2Lガソリンエンジンと6速ATとの組み合わせは2011年の妖怪顔のBLアクセラから連綿と使われているもので、熱効率重視のため最大出力156psと排気量の割には控えめです。欧州車が8ATにシフトしている中で6ATのレシオカバレッジが低めであることも否めません。Mazda 3 はシャシーのできは良いのにパワートレインがしょぼいという評判で、たしかに走り屋にとっては物足りないでしょうが、公道で常識的な速度で走らせた限りでは過不足ないという印象で、ツアラーにとっては問題ありません。
流して走っているときのパワー感はMazda 2の1.5Lガソリンエンジンと同じくらいですが、
1.5Lエンジンが2000回転から3000回転にかけて急激にトルクが増えるために段付き感があるのに対し、2Lエンジンは1.5Lエンジンよりもトルクがフラットなため、常識的な速度域では全域でストレスなく回ります。
【街乗り】
速度域が低いためパワーの不足を感じることは全くなく、普通にアクセルを踏むだけで意図した通りに加速します。自然吸気エンジンのためターボラグなく自然に加速します。回転数が低いためエンジン音はとても静かです。アイドリングストップからの復帰のときもディーゼルエンジンよりも音と振動が少なめです。
【高速道路】
1.5Lエンジンと異なり踏めば踏んだ分だけ加速しますので日本の高速道路の速度域では問題なし(ただし新東名の120km/h区間は未走行)。ディーゼルエンジンよりも回転数は高めですが、代わりにエンジン自体が静かで振動が少ないため回転数が上がっても不快ではありません。ぶーんという音が微かに聞こえる程度だとそこそこスピード感がありかつさほど不快でありません。さらに、高速道路ではクルーズコントロールを使えますのでエンジン回転数が上がっても気になりませんし、アクセルを踏み込んで加速する機会もさほどありません。
高速道路で楽なのはディーゼルエンジンですが、2Lガソリンエンジンの方がパワーがありますので、エンジンを回してパワーを出せばガソリンエンジンの方が加速が良いです。
【田舎の国道】
都会よりも流れが早いため、青信号発進の際に回転数が上がりますが、どうせ巡航速度に乗るまですぐですので、気になるほどではありません。加速時は例によって2500回転くらいでシフトアップして1500回転くらいまで下がります。普通にアクセルを踏んでいるときで1500回転くらい、低負荷で惰行しているときには1000回転くらいまで下がります。1.5Lや1.8Lのシングルターボのディーゼルエンジンではターボの効く1500回転以上を維持しようとしますが、ターボラグの無い自然吸気ガソリンエンジンならターボを意識せずにエンジン回転数を下げることができます。
【山道】
さすがにディーゼルエンジンのように低回転でトルクが太いわけではありませんので、通常のDレンジだとパワーが足らず、アクセルを踏み込んでキックダウンさせると急に加速してi-DMが白点灯します。しかしそういうときにはSPORTモードにしてギア低めでエンジン回転数を上げれば問題なく登れます。下りでもエンジンブレーキの効きが良くなります。その代わりたちどころに燃費が悪くなりますが。
デミオディーゼルにはSPORTモードがなかったため、Dレンジで苦しいときにはマニュアルモードにして2速固定や3速固定にしていました。これだと勾配が変化した際に目まぐるしくシフトチェンジしなければならなくて面倒でした。SPORTモードだと全般的にギアが低めになるだけでそれ以外はAT任せにできますので楽です。もちろんマニュアルモードで山道を走ることも可能です。下り坂ではマニュアルモードにしてエンジンブレーキを効かせる方が走りやすいかもしれません。段を指定する分にはSPORTモードかどうかは関係ありません。
【ディーゼルエンジン車との比較】
ディーゼルエンジン車は高速道路では圧倒的に楽ですし、登り坂でも低い回転数でぐいぐい登れますので、そういう場面では有利なのですが、それ以外の場面はあまり得意ではありません。それに対して2Lガソリンエンジン車は突出したものはないものの、オールラウンドに走れます。
【1.5Lエンジンとの比較】
Mazda 3やアクセラの1.5Lエンジンだと「敢えて回す」というスタンスですが、2Lエンジンではエンジンを回すことをさほど意識せず、ゆるゆると走れます。楽しく乗るなら1.5L、楽に乗るなら2Lでしょうか。刺激はなくひたすら安楽です。レンタカー等でたまに乗るのでしたら1.5Lの方が楽しそうですが、普段使いにするなら2Lの方が疲れないような気がします。
2020年1月19日日曜日
2020年1月18日土曜日
クルージング&トラフィック・サポートとMRCC
高速道路と渋滞する道路でクルージング&トラフィック・サポートを試してみました。クルージング&トラフィック・サポートとMRCCとの主な違いは55km/h以下でステアリングアシストが効くかどうかです。最初に試したのはクルージング&トラフィック・サポートでした。高速道路でいつも渋滞する箇所がありますので、その手前から使いました。
追従走行をするのは全車速型MRCCと同様です。車間距離の設定を最小にしましたが、それでも混雑する高速道路では周囲に比べて車間距離が開きすぎですので、後続車にとっては走りにくいかもしれません。かといって車間距離を詰めすぎると追従走行しきれないでしょうから、現在の技術ではこれが限界ということなのでしょう。先行車が停止するとそれに合わせて停止します。停止位置は近すぎず遠すぎずちょうど良い位置で、これについてはよくできていると思います。発進時には軽くアクセルを踏むと発進し、しばらくするとクルージング&トラフィック・サポートが有効になります。たしかに面倒ですが、その代わり停車中にブレーキを踏み続ける必要がありませんので、慣れればこちらの方が便利なのかもしれません。
先行車に速度ムラがある場合には先行車の動きに合わせてブレーキをかけたり加速したりしますので、後続車から見るとさぞかし下手に見えるでしょう。人力で運転する場合には先行車の動きを予測して早めにアクセルを抜いたり車間距離を開けたりして調整することで極力速度ムラを吸収しようとするものですが、機械はまだそこまでできませんので、先行車の下手な運転がそのまま後続車に伝達されます。
減速して合流車のためのスペースを確保するというのは人力で運転する際にはごく当たり前のことですが、機械にはまだできないようで、ブレーキを踏む必要があります。キャンセルされてしまいますので、合流完了後にレジュームボタンを押す必要があります。
ステアリングアシストは55km/h以下で有効になりますが、介入してくるときにはいきなりぐりっとパワステに介入してきます。指導員に無理やりハンドルを切られているような感じです。それできちんと車線をキープしていればよいのですが、微妙にずれていてさらに気持ち悪いです。レンタカーでインプレッサを借りた際にアイサイトを試してみましたが、こちらはステアリングアシストでも特に違和感がありませんでした。先行している分、よく練れているのでしょう。自動運転と割り切れば多少変なトレースの仕方でも我慢できるのかもしれませんが、あくまでもヒューマンエラーに対するバックアップという位置づけですので、ステアリングから手を離してはいけないという縛りがあります。
そういえば、先代のアクセラのレーンキープアシストでは介入の度合いを設定できて、最も介入度合いの強い設定にするとステアリングアシストと同様の効果が得られましたが、これも介入されると気持ち悪いので、介入されないよう正確なハンドリングが求められました。これはこれで練習になりそうですが、機械がコーナーを完璧にトレースできるのでなければ意味がありません。コーナー手前で減速して早めにステアリングを切ったり、コーナー出口で加速したりといった協調制御までできるようになれば機械が人間を代替しやすくなりますが、今はまだ機械にはできませんので、コーナー緩い高速道路か渋滞する一般道以外ではなかなか機械に任せられません。まだ過渡期の技術だと思います。
そんなステアリングアシストではあまり役に立ちませんので、ステアリングアシスト抜きの普通のMRCCも渋滞する一般道で試してみました。クルージング&トラフィック・サポートと同様に先行車の停止位置に合わせて停止するかと思いきやなかなか停止しないで先行車に接近してしまい、挙げ句の果てにブレーキを踏めと言われました。MRCCでも通常ならきちんと停止して発進時にアクセルを軽く踏むだけのはずなのですが、ある種の条件のもとでは効かないのでしょうか。確実に停止できないとなったら人力で介入する前提で臨む必要があるのですが、機械が停止させるタイミングは人力でブレーキをかけるタイミングよりも遅いため、結局いつも人力でブレーキをかけることになってしまいます。
1.5Lガソリンエンジン車にはクルージング&トラフィックサポートをつけられませんが、MRCCならついていますので、中途半端なステアリングアシストなんて必要ないということでしたら1.5Lでも問題ないかもしれません。
ステアリングアシストが55km/h以下のみで有効になるのは、高速域では人力でステアリングを切る方が気持ち良いからだよいう説明がなされているようです。たしかにそれに同意する余地もありますが、それはユーザーの判断に委ねるべきだと思います。高速域でのステアリングアシストは既に先代のアクセラで実現できていますので、あとはステアリングアシストを「全車速で有効」「55km/h以下で有効」「無効」から選択できるよう設定するだけです。
