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2025年9月6日土曜日

高圧縮比エンジンのMazda 2は好きになれない

先日北海道でレンタカーのMazda 2に乗りました。顔が変わる前ですが高圧縮比エンジンを積んだモデルです。その前にMazda 2に乗ったときにも思いましたが、圧縮比を高くした代償でエンジンフィールが良くなくて運転して気持ちよくありません。太いトルクを活かしてなるべくエンジン回転数を落とそうとするのですが、そうはいってもガソリンエンジン車ですので低回転ではトルクが足りずに速度が出にくいです。そこまで我慢して燃費が良くなったのかといえば、別に良くなった実感もありません。正直何のための高圧縮比エンジンなのだかよくわかりません。Bセグメント車なら20km/hを超えて当然ですし、AWDであっても北海道の道路でしたら内地並かそれ以上の燃費が出るはずなのですが、どんなに頑張っても19km/hが精一杯でした。あいにく今のMazda 2にはこのエンジンしかありません。

Mazda 3では印象が全然違って、1.5Lエンジンでも一般道では普通に走れますし、Cセグメント車のくせにBセグメント車並かそれ以上に燃費が良いです。AWDであっても同様です。どうしてこんなに燃費が良いのかこれも謎です。レンタカーでMazda 3の1.5Lエンジン車に乗ると、レンタカーでこんなに良い車に乗れるのかと感激します。タイムズカーレンタルのC2クラスで車種指定すると手頃な値段で乗れます。

Mazda 2とMazda 3とでは当然値段が異なりますが、Mazda 3のレンタカーグレードの15Cだとかなり安くて、Mazda 2より少し高い程度です。こちらの方が圧倒的にコストパフォーマンスが良く見えます。だいたいMazda 2の上位グレートとMazda 3の下位グレードが同じくらいの値段ですが、内外装の質感、動的質感、燃費性能、いすれもMazda 3の下位グレードの方がすぐれていますので、同じ予算で買うならMazda 3かなという気がします。

2025年2月2日日曜日

アテンザ後継でMazda 3のセダンに2.5Lエンジンを積めないものだろうか

Mazda 6が廃盤になってしまい、ラージプラットフォームでも復活の見込みがありません。中国のEZ6の欧州版がMazda 6eとして登場するようですが、これは中身は中国製電気自動車でありエンジンで動く車ではありません。一方、Mazda 3は車格は一つ下ですが、内外装の質感は高いですし、コストの割には操縦安定性能もなかなかよく頑張っていると思います。GJアテンザよりは小さいですが、初代GG型や2代目のGH型とほぼ同じサイズ、同じ重量です。安全性能確保のために車が年々大きく重くなっているためです。電装品も増えましたので、価格も同じくらいでしょう。これらは2Lエンジンを積んでいて、日本仕様のMazda 3セダンだって2Lエンジンを積んでいるのだからよいではないかという考えもあるでしょうが、同じ排気量でもMZRエンジンとSkyactivエンジンとでは特性が異なり、Skyactivエンジンは熱効率重視でパワーが犠牲になっていますので、もう少し排気量がほしいところです。北米仕様や欧州仕様のMazda 3では2.5Lエンジンを積んでいますので、日本向けのセダンでもこれを積めばアテンザの受け皿にならないものでしょうか。既にあるものを出すだけでしたら開発費はかかりませんし(型式認定の手間はかかるでしょうけど)。

2025年1月12日日曜日

Mazda 3の1.5LのAWD車で雪道を走ってみました

今までマツダ車のAWDを雪道で試す機会がありませんでした。ディーラーでMazda 3の1.5LのAWD車を少しだけ試乗したことはありましたが、ドライ路面でしたので、単にパワーがなくて重くて遅いだけの車でしかありませんでした。このたびやっと積雪期にレンタカーでMazda 3の1.5LのAWD車に当たりましたので、雪道での走行を試すことができました。タイヤはダンロップのWinterMaxx02でした。レンタカーですので16インチです。

調べ物のために諸元表を見たら、2023年4月以降は1.5LのAWD車はなく、AWDを買いたかったら2Lエンジン車しかないようです。Mazdaとしてはなるべく2Lエンジン車を買ってほしいのでしょうが、だったら2Lエンジン車の燃費性能を1.5Lエンジン車並に引き上げてほしいものです。2Lエンジン車にマイルドハイブリッドがついてから、WLTC燃費はマイルドハイブリッド無しの1.5Lエンジン車に近い数字が出ていますが、まだ2Lのマイルドハイブリッド車に乗ったことがありませんので、実燃費がどの程度なのか知りません。個人は2Lエンジン車を買えばよいとして、これまで1.5LエンジンのAWD車を買っていた寒冷地のレンタカー屋さんは一体何を買えばよいのでしょう。さすがにこのクラスのために2Lエンジン車を買うことはないでしょうから、同じクラスでAWDの設定のある他の車に鞍替えでしょうか。

当初はドライ路面ばかりでこれでは雪道でのAWDの性能を評価できないのではないかと懸念しましたが、曲がる性能は申し分なかったです。FF車は弱アンダーステアですので高い速度でコーナーに突っ込むと外に膨らんで曲がりきれないものですが、曲がる際に何のストレスもなかったので、ドライ路面で意図的に高めの速度でコーナーに突っ込んでみたものの、難なく曲がれてしまいました。雪道でなくても気持ちよく曲がれるということにAWD車の価値を見出すのはありだと思います。たまに路地で踏み固められたアイスバーンを通りましたが、ごく当たり前に通過できました。

燃費はFF車なら20km/Lくらい、FFの2Lエンジン車なら18km/Lくらい出そうな条件だから18km/Lくらい出ればいいかなという程度に思っていたら、まさかの20km/L超え。WLTCモードではFF車との燃費の差が0.8km/Lくらいの差があるのですが、だとしたらFF車は同じ条件で走って21km/Lくらい出るのでしょうか。1400kgもある車を自然吸気ガソリンエンジンで走らせる燃費としては驚異的です。Bセグメント車並の燃費性能です。同じCセグメントのカローラハイブリッドのAWD車の実燃費が25km/Lくらいですので、自然吸気ガソリンエンジンでハイブリッド車の8割の燃費性能を出していることになります。ちなみにAWD車のWLTCモードは平均で15.8km/L、郊外モードでも15.7km/Lです。

運転していると市街地ではほぼ2000回転以内で収まっていました。さほど急でない上り坂でも2000回転強でした。エンジンの圧縮比は13のままですのでトルクが太くなったわけでもないはずなのですが、なぜかトルクにゆとりがあり、低い回転数でも難なく加速できました。滅多に高速道路を走らないなら1.5Lで十分ではないでしょうか。レンタカーでは下から2番目のクラスでヤリスハイブリッドやアクアと同じクラスですが、このクラスの中では内外装および走りの質感が群を抜いています。燃費さえ気にしなければ乗り得な車だと思います。これがマツダの顧客獲得につながればよいのですが。

