2018年2月4日日曜日

リコール対応でエンジン制御プログラムを更新しました

リコールがありましたので入庫してきました。エンジンそのものに特に不具合は感じていなかったのですが、リコール対応の副産物としてエンジン制御プログラムが最新になるのに際して、初期型でもDE精密過給制御とナチュラル・サウンド・周波数コントロールが利用できるようになることが同時発表のサービスキャンペーンにより判明しました。

DE精密過給制御とナチュラル・サウンド・周波数コントロールは代車で体験していましたので、制御プログラムで対応できるものなら初期型にも反映してほしいとかねてから思っていました。あいにく型式に係るものは国土交通省の許認可が必要で、単独での変更では手間がかかりますが、リコール対応するとなればどのみち国土交通省との協議が必要で、どうせエンジン制御プログラムに手を加えるなら古いプログラムに手を加えるよりも最新のプログラムに統一した方が工数が少なくて済みますし、ユーザーの利益にもなるということではないかと推測します。

しかし、サービスキャンペーンにはG-ベクタリング・コントロールが実装されたという記述はありませんので、実際にはG-ベクタリング・コントロール有りと無しの2種類があるものと思われます。G-ベクタリング・コントロールを実装するにあたってはサスペンションセッティングも変更したとのことですので、エンジン制御プログラムの変更だけではG-ベクタリング・コントロールを実装できません。

あとはナチュラル・サウンド・スムーザーがつけば申し分ないものの、こちらはエンジンを分解しないと取り付けられませんし、リコールのついでというわけにもいかないでしょうから、初期型につけるのは現実的ではありません。その結果、ナチュラル・サウンド・スムーザーはついていないけれどもナチュラル・サウンド・周波数コントロールのついている個体が発生することになります。

入庫予約の際に「作業時間は1時間半ほど」と言われました。制御プログラムの書き換えだけでしたらそんなに時間がかかることはないでしょうが、エンジンを回して煤を飛ばす作業があるためでしょう。

実際の入庫は1時間半強でした。ディーラーでの説明によると、冷温始動時に煤が出やすいことから、燃焼室内の温度に応じて燃料噴射の設定を変えるようにした由。また、ディーラーで見せていただいた資料によると、交差点での右左折時の加速(徐行時からの加速)でもたつくことに対処したという記述に加え、コーナーからの脱出時のステアリングを戻しながらの加速(時速50km程度)でもたつくのにも対処したとのことでした。

【第一印象】
低速での出足が激変。単にDE精密過給制御付のデミオと同じになっただけのはずなのですが、初期型の個体で出足が変わるとその変化に驚きます。街乗りでは随分扱いやすくなりました。感覚的には15インチホイールXDの初期型よりも出足が軽いです。ただし、今までのエンジン制御に合わせたアクセルの踏み方をしていましたので、慣れないうちは踏みすぎてしまいました。しばらくして慣れてくると加速時にi-DMで青点灯させやすくなりました。

【コーナリング時】
今までもさほど不便を感じていなかったので、果たして効果があるのかと疑っていました。いざ走ってみるとコーナーの出口であまりアクセルを踏まなくても微小なアクセルコントロールをしやすくなったような印象を受けました。i-DMで青点灯しやすくなりました。

【高速道路での追越加速】
今までもさほど不自由していなかったのですが、これもアクセルを踏んでから加速を開始するまでのわずかなタイムラグが解消したような印象を受けました。加速度自体には差はありません。

【エンジン音】
ナチュラル・サウンド・スムーザーがついていませんので、カラカラ音については従来のままですが、低い音が小さくなったように感じました。高速巡航時にはもともと車内にカラカラ音が入ってきませんので、ひと昔前のガソリンエンジン車の音に近づいてきました(さすがにいまどきのガソリンエンジン車と同等というわけにはいきません)。高速巡航時にはエンジン音があまり気にならなくなった反面、ロードノイズや風切り音が気になるようになりました。

【ノッキング音】
従来は低回転で高負荷をかけると「ココココココ」とノッキング音がしましたが、入庫時にエンジンを空ぶかしして煤を飛ばしたせいか、ノッキング音がしなくなりました。たまにはエンジンをしっかり回した方が良さそうです。

【燃費】
正確に計測したわけではありませんが、燃費自体は今まで通りに見えます。加速するまでの間が短くなっただけで、加速度自体が変化しているわけではありませんので。

【総評】
アクセルを踏んだときに一瞬もたつく感じがしなくなったおかげで、ぬるぬる加速するようになりました。アクセルペダルの物理的な反力には何ら違いはありませんが、従来はアクセルペダルを踏んでから加速に反映されるまでの間があたかもアクセルペダルの反力を大きいかのように感じさせていました。2016年1月モデル以降はこれが当たり前ですが、やっと初期型もまともに加速するようになりました。今回の入庫は初期型ユーザーにはかなり効果がありますのでおすすめです。