2015年6月6日土曜日

林道で実感できる低速域での滑らかさ

このたび、舗装された林道をまとまった距離で走る機会がありました。1車線のブラインドコーナーの連続する林道ですので、対向車を気にしながらゆっくり進むのですが、低速域でハンドルを切ったりブレーキを踏んだりしたときの挙動が実に滑らかでした。

デミオディーゼルというととかく高速道路で楽に巡航できる車というイメージで、たしかにその通りなのですが、それだけではなく、ゆっくりと走らせてみると走る曲がる止まるの感触が気持よく伝わってきます。速度は低いものの、体感するGは緩いコーナーを高速で駆け抜けるときと同じような感じです。これを相似拡大して距離を伸ばして速度を高くするとワインディングでの挙動になります。さらに相似拡大すると高速道路での挙動になります。林道から高速道路まであらゆる速度域で同じ乗り味になっていて、しかも安定しているのは大したものです。

DJデミオのガソリン車で林道を走らせたこともありますが、たしかにガソリンエンジン車も低速域で滑らかなものの、ガソリンエンジン車が淡白なのに対し、ディーゼルエンジン車は車体重量やホイールサイズやタイヤの違いのせいか、ねっとりとした感じです。尚、ダートでは路面からの突き上げが大きくて当然のことながら舗装路とは乗り味が全然違いますが、それでも路面からの突き上げを十分にいなせる程度まで速度を落としてみると車からの感触が伝わってきます。

最近のマツダ車は人が歩く速度でのチューニングを重視しているとのことで、たしかに低い速度で丁寧に操作すると車の挙動を体で感じ取ることができます。速く走らせるばかりが能ではないことを実感します。林道の速度域では車のコーナリング性能が制約になることはありませんし、交通量が少なく対向車もたまにしか来ませんので、運転操作に対する車の挙動を感じやすい環境です。低い速度域で滑らかに運転できるよう練習して体で覚えてからの方が高い速度域にも適応しやすいのではないかと感じます。