2020年1月26日日曜日

Mazda 3の交通標識認識システム

走行中に捉えた交通標識を速度計やヘッドアップディスプレイに表示する機能があります。夜間には標識が見えにくいので、夜間でも認識するのはありがたいです。速度計への表示はてっきり左上に標識が表示されるだけかと思いきや、速度計の目盛りで制限速度が赤色線で表示されます。同様にクルーズコントロールの設定速度は緑色の線で表示されます。制限速度を超過すると超過した分の差分が速度計上で赤い円周で表示されます。これをやるために速度計が液晶ディスプレイになっているのが見て取れます。速度計の中央に情報を表示させるだけでしたら、第5世代車のようにアナログメーター+センターディズプレイで十分ですから。

速度計やヘッドアップディスプレイ上で制限速度が目立つように表示されると、自ずと制限速度を意識しながら走ることになります。最近は移動式オービスが普及しつつあることですし、制限速度を守るに越したことはありません。そして、日本の公道で制限速度を守って走る分にはパワーが無くても間に合ってしまいます。エンジンにパワーがないと言われるマツダにとってこれは追い風なのかもしれません。

ただし、現状では速度標識の誤認識があるためあくまでも参考程度です。本線を走っているのに側道の速度標識を拾うのはざらです。天下一品ラーメンの看板を進入禁止標識に誤認識するのは有名ですが、たしかに紛らわしいので機械には難しいだろうというのはわかります。しかしガストの看板を進入禁止標識に誤認識するのはさすがにどうにかならないものかと思います。

2020年1月25日土曜日

Mazda 3の扉をロックする方法

Mazda 3では扉の施錠と解錠がタッチセンサー式になりましたので、見た目はすっきりしていますが、慣れないうちは操作に手間取ります。

解錠する方法は直感的です。扉を開ける際にドアノブに触れるとドアノブ裏側がタッチセンサーになっていて自ずととそこに触れることになるため、いとも簡単に解錠できます。また、ドアノブ裏側が黒くなっているため、ここに触れるのだということが視覚的にわかりやすいです。

一方、施錠する方法はやや難しくて、最初はドアノブ裏側のタッチセンサーに何度触れても施錠されず、もしかしてドアノブ表側に触れるのだろうかと思って触れてみるも、スイートスポットに当たらないとなかなか施錠されません。よく見ると、ドアノブ表側の後ろ寄りに僅かに窪んだ箇所があり、そこにタッチセンサーがついていました。ドアノブと
同じ色で塗装されているため、なかなか気づきませんでした。

施錠せずにそのまま立ち去っても自動で施錠されますし、ドアミラーが折り畳まれたことで確かめることもできるのですが、そうするとMy Mazdaアプリ上で鍵の閉め忘れの警告のメッセージが都度届きます。さすがにそれではうっとうしいので、一応タッチセンサーに触れて施錠するようにしています。

2020年1月24日金曜日

Mazda 3の燃費

Mazda 3の2Lガソリンエンジン車はWLTC燃費が15km/L強でしたので、15km/Lくらいは出てほしいと期待したのですが、最初に走ったときの燃費は14km/Lが精いっぱいでした。それでも大都市近郊の高速道路では17km/L出ましたので、WLTC燃費を僅かに下回る結果でした。WLTC燃費は実燃費に近い数字が出ます。新車時には機械部品の当たりが取れるまで燃費が良くないとか、冬タイヤを履いているといった要因がありますので、春先にはもう少し改善しないものかと期待しているところです。

燃料コストについては、14km/Lでレギュラーガソリン140円/Lだと10円/kmと想定通りです。デミオディーゼルの燃料コスト5円/kmの倍ですが、高速代に比べれば大した額ではありません。Mazda 3はディーゼルエンジン車であってもデミオディーゼルよりも重い分燃費で不利で(おそらく6.5円/kmくらい?)、長距離巡航でデミオディーゼルよりも燃料代の安い車なんてそうそうありません。