8万km近く走った個体ですのでサスペンションの当たりが取れており、フロントサスペンションはたしかに硬くてやや突き上げを感じますが、ふわふわした動きはなく、16インチということもあり乗り心地は良好でした。レンタカーでFF車に乗った際には純正のヨコハマBluEarth-GTを履いており、ヨコハマは比較的サイドウォールが柔らかめですので高速道路で若干ふわふわしましたが、ダンロップはサイドウォールが硬めで16インチでもふわふわしません。

そうしているうちに雪が降って積もってきて雪道になりました。気温0℃くらいですのでベタ雪です。湿ったベタ雪が積もると積もった雪が動いて踏ん張りが効かなくなりますので、積雪路面では一番滑ります。積雪量が少ないうちは、路面の荒れた舗装道路を走るような感覚でした。積雪量が増えてくるとさすがにAWDでも轍に足を取られて滑りやすくなりますが、それでもFF車よりも高い速度が出ていました。同じ冬タイヤを履いていてもFF車だと後ろのふんばりが効かないためにどうしても滑るのですが(普通に走っているつもりでも燃費が下がったりi-DMのスコアが下がったりします)、AWDだとそういうことがなく安定して走ります。さらに驚いたのは、雪道を走っても全く平均燃費が下がらなかったことです。FF車は滑るということを前提にすれば、重いAWD車の方がむしろ雪道では燃費が良いですね。積雪地帯でAWD車ばかり売れるのがわかるような気がします。マツダのAWDでここまで走るのでしたらインプレッサのAWD車で同じ条件で走ったらどんな走りをするのか気になりますが、まだ乗ったことがありませんのでわかりません。

AWDとは全く関係ないのですが、降雪中に走るたびに前方のレーダーに着雪してクルーズコントロールその他安全装置が機能しなくなります。雪道を走ることは当然に想定すべきことですので、着雪しにくい形状にするとか、エアを吹き付けるとか、空気の整流で雪を飛ばすとかして、どうにかならないものでしょうか。AWD車は寒冷地仕様としてヘッドライトウォッシャーがついているのですから、同様にレーダーウォッシャーがあってもよいのではないでしょうか。

2024年11月4日月曜日

Mazda 3の良いところ

Mazda 3に乗り続けているとラージプラットフォームの混乱とは無縁でいられます。とかく癖のある車ではありますが、良い面もありますので、これを機に見直されてほしいものです。

1.変速機が異音を発しない

FF車用の6速ATは2010年に登場したものですので技術的に枯れています。

横置きでは6速までが限度とされてきたため、最近はレシオカバレッジでCVTに負けており、高速域の燃費ですらCVTに負けるという情けないことになっていますが、欧州車で徐々に8速ATが出回っており、トヨタもFF車用の横置きの8速ATを開発しましたので、そろそろ8速ATになってもいい頃かなとは思うものの、マツダが開発するとFR車用の縦置き8速ATがベースになるでしょうから、ここは思い切ってトヨタから買ってほしいものです。

2.サスペンションの品質問題がない

フロントのストラットもリアのトーションビームも技術的に枯れていますので、品質問題がありません。

第7世代になってスモールプラットフォームのリアサスペンションがトーションビームになりましたが、曲がる性能は良好です。リアサスペンションに不自然なトーインがありませんので素直に曲がることができ、FF車なのに気持ちよく曲がれます。ガソリンエンジン車ならノーズが軽いのでなおさらです。駆動と操舵を担うフロントサスペンションは硬めですが、リアサスペンションはそこまで硬くありません。

3.走行距離が増えると乗り心地が落ち着いてくる

Mazda 3は新車時にはあまりにガタガタして「こんな車で長距離走れるか」と思いましたが、その後走行距離が伸びるにつれて乗り心地が落ち着いてきました。10000kmを超えればだいぶましになります。低速域のゴツゴツや高速域のコツコツくらいなら許容範囲内です。第7世代車はハーシュネスを若干犠牲にして人間工学的に疲れにくい車として設計されており、運転していても車体がフワフワしないことは実感できます。

4.FF車ならではの伸びやかなエクステリアデザイン

CX-8とCX-60とを見比べてみればわかりますが、直列6気筒縦置きエンジンを積むラージプラットフォームはボンネットが角ばっているのに対し、直列4気筒横置きエンジンを積むFF車のボンネットは伸びやかです。

5.広くはないが長距離でなければ大人4人乗れないこともない

さすがにBセグメント車の後席は補助席としてしか機能しませんが、Cセグメント車の後席なら短距離ではさほど苦になりません。たしかに大人4人で長距離を移動するとなるとDセグメント車以上の車格が求められるでしょうが、そもそも日本で大人4人で長距離を移動する機会などほとんどありません。ろくに使いもしない後席のために高価で大きい車を購入する動機がよくわかりません。

Cセグメントで後席の広い車がほしければインプレッサがあります。北米向きということもあり車内が広々としています。インプレッサも燃費を除けば良い車です。

6.ラージプラットフォームの車よりも安い

300万円の車で許容される乗り心地でも500万円600万円の車で同じ乗り心地なら許容されないでしょう。乗り心地が同じなら安い車の方が気楽に過ごせます。浮いたお金でおいしいものを食べたり旅に出たりできますし。マツダはラグジュアリーカーには興味がないようですので、予算に余裕があってラグジュアリーカーに乗りたければレクサスなりアルファードなりを選ぶ方が満足できるのではないでしょうか。

7.USBデバイスを挿しても車が壊れない

Mazda 3はラージプラットフォームほど新しくありませんので、マツダコネクトがそこまでデリケートでなく、音楽再生用にUSBメモリを挿しても特にトラブルがありません。

8.最大幅1800mm未満で取り回しが良い

北米では道路も駐車場も広いので大きくてパワーのある車が好まれますが、日本の劣悪な道路事情および駐車場事情では小さい車の方が取り回しが良いです。クラウンもFFになる前の先代までは横幅1800mmでした。さすがにMazda 3のファストバックは乗る人を選ぶでしょうが、CX-30なら比較的とっつきやすいのではないでしょうか。CX-30では小さすぎるというのでしたら最大幅1845mmではありますがCX-5がありますし、CX-5なら大人4人で乗るにも十分な広さです。1850mmクラスの横幅といえば、現行型クラウンやハリアーやアルファードもこの幅で、日本の公道では概ねこのサイズが限度です。

9.重心が低い

市販車がSUVやミニバンばかりになってしまいましたので、市販車の中ではかなり低い方です。現行型プリウスも同じくらいの全高です。運転するなら重心が低い方が気持ちよく運転できます。小さい車は前後左右が狭い代わりに高さ方向で室内のスペースを確保しようとしますので、あまり小さくない車の方が車高が低いです。