レーンキープアシストとは別に車線逸脱警報もついています。従来は警告音が発せられる方式でしたが、Mazda 3ではステアリングホイールに振動が発生する方式になりました。しかし車線を区切る線以外で誤認識するのは相変わらずで、普通に走っているときにいきなりステアリングホイールがガリガリと振動するとびっくりします。これはマツダコネクト上の設定で振動による警告か従来からの音による警告かを選ぶことができます。現在の精度でしたら音の方がまだましかもしれません。
追従走行をするのは全車速型MRCCと同様です。車間距離の設定を最小にしましたが、それでも混雑する高速道路では周囲に比べて車間距離が開きすぎですので、後続車にとっては走りにくいかもしれません。かといって車間距離を詰めすぎると追従走行しきれないでしょうから、現在の技術ではこれが限界ということなのでしょう。先行車が停止するとそれに合わせて停止します。停止位置は近すぎず遠すぎずちょうど良い位置で、これについてはよくできていると思います。発進時には軽くアクセルを踏むと発進し、しばらくするとクルージング&トラフィック・サポートが有効になります。たしかに面倒ですが、その代わり停車中にブレーキを踏み続ける必要がありませんので、慣れればこちらの方が便利なのかもしれません。
先行車に速度ムラがある場合には先行車の動きに合わせてブレーキをかけたり加速したりしますので、後続車から見るとさぞかし下手に見えるでしょう。人力で運転する場合には先行車の動きを予測して早めにアクセルを抜いたり車間距離を開けたりして調整することで極力速度ムラを吸収しようとするものですが、機械はまだそこまでできませんので、先行車の下手な運転がそのまま後続車に伝達されます。
減速して合流車のためのスペースを確保するというのは人力で運転する際にはごく当たり前のことですが、機械にはまだできないようで、ブレーキを踏む必要があります。キャンセルされてしまいますので、合流完了後にレジュームボタンを押す必要があります。
ステアリングアシストは55km/h以下で有効になりますが、介入してくるときにはいきなりぐりっとパワステに介入してきます。指導員に無理やりハンドルを切られているような感じです。それできちんと車線をキープしていればよいのですが、微妙にずれていてさらに気持ち悪いです。レンタカーでインプレッサを借りた際にアイサイトを試してみましたが、こちらはステアリングアシストでも特に違和感がありませんでした。先行している分、よく練れているのでしょう。自動運転と割り切れば多少変なトレースの仕方でも我慢できるのかもしれませんが、あくまでもヒューマンエラーに対するバックアップという位置づけですので、ステアリングから手を離してはいけないという縛りがあります。
そういえば、先代のアクセラのレーンキープアシストでは介入の度合いを設定できて、最も介入度合いの強い設定にするとステアリングアシストと同様の効果が得られましたが、これも介入されると気持ち悪いので、介入されないよう正確なハンドリングが求められました。これはこれで練習になりそうですが、機械がコーナーを完璧にトレースできるのでなければ意味がありません。コーナー手前で減速して早めにステアリングを切ったり、コーナー出口で加速したりといった協調制御までできるようになれば機械が人間を代替しやすくなりますが、今はまだ機械にはできませんので、コーナー緩い高速道路か渋滞する一般道以外ではなかなか機械に任せられません。まだ過渡期の技術だと思います。
そんなステアリングアシストではあまり役に立ちませんので、ステアリングアシスト抜きの普通のMRCCも渋滞する一般道で試してみました。クルージング&トラフィック・サポートと同様に先行車の停止位置に合わせて停止するかと思いきやなかなか停止しないで先行車に接近してしまい、挙げ句の果てにブレーキを踏めと言われました。MRCCでも通常ならきちんと停止して発進時にアクセルを軽く踏むだけのはずなのですが、ある種の条件のもとでは効かないのでしょうか。確実に停止できないとなったら人力で介入する前提で臨む必要があるのですが、機械が停止させるタイミングは人力でブレーキをかけるタイミングよりも遅いため、結局いつも人力でブレーキをかけることになってしまいます。
1.5Lガソリンエンジン車にはクルージング&トラフィックサポートをつけられませんが、MRCCならついていますので、中途半端なステアリングアシストなんて必要ないということでしたら1.5Lでも問題ないかもしれません。
ステアリングアシストが55km/h以下のみで有効になるのは、高速域では人力でステアリングを切る方が気持ち良いからだよいう説明がなされているようです。たしかにそれに同意する余地もありますが、それはユーザーの判断に委ねるべきだと思います。高速域でのステアリングアシストは既に先代のアクセラで実現できていますので、あとはステアリングアシストを「全車速で有効」「55km/h以下で有効」「無効」から選択できるよう設定するだけです。
レーンキープアシストとは別に車線逸脱警報もついています。従来は警告音が発せられる方式でしたが、Mazda 3ではステアリングホイールに振動が発生する方式になりました。しかし車線を区切る線以外で誤認識するのは相変わらずで、普通に走っているときにいきなりステアリングホイールがガリガリと振動するとびっくりします。これはマツダコネクト上の設定で振動による警告か従来からの音による警告かを選ぶことができます。現在の精度でしたら音の方がまだましかもしれません。
2020年1月17日金曜日
Mazda 3の車載機器の第一印象
納車されたばかりですのでまだ不慣れですが、いろいろいじっています。走りについての評価はまだできませんが、ひとまず車載装備の第一印象をご報告いたします。それにしてもいまどきの車はものすごくハイテクになってしまいましたので、開発するのも大変でしょうが、ついていくのも大変です。
【鍵】
運転席か助手席のドアノブに触れるだけで解錠されてサイドミラーが開くのは便利です。いまどき鍵のボタンを押して解錠したり施錠したりすることはないせいか、鍵の解錠/施錠のボタンは随分小さくなってしまいました。その代わり、鍵の大きさは従来の2倍くらいになってしまいましたので、ポケットに入れるとかさばります。
【シート】
骨盤を立てるシートとのことで、深く腰掛けるとお尻に位置が落ち着きます。デミオディーゼルの頃はお尻に落ちがいつの間にか前にせり出してしまいましたので、深く腰掛けようとして何度も姿勢を直しましたが、Mazda 3ではそんなことをする必要がありません。ランバーサポートを調整できますが、腰に当たる強さをあまり強くしない方が座りやすく感じました。腰で支えるのではなく、骨盤で支えます。
【My Mazdaアプリ】
車に乗る前にスマホで目的地を設定して車に送信できますので、カーナビの目的地入力に重宝します。スマホから施錠等のステータスを確認できて遠隔操作できますので、「もしかして鍵を閉め忘れただろうか」と気になる人には便利かもしれません。ただし、車から離れた際に自動で施錠される設定にしておけば鍵をかけ忘れることはありません。
【Mazda Connect 2】
2になってから若干使い勝手が変化しました。最大の変化はディスプレイ上でタッチパネルが使えなくなったことで、たしかに車のありあり方としてはその方がよいのですが、目的地入力で文字を入力するときにはコマンダーノブをぐりぐり回して1文字ずつ入力する必要があります。コマンダーノブを回して五十音の行を指定してコマンダーノブを押してからコマンダーノブを回すとその行の段を指定できますので、そこでコマンダーノブを押すとやっと1文字入力できます。複数の文字を入力する際にはこれの繰り返しです。コマンダーノブの上がタッチパネルになっているため、タッチパネルでの入力も可能ですが、入力速度はコマンダーをぐりぐり回す方が速いです。いずれにせよ文字入力は不便ですのでなるべくMy Mazdaで事前に目的地を入力するか、あるいはCarPlay/Android Autoを使うかする方がよいでしょう。
車内で目的地入力する場合、経由地を入力する際に任意の順番で経由地を入力できるようになりました。従来は最初に入力した目的地が一番遠くて、経由地を入力するたびに出発地に近い経由地として認識されました。そのため、ルート編集画面で目的地の並び替えが必要でしたが、Mazda Connect 2では最初から経由地の順番を指定できるため、目的地の並べ替えが不要になりました。ルート編集画面で目的地や経由地の順番を手動で移動させることもできます。
画面が大きくなりましたので、様々な情報を表示できるようになりました。カーナビ使用中に地図の右側に目的地へのルートが文字で表示されるようになりました。特に便利に感じたのは、画面の下に再生中の曲が表示されることです。従来、路線に関する情報が画面上に表示されていたのが右側に移ったことで、画面の上下のスペースに余裕ができました。
立ち上がりは圧倒的に早くなり、ドアを開けてシートに座ってエンジンを始動したらもう音楽が鳴ります。カーナビも同じくらいのタイミングで立ち上がりますので、すぐに目的地を入力できます。
【カーオーディオ】
カーオーディオの音質はとても良くなりました。車内が静かでエンジン音もあまり気にならないこともあって、車内で過ごす時間がとても快適になりました。ディーゼルエンジンや1.5Lだとエンジン音が大きいかもしれませんが、2Lだとエンジン音も静かです。
前述の通り、カーナビ画面に再生中の曲が表示されますので、運転中に「この曲なんだったっけ」と画面を切り替える必要がなくなり、安全に寄与しています。