燃料コストよりもむしろ満タン充電での航続距離の方がネックです。今の燃費だと無給油で走れる距離は600km〜650kmですので、デミオディーゼルのように土日往復800km無給油というわけにはいきません。せっかく長距離走っても疲れない車なのに勿体ないです。一番簡単なのはあまり遠出せずに無給油で往復できるくらいの距離にとどめることです。時間に余裕が出ますのでなるべく下道を走るようにすれば高速代が安くなって燃料コストの増加分を吸収できます。高速道路でゆっくり走ることも考えましたが、燃料代よりも高速代の方が高いので、少し手前で高速を降りて下道を走る方がトータルコストが安くなりそうです。

乗用車で1日に600km以上走ることは滅多にありませんので、毎日給油すればどうにかなりますが、日中に無理なく走れる東京青森間700kmを無給油で走ることはできません。もっとも、日中に東京青森間を走るのでしたら仙台付近で昼食を取りますので、高速道路を降りて昼食のついでに給油することになりそうです。

燃料タンク容量は51Lですが、走行可能距離4kmの状態で満タン給油したときの給油量は45Lでした。タンク容量を目一杯使えれば80kmほど航続距離が伸びるのですが、残り6Lぶんは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。ちなみにデミオディーゼルでは燃料タンク容量44Lのうち、運用可能容量が40Lほどでした。ディーゼルエンジンのインジェクターが空気を噛んでしまうとインジェクターが壊れますので余裕を持たせているのは理解できるのですが、直噴とはいえそこまで高圧のインジェクターを使用していない普通のガソリンエンジンにしては余裕を取っている印象を受けます。

今後試したいのは、どのあたりの速度域で燃費が良いかです。デミオディーゼルの場合には時速60kmで信号の無い幹線国道をだらだら走り続けるときに30km/Lくらい出ました。6速1500回転だと80km/hくらいですが、これだと28km/Lくらいでした。高速道路で100km/hで巡航するときで25km/Lです。Mazda 3のガソリンエンジン車はデミオディーゼルよりもギアが低めですので、燃費の良い速度域はもう少し低いのではないかと予想しています。

その後信号の少ない幹線国道を60km/Lで走り続けたところ、18km/Lくらいになりました。高速道路の対面通行区間でも同じくらいでした。高速道路で100km/hで巡航すると16km/Lくらい、一般国道を40km/hから50km/hくらいで走ると14km/Lから16km/Lくらい。ストップアンドゴーの多い市街地で10km/Lくらい。やはり60km/Lで巡航するのが最も燃費が良いようです。燃料1L当たりの走行距離はデミオディーゼルの3分の2くらいでしょうか。高速道路を走ると航続距離が足りなくなりますので、あまり遠くまで行かずに幹線国道を走る方が楽そうです。

それにしてもBMアクセラの1.5L車の実燃費が平均で17km/Lとガソリンエンジン車としてなら受け入れられる燃費である一方、どうしてMazda 3の2L車の燃費はこんなに悪いのでしょう。まず、Mazda 3の2Lは1360kg、BMアクセラ1.5Lは1260kgまたは1280kgと100kgくらい重いというのが一つ。BMアクセラ1.5Lのレンタカーは16インチののホイールを履いているのに対してMazda 3の2Lは18インチのホイールを履いている分、バネ下重量が大きいです。しかしリアサスペンションがトーションビームになってバネ下重量が小さくなった分もあります。Mazda 3のエンジンはヨーロッパの環境規制に対応するため燃焼効率が改善した改良版で、余計な煤が出にくいということはその分燃費が良くなっていなければおかしいです。

2020年1月23日木曜日

Mazda 3の重量配分

車検証を見たら2Lガソリンエンジン車で前860kg後500kgでした。アクセラ1.5Lで前760kg後500kgですので、前だけ100kg重いことになります。といっても前輪への荷重の比率が63.4%とFF車としては標準的です。Mazda 3の1.5Lは前840kg後500kgでしょうから、同じ排気量で比較すると前が+80kgですが、後ろはリアサスペンションがトーションビームになって100kg軽くなったのが相殺されて元の重量ですので、後輪にかかる車体重量が100kg増えたことになります。となると、車体重量の増加の度合いは前よりも後ろの方が大きいことになります。パワートレインに変更がないことからエンジンルームの重量にはおそらく変更が無いはずで、ボディーは後ろに寄っていますので、車体重量の増加が主に後輪にかかるのはわからないでもありません。

