2017年6月28日水曜日

CX-3の2Lガソリンエンジン車発売

マツダより、CX-3の2Lガソリンエンジン車の発売が発表されました。もともと海外向けには1.5Lディーゼルエンジン車と2Lガソリンエンジン車との2本立てでしたが、今まで日本では1.5Lディーゼルエンジン車のみでした。しかしディーゼルエンジンは長距離巡航向けである一方、日本でのCX-3のターゲットは都市住民ですので、街乗りで扱いやすいガソリンエンジン車が無いのと、CX-3のディーゼルエンジン車の価格設定が割高だったこともあり、さほど売れていませんでした。CX-3のターゲット顧客の求めるものをもっとリーズナブルな値段でという要望のもとに発売されたのはCX-3のガソリンエンジン車です。

【重量】

  • FFではディーゼルエンジン車よりも30kg軽く、4WDではディーゼルエンジン車よりも40kg軽量ですが、デミオで1.5Lディーゼルエンジン車と1.3Lガソリンエンジン車との間の重量差が100kgあることを考えると、2Lガソリンエンジン車はさほど軽くない印象。
  • アクセラ2Lとの比較では70kg軽いです。1.5Lディーゼルエンジンでアクセラと比較すると100kgの差がありますので、同じエンジンでの比較でしたら100kgの差が出るはずのなのですが、70kgしか差が出ないということは残り30kgを遮音や乗り心地向上に振り向けているのでしょうか。


【パワートレーン】
  • ガソリンエンジン車にはMTの設定無し(欧州向けには当然MTあり)。タウンユースを想定か。
  • ATは1.5Lディーゼルエンジン車と同じもの。
  • エンジン出力は148ps。欧州向けでは2Lエンジンは120psですが、日本向けでは本来の出力のように思いきや、実はアクセラ2Lの155psよりは少し低いです。
  • 2800回転で最大トルク192Nm。これもアクセラ2Lでは4000回転で196Nmでしたので、高回転でのトルクをアクセラ2Lよりも少し絞っており、低回転域でのトルクを重視した特性のようです。
  • 高回転域でのトルクをアクセラ2Lよりも絞っている理由がよくわからないのですが、CX-3は車体の割に太いタイヤを履いていますので、フルパワーで走行すると足回りとのかねあいで何か支障があるのでしょうか。
  • アクセラよりも70kg軽い上に2Lエンジンですのでトルクには余裕がありそうです。タウンユースに限定してもアクセラ1.5Lガソリンエンジン車よりもかなり快適に走れそうです。
【価格】
  • 同じグレードでの比較で1.5Lディーゼルエンジン車よりも約30万円安い価格設定。アクセラでは2Lガソリンエンジン車と1.5Lディーゼルエンジン車とでほぼ同じ価格なので、2Lエンジンにしては割安な設定といえるのか、あるいはCX-3の1.5Lディーゼルエンジン車が割高なのか。
  • かつてのアクセラ2Lガソリンエンジン車よりも20万円ほど安い価格設定。
  • ホンダヴェゼルの1.5Lガソリンエンジン車よりも約20万円高い価格設定。
  • 4WDで比較するとC-HRの4WDの1.2Lガソリンターボ車とほぼ同価格。一方、FFのディーゼルとハイブリッドで比較するとCX-3の方が10万円ほど安い設定。
  • 同じく4WDで比較するとスバルXVのAWDの2Lガソリンエンジン車とほぼ同じ価格。
  • CX-2のガソリンエンジン車であってもXVの1.6Lガソリンエンジン車よりも一回り割高。
  • 価格で見る限り、車体が一回り大きいCH-RやXVを競合として意識している模様。
【総評】
  • CX-3を気に入って買う場合、街乗りで使い勝手が良い上に価格も一回り安いガソリンエンジン車の方がディーゼルエンジン車よりも魅力的に見えます。ガソリンエンジン車は燃費は劣るものの、都市住民は通勤で車に乗りませんので、そもそも燃料代で大きな差がつくほどの距離は乗りません。
  • 同じ価格のXVやCH-Rとの比較では、車体が小さく車庫入れが楽と言えますが、その分車内が狭いので、4人で乗るのは難しそうです。