【アダプティブLEDヘッドライト(ALH)】
ALHを有効にするためには、ライトをAUTOの位置にして(Mazda 3ではデフォルトでAUTOになります)、ウインカーレバー先端のAボタンを押します。ウインカーレバーをハイビームの位置にする必要はありません。これにより、ハイビームにしたいのに自動でハイビームにならない状況でALHを有効にしたまま手動でハイビームにすることができるようになりました。
オートライトとALHを有効にしていると、ライトに関する操作がほとんど不要になり楽です。手動にする必要があるのは夜間にライトを消灯する必要があるときくらいです。
【ワイパーレバー】
レバーの位置がわかるよう、選択した箇所が光るようになりました。例えば、オートワイパーにしている場合には、AUTOの文字の横が光ります。レバーの位置を確かめるためにレバーを動かす必要がありません。
【ヘッドアップディスプレイ】
ガラス投射式になった結果、画面がとても見やすくなりました。表示画面も大きくなりました。
【バックモニター】
ディスプレイが大きくなり解像度も高くなった結果、バックモニターの画面も鮮明になりました。出発時に前方を映し出すことも可能になりましたので、見通しの悪い所から出発するのが楽になりました。
【ETC車載器】
車載器は、ステアリングホイール右下の、小銭入れのある場所に設置されます。ETC車載器を設置する際に小銭入れを取り外しますので、小銭入れは使えなくなります。いまどきETCを使わないことはないでしょうから、結局取り外した小銭入れが無駄になるだけです。それなら最初からただの穴にしておいた方が無駄にならないと思います。
ETCを使うなら現金で払うことはないだろうとの割り切りによるものかもしれませんが、ETCの使えない有料道路はまだ残っておりますので、従来通りにETC車載器をバイザーの裏に設置してもよかったのではないかと思います。
従来はドアハンドルの下に小銭を入れるスペースがありましたが、Mazda 3ではなぜかここが穴になっていて小銭を入れることができません。もしつり銭を入れるとしたらとりあえずドリンクホルダーに放り込むくらいしか思いつきません。
【CarPlay/Android AUTO】
今のところ標準のカーナビと標準に音楽再生環境を使っていますので、まだ出番がありません。USB接続でCarPlayを有効にするとBluetoothが無効になりますが、ハンズフリー通話はCarPlay経由でできますので、さほど問題ありません。
【鍵】
運転席か助手席のドアノブに触れるだけで解錠されてサイドミラーが開くのは便利です。いまどき鍵のボタンを押して解錠したり施錠したりすることはないせいか、鍵の解錠/施錠のボタンは随分小さくなってしまいました。その代わり、鍵の大きさは従来の2倍くらいになってしまいましたので、ポケットに入れるとかさばります。
【シート】
骨盤を立てるシートとのことで、深く腰掛けるとお尻に位置が落ち着きます。デミオディーゼルの頃はお尻に落ちがいつの間にか前にせり出してしまいましたので、深く腰掛けようとして何度も姿勢を直しましたが、Mazda 3ではそんなことをする必要がありません。ランバーサポートを調整できますが、腰に当たる強さをあまり強くしない方が座りやすく感じました。腰で支えるのではなく、骨盤で支えます。
【My Mazdaアプリ】
車に乗る前にスマホで目的地を設定して車に送信できますので、カーナビの目的地入力に重宝します。スマホから施錠等のステータスを確認できて遠隔操作できますので、「もしかして鍵を閉め忘れただろうか」と気になる人には便利かもしれません。ただし、車から離れた際に自動で施錠される設定にしておけば鍵をかけ忘れることはありません。
【Mazda Connect 2】
2になってから若干使い勝手が変化しました。最大の変化はディスプレイ上でタッチパネルが使えなくなったことで、たしかに車のありあり方としてはその方がよいのですが、目的地入力で文字を入力するときにはコマンダーノブをぐりぐり回して1文字ずつ入力する必要があります。コマンダーノブを回して五十音の行を指定してコマンダーノブを押してからコマンダーノブを回すとその行の段を指定できますので、そこでコマンダーノブを押すとやっと1文字入力できます。複数の文字を入力する際にはこれの繰り返しです。コマンダーノブの上がタッチパネルになっているため、タッチパネルでの入力も可能ですが、入力速度はコマンダーをぐりぐり回す方が速いです。いずれにせよ文字入力は不便ですのでなるべくMy Mazdaで事前に目的地を入力するか、あるいはCarPlay/Android Autoを使うかする方がよいでしょう。
車内で目的地入力する場合、経由地を入力する際に任意の順番で経由地を入力できるようになりました。従来は最初に入力した目的地が一番遠くて、経由地を入力するたびに出発地に近い経由地として認識されました。そのため、ルート編集画面で目的地の並び替えが必要でしたが、Mazda Connect 2では最初から経由地の順番を指定できるため、目的地の並べ替えが不要になりました。ルート編集画面で目的地や経由地の順番を手動で移動させることもできます。
画面が大きくなりましたので、様々な情報を表示できるようになりました。カーナビ使用中に地図の右側に目的地へのルートが文字で表示されるようになりました。特に便利に感じたのは、画面の下に再生中の曲が表示されることです。従来、路線に関する情報が画面上に表示されていたのが右側に移ったことで、画面の上下のスペースに余裕ができました。
立ち上がりは圧倒的に早くなり、ドアを開けてシートに座ってエンジンを始動したらもう音楽が鳴ります。カーナビも同じくらいのタイミングで立ち上がりますので、すぐに目的地を入力できます。
【カーオーディオ】
カーオーディオの音質はとても良くなりました。車内が静かでエンジン音もあまり気にならないこともあって、車内で過ごす時間がとても快適になりました。ディーゼルエンジンや1.5Lだとエンジン音が大きいかもしれませんが、2Lだとエンジン音も静かです。
前述の通り、カーナビ画面に再生中の曲が表示されますので、運転中に「この曲なんだったっけ」と画面を切り替える必要がなくなり、安全に寄与しています。
【アダプティブLEDヘッドライト(ALH)】
ALHを有効にするためには、ライトをAUTOの位置にして(Mazda 3ではデフォルトでAUTOになります)、ウインカーレバー先端のAボタンを押します。ウインカーレバーをハイビームの位置にする必要はありません。これにより、ハイビームにしたいのに自動でハイビームにならない状況でALHを有効にしたまま手動でハイビームにすることができるようになりました。
オートライトとALHを有効にしていると、ライトに関する操作がほとんど不要になり楽です。手動にする必要があるのは夜間にライトを消灯する必要があるときくらいです。
【ワイパーレバー】
レバーの位置がわかるよう、選択した箇所が光るようになりました。例えば、オートワイパーにしている場合には、AUTOの文字の横が光ります。レバーの位置を確かめるためにレバーを動かす必要がありません。
【ヘッドアップディスプレイ】
ガラス投射式になった結果、画面がとても見やすくなりました。表示画面も大きくなりました。
【バックモニター】
ディスプレイが大きくなり解像度も高くなった結果、バックモニターの画面も鮮明になりました。出発時に前方を映し出すことも可能になりましたので、見通しの悪い所から出発するのが楽になりました。
【ETC車載器】
車載器は、ステアリングホイール右下の、小銭入れのある場所に設置されます。ETC車載器を設置する際に小銭入れを取り外しますので、小銭入れは使えなくなります。いまどきETCを使わないことはないでしょうから、結局取り外した小銭入れが無駄になるだけです。それなら最初からただの穴にしておいた方が無駄にならないと思います。
ETCを使うなら現金で払うことはないだろうとの割り切りによるものかもしれませんが、ETCの使えない有料道路はまだ残っておりますので、従来通りにETC車載器をバイザーの裏に設置してもよかったのではないかと思います。
従来はドアハンドルの下に小銭を入れるスペースがありましたが、Mazda 3ではなぜかここが穴になっていて小銭を入れることができません。もしつり銭を入れるとしたらとりあえずドリンクホルダーに放り込むくらいしか思いつきません。
【CarPlay/Android AUTO】
今のところ標準のカーナビと標準に音楽再生環境を使っていますので、まだ出番がありません。USB接続でCarPlayを有効にするとBluetoothが無効になりますが、ハンズフリー通話はCarPlay経由でできますので、さほど問題ありません。
Mazda 3に乗り換えました
デミオディーゼルが5年で17万km近くに達しましたので、Mazda 3の2Lガソリンエンジン車に乗り換えました。車を選ぶための要件に変化はなく、車選びの基準は依然として「大きい車は不要だが高速道路で長距離走って疲れない車」です。ではなぜ引き続きMazda 2のディーゼルエンジン車を選ばなかったのかといえば、デミオディーゼルで長距離を走り込んだ結果、「長距離走って疲れない車」についての知見が増えたためです。そこでまずは車種選定について記載します。
【Mazda 3を選んだ理由】
