2018年12月14日金曜日

新型MAZDA3 1.8Dのスペックの数字を拾ってみました

イタリアのサイトに1.8Dのスペックのみ数字が出ていましたので拾ってみました。尚、イタリアでは2.0G+マイルドハイブリッドも出るようですが、なぜかこちらのスペックはまだ公表されていません。2Lエンジンにも気筒休止が導入されたということがしれっと発表されているのになぜかあまり話題になりません。

【サイズ】
ハッチバックは全長が僅かに短くなった一方で、ホイールベース、トレッドともに僅かに拡大しそれでいて全高は下がりましたので、それだけでも安定性が増しているのではないでしょうか。全幅とタイヤ・ホイールのサイズは変わらず。

【重量】
AT車で現行1.5Dの1,360kgに比べて1,320kgと40kg軽くなっています。CX-3の1.8Dが1,300kgですので、20kgの差しかありません。車体の大きさがほぼ同じでリアサスペンションは両者ともトーションビームですので、重量に差が出るとしたら遮音材の量くらいでしょうか。同じエンジンを積んでいるCX-3では1.5Dから1.8Dに変更になった際に40kg重くなっていますが、同時に遮音材の重量も増えており、エンジン単体の重量はさほど違わないようです。リアサスペンションがマルチリンクからトーションビームになった分100kgほど軽くなっていますので、やはりCX-3と同様にNVH改善のために重量を増しているのでしょう。

ガソリンエンジン車の重量はまだ開示されていませんが、60kgくらい軽くなっているとしたら1.5Gで1,280kgから1,220kgにまで軽くなり、CX-3のガソリンエンジン車よりもさらに20kg軽くなりますので、現行よりも軽快に走るのではないでしょうか。

【エンジン】
CX-3と同じ。もともと1.8Dは変速機のトルク容量270NmまでEGRを使えるようにして環境規制に適合するのが目的ですので、大容量の変速機を積んでも最大トルクを増やす余地がないのでしょう。それでも270Nmに達しない2600回転以上でトルクが1割ほど増していますので、高回転で扱いやすくなっているのではないでしょうか。

【変速機】
6速のままです。それぞれの段の変則比も現行と同じです。しかし、最終減速比が4.056から4.095に増加しました。タイヤ外径は現行と同じですので、さらにローギアードになりました。せっかく軽くなったのにどうしてさらにローギアードにするのだろうかと思いましたが、たしかに1.8Dは高回転域で性能が向上していますし、低回転高負荷だとターボが効かない上に煤が出やすいため、EURO6からEURO6d tempになって厳しくなった環境規制に適合するために高回転域を重点的に使いたいのでしょうか。しかし現行1.5Dでもデミオディーゼルよりも2割ほど回転数が高く、時速100kmで2150回転くらい、時速150kmで3200回転くらいですので、日本の高速道路の速度域ならまだしも時速130km~時速160kmくらいの速度域で走る欧州の高速道路ではさすがにエンジン回転数が高すぎるのではないかと思えてきます。それだけNVHに自信があるということでしょうか。

【環境性能】
AT車の欧州複合燃費は4.7L/100km(約21.3km/L)です。1.5DのAT車の欧州複合燃費は4.4L/100km(約22.7km/L)ですので、軽くなったにも拘わらず燃費がむしろ悪化しているように見えます。CO2排出量も同様に1.5Dの114g/kmから121g/kmに増大しています。排気量が増えた影響でしょうか。欧州複合燃費でなくWLTCでどうなるのか気になるところです。