Mazda 3では市販車には珍しくセダンを選ぶこともできます。ラージセダンなら市販されていますが、Cセグメントでセダンを選べるのはMazda 3とカローラだけです。シビックもインプレッセもセダンをやめてしまいました。

2024年8月1日木曜日

2024年Mazda 3商品改良

2024年8月1日にMazda 3の商品改良が発表されました。変更内容は先に発表されたCX-30の商品改良と同様で、Amazon Alexaやオンラインナビが実装されています。

むしろ気になるのはグレード構成です、近年の傾向に沿って車種やグレードが整理されており、売れ筋から外れたグレードが徐々に消えています。意外にもSkyactiv-Xはかろうじてファストバックの上級グレードで残っており、MTとATの両方がありますが、AWDのみです。MTはファストバックのXと2Lのみです。1.5LはATのFFのみです。セダンは2LとディーゼルのATのFFのみです。

欧州では北米と同様に2.5Lエンジンになりましたが、日本仕様は2Lエンジンのままです。

Black Tone Editionは予想通りになくなりましたが、Retro Sports Editionは残っており、1.5Lでも2Lと同様の長距離用装備をつけられます。1.5Lと2Lの価格差は20万円です。一方、1.5LのS Packageもメーカーセットオプションの360°セーフティー&コンフォートパッケージをつけるとRetro Sports Editionとの装備差が縮まります。価格差は221,500円です。装備の差は以下の通りです。

  • クルージング&トラフィックサポート(CTS):ステアリングアシスト
  • アダプティブLEDヘッドライト:対向車にハイビームが当たらないようにしたり、低速域では歩行者にライトが当たりやすくなったり、高速道路では遠くまでライトが当たりやすくなる
  • LEDヘッドライト
  • リバース連動ドアミラー
  • ステアリングヒーター
  • ステアリングシフトスイッチ
  • パワーシート
  • シートヒーター
いずれも街乗り中心であれば必要ない装備です。一方、15S S Packageに360°セーフティー&コンフォートパッケージをつけると以下がつきます。
  • 360°ビューモニター(車の周辺の死角が見える)
  • ワイヤレス充電(Qi)
  • ワイヤレスApple CarPlay
  • フルセグTVチューナー
さらに以下は15S S Packageで標準装備です。
  • 交通標識認識システム(TSR)
  • Amazon Alexa
  • 車載通信機
  • 前側方接近車両検知
  • スーパーUVカットガラス(フロントドア)+IRカットガラス(フロントガラス/フロントドア)
  • 自動防眩ルームミラー
以下は、事実上のレンタカーグレードである15Cも含めた全車標準装備です。
  • 全車速対応追従型クルーズコントロール(MRCC)
  • 後側方接近車両検知
  • レーンキープアシスト
  • ブラインドスポットモニタリング
  • 純正オーディオ(音が良い)
  • フロントガラス照射式ヘッドアップディスプレイ
いまどきの車は標準装備でもなかなかのものです。15S S Packageなら街乗りで必要な装備はほぼ網羅されています。そこから17万円弱追加して360°セーフティー&コンフォートパッケージべきかどうか迷うところですが、今までの経験上、360°ビューモニターはつけた方がよいと思います。車庫入れで便利なだけでなく、狭い道を通過するときや狭い駐車場を走行するときや、さらにコンビニで前進駐車するときに楽です。後方はバックモニターがありますのでギリギリまで寄せられますが、前方は360°ビューモニターがないとボンネットの向こう側が見えません。車幅感覚があれば解決する話ではありますが、車には死角が多いので、見えているつもりは危険です。知らないうちに子供や動物が死角に入り込んでいるかもしれません。ワイヤレス充電やワイヤレスApple CarPlayはなくても困りませんがあってもよいかなとは思います。

残念ながらフルセグTVチューナーまで抱き合わせでついてきます。運転中には映らないのにTVチューナーをつける意味が理解できません。いまどきの車はTVキャンセラーをつけると壊れますので、暗黙のうちにTVキャンセラーをつけることが想定されているようにも見えません。昔はFMチューナーで地上波テレビの1〜3chの音声も受信できたのですが、地デジの時代になってFMチューナーで受信できなくなりましたので、ラジオの代わりでしょうか。それでも、一昔前までは少しでも安全装備をつけるとTVチューナーが抱き合わせだったのに対し、今では標準装備でもそれなりの安全装備がついていますので、安全装備のためにTVチューナーを抱き合わせで買わされるということはありません。

1.5Lエンジンは未だに圧縮比13のままで、Mazda 2で採用された圧縮比14のエンジンではありません。しかし、つい最近レンタカーで新しいMazda 3の1.5L車に乗ったところ、低回転のトルクが向上して、低負荷では低回転で走ることができました。1.5Lエンジンというとアクセルを踏んでしっかり回して走らせるものとばかり思っていましたが、今の1.5Lエンジンは公道の速度域なら意外と低回転で走れてしまいます。ロードスター用の燃調マップの改良が反映されているのでしょうか。

また、1.5Lエンジンには未だにマイルドハイブリッドがついていません。たしかにMazda 3の1.5Lなんて日本専用ですのでそのために型式証明を取るのは手間ですし、1.5Lは安く売りたいのかもしれません。最近の車は電装品の消費電力が大きいので、オルタネーターとバッテリーの容量を大きくするだけでも燃費が改善しそうですが、Xよりも燃費が良くなってしまうと困るのでしょうか。将来Xが廃盤になったあかつきにはテコ入れしても良さそうですが。

1.5Lエンジンにこだわらなければ2LのTouringには一通り長距離向けの装備がついています。1.5L S Packageに360°セーフティー&コンフォートパッケージをつけた価格よりも約25万円高いです。長距離向け装備全部盛りの15S Retro Sports Editionは20S Touringよりも少し安い程度です。高速道路で余裕を持って走るなら2Lの方がよいのですが、2Lエンジンは燃費が悪く、燃費のために我慢しながら走るとつまらないです。どのみち公道の制限速度が制約になりますので、2Lエンジンで我慢しながら走るよりも1.5Lエンジンをしっかり回して走る方が気分が良いです。いっそのこと1.5Lエンジンにターボをつけた方が2Lエンジンよりもよく走ってかつ低負荷域で燃費が良かったりしないでしょうか。Mazda 2の1.5Lディーゼルエンジンの代わりにもなりそうですし。

Xはもともと全部盛りかつAWDですので高いですが、2Lエンジンの全部盛りのAWDと比べても100万円近く高いです。250万円の1.5Lエンジン車に対してXは400万円です。重量は1.5Lエンジン車よりも200kg近く重いです。Xはエンジン単体の熱効率は良いのかもしれませんが、補機が多くなって重くなりましたので、車としての燃費は1.5Lエンジン車とほぼ同じです。それでいてハイオク推奨ですので燃料代はむしろ高いです。車種が整理されている中でよく残ったものだと思います。

