2014年12月28日日曜日

デミオXD Touringが納車されました

突然ですが、デミオXD Touringが納車されました。11月上旬に発注してから納車まで約7週間でした。まだ街乗りしかできておらず、ディーゼルエンジン車の本領を発揮できる状況ではありません。以下、第一印象を記します。

【外観】
前から見ると結構存在感があります。後ろ半分はちんちくりんですが前半分が立派ですので、駐車場で前にずらして駐めると1つ上の車格の車に錯覚しますが、そんなことをしても意味がありませんので、普通に駐車しています。ちなみに、デミオを駐車するようになってから、駐車場の隣の区画にいるミニの駐車位置が30cmほど前に出るようになりました。ミニは小さいのが魅力なのですから、そんなことをする必要は無さそうに思えますが、単にバックする際に左右の車の先頭に合わせて位置を決めているだけなのかもしれません。

付近でアクセラを見かけましたが、アクセラの方がボンネットが平べったいです。デミオは他のコンパクトカー同様に高さ方向で容積を稼いでいるのが見て取れます。たしかにこれだけ形が違うと単純にアクセラの座席をデミオに移植してもアクセラと同じ座り心地にはならないでしょう。

【走り】
《ステアリング》
低速域では予想外にハンドルが軽いです。ある程度スピードが乗ってくると、フロントが重いせいか、デミオ13Sやアクセラ15Sといったガソリン車ほどの軽快さは感じられません。低排気量ガソリン車と同じ感覚でコーナーに突っ込むと少々焦ります。

《アクセル》
低速域での加速は意外と穏やかです。しかし微速走行時に急加速するのは危険ですので、このセッティングは意図的なものではないかと推測します。

アイドリング時で800回転程度、普通に加速して1500回転程度です。青信号から出発すると2000回転まで上がってシフトアップして1500回転に落ちて、またエンジン回転数が上がります。街乗りで常用する回転数はこの辺りです。青信号からの出発でも、トルクよりも前を走る車の車速が制約となるため、トルクの不足を感じることは全くありません。

アクセルを踏み込んで3000回転くらいに上げると、ぐわっとトルクが増して別次元の加速をしますが、公道上でこの回転数にまで上げる機会はなかなかありません。高速道路の加速車線でもアクセルを半分くらい踏み込めば十分に加速しますし、前に遅い車がいると存分に加速する機会がありません。それに、調子に乗ってアクセルを踏みまくるとi-DMから「ドアホ」と言われます。ある程度踏み込まないと異次元加速にならないのは、常時異次元加速だと流れに乗って公道を走るときに却って扱いにくいからではないかと推測します。そのため、ドライバーが強いトルクを意図してアクセルを踏み込んだときのみトルクが太くなるような設定にしているのではないでしょうか。

ターボラグについては、まだ実感できていません。もう少し注意深く観察してみる必要がありそうです。

《ブレーキ》
踏めば踏むだけ効くリニアなブレーキで扱い易いのですが、ガソリン車よりも100kg重いため、デミオだと思ってブレーキを踏むと制動力が少々不足します。重いといってもミニやポロと同じくらいの重量ですので、普段そういう車を運転されている方には問題なさそうです。

エンジンブレーキについては、ディーゼルエンジンの割には強めに感じられます。ディーゼルエンジンでどのようにして強いエンジンブレーキを実現しているのかよくわかりません。

《ホイール・タイヤ・サスペンション》
16インチホイールの割に乗り心地が悪いと感じることはありませんでした。まだ街乗りでしか乗っていませんので、荒れた路面やワインディングでどのような挙動かはわかりません。

【視認性】
《アクティブドライビングディスプレイ》
慣れてくるとなかなか快適です。車速だけでなくレーンからの逸脱状況も表示されますし、カーナビ使用時には選択すべきレーンや曲がる方向も表示されますので、カーナビ画面を見るよりも視線移動が少なくて便利です。