走る曲がる止まるの過渡領域の作り込みが秀逸なためです。試乗で交差点を曲がったときにこれはすごいと感心しました。サイズ的にはMazda 2で十分だったのですが、乗り比べるとやはり第7世代車の方が進んでいると感じました。乗り心地、とりわけ荒れた路面での突き上げに関しては評判が悪いですが、乗り心地よりも操縦安定性を優先させる方が長距離走って疲れにくいです。今まで乗ってきたデミオディーゼル前期型はGベクタリングコントロールが無いこともあって乗り心地は良くありませんが、それでも高速道路で700kmくらい走っても全然平気です。たしかに同乗者にとっては乗り心地が良くないのはいかがなものかと思いますが、パーソナルカーたるMazda 3が操縦安定性を優先させるのはわからないでもありません。
【2Lガソリンエンジン車を選んだ理由】
第7世代車の特長であるバランスの良さが最も感じられるためです。もともとパワーを求めるつもりはありませんので当初は1.5Lで考えていました。1.5Lエンジンは回して楽しいですし、ディーゼルエンジンが長距離巡航で楽なのは今までさんざんデミオディーゼルに乗ってきた経験からわかっていることなのですが、そういう飛び道具に頼らず徹底的に普通であろうとする2Lガソリンエンジン車の方が長く付き合って疲れないのではないかと感じました。
デミオディーゼル購入時にも「長距離走って楽な車」という要件で選定したのですが、アクセラ15S Touringとの比較した際に「コンパクトカーなのにディーゼルエンジンでトルク極太」というわかりやすい飛び道具や「それでいてアクアやフィットハイブリッドにマッチさせた価格」というバリューに飛びついたことは否めません。車に対する知見の乏しい人にはそういうわかりやすい特徴があった方が売りやすいだろうなと思います。
【ディーゼルエンジンを選ばなかった理由】
長距離巡航といえばディーゼルエンジンですが、マツダのディーゼルエンジンは煤対策のために年々おとなしくなっており、敢えてディーゼルという要素が薄れてきています(今にして思えば、初期どっかんターボのデミオディーゼルに乗れたのは良い経験でした)。Mazda 3ではアクセラよりも重くなった分、さらに最終減速比を上げてローギアードな設定にしており、低負荷高回転で応答性を確保しつつ煤を出にくくしています。ディーゼルエンジンの特長である高トルク低回転という要素があまりなく、良くも悪くもガソリンエンジンに近づいているという印象です。実際、2Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルエンジンとで変速比も最終減速比も同じです。
それでいてエンジンが重くて重量バランスが良くないとか、短距離走行の繰り返しでエンジンの調子が悪くなるとか、吸気系に煤が貯まるにつれてパワーが落ちるとか、そもそも補機類が多くて価格が高いといった従来からのディーゼルエンジンの短所はそのままです。重量バランスが悪くなると操安設計にしわ寄せが行くというのはデミオディーゼルで散々感じてきたことです。ブレーキにしても、ディーゼルエンジンはエンジンブレーキが弱くフットブレーキが強いですが、ガソリンエンジン車の方がブレーキは扱いやすく感じます。
ディーゼルエンジンは燃料代が安いのが魅力で、デミオディーゼルなら5円/km、Mazda 3のディーゼルでも6円/kmくらいで走れます。500km走って燃料代が3000円くらいです。ガソリンエンジンは10円/kmくらいですので、比率としてはかなり大きいです。普段ディーゼルエンジン車に乗っていてたまにレンタカーでレギュラーガソリンを給油するとガソリン代の高さにびっくりします。ディーゼルエンジン車の方が価格が高いといっても10万kmも乗れば燃料代だけで元が取れます。
しかし高速代は24円/km(首都高速は29円/km)とさらに割高です。都市高速道路や大都市近郊区間ではETCの休日割引も適用されませんので、休日割引で3割引きといっても高速代全体から平均25円/kmくらいはかかります。資本コストが40円/kmくらい、宿泊費その他旅費も同じくらいかかるとすると、総費用に占める燃料代の比率はせいぜい5%程度です。それなら気持ちよく運転できる方を選んだ方がよいでしょう。総費用を安くしようとしたら、あまり遠くまで行かず、時間に余裕を持たせてなるべく下道を走るのが一番効いてきます。
【1.5Lエンジンを選ばなかった理由】
当初はパワーが無くて遅くて免許にやさしい車を選ぼうとしていました。自分より遅い車に進路を塞がれるといらつきますが、自分が一番遅い車であれば道を譲るだけで済みますので気楽だからです。道を譲ってもらうのは他人任せですが、道を譲るのでしたら自分でコントロールできます。
長距離移動の際には実はパワーが必要なくて、高速道路の合流車線で巡航速度に乗ってしまったらあとはせいぜい追越加速のときくらいしかパワーがいりません。しかもアダプティブクルコンでのんびり走るなら追越加速もさほど必要ありません。
ゆっくり走れば時間がかかるかと思いきや、乗用車で普通に走る距離でしたら多少飛ばしても全体の所要時間への寄与は実はさほどありません。速度ムラがあれば平均速度の増分はさほどありませんので、一定速度を保って運転すると所要時間がさほど延びませんし、燃費も良いです。制限速度にクルコンをセットして走行車線をのんびり走れば速い車が勝手に追い越してくれますので、追い越しに気を遣うこともありません。疲れなければ休憩時間が少なくて済みますし、到着後の時間も有効に活用できます。長距離走行では疲労によるロスが効いてきます。
そういうわけで、当初の候補は15S Touringでした。しかしスペックシートを見ると、2Lエンジン車に誘導するために、意図的に長距離向けの装備をつけられなくされていることが真っ先に気になりました。一番残念だったのはアダプティブLEDヘッドライト(ALH)をつけられないことです。ハイビームコントロールはほぼ使い物にならないことを経験上知っているためです。1.5Lエンジン車のみヘッドライトの仕様が異なるようです。もっとも、ハイビームが必要なのは夜の田舎の道や夜の高速道路ですが、そんな時間帯に運転したら疲れてしまいますので、そういうことはしないと割り切れば受け入れられなくもありません。街乗り専用グレードと割り切れば長距離用装備が無くても問題ありませんが、もし街乗り専用でしたらホイールは16インチの方が出足が軽くて扱いやすいはずです。
しかしそもそも「パワーが無い」=「街乗り専用」という図式は合っているのでしょうか。自動車で最もパワーが必要なのは高速道路の合流車線での加速、次にパワーが求められるのは青信号発進です。高速巡航時にはパワーは必要ありません。パワーの無い車はむしろ高速道路の走行車線でクルコンをつけてダラダラ走るのに向いています。
試乗した限りでは、きちんとアクセルを踏めば意外と走れることがわかりました。高速道路では試乗できていませんが、BMアクセラの1.5Lは1人乗車かせいぜい2人乗車であれば高速道路でそこそこ走れることは経験済です。
それでも最終的に2Lにしたのは、冒頭に申し上げた通り、2Lの方がバランスが良く、第7世代車の設計思想が体現されているためです。価格や装備を抜きにして運転してしっくりくる方を選ぼうと思って試乗で乗り比べて2Lを選びました。しかしそれでも1.5Lにも独自の楽しみがあり、当選に近い次点です。もし2Lが無ければ1.5Lにしていたことでしょう。
【Skyactiv-Xを選ばなかった理由】
単に購入時期とタイミングが合わなかっただけです。当初の予定通りに10月に発売されていれば試乗できたのですが。高回転までフラットなトルクが持続するのはMT車で乗る分には魅力的かもしれませんが、AT車で乗るならトルクバンドのピークで回せば十分ですので、敢えて70万円余計に出してSkyactiv-Xを買う理由を見出しにくいです。値段と性能がこなれてくれば選択肢に上るでしょうから、次に買うときには比較検討の対象になるのではないでしょうか。実際、ヨーロッパでは通常のガソリンエンジン(マイルドハイブリッド付)よりも少し高い程度ですのでSkyactiv-Xが結構売れているようです。日本向けが高いのは購買層をアーリーアダプターに絞ることでクレームを減らすためでしょうか。
【CX-30を選ばなかった理由】
敢えてCX-30を選ぶべき理由がなかったということに尽きます。
Mazda 3よりも全長が短くて取り回しが良いのは魅力的ですが、CX-30くらいの重量になるとディーゼルエンジンを選びたくなります。すると乗り出し350万円になります。かつてのBMアクセラ2.2Lディーゼルと同じ値段ですが、BMアクセラより一回り重くて1.8Lディーゼルエンジンでその値段ですので、正直高いなと思いました。15万円足したらCX-5に乗れます。実用性重視で売れ筋を狙うはずの割には強気な値段です。Mazda 3よりも余計に払ってまで欲しいものがCX-30には見つかりませんでした。
最後の決め手はぼてっとした尻でした。前から見ればかっこいいのに、リアハッチの開口部をなるべく低くして使いやすくしようとした結果、後ろが腰高な感じです。Dピラーの傾斜が大きいため、後ろ姿を見るとリアウインドーの下が壁のように見えます。Mini Crossoverも同様にリアハッチが腰高ですが、こちらはリアウインドーが立っているため気になりません。側面も同様に、裾部を黒いプラスチックにして車体をスリムに見せかけていますので、写真で見るときれいですが、実車を見るとやはり腰高に見えます。
【Mazda 2を選ばなかった理由】
ディーゼルエンジンについては前述の通りです。また、ディーゼルエンジン車に乗るなら重量バランスの良いAWDに乗りたいところですが、そうなるとMazda 3の1.5Lと同じくらいの値段になります。第6世代のBセグメント車と第7世代のCセグメント車で値段が同じなら後者を選びます。もちろん同じ予算で長距離向け装備もきちんとつけられますし、Mazda 3よりも軽くてよく走るのは魅力ですが、これに乗りたいと思う決め手がありませんでした。
