かねてから噂のあったマツダコネクトの無償交換の手紙がマツダからディーラー経由で届きました。手紙の内容自体は既に届いている人のと同一です。4月20日にはマツダのオーナーサポートのページにも同じ文面が掲載されました。
変更は5月下旬からとありますが、順次ディーラーから案内があるとのことで、自分がどのタイミングに該当するのかはこの手紙からはわかりません。SDカードの交換はすぐにできるとしても、マツダコネクトのシステムがまだ世の中では珍しいものであり、ディーラーもまださほど慣れていないでしょうから、ソフトウェアの書き換えには時間がかかりそうです。まとまった時間を確保する必要があるなら、入庫のスケジュールが早めにわかる方が助かります。
アクセラとデミオのマツダコネクトのソフトウェアとナビゲーションシステムがマイナーチェンジ後のアテンザやCX-5のものと同じものになるとのことです。ソフトウェアは一旦作ってしまえばハードウェアに比べて複製のコストは低く、動作確認やソフトウェアの書き換えの工賃が発生する一方で、日本国内販売車のソフトウェアを統一することでディーラーが車種ごとに異なるソフトウェアに対応する手間が省けますし、古いバージョンのSDカードの在庫を管理する必要も無くなりますので、顧客満足も含めて、より良い方に統一した方が得策との判断があったのでしょう。だったら全世界で新しい方に統一すればよいのではないかという気がしないでもないですが、そこは費用と便益との兼ね合いなのかもしれません。日本国外ではMazda 2の販売はこれからですので、既に販売してしまった分のMazda 3のソフトウェア書き換えの工賃次第でしょう。
とかく評判の悪いNNG製のナビシステムですが、実際の自分で使う際には実は特に不安がなかったりします。NNG製のカーナビは国産ナビに比べて情報量が少ないのですが、あまりたくさんの情報を表示されてもドライバーの処理能力が追いつきませんので、必要な情報を必要なタイミングで端的に示してくれる方がありがたいです。
カーナビについては、ハードウェアや中で走っているシステムは変わりませんので、どの程度改善できるかわかりませんが、地図データの圧縮率下げることでシステムの負荷を減らして処理能力を捻出することはできるかもしれません。いまどきSDカードは大容量のものでも安いので、無理して4GBに押し込む必要などありません。
カーナビで改善してほしい点があるとしたら、レーン情報でしょうか。道路の中には左車線が突然左折専用レーンになったり、反対に右車線が突然右折専用レーンになったりする所がままありますので、それを事前に知らせてくれる機能があると知らない道でも走りやすくなります。また、首都高速のように分岐の多い路線では「右車線に移る」とか「左車線に移る」みたいな音声案内があると安心して走れます(今でも一応ディスプレイには表示されます)。
「商品性の向上」はナビシステムの正確さと使い勝手の向上に加えて、「USB/ブルートゥース接続等のエンターテイメントやコミュニケーション機能の動作安定性を向上」とあります。カーナビよりもむしろUSBメモリで音楽再生するときの使い勝手の向上に期待しています。シャッフル再生をまともにできるようにするとか、前回再生時の情報を保持するといったことは最低限できてくれないと困ります。iPodを挿して音楽再生する際には特に問題ありませんので、USBメモリを挿すときでもiPodを挿すときと同じ使い勝手が実現してほしいものです。あとは、選択する音源の優先順位を自由に設定できてその設定を保存できれば申し分ありません(例えばUSB1が最優先で、次がFMとか)。
そういえば、世の中ではCarPlay対応の自動車やAndroid Auto対応の自動車が徐々に世の中に出回りつつありますが、マツダコネクトは今後そのようなものに対応できるのでしょうか。下手にカーナビをいじるくらいだったらむしろスマホのGoogle Map等に任せてしまった方が簡単に高性能のカーナビを搭載できそうな気がします。今回のバージョンでは採用されていないようですが、マツダはCarPlayやAndroid Autoにも参加していますので、いずれ実装されてほしいものです。
他に欲しい機能があるとすれば、燃費モニターやi-DMの履歴を過去にさかのぼって検索して表示できる機能は欲しいです。さらに、それをUSBメモリにエクスポートする機能があれば管理しやすくて便利です。クラウドと同期できればさらに便利なのですが、そのためには車に通信機能が必要ですので、すぐには実現しそうにありません。i-DMの得点とカーナビの位置データとをリンクさせてクラウドに送信すると、どういう場所で運転が荒くなりやすいのかをビッグデータから分析でき、さらにそれをATの制御に反映させることができそうですが、技術もさることながらプライバシーとの兼ね合いもあり、これはなかなかむずかしそうです。信号や制限速度の情報を車内に取り込めると鉄道のATCみたいに保安度が上がりますし、赤信号の手前で加速するような無駄を無くすことができますが、これについては情報を送信する側のインフラが必要です。