2016年10月3日月曜日

16インチのBluEarth-Aで山道を走ってみました

2車線の普通の山道と舗装された酷道とダートの険道を走ってみました。コーナーでの踏ん張り自体はさほど悪くありません。コーナリングで青点灯するくらいの横Gであっても特に問題ありません。しかしi-DMではステアリングで白点灯が多く出て減点されるという結果になりました。コーナーで青点灯する場面も増えましたので、もっと点が良いかと思ったのですが、白点灯による減点が上回ったようです。

心当たりがあるとすれば、一つはダート、とりわけ礫が露出した凹凸の大きい路面で意図しない横Gを受け続けたということが挙げられますが、もう一つあるとすれば、タイヤの転がり抵抗が小さくなった結果ステアリングを切るときの手ごたえが小さくなってステアリングを切りにくくなったことが挙げられます。たしかにステアリングが軽い方が街乗りでは楽ですし、軽ければ軽いなりにステアリングを切れば切るほど手ごたえを感じられればよいのですが、ステアリングを切りすぎてしまってもさほど抵抗が発生しないと扱いにくいです。Proxes R39向けのパワーステアリングセッティングのもとでタイヤを変えたせいでバランスが崩れているようです。車速と舵角に応じてもっと重くした方が運転しやすいのではないでしょうか。

Proxes R39だとステアリングを切るときの抵抗が大きいため、車体の向きを変える際にはあたかも曲がりにくいかのように感じますが、曲がるときにはレールにはまったように気持ちよく曲がります。そのため、コーナー手前で十分に減速できるかどうかが鍵です。一方、BluEarth-Aの場合、たとえコーナー手前で十分に減速しても、ステアリングを切るときにどの程度ステアリングを切ればよいのか手ごたえを感じにくいため、コーナー通過中に安定感が得られません。Proxes R39だと、高速道路のランプウェイのような円曲線を通過するときに、緩和曲線でステアリングを切り増しているうちに、「ここ」というポイントで舵角一定で円曲線を通過できるものですが、転がり抵抗の小さいBluEarth-Aではその感覚が希薄です。

XDは最初から15インチのBluEarth-Aを履く前提でセットされていますので、高速道路を含めてコーナリングでも特に不具合を感じません。XD TouringもBluEarth-Aが新車装着タイヤであればそれに合わせたセッティングになるはずなのですが、せめてそういうメーカーオプションは無いものでしょうか。15インチだと高速道路であまり乗り心地が良くないので、16インチの選択肢が欲しいです。

なお、直進時にはセンター付近の遊びによってステアリングに手ごたえを感じることができますので、直進時にはとても楽に運転できますし、ワインディングでない普通の道でも同様です。Proxes R39だとセンター付近でも重すぎてセンター付近の遊びをほとんど感じることができないため、直進時に疲れます。

2016年10月1日土曜日

デミオXD TouringにヨコハマBluEarth-A 16インチを装着した感想

夏タイヤをBluEarth-Aに交換して初めてまとまった距離を走りましたので印象をご報告いたします。

【総評】

  • 燃費が改善(+2km/Lほど)
  • 中速域でロードノイズ激減
  • 低速域を中心に運転操作に対する車の挙動が素直になって運転が楽になった
  • 高速域でステアリングを通じて受ける抵抗が減少し、ステアリングフィールが希薄になった
  • 高速域で体感速度が低下し、慣れないうちは運転操作を誤りやすい
【燃費】
低燃費タイヤに履き替えたのですから燃費が良くならなければ困るのですが、期待通りの効果が出ています。そういえば燃費スペシャルモデルのXDは最初から15インチのBluEarth-Aを履いています。転がり抵抗の小ささが効いているのでしょう。