そういうわけで候補はガソリンエンジン車の事実上一番安いグレードである15S Proactiveでした。かつてはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車との間に装備の差がありましたが、今やガソリンエンジンの一番安いグレードでも安全装備が充実しています。デミオ時代から年次改良で良くなっているのに加え、Mazda 2になってさらに良くなったのは試乗してわかりましたが、第7世代車には及ばず。既に第7世代車が出ているのにあと5年第6世代車に乗り続ける気になりませんでした。
同じ1.5Lエンジンを積むならMazda 3よりもMazda 2の方が軽くてよく走るはずなのですが、1.5Lエンジンは太いトルクでゆったり走るよりも、よく回してパワーを絞り出す使い方の方が気持ちよく走れるように感じます。ヨーロッパの道路ではMazda 2の1.5Lエンジンは丁度良いのかもしれませんが、日本の道路では2000回転ではトルクが不足して3000回転ではパワーが出すぎる場面があって、街乗りで我慢が必要になりそうに感じました。高速道路ではさほどパワーが必要ない一方で、高速安定性に効くのはホイールベースやトレッドですので、それならMazda 3の方が有利です。他の条件を一定にすればパワーがある方が有利なのでしょうが、運転して気持ちよいかどうかは車と道路と運転の3者のバランスだと思います。
それでも基本的には大きな車は必要ありませんので、将来Mazda 2がフルモデルチェンジをして、Skyactiv-Xの1.5Lエンジン車の値段と性能がこなれてくれば、次の買い替え候補にはなりえます。
【CX-3を選ばなかった理由】
忘れていました。Mazda 2よりもさらに高いとなると同じ予算でCセグメント車を買えてしまいます。それでいてBセグメントのシャシーと太いタイヤとがマッチせず、操縦安定設計上の素性の悪さを感じます。そういえば、登場当初はデミオとほぼ同じ車が300万円なんてありえないと思っていましたが、今やMazda 2のディーゼルのAWDが300万円します。この調子でモデルチェンジしたらAudi A1並の値段になりそうです。
【Mazda 3を選んだ理由】
走る曲がる止まるの過渡領域の作り込みが秀逸なためです。試乗で交差点を曲がったときにこれはすごいと感心しました。サイズ的にはMazda 2で十分だったのですが、乗り比べるとやはり第7世代車の方が進んでいると感じました。乗り心地、とりわけ荒れた路面での突き上げに関しては評判が悪いですが、乗り心地よりも操縦安定性を優先させる方が長距離走って疲れにくいです。今まで乗ってきたデミオディーゼル前期型はGベクタリングコントロールが無いこともあって乗り心地は良くありませんが、それでも高速道路で700kmくらい走っても全然平気です。たしかに同乗者にとっては乗り心地が良くないのはいかがなものかと思いますが、パーソナルカーたるMazda 3が操縦安定性を優先させるのはわからないでもありません。
【2Lガソリンエンジン車を選んだ理由】
第7世代車の特長であるバランスの良さが最も感じられるためです。もともとパワーを求めるつもりはありませんので当初は1.5Lで考えていました。1.5Lエンジンは回して楽しいですし、ディーゼルエンジンが長距離巡航で楽なのは今までさんざんデミオディーゼルに乗ってきた経験からわかっていることなのですが、そういう飛び道具に頼らず徹底的に普通であろうとする2Lガソリンエンジン車の方が長く付き合って疲れないのではないかと感じました。
デミオディーゼル購入時にも「長距離走って楽な車」という要件で選定したのですが、アクセラ15S Touringとの比較した際に「コンパクトカーなのにディーゼルエンジンでトルク極太」というわかりやすい飛び道具や「それでいてアクアやフィットハイブリッドにマッチさせた価格」というバリューに飛びついたことは否めません。車に対する知見の乏しい人にはそういうわかりやすい特徴があった方が売りやすいだろうなと思います。
【ディーゼルエンジンを選ばなかった理由】
長距離巡航といえばディーゼルエンジンですが、マツダのディーゼルエンジンは煤対策のために年々おとなしくなっており、敢えてディーゼルという要素が薄れてきています(今にして思えば、初期どっかんターボのデミオディーゼルに乗れたのは良い経験でした)。Mazda 3ではアクセラよりも重くなった分、さらに最終減速比を上げてローギアードな設定にしており、低負荷高回転で応答性を確保しつつ煤を出にくくしています。ディーゼルエンジンの特長である高トルク低回転という要素があまりなく、良くも悪くもガソリンエンジンに近づいているという印象です。実際、2Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルエンジンとで変速比も最終減速比も同じです。
それでいてエンジンが重くて重量バランスが良くないとか、短距離走行の繰り返しでエンジンの調子が悪くなるとか、吸気系に煤が貯まるにつれてパワーが落ちるとか、そもそも補機類が多くて価格が高いといった従来からのディーゼルエンジンの短所はそのままです。重量バランスが悪くなると操安設計にしわ寄せが行くというのはデミオディーゼルで散々感じてきたことです。ブレーキにしても、ディーゼルエンジンはエンジンブレーキが弱くフットブレーキが強いですが、ガソリンエンジン車の方がブレーキは扱いやすく感じます。
ディーゼルエンジンは燃料代が安いのが魅力で、デミオディーゼルなら5円/km、Mazda 3のディーゼルでも6円/kmくらいで走れます。500km走って燃料代が3000円くらいです。ガソリンエンジンは10円/kmくらいですので、比率としてはかなり大きいです。普段ディーゼルエンジン車に乗っていてたまにレンタカーでレギュラーガソリンを給油するとガソリン代の高さにびっくりします。ディーゼルエンジン車の方が価格が高いといっても10万kmも乗れば燃料代だけで元が取れます。
しかし高速代は24円/km(首都高速は29円/km)とさらに割高です。都市高速道路や大都市近郊区間ではETCの休日割引も適用されませんので、休日割引で3割引きといっても高速代全体から平均25円/kmくらいはかかります。資本コストが40円/kmくらい、宿泊費その他旅費も同じくらいかかるとすると、総費用に占める燃料代の比率はせいぜい5%程度です。それなら気持ちよく運転できる方を選んだ方がよいでしょう。総費用を安くしようとしたら、あまり遠くまで行かず、時間に余裕を持たせてなるべく下道を走るのが一番効いてきます。
【1.5Lエンジンを選ばなかった理由】
当初はパワーが無くて遅くて免許にやさしい車を選ぼうとしていました。自分より遅い車に進路を塞がれるといらつきますが、自分が一番遅い車であれば道を譲るだけで済みますので気楽だからです。道を譲ってもらうのは他人任せですが、道を譲るのでしたら自分でコントロールできます。
長距離移動の際には実はパワーが必要なくて、高速道路の合流車線で巡航速度に乗ってしまったらあとはせいぜい追越加速のときくらいしかパワーがいりません。しかもアダプティブクルコンでのんびり走るなら追越加速もさほど必要ありません。
ゆっくり走れば時間がかかるかと思いきや、乗用車で普通に走る距離でしたら多少飛ばしても全体の所要時間への寄与は実はさほどありません。速度ムラがあれば平均速度の増分はさほどありませんので、一定速度を保って運転すると所要時間がさほど延びませんし、燃費も良いです。制限速度にクルコンをセットして走行車線をのんびり走れば速い車が勝手に追い越してくれますので、追い越しに気を遣うこともありません。疲れなければ休憩時間が少なくて済みますし、到着後の時間も有効に活用できます。長距離走行では疲労によるロスが効いてきます。
そういうわけで、当初の候補は15S Touringでした。しかしスペックシートを見ると、2Lエンジン車に誘導するために、意図的に長距離向けの装備をつけられなくされていることが真っ先に気になりました。一番残念だったのはアダプティブLEDヘッドライト(ALH)をつけられないことです。ハイビームコントロールはほぼ使い物にならないことを経験上知っているためです。1.5Lエンジン車のみヘッドライトの仕様が異なるようです。もっとも、ハイビームが必要なのは夜の田舎の道や夜の高速道路ですが、そんな時間帯に運転したら疲れてしまいますので、そういうことはしないと割り切れば受け入れられなくもありません。街乗り専用グレードと割り切れば長距離用装備が無くても問題ありませんが、もし街乗り専用でしたらホイールは16インチの方が出足が軽くて扱いやすいはずです。
しかしそもそも「パワーが無い」=「街乗り専用」という図式は合っているのでしょうか。自動車で最もパワーが必要なのは高速道路の合流車線での加速、次にパワーが求められるのは青信号発進です。高速巡航時にはパワーは必要ありません。パワーの無い車はむしろ高速道路の走行車線でクルコンをつけてダラダラ走るのに向いています。
試乗した限りでは、きちんとアクセルを踏めば意外と走れることがわかりました。高速道路では試乗できていませんが、BMアクセラの1.5Lは1人乗車かせいぜい2人乗車であれば高速道路でそこそこ走れることは経験済です。