《タコメーター》
中央に大きなタコメーターがあり、かつアナログメーターですのでとてもよく見えます。おかげで視線を向けなくてもだいたいの回転数がわかります。タコメーターの右下に速度が表示されますが、速度表示はもっぱらアクティブドライビングディスプレイの方を見ています。

【静粛性】
《エンジン音》
低速域ではガソリンエンジンよりも音が大きいです。特にアイドリング時から発進時にかけてはディーゼルエンジンならではのエンジン音が気になります。しかしスピードが乗ってくると、エンジン音が気にならなくなります。ディーゼルエンジンは高速域でも回転数が上がりませんので、速度が上がるとガソリンエンジンよりも静かになります。

《ターボ音》
デミオのターボはターボチャージャーが回るときに「キーン」という音がするはずなのですが、今のところあまりそのような音は聞こえません。試乗の際にはかすかに聞こえたのですが。

《ロードノイズ》
タイヤはトーヨーのPROXESというロードノイズの大きい銘柄ですが、まだ街乗りしかできていないこともあって、ロードノイズが気になるような場面はありませんでした。高速道路を走行するときのロードノイズがどの程度なのか気になります。

《アイドリングストップ》
アイドリングストップ時には当然のことながらとても静かになります。エンジンが回っていなければ条件はガソリンエンジンと同じですから。ガソリンエンジンだとアイドリングストップしなくてもアイドリングには音が静かなのですが、ディーゼルエンジンの場合はアイドリング時のエンジン音が大きいため、積極的にアイドリングストップを活用するのがよいと思います。

【匂い】
燃料は軽油ですので排気ガスの匂いがガソリンとは異なります。ガソリンよりも煤けた匂いです。

【マツダコネクト】
いろいろ試してみましたが、今のところ不具合は見受けられません。

《コマンダー》
使えば使うほど便利さが身にしみます。これに慣れたらもう他には戻れそうにありません。とかく不評のマツダコネクトですが、ハードウェアの操作感に関しては秀逸だと思います。

《ナビ》
今のところまだ不具合は見られません。車線の多い道路では選択すべきレーンがアクティブドライビングディスプレイに表示されますので便利です。

《音楽再生》
iPodを接続したり、Ahaでネットラジオを聴いたり、CDを再生したりしましたが、問題なく使えています。ネットラジオをBluetooth経由で再生してもそこそこの音質ですし、逆にCDだからといって他の音源よりも劇的に音が良いわけでもありません。

スマホでネットラジオを聴く場合、最初にストリームをバッファするまで音が出ませんので、短時間の使用には向いていません。一方、日本のスマホは従量課金ですので長時間ネットラジオを再生するとデータ転送量が大変なことになってしまいます。

【スペース】
もともとスペースを期待して選ぶ車ではありませんので言わずもがなですが、荷室は決して大きくありません。しかし荷室の床がリアハッチよりもかなり低い位置にあるため、見た目以上に荷物が入ります。長距離の旅行では2人分くらいの荷物までは入りますので、実質2人乗りの車としては最低限のスペースは確保されているのでしょう。

【街乗りでの所感】
街乗りではガソリンエンジン車の方が快適だと思います。低速域ではガソリンエンジン車の方が音が静かですし、フロントが軽くて曲がりやすいですし、車体が軽い分だけブレーキの効きも良いです。同じデミオで比較するならデミオのガソリンエンジン車の方が滑らかかつ静かかつ軽快です。同じ予算で比較するならアクセラ1.5Lの方が乗り心地が良いですし、15S Touringならデミオにない追従クルーズコントロールもついています。試乗の際にも感じましたが、もし滅多に高速道路を使わないのでしたら最初からデミオディーゼルではなくアクセラ1.5Lを選んだことでしょう(ちなみにアクセラの方が納期が短いです)。また、当然のことながら渋滞しがちな道路でしたらハイブリッド車の方が有利です。