2024年7月21日日曜日

右側ドアミラーの開閉異常

いつも通りに運転していたら右側のドアミラーから後ろが見えないことに気が付きました。よく見ると完全に開ききっていません。何度か開閉操作したり、窓を開けて手で押したりしてやっと正しい向きになりました。

前に乗っていたデミオディーゼルを含めて今までドアミラー開閉に関するトラブルは皆無でしたので意外でしたが、別に猛暑による熱膨張のせいで歪みが生じたとかではないようで、ネットで調べてみるとMazdaの他車種を含め似たような不具合事例がいくつもヒットします。 日本車の中ではマツダが突出してこの不具合を発生させているようです。

2024年7月15日月曜日

Mazda 3 15S Retro Sports Edition

現在のMazda 3 20S Proactive Touring Selectionを購入した際、当初は1.5Lを念頭に置いていたものの、Mazda 3になってからは1.5Lエンジン車で各種長距離向けの装備をつけられなくなったため、価格差もさほどないということもあり、2Lエンジン車を購入しました。2Lエンジンの方がバランスが良さそうでしたので第7世代車の素の姿を知るのに良いかなと思いましたが、それは後付の理屈です。

今でも15S Touringでは長距離向けの装備をつけられないのですが、カタログの隅の方をよく見ると、特別仕様車のRetro Sport Editionには1.5Lエンジンもあり、これだと2Lエンジン車同様の長距離向け装備をつけられることに今更ながら気が付きました。特別仕様車の立派な内外装までは必要ないのですが、装備にお金をかけるという選択肢があるのはありがたいです。

もっとも、Mazda 3は商品改良を間近に控えていて、商品改良後に1.5Lエンジンの特別仕様車があるかどうかわかりませんが。

なぜ2Lではなく1.5Lを求めるかというと、1.5Lの方が燃費が良いですし、アクセルを踏んでエンジンをしっかり回しても燃費がさほど悪くありませんし、日本の公道の速度域ならほぼ1.5Lエンジン車でも間に合いますし、1.5Lエンジン車は近所に買物に行くだけでも運転していて楽しいからです。

2024年7月14日日曜日

久しぶりにレンタカーでMazda 3に乗りました

タイムズカーレンタルのC2クラスを予約すると最近はヤリスハイブリッドやアクアに当たることが多いのですが、たまにMazda 3に当たることもあります。今回はMazda 3に当たったのですが、2024年5月登録の新しい車でしたので、最近のマイナーチェンジ版がどうなっているかを知ることができました。

レンタカーグレードといってもレンタカーらしいのはエアコンがマニュアルエアコンであるのと、ドアノブのタッチセンサーで鍵の開け閉めができないこと、360°ビューモニターがついていないこと、ホイールが16インチであることくらいで、それ以外は立派です。1.5Lエンジン車はレンタカーでなくても制限速度が表示されなかったりCTSによる高速域でのステアリングアシストがありません。あと、ヘッドライトがLEDでなくHIDですのでアダプティブLEDヘッドライトも無く、ハイビームコントロールだけです。

まずマニュアルエアコンについてですが、たしかに見た目は素朴ですが、実際に使ってみると別にこれでもよいかなと思えてきます。他のマニュアルエアコンと同様に暑さ寒さは直感的にダイヤルで調整できますし、風量もダイヤルで調整できます。マニュアルエアコンというといかにも安っぽいものばかりですが、Mazda 3のマニュアルエアコンの操作パネルはマニュアルエアコンにしては質感が高いですし、ノブやボタンの使い勝手も上々です。

16インチホイールですので乗り心地がよいかなと期待しましたが、まだ走行距離が短く、新車特有の当たりが取れていませんでした。また、18インチホイールほどゴツゴツしない反面、エアボリュームが大きいせいか、ややふわふわする印象を受けました。タイヤがヨコハマのBluEarth-GTだからでしょうか。BluEarthシリーズはサイドウォールが柔らかめなのか、初めて乗るとふわふわした印象を受けます。Mazda 3のホイールは18インチが標準で16インチホイールだと操縦安定性能が若干低下するようですし、高速道路での安定性も18インチよりも劣ると感じましたが、どのみち1.5Lエンジン車は足が遅いので、18インチホイールでなければ不利になるほど早く走れるわけではありません。それなら安くて乗り心地がよくバネ下重量の小さい16インチでもよいということになります。ワインディングを走りましたが、公道で曲がる性能は申し分なし。ノートよりも曲がる性能はすぐれていると感じました。Mazda 3は重心が低いですし。

高速道路を走りましたので、CTSのステアリングアシストが使えないのは少々不便かなと思ったものの、高速道路で長距離を走る頻度が高くなければ通常のアダプティブクルコンでも間に合います。パワーが乏しいので高速道路で追い越す際には注意を要しますが、それでもアクセルを踏めば普通の小型車並には加速しますので、速い車が後ろから追いついてくるタイミングを避ければどうにかなりそうです。TSRがついていませんので制限速度が表示されませんが、必ずしも正しい制限速度を表示するとは限りませんので、これは無くても大丈夫そうです。

意外だったのは一般道でのエンジン回転数です。巡航時には1300回転くらいまで下がりますが、発進時でも意外と2000回転くらいで粘ります。たまに3000回転行くか行かないか。さすがに登り坂で加速すると4000回転くらいまで行きますが、せいぜいその程度。高負荷域では排気量なりです。BMアクセラの頃から同じエンジンのはずなのに、最近のMazda 3の1.5Lエンジンは2Lエンジンと見紛うくらいエンジン回転数を低く押さえています。たった1.5Lのエンジンのどこに排気量の余裕があるのでしょうか。念の為車検証を見返したらやはり1.5Lでした。マイルドハイブリッドでモーターアシストがあるわけではありませんし、圧縮比は13のままですし、一体どこでどうやったら低回転でもトルクが太くなるのか謎です。もしかして、ロードスター向けの1.5Lエンジンの燃調マップの改良の成果がMazda 3の1.5Lエンジンにも反映されているのでしょうか。仮にそうだとしたらMazda 2の1.5Lエンジンも低回転のトルクが太くなってさらに走りやすくなっているのでしょうか。低負荷での回転数がここまで下がるなら日本の公道は1.5Lで十分ではないかと思いました。

まだ新車時の当たりが取れていないのか、燃費はいまいち。20km/Lくらい行くはずの車なのですが、巡航時にエンジン回転数を落とすよう努めたものの満タン給油時の平均燃費は19km/Lに届かず。しかし、車内の燃費モニターを見ると、条件の良い区間では平均燃費23km/Lくらい出ていました。2Lエンジン車で同じ条件で走ればおそらく18km/Lくらいですので、一般道を走るなら1.5Lの方が燃費が良さそうです。