それでも最終的に2Lにしたのは、冒頭に申し上げた通り、2Lの方がバランスが良く、第7世代車の設計思想が体現されているためです。価格や装備を抜きにして運転してしっくりくる方を選ぼうと思って試乗で乗り比べて2Lを選びました。しかしそれでも1.5Lにも独自の楽しみがあり、当選に近い次点です。もし2Lが無ければ1.5Lにしていたことでしょう。
【Skyactiv-Xを選ばなかった理由】
単に購入時期とタイミングが合わなかっただけです。当初の予定通りに10月に発売されていれば試乗できたのですが。高回転までフラットなトルクが持続するのはMT車で乗る分には魅力的かもしれませんが、AT車で乗るならトルクバンドのピークで回せば十分ですので、敢えて70万円余計に出してSkyactiv-Xを買う理由を見出しにくいです。値段と性能がこなれてくれば選択肢に上るでしょうから、次に買うときには比較検討の対象になるのではないでしょうか。実際、ヨーロッパでは通常のガソリンエンジン(マイルドハイブリッド付)よりも少し高い程度ですのでSkyactiv-Xが結構売れているようです。日本向けが高いのは購買層をアーリーアダプターに絞ることでクレームを減らすためでしょうか。
【CX-30を選ばなかった理由】
敢えてCX-30を選ぶべき理由がなかったということに尽きます。
Mazda 3よりも全長が短くて取り回しが良いのは魅力的ですが、CX-30くらいの重量になるとディーゼルエンジンを選びたくなります。すると乗り出し350万円になります。かつてのBMアクセラ2.2Lディーゼルと同じ値段ですが、BMアクセラより一回り重くて1.8Lディーゼルエンジンでその値段ですので、正直高いなと思いました。15万円足したらCX-5に乗れます。実用性重視で売れ筋を狙うはずの割には強気な値段です。Mazda 3よりも余計に払ってまで欲しいものがCX-30には見つかりませんでした。
最後の決め手はぼてっとした尻でした。前から見ればかっこいいのに、リアハッチの開口部をなるべく低くして使いやすくしようとした結果、後ろが腰高な感じです。Dピラーの傾斜が大きいため、後ろ姿を見るとリアウインドーの下が壁のように見えます。Mini Crossoverも同様にリアハッチが腰高ですが、こちらはリアウインドーが立っているため気になりません。側面も同様に、裾部を黒いプラスチックにして車体をスリムに見せかけていますので、写真で見るときれいですが、実車を見るとやはり腰高に見えます。
【Mazda 2を選ばなかった理由】
ディーゼルエンジンについては前述の通りです。また、ディーゼルエンジン車に乗るなら重量バランスの良いAWDに乗りたいところですが、そうなるとMazda 3の1.5Lと同じくらいの値段になります。第6世代のBセグメント車と第7世代のCセグメント車で値段が同じなら後者を選びます。もちろん同じ予算で長距離向け装備もきちんとつけられますし、Mazda 3よりも軽くてよく走るのは魅力ですが、これに乗りたいと思う決め手がありませんでした。
そういうわけで候補はガソリンエンジン車の事実上一番安いグレードである15S Proactiveでした。かつてはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車との間に装備の差がありましたが、今やガソリンエンジンの一番安いグレードでも安全装備が充実しています。デミオ時代から年次改良で良くなっているのに加え、Mazda 2になってさらに良くなったのは試乗してわかりましたが、第7世代車には及ばず。既に第7世代車が出ているのにあと5年第6世代車に乗り続ける気になりませんでした。
同じ1.5Lエンジンを積むならMazda 3よりもMazda 2の方が軽くてよく走るはずなのですが、1.5Lエンジンは太いトルクでゆったり走るよりも、よく回してパワーを絞り出す使い方の方が気持ちよく走れるように感じます。ヨーロッパの道路ではMazda 2の1.5Lエンジンは丁度良いのかもしれませんが、日本の道路では2000回転ではトルクが不足して3000回転ではパワーが出すぎる場面があって、街乗りで我慢が必要になりそうに感じました。高速道路ではさほどパワーが必要ない一方で、高速安定性に効くのはホイールベースやトレッドですので、それならMazda 3の方が有利です。他の条件を一定にすればパワーがある方が有利なのでしょうが、運転して気持ちよいかどうかは車と道路と運転の3者のバランスだと思います。
それでも基本的には大きな車は必要ありませんので、将来Mazda 2がフルモデルチェンジをして、Skyactiv-Xの1.5Lエンジン車の値段と性能がこなれてくれば、次の買い替え候補にはなりえます。
【CX-3を選ばなかった理由】
忘れていました。Mazda 2よりもさらに高いとなると同じ予算でCセグメント車を買えてしまいます。それでいてBセグメントのシャシーと太いタイヤとがマッチせず、操縦安定設計上の素性の悪さを感じます。そういえば、登場当初はデミオとほぼ同じ車が300万円なんてありえないと思っていましたが、今やMazda 2のディーゼルのAWDが300万円します。この調子でモデルチェンジしたらAudi A1並の値段になりそうです。
2019年12月16日月曜日
ぼちぼちMazda 2の実車を見かけるようになりました
デミオは発売から5年経過しているだけあってよく見かけますが、Mazda 2は最近になってやっと公道で見かけるようになりました。Mazda 2は色も形もデミオと同じで、後ろから見るとリアバンパーの黒い部分が小さいくらいの違いしかないのですが、それでもどういうわけかデミオと雰囲気が違いますので、もしかしてMazda 2かなと思って追い越しざまにミラーでフロントグリルを見ると口が大きくてたちどころにMazda 2だとわかります。前だけを見たらBMアクセラと区別がつきにくいです。口が大きい割に後ろがちんちくりんですので バランスが悪く感じますが、このフロントグリルでしたら日本では販売されていないセダンが似合いそうです。
2019年12月15日日曜日
デミオディーゼルを振り返る
デミオディーゼルには5年で17万km弱乗りました。これからMazda 2のディーゼルエンジン車を買う人の参考になるかどうかわかりませんが、今まで乗ってきてどんな車だったか紹介してみようと思います。
【思いのほか走行距離が延びました】
購入当初はこんなに乗るつもりはありませんでした。しかし長距離の移動があまりにも楽なため、走行距離が延びてしまいました。高速道路だけなら1日に700km走っても平気です。土日に1泊して往復800kmくらい走るのは気軽にできますので、ちょっとそこまでという感じです。東京からですと名古屋仙台新潟くらいの距離です。これらの都市へは新幹線があって、たしかに新幹線のスピードの方が速いですが、ドアツードアの所要時間では新幹線よりも1時間長い程度です。車に乗りっぱなしですので重い荷物を持って駅構内を移動する必要がありませんし、車の中は個室ですので、公共交通機関で移動するよりも楽です。この車のおかげでいろいろな所に行くことができましたし、運転経験を積むこともできました。
【長距離巡航は楽ですがいささか退屈かもしれません】
低排気量のガソリンエンジン車だと高速道路で100km/hを出すので精一杯ですがデミオディーゼルで100km/hとなるとバスのような退屈な乗り心地です。田舎の信号の少ない国道ではとても快適に走れます。
【60km/hくらいの巡航でもっとも燃費が良いです】
高速道路から下道まで満遍なく走って平均燃費22km/L程度です。高速道路でクルコンをつけて100km/hを保つと25km/Lくらいです。田舎の信号の少ない国道で60km/hくらいでダラダラ走り続けると28km/Lとか、ときには30km/L以上出たりします。6速1500回転だと80km/hくらいで、本来ならこの速度が最も燃費が良いはずなのですが、今までの経験では60km/hで走る方が燃費が良いです。
【長距離走行するなら燃料代の安さは際立っています】
平均燃費22km/Lですと、5円/kmくらいです。ディーゼルエンジンを積んで軽油となるともともと燃料代が安いのですが、デミオディーゼルはディーゼルエンジン車の中で最も軽いため、さらに燃料代が安いです。もちろん街乗りでの燃費はハイブリッド車に及びませんが、長距離巡航時にはハイブリッド車であっても回生ブレーキによるエネルギー回収のメリットがなく、むしろモーターや発電機や蓄電池が死重になりますので、長距離巡航でしたらディーゼルエンジンの方が有利です。
【思いのほか走行距離が延びました】
購入当初はこんなに乗るつもりはありませんでした。しかし長距離の移動があまりにも楽なため、走行距離が延びてしまいました。高速道路だけなら1日に700km走っても平気です。土日に1泊して往復800kmくらい走るのは気軽にできますので、ちょっとそこまでという感じです。東京からですと名古屋仙台新潟くらいの距離です。これらの都市へは新幹線があって、たしかに新幹線のスピードの方が速いですが、ドアツードアの所要時間では新幹線よりも1時間長い程度です。車に乗りっぱなしですので重い荷物を持って駅構内を移動する必要がありませんし、車の中は個室ですので、公共交通機関で移動するよりも楽です。この車のおかげでいろいろな所に行くことができましたし、運転経験を積むこともできました。
【長距離巡航は楽ですがいささか退屈かもしれません】
低排気量のガソリンエンジン車だと高速道路で100km/hを出すので精一杯ですがデミオディーゼルで100km/hとなるとバスのような退屈な乗り心地です。田舎の信号の少ない国道ではとても快適に走れます。