流れの良い都市高速道路を流れに乗って巡行するという燃費にとって理想的な条件で平均燃費24.8km/Lが出ました。平均燃費には他の区間も含まれますので、理想的な条件での平均燃費は容易に25km/Lを越えています。今まででしたら同じ条件でせいぜい22km/Lくらいでした。Proxes R39で25km/Lを出そうとすると高速道路でクルコンをつけて時速80kmで巡航するとか信号のない幹線国道で時速60kmくらいで走り続けるときくらいしか実現できませんでした。Proxes R39だと今までの最高記録が28.7km/Lくらいでしたので、同じ条件で30km/Lを越えるかどうか楽しみです。ちなみにXD TouringのAT車のJC08燃費は26.4km/Lです。

連続登り勾配を高速走行する際には今までは17km/Lくらいだったのが19km/Lくらいに向上しています。

【ロードノイズ】
全般的にProxes R39よりも低下しています。しかしBluEarth-Aでも程度の差こそあれ高速域ではロードノイズが発生しますし、一方、Proxes R39でも低速域ではロードノイズが気になりませんのでロードノイズの低下を最も体感しやすいのは中速域です。都市高速道路や一般国道で長距離を走る際にとても楽になりました。中速域のロードノイズが激減した結果エンジン音が聞こえやすくなりましたが、エンジンが温まっていないうちはディーゼルノック音が気になります(ナチュラルサウンドスムーザーのついた後期型なら問題ないかもしれませんが)。

【挙動の素直さ】
15インチほどでないにせよ16インチでもやや出足が軽くなっただけでなく、アクセル操作時の挙動が素直になり、運転しやすくなりました。特に街乗りでの運転が楽になりました。その理由を推測するに、タイヤの転がり抵抗が低下しただけでなくタイヤの重量も少し小さくなったことから、アクセルを踏み込んだときにエンジンから供給されるエネルギーがフライホイール効果に充当される割合が減って車を前進させるエネルギーの割合が増えたのかもしれません。とはいえ、ホイールは純正の重いホイールのままですので重量低下の効果は限定的なはずですが。

ステアリング操作時やブレーキ操作時も同様で、後述の通り体感速度の差にまだ適応できていないものの、体感速度と実速度との差異が無いときにはとても素直に曲がったり止まったりするようになり、i-DMで青点灯させやすくなりました。

【直進時】
センター付近の遊びが少し増えたおかげでまっすぐ走るのが楽になりました。

【中速域のコーナリング】
海辺のワインディングをのんびり走りましたが、これくらいの速度域だと素直に軽やかに曲がってくれてとても気持ち良いです。コーナー手前の減速でも軽くブレーキを踏むだけで曲がってくれます。

ショルダーの角ばったProxes R39からショルダーの丸いBluEarth-Aに履き替えてタイヤの接地面積が減少した結果、面圧が増大し、特に荷重の小さい後輪の接地が良くなったためではないかと推測します。前輪タイヤのグリップ力は低下したかもしれませんが、フロントヘビーなデミオディーゼルであっても、他の車よりも前広に運転操作すればタイヤのグリップ力に頼らなくても曲がってくれます。Proxes R39では前輪タイヤのグリップ力でねっとり曲がる感じだったのですが、BluEarth-Aでは車体が向きを変え始めてから後輪がしっかり支えてくれて車体全体で安定して曲がる感じです。

【高速域】
新車装着タイヤが敢えてロードノイズが大きく燃費もあまり良くないProxes R39を履いているのは、欧州の高速道路で安定して走るためではないかと推測しますが、BluEarth-Aでも日本の高速道路の速度域程度でしたら特に安定性が足りないとは感じません。コーナーでの踏ん張りにも特に問題ありません。ただし、Proxes R39のようなどっしりした感じではなくなります。重いProxes R39ほどにはフライホイール効果が発生しないためでしょうか。

また、同じBluEarth-Aでも15インチのようなふわふわした感じは全くなく、やはり高速道路を走るなら16インチの方が安定します。

一方、高速域ではステアリングホイールから受ける抵抗が小さくなり、ステアリングフィールが希薄でクイックになる傾向があります。Proxes R39に合わせたパワーステアリング設定ですので仕方ないのですが、後述の体感速度の低さもあいまって、高速コーナーの連続する高速道路の山越え区間ではやや走りにくいと感じました。