1.5Lエンジン車が比較的街乗りが多いので電力回生できればもっと燃費を改善できそうです。最近の車は電力消費が多いですし、特に街乗り主体の車では走行距離が延びずバッテリーへの充電がなかなか進みませんので、オルタネーターと鉛バッテリーの容量を増やすだけでも効果がありそうです。しかしそこまでするならマイルドハイブリッドとほぼ同じシステムになりますので、モーターアシストのためでなく電装品向けの電力回生としてマイルドハイブリッドを入れてほしいものです。

360°ビューモニターがついていませんので、久しぶりの普通のバックモニターを使いましたが、現在の車の位置とその延長線を示しているだけで、ステアリングの切角に応じた延長線が表示されませんので少々不便に感じました。せめてステアリングの切角に応じた延長線で表示されればよいのですが。360°ビューモニターは狭い道場所で障害物との接近状況を把握するのに便利なのですが、ついていないと車幅感覚だけが頼りですので、少々不安です。Bセグメント車と比較される車であれば、一回り大きいことによるハンディキャップをカバーすべきでしょう。もっともこれはレンタカー仕様だからであって、個人で購入するときにはメーカーオプションで360°ビューモニターをつければ済むことです。

ドアの鍵はドアノブのタッチセンサーで操作できる方が便利です。ポケットに鍵を入れていて鍵開閉ボタンを押そうとすると、どちらが施錠のボタンでどちらが解錠のボタンか手で触った限りではわかりません。ボタンの上に何かわかりやすい突起をつけてほしいものです。

内外装の質感および走りの質感については、このクラスこの価格の車とは信じられないくらい良いです。ノートe-Powerやオーラも良い線行っていますが、ノートはどちらかというとハイテクを強調した内装です。Mazda 3は日本車には珍しいほどかっちりかつしっとりとしていて、圧倒的なコストパフォーマンスです。Mazda 3の1.5Lエンジン車の価格はBセグメントのハイブリッド車、例えばヤリスハイブリッドやノートe-Powerと同じくらいです。燃費性能と動力性能は全然違いますが、操縦安定性能は劣りませんし、様々な質感はすぐれていて、それこそCセグメントのカローラやインプレッサよりも上です。どのみち年間走行距離が短ければ燃料代の差もさほど大きくありませんので、年間走行距離がさほど長くなく、運転する楽しみを追求したいなら、Mazda 3の1.5Lエンジン車は良い選択肢だと思います。


2024年6月19日水曜日

欧州向けMazda 3のガソリンエンジンが2.5Lに

2024年に発表された欧州向けMazda 3の2025年モデルでは、ガソリンエンジンが北米向きと同様に2.5Lになりました。もともとマツダは排気量が大きい方が低回転でエンジンを回すことができ実燃費が良いと主張していましたので、だったらどうして欧州向けのMazda 3のエンジンを2.5Lにしないのだろうと思っていました。欧州の税制は排気量ベースではなく出力ベースですので排気量を大きくしても出力を絞れば税負担は増えません。また、出力を絞ることで実燃費を向上させることもできます。

そういうわけで欧州向けのMazda 3の2.5Lエンジンは140psとのこと。日本仕様の2Lエンジンの出力が156psですのでそれよりも低いですが、高回転域での燃料噴射を抑制した結果ですので低回転での太いトルクは2.5Lエンジンのままです。1.5Lディーゼルエンジン並のトルクですので、高速道路での巡航では走りやすくなるのではないでしょうか。しかしそうなるとSkyactiv-Xはどうなるのだろうかと気になります。製造コストについては、補機類の少ないSkyactiv-2.5Gの方が有利です。

日本向けのMazda 3も一部グレードで受注を停止しており、商品改良の発表が間近と思われますが、日本向けではどうなるのでしょう。日本は排気量課税の国ですが、円が安くなった結果、すっかりガソリン代が高くなってしまいましたので、もし税制上の不利を補えるくらい実燃費が改善するなら2.5Lエンジンでもよいのではないでしょうか。燃費対策は欧州向けと同様に出力を絞ればよいわけですし。どのみち公道ではそこまで大きな出力が必要ありませんので、一部スポーツグレードだけ出力を絞らないことにして、廉価版では低出力版を売れば、企業平均燃費の数字が良くなります。ディーゼルエンジン車の販売を継続するかどうか知りませんが、もしディーゼルエンジン車の販売をやめるのでしたら、それを補うべく低回転でトルクの太いパワートレインが求められることでしょう。

逆にエンジンをしっかり回すのでしたら1.5Lエンジンの方が日本の道路では楽しく走れます。商品改良を機にMazda 2と同様に圧縮比を14にすれば燃費を改善できそうですし、Mazda 2のエンジンと共通化できます。Mazda 3の1.5Lエンジンはしっかり回す前提ですのでマイルドハイブリッドのモーターアシストによる燃費改善効果はさほどないかもしれませんが、それでも最近の車は電装品の消費電力が大きいので、オルタネーターの容量を増やすことによる電力回生の効果は期待できそうです。

2023年10月29日日曜日

Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その3)

常日頃からMazda 2の2Lエンジン車の燃費の悪さをあげつらっていますが、ロードスターの燃費はどうなのだろうと思って調べてみたら、1000kgと軽いのに17km/Lしか出ないのですね。同じサイズのMazda 2なら20km/Lを超えますので、スポーツカーとして燃費よりもパワーや走る楽しみを重視するセッティングなのでしょう。Mazda 3の方が一回り重いので、ロードスターよりも一回り燃費が落ちるのは別におかしくないともいえます。だったら86/BRZはどうなのだろうと思って調べてみたら、こちらはMazda 3やインプレッサよりも一回り軽くて12km/L弱。ちなみにインプレッサのマイルドハイブリッド無しは14km/L弱。インプレッサ用のエンジンがベースですので、スポーツカーというのはそもそもそういうものなのかもしれません。Mazda 3の2Lエンジン車は燃費性能だけは一人前にスポーツカー並なのだと思うと、よくぞここまでロードスターに合わせたものだと思います。

よくわからないのがMazda 3の1.5Lエンジン車で、ロードスターよりも3割以上重いのにロードスターと遜色ない燃費ですし、しかも信号の少ない道での実燃費はBセグメント並の20km/Lを出せますので(同じ道を2Lエンジン車で走ると18km/L)、同じMazda 3でもこちらはかなり燃費が良いです。その代わりアンダーパワーでエンジンをしっかり回してもあまり加速しません。もしかして、加速性能を落とせば燃費を良くすることができるということでしょうか。だとすれば、2Lエンジンの排気量をパワーではなく燃費に振り向ければもっと燃費を良くすることができるということでしょうか。エンジンの制御で調整できるのでしたら、トヨタのハイブリッド車のようにエコモードとかパワーモードとかを選べるようにしてくれるとありがたいです。一応スポーツモードというのもありますが、デフォルトの燃費性能がスポーツカー並ですので、敢えてスポーツモードを使おうという気になれません。