【60km/hくらいの巡航でもっとも燃費が良いです】
高速道路から下道まで満遍なく走って平均燃費22km/L程度です。高速道路でクルコンをつけて100km/hを保つと25km/Lくらいです。田舎の信号の少ない国道で60km/hくらいでダラダラ走り続けると28km/Lとか、ときには30km/L以上出たりします。6速1500回転だと80km/hくらいで、本来ならこの速度が最も燃費が良いはずなのですが、今までの経験では60km/hで走る方が燃費が良いです。
【長距離走行するなら燃料代の安さは際立っています】
平均燃費22km/Lですと、5円/kmくらいです。ディーゼルエンジンを積んで軽油となるともともと燃料代が安いのですが、デミオディーゼルはディーゼルエンジン車の中で最も軽いため、さらに燃料代が安いです。もちろん街乗りでの燃費はハイブリッド車に及びませんが、長距離巡航時にはハイブリッド車であっても回生ブレーキによるエネルギー回収のメリットがなく、むしろモーターや発電機や蓄電池が死重になりますので、長距離巡航でしたらディーゼルエンジンの方が有利です。
【エンジンはずいぶんおとなしくなりました】
初期ドッカンターボの頃は、出足のトルクがスカスカで、青信号発進で軽自動車に置いて行かれましたが、高速道路では妙に元気でした。これでは日本の道路の速度域に合わないと思っていたところ、DE精密過給制御で出足が改善しました。一方、煤対策のためにエンジン制御ソフトウェアが書き換えられ、過給圧は控えめになり、おとなしいエンジンになりました。吸気系に煤が貯まるにつれて吸気量が控えめになったというのもあります。当初は長所も短所もディーゼルエンジンならではでしたが、長所も短所も控えめになった結果、敢えてディーゼルエンジンを選ぶ動機が薄れてきました。
【当時は画期的だった安全装備が今では普通に】
メーカーセットオプションでつけたブラインドスポットモニタリングとかハイビームコントロールとかは当時としては新しかったのですが、今やマツダ車では一番安い車の一番安いグレードにも標準装備されています。デミオにディーゼルエンジンpを乗せるにあたっては高価なディーゼルエンジンに見合った装備の差がつけられていましたが、その後ガソリンエンジン車でもディーゼルエンジン車と同等の装備をつけられるようになりました。さらにガソリンエンジンが1.3Lから海外仕様と同じ1.5Lになって、トルクやパワーの差も縮まりました。そのため、今やガソリンエンジンの安いグレードが一番お買い得になってしまいました。
【ブレーキにはディーゼルエンジン車特有の癖があります】
吸気バルブの無いディーゼルエンジンはもともとエンジンブレーキが弱いですが、それだけでなく5000回転でレッドゾーンに入るため、エンジンブレーキを強めようとしてもなかなか低いギアに入らないというのもあります。それを補うようにフットブレーキは強めで、かつ踏みはじめから結構効きますので、僅かに減速したい際にはアクセルを離して弱いエンジンブレーキで速度を調整するようになりました。コースティングを活用しながら走ると燃費が良くなります。クルコンはそういう技を使いませんので、一般道では人力で運転する方が燃費が良くなります。反対に、ストップアンドゴーの多い道路ではガソリンエンジン車のブレーキの方が扱いやすいと思います。
【原則通りに運転しないと曲がりません】
Bセグメント車に重いディーゼルエンジンを積んでいるため前が重いことから、ステアリングを切るとすっと曲がるというわけにはいきません。DJデミオは直進安定性確保のためにキャスター角を5度確保していますので、なおさら曲がりにくいです。原則通りにコーナー手前でしっかり減速して前輪に荷重を乗せてからステアリングを切るとやっと曲がります。コーナリングの練習にはうってつけの車で、おかげで随分練習できました。
【重量バランスの悪さは操縦安定性と乗り心地に効いてきます】
前が重いと曲がりにくいだけでなく、凹凸の大きい路面を通過する際に後ろがポンポン跳ねます。前が重くてホイールベースが小さいため停止時につんのめりやすく、ディーゼルエンジン車特有のブレーキフィールとあいまって、停止直前にブレーキを緩めてきれいに停止するのが難しいです。
【登り坂は得意ですが下り坂は苦手です】
登り坂では太いトルクを生かしてぐいぐい登りますので全く苦になりません。一方、下りではトルクは関係ありませんし、むしろエンジンブレーキが弱いとかフロントヘビーでつんのめるといった点で不利です。下り坂でしたらノーズの軽い低排気量ガソリンエンジン車の方が楽だと思います。
【16インチホイールは高速道路走行時のみ有利です】
下道を走るだけでしたら15インチホイールの方がバネ下重量が軽い分だけ出足が良くて乗り心地も良いです。しかし高速道路では15インチホイールでは若干頼りないので、高速道路で長距離走るとなると16インチホイールの方が有利です。
【16インチはタイヤ選びで苦労します】
16インチのタイヤは15インチの185/65R15のサイズに無理やり収めるため185/60R16という珍しいサイズですので、タイヤの選択肢が限られています。夏タイヤだとBluEarth-AかLe Mans VかRegno GRⅡくらいしかありません。BluEarth-GTは未だに185/60R16がありません。
185/65R15の方がタイヤの選択肢が豊富で、TuranzaやAdvan dbも選べますので、15インチで満足できるのでしたら15インチにしてその分タイヤにお金をかけた方がよいのではないでしょうか。
【i-DMは便利です】
i-DMは評価基準が明確ですので、運転操作を改善するための手がかりとして有用だと思います。白点灯すれば気分が悪いですが、青点灯すればうれしいものです。5th Stageになると厳しすぎるきらいがありますが、白点灯が多発するときというのは往々にしてタイヤの空気圧が不足しているときだったり、あるいは速度を出しすぎているときだったりしますので、そういうことに気づくためのきっかけにもなります。
【マツダコネクトはこれでもだいぶましになりました】
当初はハンガリーのNNG製のカーナビでした。ヨーロッパのように街道沿いに建物があって、通り+番号で住所を識別するのでしたらNNG製のカーナビでも機能するのでしょうが、日本の地番は面で捉えますので複雑な地図情報が必要になります。そうなるとNNG製のナビだとメモリが不足して落ちやすくなります。NNG製のナビはぬるぬる動いてリルートの計算も早かったので日本仕様では最初からメモリを多めに積んでいればさほど問題なかったのかもしれませんが、設計段階でそういうことが考慮されていなかったため、メモリが不足しました。
その後日本製のナビに差し替えられましたので、目的地を入力してルートを表示するといった通常カーナビ使い方をする分には特に不自由を感じません。今でも不満なのは立ち上がりが遅いことです。バージョンアップのたびに立ち上がりが改善されてきたのですが、今でも結構待ちます。このあたりはマツダコネクト2になって改善されているようです。
ソフトウェアについてはいろいろ不満がありましたが、当初よりコマンダーノブの操作性は抜群でした。
【後ろは狭いですが前は意外と広いです】
フロントシートのフレームはアクセラ用と同じものを使っていますので、ドライビングポジションにも無理がありませんので、前席に座っている分にはあまり狭さを感じません。むしろ公共交通機関の座席よりも広くて座り心地が良くて快適です。Bセグメント車ですので運転席と助手席の間が狭く、大きなアームレストがあるわけではありませんが、これも一人で乗る分には問題ありません。同じ車格の他の車と比べると後席が狭いですが、その分前席が広いので、2人乗りでしたら実はデミオの方が広かったりします。
【前半分は立派ですが後半分はちんちくりんです】
ディーゼルエンジンの大きな荷重に耐えられるよう前半分はしっかりしていますし、Bセグメント車のくせにノーズが長いですし、前半分はインテリアもシートも立派ですが、後半分はデミオからのキャリーオーバーなのか、テールランプの形以外はほぼ同じで、後ろのドアの閉まる音までもがチャチです。まるでCセグメント車の前半分とBセグメント車の後半分を繋ぎ合わせたような車です。乗り心地も前と後ろでは全然違います。
【車体後部は汚れやすいです】
ハッチバック車ですから仕方ないのですが、雨の日には車体後部の後方乱流による泥水の巻き上げで後ろは汚れやすいです。リアウインドーは傾斜がついていますが、それでも汚れます。もちろん街中で走る分には問題ないのですが、田舎の道をある程度の速度で走ると結構汚れます。濃色系の色だとさらに目立ちます。
【ブレーキにはディーゼルエンジン車特有の癖があります】
吸気バルブの無いディーゼルエンジンはもともとエンジンブレーキが弱いですが、それだけでなく5000回転でレッドゾーンに入るため、エンジンブレーキを強めようとしてもなかなか低いギアに入らないというのもあります。それを補うようにフットブレーキは強めで、かつ踏みはじめから結構効きますので、僅かに減速したい際にはアクセルを離して弱いエンジンブレーキで速度を調整するようになりました。コースティングを活用しながら走ると燃費が良くなります。クルコンはそういう技を使いませんので、一般道では人力で運転する方が燃費が良くなります。反対に、ストップアンドゴーの多い道路ではガソリンエンジン車のブレーキの方が扱いやすいと思います。
【原則通りに運転しないと曲がりません】