【体感速度】
Proxes R39は速度が高くなるにつれてうるさくなりますので、それで速度を体感していましたが、BluEarth-Aは15インチ16インチともに速度が高くなるほど体感速度が低くなる傾向があり、加速しているといつの間にか意外と速度が伸びています。転がり抵抗が減って加速が良くなっているのと、ロードノイズが減って速度を体感しにくくなっているためではないかと推測します。

体感速度の低下は快適性に寄与する一方で、体感速度は低ければよいというものでもなく、慣れないうちは運転操作をミスリードしやすいです。体感速度に基づいてブレーキをかけると実速度が高いために制動距離が意外と伸びて、ブレーキを踏み増したときにi-DMが白点灯したり、同様に体感速度に基づいてステアリングを切ると思いのほか曲がらなくてステアリングを切り増した際にi-DMが白点灯したりしたことが何度かありました。しかしこれは別にタイヤの性能のせいではなく単に運転が下手なだけだと思います。慣れればむしろ運転しやすくなるはずです。

ともあれ、今まで速度の体感のそれなりの割合を音に頼っていたことを改めて認識しました。

【総合的な快適性】
ロードノイズの低下と運転のしやすさのおかげで長距離の移動がとても楽になりました。のんびり走っているといつの間にか目的地に着いてしまい、目的地までの体感時間が短く感じられます。高速ツアラーとしてのデミオディーゼルが本来目指すものに近づいた感があります。

XD Touringの足回りのセッティングは欧州向けと同じとのことですが、アウトバーンの真ん中車線を安定して走れる性能は日本の公道では宝の持ち腐れなのですから、日本仕様を作り分けた方がよいのではないかと感じます。日本仕様でしたら敢えてロードノイズの大きいProxes R39にするまでもなくBluEarth-Aで十分に思えます。

2016年9月27日火曜日

夏タイヤを16インチのBluEarth-A交換しました

【背景】
夏タイヤがだいぶすり減ってきて、ドライ路面でも制動距離が増えてきましたので、新しいタイヤを購入しました。夏タイヤで2シーズン4万km乗って4mm減りましたので、タイヤの減るスピードは平均的だと思います。新車装着タイヤはトーヨーのProxes R39というタイヤで、走りには不満は無かったのですがいかんせんロードノイズが酷くて長時間運転していると耳が疲れてしまいます。また燃費もあまり良くありません。しかしこれは市販されていませんので、次のタイヤは市販タイヤの中から選ぶことになります。

【候補】
185/60R16という特殊なサイズのせいで事実上ヨコハマBluEarth-AかダンロップLe Mans 4くらいしか選択肢がありません。純正サイズにこだわらずに195/55R16とかにすれば選択肢が増えるものの、タイヤは太ければよいというわけではありませんので純正サイズを尊重することにしました。そもそも純正ホイールのリム幅は5.5Jですので太いタイヤを履こうとするとホイールもそれに合わせたものを買う必要があります。

【購入したもの】
お店でBluEarth-AとLe Mans 4の見積を取ったところ、なんとBluEarth-Aの方が安く、セールで1本8400円とのことでした。安いならばなおよいということでBluEarth-Aにしました。特殊なサイズゆえに店頭には在庫がなくメーカー取り寄せとなり、数日後にタイヤが届いた際に交換しました。

【今までのBluEarth-Aの印象】
15インチホイール車ではBluEarth-Aが採用されていて、レンタカーでデミオXDに乗ったときには15インチでしたので高速道路ではふわふわしたものの、操縦安定性はさほど悪くありませんでした。冬タイヤのiG50 Plusも冬タイヤならではの横剛性の弱さとパターンノイズの大きさを除けば夏タイヤと同様の使い勝手で、しかも冬タイヤなのに夏タイヤのProxes R39よりも静粛性も燃費もまさっています。