2023年10月22日日曜日

Mazda 3は良くも悪くも4人乗りロードスター(その2)

Mazda 3で渋滞する道を走れば当然楽しくありませんが、少し流れが良くなってくると「いい車だな」と感じます。その一方で「いい車なんだけど」という感覚は何だろうと思っていましたが、Mazda 3で気持ちよく走れる道というのはロードスターで気持ちよく走れる道と同じなのではないかと思うようになりました。信号が無くて流れが良くてある程度自分の意図した通りにコントロールできる道路では気持ちよく走れます。田舎に住んでいればMazda 3でも気持ちよく走れますが、混雑する都会では気持ちよく走れません。特に東京に住んで電車通勤している人は車で遠出する機会がほぼありませんので、そういう用途でしたらトヨタのハイブリッド車の方が楽に運転できそうな気がします。

Mazda 3はロードスターRFのように屋根がついていて、それでいてロードスターRFよりも安く、しかも後ろに人が乗ることができて荷物もたっぷり積めて、しかもFFですので冬タイヤを履けば雪道も走れます。ロードスターはセカンドカーとしては高価ですが、Mazda 3なら1台で済みます。しかし軽自動車ばかりの田舎でMazda 3が売れるかというと、実用車にしては高価ですし、見た目を除けば趣味の車というほど振り切っているわけでもなく、しいていえば、毎日車で数十km通勤する人ならMazda 3の1.5Lに乗れば気持ちよく通勤できるかなという程度です。


2023年4月7日金曜日

Mazda 3の商品改良

2023年4月6日にMazda 3の商品改良が発表されました。中身はほぼ事前の噂通りですし、商品改良については様々な人がコメントしていますので、気になった点に絞ります。

エアコンの操作スイッチの配置が変更になりました。従来型は内気循環スイッチが目立たないように無刻印だったりするなど(内気循環にすると二酸化炭素濃度が急上昇して危険ですので、ユーザーが必要以上に内気循環にすることを避けるためでしょう)、作り手の「こうあるべき」といった思いの強い配置でしたが、改良型は他社の車と同様に素直な配置になりました。コストダウンのためにマツダ専用カスタマイズ品をやめて汎用品を購入するようにしたのかもしれませんが、それだけでなく、作り手の思いを押し付ける売り方が顧客から支持されなかった反省もあるのでしょう。iPhoneがプロダクトアウト型であることを許されるのは、それが売れているからであって、顧客から支持されないプロダクトアウト型商品には存在意義がありません。Mazda 2のデザインの考え方もデザイナーが完全にコントロールするやり方からユーザーの自由な選択に委ねる考え方に変わっていますし、マーケティングの考え方に変化があったものと思われます。

車種ラインナップにしても、セダンは2LとディーゼルのFFだけになったり、XはファストバックのAWDだけになったりするなど、売れないグレードの見直しがなされています。初期には第7世代の先陣を切るという役割がありましたが、今ではラージプラットフォームを売ることが先決ですので、Mazda 3もマツダにとって普通の車になり、Mazda 3でやせ我慢する必要がなくなったのでしょう。

光学ドライブの廃止やUSB Type Cの採用やワイヤレス充電、ワイヤレスCarPlayは時代の趨勢によるものでしょうが、USB Type Cモデルでは無線化の流れに逆行して未だにHDMIがついていたり、光学ドライブ以上にドライバーにとって役に立たないTVチューナーが上位グレードで標準装備されていたりするなど、謎な部分もあります。売れないMazda 3のために専用部品を保持するのは無駄ですので、なるべくCX-60と共通の部品を使うようにしているのかもしれませんが、その割に下位グレードでは従来からの電装品が引き続き採用されていたりします。Mazda 2でも下位グレードだけ改良型エンジンが採用されなかったりしましたが、しばらくして改良型エンジンに統一されました。旧型部品の在庫処分でしょうか。

1.5Lはあまり売れていないようですが、レンタカー向けの需要があるようでしぶとく残りました。1.5Lエンジンは本来Mazda 2用で、Mazda 2のエンジンは改良型に移行済ですが、Mazda 3のエンジンは引き続き改良前のエンジンが採用されています。日本仕様とトルコ仕様のMazda 3だけのために改良前エンジンの生産を継続するのは無駄なような気がしますが、改良型エンジンで型式証明を取る方がもっと手間がかかるのかもしれません。

Mazda 3の商品改良の考え方は同じくスモールプラットフォームのCX-30やMX-30にも踏襲されるでしょうが、だとするとCX-30にXは残るのかとか(Xを買う人はMazda 3を買うでしょうし)、MX-30のEVは日本向けに残るのかとか(もともと日本では売る気がなかったようですし、買いそうな人には行き渡ったでしょうし)、気になります。次はCX-30の商品改良で、MX-30の商品改良はR-EV発売のタイミングでしょうか。売れないグレードを一掃するならそもそもMX-30は存続できるのかという気もしますが、その名の通り主力車種に展開しにくい新しいことに挑戦するための商品ですので細々と残るのではないかと予想します。

2023年3月8日水曜日

ポリメタルグレーは保護色?

駐車場の中にポリメタルグレーの車がいると、アスファルトの色に溶け込んでしまって目立ちません。特に雨の日には曇り空に反射するポリメタルグレーの色と濡れたアスファルトの色が近いので、車がどこにいるのだかわかりにくいです。

ポリメタルグレーが青みがかっているのは空の青い色が反射しているためで、天気の良い日には空の色に溶け込んでしまいます。

良く言えば風景に溶け込んで邪魔になりにくい、悪くいえば他の車からの視認性が最悪といったところでしょうか。他社でも類似の色が採用されていますが、デザインはともかくとして安全上はどうなのでしょうか。

汚れが目立ちにくいために安い車で重宝されているシルバーも無彩色ですので風景の邪魔にならない一方で視認性はあまり良くないのではないかと思います。それでもシルバーは光が反射すれば目立ちますが、ポリメタルグレーはキラキラした色を抑えていますので、そういう目立ち方もしません。

2023年2月26日日曜日

レンタカーでMazda 3の1.5Lエンジン車に乗りました

タイムズカーレンタルでC2クラス指定で予約したら初めてMazda 3に当たりました。レンタカーですので1.5Lですが、ディーラーで試乗したきり乗ったことのない1.5Lにまとまった時間乗れたのは幸運でした。

個体は4万km近く走行したもので、サスペンションの当たりが取れています。タイヤはグッドイヤーのICE NAVIというスタッドレスタイヤ。レンタカーなのに360°ビューモニターがついていました。アダプティブクルーズコントロールやマツダコネクトは標準装備です。内装はレンタカー向けに若干簡略化されているものの、それでも1.5Lクラスのレンタカーとしては破格の装備と内装です。タイムズカーレンタルのC2クラスは比較的安いので、長距離乗るのでしたら車種指定してでも乗る価値があります。