ボディーのどこでどう重くなったのかはわかりませんが、静粛性を向上させるにあたって増えた分もあるでしょう。あとは、外板のプレスラインを減らしたことで、プレスラインによる剛性確保ができなくなったことから、外板を厚くした可能性もあります。マツダ車はただでさえパワーが控えめなのにこんなに重くして大丈夫なのだろうかと心配になりますが、後輪のバネ下重量が大幅に軽くなったことで帳尻を合わせているように見えます。あるいは、リアサスペンションをトーションビームにしたことで車体の剛性や静粛性のために重量を費やすことができたともいえます。

2020年1月22日水曜日

Mazda 3のエアロパーツ

Mazda 3のエアロパーツというとシグネチャースタイルのことかと思いきや、どノーマルにも少しだけエアロパーツがついています。考え方はCX-30と同様で、CX-30についてはhttps://motor-fan.jp/article/10011999に記載の通りです。フロントライト横の出っ張りとかテールランプ上の出っ張りとか、車体横下のサイドシルの出っ張りとか(ステップではありませんので、間違って踏むと壊れます)、さりげなくエアロパーツがついています。プリウスやアクアのように空気の流れを整えて空気抵抗を減らすのと、車体の姿勢を安定させるのが目的です。ダウンフォースを発生させるものではありません。

もともと第6世代車から全車にアンダーカバーをつけて車体下部の空気の流れを整えたりしていて、第7世代車にも踏襲されています。目立たないところでいろいろ頑張っているようです。それ自体はありがたいことなのですが、Mazda 3になってもなお車体後方で乱流が発生して泥水を跳ね上げるのか、雨の日に田舎道を走ると別に飛ばしているわけでもないのにリアハッチとリアウインドーがひどく汚れて大変なことになります。マッドフラップよりもリアスポイラーの方が後方乱流には効くらしいですが、走り屋みたいな見た目にしてくありませんので、汚れるたびに洗車しています。

2020年1月21日火曜日

Mazda 3のワイパーを上げてみました

Mazda 3(およびCX-30)では空力性能と見た目のためにワイパーがボンネットに隠れるようになっています。洗車の際や積雪時の駐車の際にはワイパーを上げる必要がありますが、そのままではワイパーが上がらないため、一定の操作が必要です。

ワイパーを上げる際には、エンジン停止後30秒以内にワイパーレバーを上に2回押し上げます(OFFの位置のさらに上のMISTの位置まで押し上げる)。ワイパーを下げる際には、必ず跳ね上げたワイパーをフロントガラスに下ろしてから(ここ重要)、ブレーキを踏まずにスタートボタンを2回押してONにしてワイパーレバーを1回押し上げます。ちなみにワイパーレバーを押し上げるとAUTOの位置ではなくOFFの位置になりますのでオートワイパーを有効にするためには手動でワイパーレバーを1段下げる必要があります。AUTOの位置になるとAUTOの文字の左側のランプが光ります。

ワイパーを下げる際にはいきなりバタンと下がりますので、洗車後にワイパー周辺の
水滴の拭き取りが十分でないと、せっかく拭いたばかりのフロントガラスに水が飛び散ります。そうならないよう、ワイパーを丁寧に拭き取る必要があります。

面倒な手順であっても所有車でしたらじきに慣れるでしょうが、レンタカーで借りてこれをやろうとすると、マニュアルを取り出して試行錯誤することになりそうです。それだけならまだしも正しく操作しないとボンネットを傷つける恐れがありますので、あまり不特定多数には向いていません。

2020年1月20日月曜日

Mazda 3の操安性能

海沿いのワインディングをまとまった距離で走ってみました。コーナリングに気を遣うデミオディーゼルからの乗り換えということもあって、Mazda 3ではあまりに楽に曲がれてしまうことに感心しました。FF車のくせにストレスフリーで余計な遠心力を感じることなくするすると曲がれてしまいます(ただし走り屋基準ではなくツアラー基準ですので速いかどうかは知りません)。しかも操縦安定性に不利な冬タイヤを履いた状態です。2Lエンジン車ですらこれだけ気持ちよく曲がれるのですから、さらにノーズの軽い1.5Lエンジン車はもっと楽しそうです。また、普通のFF車ですらこんなに楽に曲がれてしまうのですから、GVC+と協調制御しているAWDだとどんな曲がり方をするのか楽しみです。