【第一印象】
まだタイヤが一皮むけていませんし、帰宅するまでの間に町中を少し走っただけですので、あくまでも限定的な印象に過ぎませんが、第一印象は以下の通りです。

  1. センター付近の遊びが増えた→直進時に楽なのでむしろ好都合
  2. 低速域でステアリングが軽くなった印象
  3. 15インチほど出足が軽いわけではないが、アクセルを踏んだときの挙動が素直でi-DMで青点灯させやすくなった→転がり抵抗減少によるもの?
  4. 中速域でのロードノイズが激減→これは一般道で長距離走るときに楽になりそうです
まだ高速道路で試せていませんので高速安定性がどうなのかはわかりませんし、ワインディングでのコーナリングの挙動もわかりませんが、少なくとも日本の公道での街乗りに関しては若干楽になりました。日本仕様の場合、時速150km以上での安定性は重視されませんので、欧州仕様と日本仕様とで作り分けた方がよいのではないかと感じます。

2016年9月24日土曜日

ディーゼルエンジンのリコールで入庫してきました

ディーゼルエンジンのリコールで入庫してきました。もっと早く入庫するつもりだったのですが、ディーラーが混雑していたのと、オイル交換のタイミングが近づいていたため、オイル交換と同時に行うことにしました。たまに長距離を走ってエンジンをしっかり回していれば問題ないようで、今まで特にエンジン周りのトラブルはなかったのですが、リコールとなれば入庫しないわけにいきません。

所要時間は1時間程度でした。せっかくでしたので少し走ってみましたが、ECU書き換えに伴う変化は実感できませんでした。燃費が少し良くなったような気がしましたが、オイル交換の効果やタイヤがすり減って軽くなった効果もありますので、ECU書き換えによるものかどうかわかりません。

アクセルを強く踏み込んだ際に燃料濃度が高すぎてそれが煤になるとのことで、燃料濃度が一定値を越えないようコントロールしているのかもしれません。心当たりがあるとすれば、アクセルを強く踏み込んだ際にターボラグでどっかんと加速するときですが、DE精密過給制御導入後の個体もリコール対象とのことで、どうやらそれだけではないようです。

2016年9月8日木曜日

短距離利用の人にデミオディーゼルは不向きか

短距離利用がメインの人にとっては、「トルクの太いディーゼルは魅力的だけど、短距離利用ばかりだとエンジンの負担がかかるし、オイル交換が面倒だし、価格も高い」ということで悩んでいらっしゃる方も見受けられるようです。

たしかに短距離利用しかしないのであればその通りだと思いますのでガソリンエンジン車の方が扱いやすいのではないかと思いますし、そもそも毎日数kmしか乗らないのであれば他にもっと安い車があるのではないかと思います。

しかしその一方で、一旦デミオディーゼルを買ってしまったら長距離を走りたくなって、結果的に週に1回くらいは遠出してエンジンを回すようになるから実は問題ないのではないかとも思えてきます。車を持つなら乗らなければ勿体ないです。

2016年8月13日土曜日

デミオディーゼルとCX-3の比較

両方を乗り比べる機会がありましたので、両者の違いを記してみます。まず、おおざっぱに比較してみると以下のような違いを感じます。

【CX-3】

  • 後席の乗り心地を重視したサスペンションセッティング(車体全体が上下動する)
  • 低速域で乗り心地が良い
  • 混雑する大都市近郊の道路で使い勝手が良い
  • 追従型クルコンあり
  • ゆったりしている
  • エンジン回転数は高め(アクセルを踏み込むとすぐにシフトダウンする)
  • 穏やかに走る
  • 窓の天地寸法が小さいため車格以上の囲まれ感がある
  • 着座位置が高めでその分重心も高め
  • 車体が重い
  • 見た目が立派
  • 車輪が大きそうに見える
  • タイヤが太い
  • 3ナンバー300万円クラス
  • かけられるコストに余裕がある