【パワートレイン】

1340kgの車に116psの1.5L自然吸気エンジンですので、どう見てもアンダーパワーのはずなのですが、1人乗車で日本の公道を走ると意外と走れてしまうのが不思議です。エンジン回転数が高いため、最大トルクに近いトルクが出るためか、実際の加速が鈍くてもさほどストレスを感じません。低速域の加速重視でローギアードですが、その代わり時速60kmくらいで6速1250回転くらいですので、巡航中は意外と静かです。高速道路ではクルーズコントロールをつけて走行車線を走る分には不自由なし。時速100kmで2200回転くらいですので、ローギアードだからといって取り立て回転数が多いわけではありません。追い越し加速はだめかと思いきや、前広に加速すれば意外とどうにかなります。

とはいっても、もともとパワーのない車ですのでじんわりとアクセルを踏めばさほど加速しません。アクセルを踏み込めば加速しますが、一気に踏み込むとi-DMが白点灯しますので、パワーなりの加速を心がける必要があります。

【シャシー】

16インチホイールですし走行距離もありますので乗り心地が良いことを期待しましたが、思いの外ばたつく感じ。普段2Lエンジン車(18インチホイール)に乗っているときの、ぬるーんとした乗り心地ではありません。冬タイヤを履いていますのでタイヤとの相性でしょうか。16インチだからといって乗り心地が良いわけではないということは、裏返せば18インチなのに乗り心地が悪くならないとも言えます。

シートとドライビングポジションが良いだけでなく、シャシー性能が良いため、長距離を走っても疲れません。1日に500km走っても平気です(これは2Lエンジン車も同様)。パワーがなくて遅いだけの車なら他にいくらでもありますが、それに加えて長距離運転しても疲れないという要件を入れると、該当する車種が限られます。

【燃費】

普通に走って18km/L。信号のほとんどない国道を走り続けて22km/L超え。山越えや市街地が高速道路を含めても20km/Lを超えるのは驚異的です。WLTCモード燃費よりも良い数字です。1340kgの車を自然吸気ガソリンエンジンで動かしているのに、下手なBセグメントのガソリンエンジン車よりも燃費が良いです。長距離巡航ならCセグメントのハイブリッド車やディーゼルエンジン車に匹敵します(ハイブリッド車は特に高速道路が苦手ですので)。不思議なのはBMアクセラよりも60kg重くなっているのにむしろ燃費が良くなっているように見えること。リアサスペンションがトーションビームになってバネ下重量が軽くなっているのが効いているのでしょうか。

1.5Lエンジンでここまでできるのに、どうして2Lエンジンの燃費が悪いのか謎です。重量差は20kgしかありませんし、1.5L同様リアサスペンションがトーションビームでBMアクセラよりもバネ下重量が軽いにも関わらず、どうしてこんなに実燃費に差があるのでしょう(WLTCモード燃費の差はさほどありません)。

【BMアクセラとの比較】

ボディーの剛性、静粛性、質感ともに向上していて、それでいて1.5Lエンジンとの相性も良くて、申し分ないです。BMアクセラの方がやや軽快な印象なのに対し、Mazda 3は1.5Lでも落ち着いた感じ。

2023年2月19日日曜日

珍しく荷物をたっぷり積みました

珍しく荷物を50kgほど積みました。デミオディーゼルでは後輪に荷重がかかっているときの方が明らかに乗り心地が良かったですが、Mazda 3でも後輪に荷重がかかると乗り心地が良くなります。もちろん運転していると動きが重くなり、後ろが重くなり、加速時に後ろに引っ張られる力を感じますし、おそらく加速も鈍くなっているのでしょうが、2Lエンジンのゆったりとした乗り方とマッチしているように感じます。どのみち日本の公道の速度域では動力性能はさほど必要ありませんので、少し性能を落としても全体のバランスを追求する方が気持ちよく運転できるのではないかと感じました。

Mazda 3のファストバックはもともと多人数乗車を想定していないのですから、後ろが軽い状態で全体のバランスが取れるようにしてほしいところなのですが、それは難しいのでしょうか。

2023年1月7日土曜日

暖房をつけても寒い

車の暖房の熱源はエンジンの排熱ですので、エンジン始動直後にはエンジン排熱が得られず暖房が効きません。それを補うべくシートヒーターやステアリングヒーターがあって、とりあえず人間が直接触れる所が暖かければ暖かく感じます。しかしこれらの熱源は電力ですので、エンジンが温まってきたらエンジン排熱による暖房に切り替えます。

しかし、エンジンが暖まってきても車内がなんとなく冷えます。メーターパーネルの温度計は0℃前後を表示していて、たしかに寒いですが、暖房が効かないほど極端に寒いわけでもありません。水温計はいつも通り真ん中より少し下を指していますので、エンジンが暖まっていないわけではありせん。

一つ思い当たるのは外気循環にしていて常時冷たい外気が入っていることですが、外気を取り入れるにしても暖房をつけているときにはエンジン排熱で加熱された状態で入ってきていないだろうかとか、そもそも暖房をつけているときには寒くて当然なのだから外気を補ってあまりある暖房を効かせて然るべきではないかとか素朴な疑問があります。

エンジン排熱なんてタダなのですからもったいぶる理由がわかりません。たしかにいまどきのエンジンは昔のエンジンよりも熱効率が良いので同じように走られていても昔のエンジンほどには排熱が出ないのかもしれません。しかしSkyactiv-G 2.0の燃費を見る限り、そこまで排熱の出ないエンジンには見えません。しいていえば、ストップアンドゴーが多くて燃費の悪い街乗りの際にはあまり寒く感じず、信号のない国道を一定速度で走り続けているときのように比較的燃費の良い状態で寒く感じることがあります。

設定温度を思いっきり上げてみたところ、やっと温風が出ました。暖房の故障ではなく、どうやら車の温度センサーの場所が温かい所にあるようで、エアコンの設定温度によらず「寒いと感じたらダイヤルを回す、暑いと感じたらダイヤルを回す」という原始的なやり方が有効なようです。

2023年1月4日水曜日

一般道でCTSを使ってみました

一般道で遅い車の後について走る際には、自分にとって微妙に走りにくい速度を維持しつつ前の車との車間を調整しなければなりませんので、運転していて疲れます。それならばもっと楽をしようと思ってCTSを使ってみました。CTSは本来渋滞時や高速道路で使うべきもので、普通の一般道で使うことは推奨されていません。しかし、信号の少ない田舎の国道でかつカーブ手前で減速する必要のない状況では単に前車に追従するだけですので、それならばCTSも機能するのではないかと思った次第です。

いざ使ってみると、前車に追従するだけでしたらそこそこ便利です。赤信号での停止については、前車が緩慢に減速している限りは前車に追従して停止してくれます。しかし停止直前できれいに止まってくれませんので、人力でブレーキをかけたくなります。しかし一旦ブレーキをかけるとCTSがキャンセルされてしまい。出発時にレジュームする必要があります。

