも割高だったはずなのに、いつの間にか割安なC2クラスに統合されていました。

車種指定してもなお割安なC2クラスでレア車たるアクセラ15XDをまる1日試乗できるのは面白そうだと思いましたが、さすがに扱っている店舗はさほど多くありません。北海道のタイムズカーレンタルで扱っていますし、北海道では比較的長距離を走りますので、話の種にアクセラ15XDに乗ってみるのも面白いかもしれません。

また、C2クラスを利用するのは大人3人ないし4人で移動することを目的とするときですが、クラス指定だとフィットハイブリッドやアクアに当たる可能性もあり、そうなると目算が狂います。フィットはともかくアクアに大人4人で乗るのはありえません。幸いその手のエコカーはハッチバックですので、1.5LクラスセダンのM2クラスを指定しておけば確実にCセグメント車に当たります。

2018年5月29日火曜日

欧州向けエンジンのEuro 6d TEMP対応

2018年5月23日付のMazda Motor Europeのプレスリリースにて、2018年7月以降生産の欧州向けマツダ車が全車Euro 6d TEMP対応になったとの発表がありました。2017年7月以降の新形式および2019年7月以降に登録されるすべての新車はEuro 6d TEMP対応が義務付けられています。

【要旨】
《対象》
  • 2017年7月生産分からの全車
  • ただし2019年にフルモデルチェンジが予定されているMazda 3は対象外
  • ガソリンエンジンは1.5L, 2L, 2.5L(欧州向けに販売されていない1.3Lと2.5Lターボは対象外)
  • ディーゼルエンジンは1.8Lと2.2L(1.5Lは今回の対象外)
《ガソリンエンジン》
  • 直噴エンジンながら煤フィルターをつけずに規制に適合
(新しい規制では煤の量の上限値が10分の1に減少。煤の出やすい直噴エンジンでは対策が必要。ディーゼルエンジンのDPFと同様に煤フィルターで対応する会社もあり)

《ディーゼルエンジン》
  • 2.2LエンジンはSCR装着で対応
  • 1.8LエンジンはNOx吸蔵還元触媒で対応(SCR不要)
  • 1.8Lエンジンは1.5Lエンジンの置き換え
【感想】
《ガソリンエンジン》
  • 2.5Lエンジンや2Lエンジンの改良内容はCX-5やアテンザの商品改良時の発表の通り。
  • 商品改良未発表の1.5Lエンジンでも同様の技術を用いた改良がなされるものと思われます。2.5Lエンジンや2Lエンジンでは改良によって、出力やトルクの数字が微増していますが、Mazda 2の1.5Lエンジンの諸元データの数字を見る限り、最大出力の増加が見受けられません。
  • 今回のプレスリリースは環境規制への適合についてのものですので、1.5Lエンジンで気筒休止が実装されるかどうかについては言及なし。
《ディーゼルエンジン》
  • 後処理装置なしでEURO 6に適合したのがマツダのディーゼルエンジンの売りでしたが、さすがにEURO 6d TEMPだと後処理装置なしでは難しいようです。
  • 日本向けのCX-3やアテンザの商品改良の発表では、NOx吸蔵還元触媒やSCRには言及されていませんでした。
  • 後処理装置はコスト引き上げ要因ですので、後処理装置が不要な市場向けには後処理装置なしで販売する可能性もあります。
  • 欧州向けMazda 2に1.8Lディーゼルエンジンが搭載されるのか、あるいは当面ディーゼルエンジン車が販売されないのかは不明(2018年5月29日現在Mazda 2のラインナップに1.5Lディーゼルエンジン無し)。
  • 欧州向けCX-3のディーゼルエンジンは既に1.8L。NOx吸蔵還元触媒付ということになります。
  • 欧州向けMazda 3ではまだ1.5Lディーゼルエンジンの販売あり。
  • 1.5Lエンジンに1.8Lエンジン開発時の技術をバックポートして最大トルクを220Nmに抑制すれば欧州向けを含めてMazda 2向けに復活できるのではないかと期待するものの、今回のプレスリリースでは言及がないため今後どうなるかは不明。
  • 欧州以外の市場向けに1.5Lディーゼルエンジンを搭載したMazda 2を引き続き販売するかどうかも不明。
《Mazda 3》
  • Euro 6d TEMPの規制によりフルモデルチェンジ車の販売は2019年7月までに開始しなければならないというタイムリミットが課されています。
  • おそらく最初は日本向けに販売され、その後段階的に他の市場向けにも販売されるでしょうから、逆算すると2019年初頭には日本向けのフルモデルチェンジ車が販売されることになるでしょう。
  • あるいは、日本国外の市場の中で、欧州向けは比較的早くフルモデルチェンジするのではないでしょうか。
  • Euro 6d TEMPは火花着火エンジンと圧縮着火エンジンとでNOx規制の上限値が異なるのですが(ディーゼルエンジンを想定した圧縮着火エンジンの方がNOx規制が緩い)、Skyactiv-Xはどちらに分類されるのでしょう。圧縮着火の方がNOxが出やすいことを考慮するという趣旨からすれば圧縮着火エンジンに分類されるのが妥当に見えますが。
【Euro 6d対応】
  • 2020年1月以降の新形式および2021年以降に登録される新車はEuro 6d対応が求められます。
  • Euro 6d TEMPではRDEでのNOx排出量の規制値が台上試験でのNOx排出量の2.1倍まで許容されますが、Euro 6dではRDEでのNOx排出量の規制値が台上試験での規制値の1.5倍まで縮小します。
  • ここまで厳しくなってくると、Euro 6dに対応するエンジンを作れれば、環境規制の厳しい米国向けにも販売できるのではないでしょうか。
  • これから市場に投入されるSkyactiv-XとSkyactive-D第2世代はEuro 6d対応が求められます。