【デミオディーゼル】

  • 2人乗車向けに最適化されたサスペンションセッティング(前がどっしりしていて後ろが跳ねる)
  • 高速域で安定性が良い
  • 交通量の少ない良い地方の道路で使い勝手が良い
  • クルコンは速度設定のみ
  • どっしりしている
  • エンジン回転数は低め
  • 元気よく走る
  • 窓が大きく開放感があり、狭い路地でも見通しが良い
  • 着座位置が低め
  • 車体が軽い
  • 見た目はコンパクトカー
  • 車輪の見え方は実際の大きさ相応
  • タイヤの太さは車のサイズ相応
  • 5ナンバー200万円クラス
  • かけられるコストに余裕が無い

CX-3の売り文句としては以下が挙げられますが、CX-3の優位というよりも、CX-3の仕様上不利になった部分を補っているという印象を受けます。

  • 剛性の向上→車体が大きくなった分を補う?
  • 遮音性の向上→エンジン回転数が高くなった分を補う?
  • 前席を左右に寄せて後席を中央に寄せることで後席からの見通しを改善→窓の天地寸法が小さくなった分を補う?
  • リアサスペンションのダンパーにアクセラ用のものを使用→後席の乗り心地を重視するため?

ベースが同じであっても味付けを変えることで異なる方向性の車に仕上がっているという印象を受けます。

一方、CX-3とデミオディーゼルで共通する部分もあります。

  • ホイールベース
  • ギア比(CX-3の車輪径が大きい分は最終減速比で調整されている)
  • ナチュラルサウンドスムーザー
  • DE精密過給制御
  • フラットワイパー
  • シャークフィンアンテナ
  • 室内寸法
  • 内装の質感
ただ、これらのうち装備についてはデミオがCX-3のおさがりを活用した結果として共通になっているだけであって、CX-3の装備が見劣りしているわけではありません。内装の質感についてもデミオはアクセラのおさがりを活用しているためであり、プラスチックのダッシュボードを除けばCX-3の内装の質感が見劣りしているわけではありません。単にデミオディーゼルにお値打ち感があるだけです。


おそらくCX-3を買うのは以下のようなプロファイルの人ではないでしょうか。

  • 子育てが終わって生活に余裕が出てきた
  • 300万円3ナンバーの車を買える
  • 普段は子供が乗らないので大きな車は必要ない
  • しかし車格が落ちるのは嫌なので内装と乗り心地には相応のものを求める
  • 都市部で生活している

Bセグメントのくせに高いとかデミオと比べて割高というのは、比較すればたしかにそうかもしれませんし、車で見栄を張る必要の無い人にとってはそうかもしれませんが、予算ありきで車を選んでいる人にとっては安い車は眼中になく、高くて高そうな車であることに意味がありますので、そのような比較はあまり重要でないのではないでしょうか。同じ予算のCセグメント車と比較すればCセグメント車の方がお値打ち感があるように見えるものの、いまどきのCセグメント車は次第に大型化していて都市部での取り回しがあまり良くありませんし、見た目も車格相応です。

乗用車ベースの「SUV」ブームというのはつまるところ、車格以上に立派そうに見える車が欲しいということであり、同じ車格の乗用車よりも見劣りするミニバンが縮小傾向にあるのと表裏をなしているように思えます。アルファードは高価な車ですが、だからといってクラウン以上に立派に見えることはありません。たとえ偉そうなフロントグリルにしても却って下品なだけです。しかしハリアーはベースとなるカムリよりも立派に見えます。車格以上に立派な車は自動車メーカーにとってはコスト以上に高く売れる車であり、需要サイド供給サイド双方の利益になりますので、もうしばらくはSUVブームが続くのではないでしょうか。

2016年8月9日火曜日

レンタカーでCX-3に乗ってみました

今までCX-3に乗ったことがありませんでしたので一度は乗ってみたかったのですが、このたびレンタカーを借りたらCX-3をあてがわれました。

【個体】

  • 2016年6月登録で走行距離2899kmと、ほぼ新車。レンタカーの割に距離が伸びないのは料金が高くて借り手が少ないのかもしれません。
  • 年次改良後ですのでナチュラルサウンドスムーザーやDE精密過給制御がついています。
  • 駆動方式はFF。
  • グレードはレンタカーですので一番安いXDで、マツダコネクトやフルオートエアコンがついていますが、ヘッドアップディスプレイやパドルシフトはついていません。
  • シートはファブリック。
  • タイヤは215/60R16でブリジストンのTuranza T001。
  • 色はセラミックメタリック。