CTSはカーブ手前で減速して前輪に荷重を乗せるといったことをしませんので、そういう状況では人力で運転した方がましです。一応、カーブ手前でキャンセルしてカーブ出口でレジュームするといった形でカーブ手前で減速して出口で再加速することもできるのですが、曲がるたびにそんな面倒なことをするくらいなら自分で運転した方がましです。

CTSで最も耐え難いのは、一般道でのステアリングアシストが不自然で、曲がるときにハンドルを切るタイミングが遅すぎて大きすぎます。少し早めにステアリングを小さく切って徐々にコーナリングフォースを立ち上げる方が滑らかに曲がれるのですが、CTSにはそこまでできません。

そこでCTSではなく、ステアリングアシスト機能の無いクルーズコントロールに切り替えてみると、前車追従を機械任せにしつつ、ステアリング操作は自分でできますので、比較的楽です。前車追従が不要になったらキャンセルして、再び前車に追いついて追従が必要になったらレジュームすれば、人力と機械を使い分けることができます。

2022年12月24日土曜日

久しぶりにMazda 3で雪道を走りました

Mazda 3に乗るようになってから、せっかく冬タイヤをつけているのにあまり雪道を走る機会がありませんでしたが、久しぶりに雪道を走ることになりました。ご参考までに冬タイヤはダンロップのWinterMaxx02です。

平地で除雪された圧雪路であれば特に不安はないのですが、山道でどの程度走れるのか、坂道やカーブで滑らないかどうかは走ってみないとわかりません。実際に走ってみて、「ここまでは大丈夫」とか「この辺りから滑り出す」といった経験を積むと、やっとどの程度の雪道まで大丈夫かわかるようになり、危なそうなら迂回するなり引き返すなり、あるいは最初から車での移動をやめるなりできます。

実際に走ってみたところ、山道であっても勾配が緩くて圧雪ならば問題なし。ただしカーブでたまに少し滑りました。FFですのでカーブでの後輪の踏ん張りには限度があり、やはり雪道ではAWDの方が安心です。積雪が数センチ増えるとたまに轍に足を取られて滑るようになりました。除雪直後であれば普通のアイスバーンですので、慎重に走っていれば特に問題ありませんでした。日頃からi-DMで急加速急減速急ハンドルをしないよう調教されていますが、そのような習慣は雪道で安全に走るのに役に立ちます。

除雪が入っていない道路では、轍は踏み固められていても真ん中には積雪があり、Mazda 3のように車高の低い車に乗っているとお腹を擦らないか心配なのですが、フロントバンパーの下の中央部分は黒いざらざらした樹脂パーツになっていて、雪を掻いても細かい傷が目立ちにくくなっています。あのデザインは雪道対策だったのですね。それでもやはり雪道はフォレスターやデリカD5のように車高の高い車の方が便利です。Mazda 3ではなるべく雪道を走りたくありません。

雪道を運転して大変なのは、フロントガラスが汚れやすいことです。なまじワイパーで拭き取ろうとするとフロントガラスの表面に汚れがまんべんなくついて、却って前が見えにくくなります。ウォッシャー液には不凍液が入っていますのでウォッシャー液を出しながら拭けば一時的には改善しますが、雪道ではフロントガラスに常時飛沫がかかりますので、一時しのぎでしかありません。さらに寒くなるとフロントガラスが汚れたまま凍りついてしまいます。デフロスタはフロントガラス内側の結露を乾かすのには効果的ですが、温風が吹き出すわけではありませんのでフロントガラス外側の凍結にはあまり効果がありません。

雪道ですので慎重にゆっくり走っていたのですが、到着時にi-DMの点数が2.2にまで下がっていました。走っているときにはさほど気になりませんでしたが、やはりそれなりに空転していたようです。

2022年12月17日土曜日

しっとりとした質感

車検に出したら代車で4代目プリウスが来ました。3代目とは打って変わってシャシーが良くなってしかもまともに走るようになりましたので、ストレスなく加速できすこぶる快適でした。燃料満タンで返却しましたが、燃費が良いので微々たる給油量でした。プリウスは変なシフトレバーと変なメーターパネルがなければよいのですが、カローラのハイブリッドならその辺りはまともです。

さて、車検上がりのMazda 3に乗り込むと、しっとりした車だと感じました。車内は狭いですが静粛性が高く、車体の剛性感が高く、ステアリングフィールがよく、造りのしっかりした車だと感じます。自然吸気ガソリンエンジンですので、ハイブリッド車のようにひゅーんと加速することはありませんが、その代わり、車が先に前に進んでいく感じがしません。

このような質感はカローラにもインプレッサにもなく、国産Cセグメント車の中では群を抜いています。車体は素晴らしいので、あとはSkyactiv-Gが車体に追いついてほしいものです。

2022年11月30日水曜日

Mazda 3のマイルドハイブリッド

Mazda 3の2Lエンジン車にマイルドハイブリッドがつきましたので、そういえばどんな仕様だろうと思ってSkyactiv-Xのマイルドハイブリッドの仕様と見比べてみたら、モーターの仕様が違っていました。先に欧州向けに出た普通のエンジン向けのマイルドハイブリッドのモーターはMJ型、後から出たSkyactiv-X向けのマイルドハイブリッドのモーターはMK型でした。出力特性が異なり、MK型の方が最大出力が一回り大きく、また最大トルクを発生させる回転数が低めです。

他車種について調べてみたところ、Skyactiv-Gと組み合わせるMX-30のマイルドハイブリッドや、Mazda 3と同時にマイルドハイブリッド化されたCX-30のSkyactiv-GもMJ型です。CX-30もSkyactiv-X向けはMK型でした。では1.5LエンジンのMazda 2のマイルドハイブリッドシステムはどうなのだろうかと思って調べてみたら、なんとMK型と同じ数字でした(日本向けにはマイルドハイブリッド仕様が出ていないのでモーターの型式まではわからず)。

となるとSkyactiv-X向けおよびMazda 2向けのマイルドハイブリッドと、Cセグメント車のSkyactiv-G向けのマイルドハイブリッドとで仕様が異なることになります。電気モーターの一般論として、出力は熱容量に制約されます。その代わり、短時間であれば連続定格出力を超過して過負荷で使うこともできます。そのため、出力の数字はパワーの指標というよりもむしろ熱容量の指標だといえます。負荷の高い使い方をする場合には、出力に余裕を持たせます。となるとSkyactiv-Xの方がモーターの負荷が高いのではないだろうかと推測できます。たしかに、デリケートなエンジンですのでモーターアシストの場面が増えたとしても驚くに当たりません。Mazda 2のマイルドハイブリッドシステムはパワーに余裕がありますが、Bセグメント車はストップアンドゴーが多い前提ですので、モーターアシストの場面が多いのかもしれません。