普段遠出するときにはGoogle Mapでルートと所要時間の下調べをして計画を立ててから出かけることにしております。所要時間に関しては予測値と実績値との間の差異が小さく重宝しています。しかしいざ当日出発するとマツダコネクトのカーナビがGoogle Mapの割り出したルートと異なるルートを指示することがあります。無視してGoogle Mapの指示するルートをそのまま走っていればじきにリルートされるのですが、それも煩雑ですので、スマホのGoogle Mapをカーナビとして使ってみました。尚、マツダコネクトのカーナビでも経由地を追加すれば補正できますが、いちいち経由地を追加するのは面倒ですし、また、マツダコネクトの仕様上、目的地1か所に加えて経由地を3か所までしか設定できません。NNG時代はもっと経由地を追加できたのですが、経由地を多数設定するとシステムが落ちました。
スマホをカーナビとして使うといっても、スマホホルダーを用意していなかったため、運転中に画面を見ることはできませんでした。そこで音声案内だけを利用することにして、スマホの音量を最大にしてからBluetoothで接続しました。Bluetooth接続では本体側の音量設定が有効になりますので、普段使っている音量だと車の中では全然聞こえません。車の中で聞こえる音量にしようとすると音量を最大にする必要があります。
Google Mapのナビ機能は需要が多いのかよく練られています。目的地を文字入力する分には比較的正確に目的地が出てくるのですが、現在地以外を出発地にするためには別の画面を開く必要があり、この部分は直感的でありません。また、出発地や目的地を文字入力する分には使い勝手が良いのですが、目的地や経由地を道路上に設定する場合には地図上で場所を長押しする必要があり、これはかなり画面を拡大しないと狙い通りの場所にできません。
目的地を入力してルートを設定した際に画面を見てみましたが、画面は縦長の方が直感的に見えました。人間の視野角は本来は左右に広いですが、運転中は前方を意識しますので、前方のルートを表示するという意味では縦長の方が便利です。
いざ使ってみるとGoogle Mapの音声案内は的確で、数百メートル手前でリマインドしてくれますし、角を曲がるときにも適切な場所で案内してくれます。マツダコネクトのカーナビと同じルートを案内する場合には、ほぼ同じ場所で音声案内が入ります。できれば角を曲がるときの交差点名も音声案内してくれるとどこで曲がればよいのかわかりやすいです。
マツダコネクトよりもGoogle Mapの方が圧倒的にユーザー数が多いですし、開発のリソースも潤沢ですので、これならわざわざマツダコネクトのカーナビを改良しなくてもAndroid AutoやCarPlay対応にしてしまった方が便利なのではないかと感じました。地図データはクラウド上にありますので比較的早く更新されますし、渋滞の状況も表示されます。
スマホカーナビの弱点はデータ通信量がかさむのと圏外では使えないことですが、オフライン対応の有料カーナビアプリがいくつかあるようです。ただし、オフライン対応ということはアプリ側で地図データを持つということでもありますので、地図データの更新の手間がかかります。もっとも、マツダコネクトのカーナビ自体がミックウェアのオフライン対応カーナビアプリのようなものですが、もっとましなものを採用できなかったものでしょうか。マツダコネクトのカーナビは特定のベンダーにロックされていますが、スマホのカーナビアプリでしたらいろいろある中から選択できますので、そういう意味でもスマホアプリのように自由に選択できる方が便利です。
マツダの車にAndroid AutoやCarPlayが載るのは当分先でしょうから、もしスマホをカーナビとして使うなら、当面はマツダコネクトとスマホを併用することになります。画面を見ながら使うとなると運転中でも見やすい場所にスマホを固定する必要があります。マツダコネクトのディスプレイのすぐ右あたりが良さそうに見えますが、市販のスマホホルダーを検索してみると、せいぜいエアコンの吹き出し口の前に取り付けられるものくらいしかなく、きれいに外付けするのは難しそうです。スマホはマツダコネクトと異なりナビ以外の様々なものも表示できますので、スマホを装着する前提で設計すると運転中に脇見を誘発することになることを危惧している可能性もあります。しかしそれならマツダコネクトだけで完結するくらい使い勝手を向上してほしいものです。既にコマンダーノブ等のハードウェアはよくできているのですから。
せっかくですので次はAppleの地図アプリやYahooカーナビでも試してみようと思います。スマホホルダーを設置しない限り、音声案内だけしか利用できませんが。