2016年10月29日土曜日

デミオディーゼルにアルミテープを貼って長距離を走ってみました

街乗りだけではアルミテープの効果がわかりませんので、長距離を走ってみました。あいにく自動車メーカーがテストコースで走らせるのと違って計測機器を搭載して同じ条件で何度もデータを取得しているわけではありませんので、あくまでも主観でしかありませんが、いろいろな人の感想を集計してみれば何か見えてくるかもしれません。

【結論】

  • 運転しやすくなりました。
  • 中速域で風切り音が減少しました。
  • i-DMの点数が上がりました。
  • 燃費向上は体感できず。

【ステアリング】
修正舵が激減しました。高速コーナーでは安定感が増して走りやすくなりました。しかし、「ステアリングがどっしりと重くなる」とか「地面に吸い付くような走り」といった感覚は特にありません。デミオのXD Touringはもともとステアリングが重いですし、直進安定性も良好ですので、差が出にくいのかもしれません。むしろ、なんだかよくわからないけどなぜか運転が楽になったという感覚です。

【風切り音】
中速域では風切り音が減少してエンジン音が従来よりもよく聞こえるようになりました。一方、高速域ではもしかしたら風切り音が減少しているかもしれないものの、風切り音そのものは速度相応にありますので、あまり静かになった実感はありません。しかし、今まではBピラーから入ってきた騒音が耳障りだったのに対し、Bピラーから耳障りな音が入ってこなくなりました。

【i-DM】
アルミテープを貼ったらi-DMの点数が上がるなんてまさにオカルトですが、それでもなぜか点数が上がりました。運転技量が向上したわけではありませんので、今まで外気による攪乱で損をしていたのでしょう(同様に路面の凹凸による攪乱でも点数が下がります)。素直に加速が伸びるようになったのと、修正舵が減ったのが効いているのかもしれません。

【燃費】
無駄な空気抵抗が低減されるとしたら燃費に反映されるのではないかと期待したのですが、比較的燃費に有利な条件で走行したにもかかわらず、なぜか燃費は伸びませんでした。空力性能自体が向上しているわけではありませんので、空気抵抗が大きくなって燃費に効いてくるような速度域では車の本来の空力性能が効いてくるのかもしれません。

【車体後方の埃の巻き上げ】
まだ雨の日に走行していませんので、車体後部の汚れ方の違いを実感できていません。

まだいい加減にアルミテープを貼っているだけですので、効果を感じられない領域であってもアルミテープの貼り方を工夫すれば効果が出る可能性はあるものの、たった500円程度の設備投資で運転しやすくなっただけでも十分に効果を感じられます。

修正舵が減るとか直進安定性が増すとかはG-ベクタリングコントロールでも効果があるようですが、G-ベクタリングの効果がわかりにくいのに対し、アルミテープは素人が運転しても運転のしやすさに違いを感じることができます。マツダがエンジン制御ソフトウェアを作り込んでG-ベクタリングコントロールを実装したのに対し、トヨタはローテクで安価なアルミテープで似たような効果を実現しているのが興味深いです。しかし、G-ベクタリングコントロールが荷重移動をコントロールするのに対し、アルミテープは空力の改善をもたらすものですので、両方を併用すると相乗効果があるかもしれません。

今後は非導体への帯電を考慮した空力シミュレーションを導入できれば、より実際の走行条件に近い空力設計ができるのではないでしょうか。