こればかりは体感するのが一番なのですが、ここではいくつかの要因を挙げてみます。
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1.  シャシー性能

もともとデミオのリアサスペンションは後輪の接地がよく粘ることで定評があり、Mazda 3
の荷重に合わせて設計荷重を変更すれば同じように曲がれます。しかしそれだけでしたらデミオよりもよく曲がることが説明しきれません。

Mazda 3のボディーとシャシーは衝撃を遅れなく伝える設計とのことですが、そうすると路面からの入力によってふわふわと揺れが続くことがなくなりますので、もしかしたらGVCと同様に姿勢を安定させる効果があるのかもしれません。

2. 重心の低さ

SUV全盛の時代に敢えてハッチバックということでSUVに無い車高の低さを追求しているように見受けられます。デミオはおろかアクセラよりも重心が低いのは曲がりやすさに効いているはずです。実車を見たときの第一印象は「低い」「お腹擦りそうだからダート走れない」でした。特に屋根が後ろに向かって下がっていますので、後ろから見るとさらに低く見えます。

3. ブレーキ

デミオディーゼルは、コーナー手前で減速して前輪に荷重をかければ、タイヤのグリップ力でねっとりと曲がれます。しかしそれにもかかわらず曲がる際に気を遣うのは、ブレーキに癖があるためです。コーナリングはコーナー入口の速度を狙い通りの速度に減速するところで勝負がついてしまうのですが、デミオディーゼルはエンジンブレーキ弱め、フットブレーキ強めでブレーキを踏むだけでかなり効いてしまいますのでコントロールしにくいです。

コーナー出口での加速についても同様で、ディーゼルエンジンはアクセルを踏んでから意図した加速度に達するまで若干のタイムラグがあるため、コーナーに入ってすぐに徐々にアクセルを踏み込んでいかないと間に合いません。しかしこれはブラインドコーナーではなかなか難しいです。

ガソリンエンジン車はブレーキの挙動が素直ですし、自然吸気エンジンなら加速も素直です。となるとMazda 3のディーゼルエンジン車はどうなのでしょうね。

4. GVC+

たしかにGVC+があれば高めの速度でコーナーに進入しても意外と曲がれてしまいます。しかしそれだけならGVCを装備している他の車でも同様ですが、GVC付のアクセラやデミオに乗ったときもこんなに曲がりやすいと感じることはありませんでした。
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このように列挙してみると、姿勢を安定させることに注力しているように見受けられます
。個々の要素は他の車種にも該当するものですが、コツコツと積み重ねていくことでこの操安性能が出ているのではないかと推測します。操安性能重視の設計であることは乗り心地やスペースユーティリティーにも表れていて、乗り心地は残念ながらでかいデミオですが、乗り心地よりも操安性能を優先させる方がドライバーにとっては疲れにくいです。ファミリーカー向けにはもっと乗り心地に寄せた方が良いのでは無いかと思えますが、パーソナルカーと割り切るならそれもありかもしれません。

Mazda 3は良くも悪くも路面に追随しますので、平滑な路面では快適ですが、橋の継ぎ目のような凹凸があればガっときますし、荒れた路面に追随すれば車体後部が揺さぶられます。実際に体験してみるとデミオの乗り心地もこうだったなと思い出します。

ちなみにMazda 3のステアリングギアはアクセラよりもスローとのことですが、運転している限りはそのせいで曲がらないと感じることはありませんでした。むしろ、曲がるべき方向にステアリングが吸い寄せられるように感じる場面もありました。さすがにそんな気の利いた自動操舵機能が実装されていたらすごいことですが、これはおそらく無意識のうちにステアリングを切り増しているのでしょう。ステアリングを切り増す際には意識しない一方でステアリングを戻す際には意識しますので、ステアリングをスローにするのはたしかに理にかなっています。これに限らず、操縦安定性の評価軸を物理的な性能に置くのではなく、人間の感覚に置いているのがマツダの特色だと思います。