【結論】
  • 長距離移動ではすこぶる快適
  • 1.5Lでも動力性能に不足なし
  • 年次改良で導入された技術のうちDE精密過給制御は効果がありそう
  • サスペンションはいまいち
  • 車内はデミオとほぼ同じ

【動力性能】

  • デミオと同じくらいハイギアードでデミオよりも一回り重いので、おとなしめの走りかと思いきや、よく加速しました。
  • 対面通行道路での追越加速でも安心です。
  • ゆっくり発進する際には2000回転でシフトアップしてから1500回転まで落ちますが、少し多めにアクセルを踏み込むと3000回転でシフトアップして2000回転まで落ちます。
  • しかしそれでも最大出力の出る4000回転に達したことはほとんどありませんでした。
  • シフトアップを遅らせて回転数を増やしているのとデミオよりも過給圧が高いため、動力性能に不足はありません。
  • DE過給制御も効いているようで、青信号発進時も追越時も加速の不足を感じる場面はありませんでした。意図した通りに加速すれば加速感は良くなりますので、燃費と両立させるうえでもよくできた仕組みだと思います。
  • デミオディーゼルの場合、ある程度踏み込んでいくといきなりターボが効いてドッカンと異次元加速するのですが、今回乗ったCX-3は、DE精密過給制御のおかげか、あるいは最初からターボの効く回転数でエンジンを回しているのか、アクセルを踏んだら踏んだ分だけ加速します。1.5Lディーゼルエンジンは最初から高めの回転数で回す方が使いやすいのかもしれません。


DE精密過給制御は年次改良後のデミオにも採用されていますので、走りについては年次改良後のデミオディーゼルでも同様で、デミオの方が車体が軽い分エンジン回転数が少なめなのではないかと推測します。

【ノイズ】
ナチュラルサウンドスムーザーのおかげでディーゼルエンジン特有のカラカラ音はほとんどせず、ふた昔前のガソリンエンジンないしいまどきの3気筒エンジンのような感じです。もともとエンジン回転数が高めですので、一旦走り出してしまえば低い回転数のときの音は気になりません。スバルの水平対向エンジンも独自の音がしますので、エンジン音に関しては車ごとの個性と割り切ればさほど問題ないのではないでしょうか。たしかに好みの問題とはいえ、「ディーゼルエンジンの音がするから買わない」と決めつけるのは勿体ないと思います。

ロードノイズはデミオよりも静かに感じました。タイヤの違いによるものでしょうか。

【ステアリング】
年次改良により、センター付近で反応しやすくなりました。そのせいか、高い速度域で直進時にふらつきます。G-ベクタリングコントロールが導入されれば改善するかもしれません。

【サスペンション】
状態の良い舗装道路を低速で走る分には乗り心地が良いのですが、高い速度で荒れた路面を走ると路面に足を取られます。年次改良の結果、後ろだけが跳ねることはなくなったようですが、その代わり車体全体がふわふわ跳ねる感じです。動力性能に不足はなくても、サスペンションがついてこられない感じです。高い値段と高そうな雰囲気を持っていても、所詮はBセグメントなのだと思いました。高速道路を走るCX-3がどうして軒並みおとなしいのだろうと思っていたのですが、動力性能の問題ではなくサスペンションの問題のようです。

ネット上ではサスペンションを絶賛する声が多く、一体これはどういうことだろうかと思ったものの、たしかに低めの速度域での乗り心地は上々です。大都市近郊の高速道路や一般道なら車が多くてあまり速度が出ませんので、乗り心地の良い車だと思います。しかし街乗り中心なら1.5Lディーゼルエンジンよりも海外仕様にあるような2Lガソリンエンジンの方が扱いやすいのではないでしょうか。

