2019年9月2日月曜日

デミオディーゼルの後輪への荷重

書類の入った段ボールを数箱運ぶことになり、荷室に入りきらなかったので後席にも置きました。後輪に荷重がかかる方が乗り心地が良いことは既に知られていますが、それだけでなく走る曲がる止まるのすべてにおいて挙動が安定し、i-DMで青点灯が増えました。

もちろん重くなった分出足は鈍りましたし、アクセルを離した際の速度低下の度合いも大きくなりました。また、燃費も重量なりに悪化しました。しかし少々重くなっても太いトルクで補えますので、重くなる前と比較しなければ別段問題ありません。ブレーキフィールは向上しました。重くなった分だけ走行抵抗が増えたのと、後輪に荷重がかかることでリアブレーキも効かせることができるためでしょうか。停止直前にアクセルを抜く際にもガソリンエンジン車のような自然な挙動になりました。曲がることに関しては効果が絶大で、前後の重量バランスが少々改善しただけでなく、後輪に荷重がかかることでリアサスペンションが本来の性能を発揮しますので、曲がるのが容易になりました。車はパワーよりもバランスだということを実感します。

燃費を度外視して走りを良くするのでしたら、後席にバラストを置くと効果的かもしれません。災害備蓄用のペットボトルの水の入った段ボールでも置いておけばそう簡単には荷崩れしません。それに30万円余計に払ってAWD車を買うよりも安くつきます。

満車荷重できちんと走るのはありがたいことですが、デミオのようなBセグメント車は通常は1人乗りないし2人乗りなのですから、後席に荷重のかからない状態での操安設計はもう少しどうにかならないものでしょうか。1.5Lディーゼルエンジンに1.8Lディーゼルエンジンの技術をバックポートして数十kg軽量化するだけでも結構効いてくると思います。トルク220Nm以内の負荷に収めるのでしたら1.5LディーゼルエンジンでもNOx排出量がさほど増えませんので、欧州の環境規制にも適合するはずです。MT車は現に最大トルク220Nmですので、AT車もそれに合わせて、低めのギアで引っ張るようにすればトルクの不足を補えます。あるいは後ろ側に遮音材を盛って重くするのも効くと思います。