Bセグメント車に重いディーゼルエンジンを積んでいるため前が重いことから、ステアリングを切るとすっと曲がるというわけにはいきません。DJデミオは直進安定性確保のためにキャスター角を5度確保していますので、なおさら曲がりにくいです。原則通りにコーナー手前でしっかり減速して前輪に荷重を乗せてからステアリングを切るとやっと曲がります。コーナリングの練習にはうってつけの車で、おかげで随分練習できました。
【重量バランスの悪さは操縦安定性と乗り心地に効いてきます】
前が重いと曲がりにくいだけでなく、凹凸の大きい路面を通過する際に後ろがポンポン跳ねます。前が重くてホイールベースが小さいため停止時につんのめりやすく、ディーゼルエンジン車特有のブレーキフィールとあいまって、停止直前にブレーキを緩めてきれいに停止するのが難しいです。
【登り坂は得意ですが下り坂は苦手です】
登り坂では太いトルクを生かしてぐいぐい登りますので全く苦になりません。一方、下りではトルクは関係ありませんし、むしろエンジンブレーキが弱いとかフロントヘビーでつんのめるといった点で不利です。下り坂でしたらノーズの軽い低排気量ガソリンエンジン車の方が楽だと思います。
【16インチホイールは高速道路走行時のみ有利です】
下道を走るだけでしたら15インチホイールの方がバネ下重量が軽い分だけ出足が良くて乗り心地も良いです。しかし高速道路では15インチホイールでは若干頼りないので、高速道路で長距離走るとなると16インチホイールの方が有利です。
【16インチはタイヤ選びで苦労します】
16インチのタイヤは15インチの185/65R15のサイズに無理やり収めるため185/60R16という珍しいサイズですので、タイヤの選択肢が限られています。夏タイヤだとBluEarth-AかLe Mans VかRegno GRⅡくらいしかありません。BluEarth-GTは未だに185/60R16がありません。
185/65R15の方がタイヤの選択肢が豊富で、TuranzaやAdvan dbも選べますので、15インチで満足できるのでしたら15インチにしてその分タイヤにお金をかけた方がよいのではないでしょうか。
【i-DMは便利です】
i-DMは評価基準が明確ですので、運転操作を改善するための手がかりとして有用だと思います。白点灯すれば気分が悪いですが、青点灯すればうれしいものです。5th Stageになると厳しすぎるきらいがありますが、白点灯が多発するときというのは往々にしてタイヤの空気圧が不足しているときだったり、あるいは速度を出しすぎているときだったりしますので、そういうことに気づくためのきっかけにもなります。
【マツダコネクトはこれでもだいぶましになりました】
当初はハンガリーのNNG製のカーナビでした。ヨーロッパのように街道沿いに建物があって、通り+番号で住所を識別するのでしたらNNG製のカーナビでも機能するのでしょうが、日本の地番は面で捉えますので複雑な地図情報が必要になります。そうなるとNNG製のナビだとメモリが不足して落ちやすくなります。NNG製のナビはぬるぬる動いてリルートの計算も早かったので日本仕様では最初からメモリを多めに積んでいればさほど問題なかったのかもしれませんが、設計段階でそういうことが考慮されていなかったため、メモリが不足しました。
その後日本製のナビに差し替えられましたので、目的地を入力してルートを表示するといった通常カーナビ使い方をする分には特に不自由を感じません。今でも不満なのは立ち上がりが遅いことです。バージョンアップのたびに立ち上がりが改善されてきたのですが、今でも結構待ちます。このあたりはマツダコネクト2になって改善されているようです。
ソフトウェアについてはいろいろ不満がありましたが、当初よりコマンダーノブの操作性は抜群でした。
【後ろは狭いですが前は意外と広いです】
フロントシートのフレームはアクセラ用と同じものを使っていますので、ドライビングポジションにも無理がありませんので、前席に座っている分にはあまり狭さを感じません。むしろ公共交通機関の座席よりも広くて座り心地が良くて快適です。Bセグメント車ですので運転席と助手席の間が狭く、大きなアームレストがあるわけではありませんが、これも一人で乗る分には問題ありません。同じ車格の他の車と比べると後席が狭いですが、その分前席が広いので、2人乗りでしたら実はデミオの方が広かったりします。
【前半分は立派ですが後半分はちんちくりんです】
ディーゼルエンジンの大きな荷重に耐えられるよう前半分はしっかりしていますし、Bセグメント車のくせにノーズが長いですし、前半分はインテリアもシートも立派ですが、後半分はデミオからのキャリーオーバーなのか、テールランプの形以外はほぼ同じで、後ろのドアの閉まる音までもがチャチです。まるでCセグメント車の前半分とBセグメント車の後半分を繋ぎ合わせたような車です。乗り心地も前と後ろでは全然違います。
【車体後部は汚れやすいです】
ハッチバック車ですから仕方ないのですが、雨の日には車体後部の後方乱流による泥水の巻き上げで後ろは汚れやすいです。リアウインドーは傾斜がついていますが、それでも汚れます。もちろん街中で走る分には問題ないのですが、田舎の道をある程度の速度で走ると結構汚れます。濃色系の色だとさらに目立ちます。
2019年12月14日土曜日
17万km走行したデミオディーゼルのダンパーとブッシュを交換しました
走行距離がかさんでいるため、かねてからサスペンション周りの挙動が気になっていました。停止直前の挙動が落ち着かなかったり、路面の細かい凹凸を拾うたびに車体が細かく揺れたりしていました。主にブッシュがへたっているのか、入力される力が逃げてしまってサスペンションが本来の動きをできていないのではないかと考えましたので、車検のついでにサスペンション周りの部品を交換しました。部品の単価は安いのですが工賃がかかることから一気にまとめて交換してしまった方が効率的です。
【部品】
部品の型番を調べてみたらディーラーでの作業ですので当然のことながらDJ前期型デミオ用でした。ダンパーは見慣れたデミオ用サイズで、Mazda 2用の極太のものではありません。
【第一印象】
走り激変とまではいきませんでしたが、発進時には青点灯しやすくなりました。あいにく停止時のブレーキリリースの時点で白点灯してしまうのは相変わらずです。
【第二印象】
相変わらず発進直後から青点灯し、停止時も低速域で青点灯しやすくなりました。あからさまにひょこひょこ揺れることはなくなりましたので、コントロールしやすくなったようです。Gベクタリングコントロール搭載車ほどどっしりした乗り味ではありません。新車時にはどっしりした乗り味だと思いましたが、その後Gベクタリングコントロール搭載車が出てきて要求水準が上がったのかもしれません。
ダンパーとブッシュを交換した直後ですのでもっとごつごつとした乗り心地から思いきや別にそうではありませんので、新車時と異なりサスペンションの他の部品の当たりは取れているのでしょう。
【高速道路】
高速域での安定感が全然違います。高速域で安心して走れます。良くなったというよりも正確には悪くなくなったのですが、初期どっかんターボの頃の本来のシャシー性能が復活しました。サスペンションがきちんと力を受け止められるようになった結果、きちんと減衰が効いているようです。路面の凹凸を拾ってもすぐに収束し、不快な揺れが続くことがありません。Gベクタリングコントロール付きの車に比べれば少し揺れますがそれでも交換前に比べるとだいぶ楽です。
ここまで快適になるのでしたらひどい状態で我慢せず、もっと早く交換すればよかったです。3年10万kmくらいで交換すれば良好な状態を維持できますので、初回車検時についでに交換してもらうのがよいのではないでしょうか。
【部品】
部品の型番を調べてみたらディーラーでの作業ですので当然のことながらDJ前期型デミオ用でした。ダンパーは見慣れたデミオ用サイズで、Mazda 2用の極太のものではありません。
【第一印象】
走り激変とまではいきませんでしたが、発進時には青点灯しやすくなりました。あいにく停止時のブレーキリリースの時点で白点灯してしまうのは相変わらずです。
【第二印象】
相変わらず発進直後から青点灯し、停止時も低速域で青点灯しやすくなりました。あからさまにひょこひょこ揺れることはなくなりましたので、コントロールしやすくなったようです。Gベクタリングコントロール搭載車ほどどっしりした乗り味ではありません。新車時にはどっしりした乗り味だと思いましたが、その後Gベクタリングコントロール搭載車が出てきて要求水準が上がったのかもしれません。
ダンパーとブッシュを交換した直後ですのでもっとごつごつとした乗り心地から思いきや別にそうではありませんので、新車時と異なりサスペンションの他の部品の当たりは取れているのでしょう。
【高速道路】
高速域での安定感が全然違います。高速域で安心して走れます。良くなったというよりも正確には悪くなくなったのですが、初期どっかんターボの頃の本来のシャシー性能が復活しました。サスペンションがきちんと力を受け止められるようになった結果、きちんと減衰が効いているようです。路面の凹凸を拾ってもすぐに収束し、不快な揺れが続くことがありません。Gベクタリングコントロール付きの車に比べれば少し揺れますがそれでも交換前に比べるとだいぶ楽です。
ここまで快適になるのでしたらひどい状態で我慢せず、もっと早く交換すればよかったです。3年10万kmくらいで交換すれば良好な状態を維持できますので、初回車検時についでに交換してもらうのがよいのではないでしょうか。
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