2021年5月4日火曜日

Mazda 3の2Lガソリンエンジン車は低負荷+低回転で燃費が良い

信号の無い郊外路をある程度まとまった距離で走ると、なかなか良好な燃費が出ます。普通に走って17km/L台、条件が良ければ19km/L台と、WLTCの郊外モード15.8km/Lを上回ります。ではストップアンドゴーがなければ燃費が良いのかというとそうでもなくて、高速道路ではせいぜい16km/L台が精一杯です。WLTCの高速道路モード17.7km/Lというのはそれこそ対面通行の高速道路で70km/hや80km/hで走り続けるような最も有利なケースでしか発揮できません。100km/hで走ると、たとえクルーズコントロールで速度を一定に保っても17km/Lを超えることはありません。WLTCの高速道路モードというのは一体どのような条件で測定しているものなのでしょうか。

どうして低負荷で燃費が良いのだろうかと考えてみると、変速比の最終減速比がディーゼルエンジン車と同じで、ガソリンエンジン車にしては比較的ハイギアードであることが思い当たります。メーター読みで58km/hでエンジン回転数が1100回転程度です。ガソリンエンジンの燃料噴射量は燃焼室への空気投入量に制約され、それは過給なしの自然吸気エンジンならばほぼエンジン回転数に比例します。エンジン回転数を抑えれば必然的に燃料噴射量も抑えられます。パワーを出すために燃料噴射量を増やそうとしたらシフトダウンしてエンジン回転数を上げるしかありません。

80km/h以上で6速に入りますが、それより上の速度域では、たとえ低負荷であっても速度がエンジン回転数に比例します。100km/hで1800回転くらい回っています。低負荷域では機械損失の割合が比較的高い上、回転数が上がれば機械損失も増えますので、そのせいでしょうか。もしかして、6ATだから高速道路モードでの燃費が悪いのでしょうか。8ATだとどうなるのでしょう。

一方、どうしてほぼ同じ重量の車体に1.5Lエンジンを積むと2Lエンジンを積んだときよりも燃費が良いのかといえば、まずエンジンが小型であるゆえに機械損失やポンピングロスが小さいということが挙げられます。次に、エンジン出力の割に車体重量が大きいため、高負荷域での使用が多く、たとえ高回転であっても機械損失が小さいのではないでしょうか。もしそうだとしたら、ベースになるエンジンは1.5Lにして、パワーの足りない領域だけ電気モーターで補った方が燃費が良くなるのではないでしょうか。