2023年1月21日土曜日

新型プリウスとRX-Vision

RX-Visionの写真を見た際に、何かに似ていると思いました。タイヤが大きくて窓が低くてAピラーが寝ていてノーズ先端の高さも低くて、なんだか新型プリウスがそんな感じだったようなと思ったものの、そもそもデザインの考え方が全然異なりますし、そもそもノーズの長さが全然違います。RX-VisionはFRですのでノーズが長いだけでなくフロントドアと前輪との間の間隔も長いです。しかしフロントドアと前輪との間の分を切り詰めると、なんとなくそれらしき形に見えてきます。

新型プリウスの全高は1430mm。今どきの市販車にしては低い方ですし、Mazda 3よりも低いですが、Mazda 3の全高は1440mmですので、低いといっても10mmしか違いません。それでも低く見えるのは窓の天地寸法を短くしているからです。窓の天地寸法を短くするとその分窓の下のボディが厚ぼったく見えるもので、実際4代目までのプリウスでは厚ぼったく見えました。そこでタイヤを大きく見せかけることでボディを薄く、全高を低く、窓の天地寸法も実際よりも短く見せているように思えます。ノーズの先端を低くしてAピラーと一体としているのも、Aピラー付け根の高さを高く感じさせないための技法でしょうか。

4代目プリウスがなぜかっこ悪く見えるのかといえば、居住性重視で客室部分がぷっくりと膨らんでいるためで、従来と同様のパッケージでこの膨らみ感を無くそうとしたら窓の高さを低く見せかけるしかありません。全体のバランスを取ろうとしたら結果的にスポーツカーのようなエクステリアデザインになってしまったのだろうかと思います。