車の暖房の熱源はエンジンの排熱ですので、エンジン始動直後にはエンジン排熱が得られず暖房が効きません。それを補うべくシートヒーターやステアリングヒーターがあって、とりあえず人間が直接触れる所が暖かければ暖かく感じます。しかしこれらの熱源は電力ですので、エンジンが温まってきたらエンジン排熱による暖房に切り替えます。
しかし、エンジンが暖まってきても車内がなんとなく冷えます。メーターパーネルの温度計は0℃前後を表示していて、たしかに寒いですが、暖房が効かないほど極端に寒いわけでもありません。水温計はいつも通り真ん中より少し下を指していますので、エンジンが暖まっていないわけではありせん。
一つ思い当たるのは外気循環にしていて常時冷たい外気が入っていることですが、外気を取り入れるにしても暖房をつけているときにはエンジン排熱で加熱された状態で入ってきていないだろうかとか、そもそも暖房をつけているときには寒くて当然なのだから外気を補ってあまりある暖房を効かせて然るべきではないかとか素朴な疑問があります。
エンジン排熱なんてタダなのですからもったいぶる理由がわかりません。たしかにいまどきのエンジンは昔のエンジンよりも熱効率が良いので同じように走られていても昔のエンジンほどには排熱が出ないのかもしれません。しかしSkyactiv-G 2.0の燃費を見る限り、そこまで排熱の出ないエンジンには見えません。しいていえば、ストップアンドゴーが多くて燃費の悪い街乗りの際にはあまり寒く感じず、信号のない国道を一定速度で走り続けているときのように比較的燃費の良い状態で寒く感じることがあります。
設定温度を思いっきり上げてみたところ、やっと温風が出ました。暖房の故障ではなく、どうやら車の温度センサーの場所が温かい所にあるようで、エアコンの設定温度によらず「寒いと感じたらダイヤルを回す、暑いと感じたらダイヤルを回す」という原始的なやり方が有効なようです。