コーナリングについては、デミオと前後の重量がさほど変わらないはずですが、特にフロントヘビーに感じることはありませんでした。これもサスペンションセッティングの影響でしょうか。エンジン重量が変わらないまま車体が一回り重くなっていますので、前後の重量バランスは若干改善しているのかもしれません。また、後述の通り太いタイヤを履いていますのでグリップ力が大きいというのもあるかもしれません。

【タイヤ・ホイール】
16インチホイールで扁平率60%というのはデミオと同様ですが、CX-3の方がタイヤが太い分、空気のクッションが多めです。デミオの16インチだと高速安定性は良好なのですが、CX-3の場合、16インチだとふわふわします。18インチだともっと安定するのかもしれませんが、街乗りで出足が悪くなったり乗り心地が悪くなったりする可能性もあり、乗ってみないとわかりません。

タイヤ幅は215mmと、この大きさ重さから導かれる最適なサイズよりも太目です。デミオは15インチ16インチともに185mm、アクセラは16インチホイールで205mm、18インチホイールで215mmです。タイヤが太いとグリップ力は増しますが、路面の僅かな凹凸にも反応して横方向のグリップ力が発生してしまいますので、直進安定性が損なわれます。タイヤ外径の大きさもあいまって、操縦安定性はあまりよくありません。転がり抵抗についてはタイヤの選択次第ですが、同じ条件での比較では不利に作用します。せめて16インチホイールの場合はタイヤ幅をアクセラと同じ205mmにした方がよいのではないでしょうか。太いタイヤの見栄えを重視する向きもあるようですが、CX-3の場合、タイヤは太ければよいというわけではないお手本に見えます。旋回性能重視のスポーツカーならまだしも、街乗りのための車に果たして太いタイヤが必要なのでしょうか。

【外観】

  • デミオとほぼ同じ大きさとは思えないほど迫力があります。
  • よく見るとホイールベースとホイールサイズはデミオと一緒で、タイヤ周囲の黒い縁取りでタイヤを大きく見せています。最近はこういう大きそうな車輪が流行なのでしょうか。
  • セラミックメタリックはよく似合っていると感じました。黒い縁取りとの相性の良い色なのでしょう。

【室内】
  • デミオXD Touringとほぼ同じです。CX-5の方が着座位置が5cm高いのですが、運転中にはほとんど違いを感じませんでした。運転中に目の前に見えるダッシュボードがプラスチックなのはデミオと同様です。
  • 窓の天地寸法が小さいせいか、デミオと同じ室内スペースながら落ち着いた印象を受けました。
  • 座面が高いおかげで乗降は楽でした。
  • 後ろの窓ガラスがアクセラ並に小さいです。その代わり、雨の日に走ってもデミオよりも車体後部が汚れにくいです。
  • 後席は天井が高くてデミオよりはましですが、大人が常用するスペースではありません。

【燃費】
いつも通り燃費のために我慢することは一切なく、高めの速度で走ったところ、平均燃費は20.0km/Lでした。流れの悪い幹線道路をゆっくり走っているときは24km/L強でした。デミオディーゼルで同じ道を走ってもおそらく同じくらいの燃費だと思います。デミオよりも車体が重い割には良い数字ではないでしょうか。

【他車との比較】
CX-3単体としてはおとなしく走る分にはすこぶる快適な車なのですが、同じ1.5Lディーゼルエンジンを積んでいるデミオやアクセラ15XDと比較すると、デミオの方がほぼ同じ質感で安いですし、16インチホイールなら高速安定性にすぐれているように感じます。アクセラ15XDですらCX-3よりも安く、それでいて後席は広いですし、サスペンションにもお金がかかっています。軽快さを取るならデミオXD TouringのAWD、車格なりの質感や足回りや広さを取るならアクセラ15XDを選びたくなります。

デミオディーゼルを出す前にCX-3を出していれば絶賛されたかもしれませんが、デミオディーゼルが同じエンジン、ほぼ同じ内装で先に出ましたので、デミオのお値打ち感が先立ってしまいます。デミオディーゼルのAWDでもCX-3のFFよりも安いです。