2015年8月29日土曜日

デミオディーゼルと6AT

デミオディーゼルのATは、進段についてはさほど不満はありませんが、ハイギアードなため低速域でのトルク感が不足するのと、それでも時速80km以上はすべて6速ですので時速100km以上の速度域での燃費の悪化が気になるところです。CX-3と同じように過給圧を上げれば低速域での出足は改善するでしょうが、その分燃費が悪化しますし、高速域では効果がありません。

単なる妄想に過ぎませんが、もう1段か2段くらい増やして、最終減速比を上げて低速域での出足を良くした上で、高速域で変速比を下げて燃費を向上できたりしないものだろうかと思います。

しかし、日本の公道の速度域では問題ありませんし、アウトバーンでも意外と遅い車が多くて、時速200kmを越えて走れるのはごく一部の高級車に限られますので、今のところは段数を増やしてもあまり実質的な効果は無いということなのかもしれません。費用対効果を無視してコンパクトカーに8ATを導入しても変速機が大きく重くなることによる影響もあるのかもしれません。

また、デミオのように軽くて車高の高い車の場合、上の車格の車と比べて、速度が上がると空力面で不利になりますので、高速域での燃費の損失は空気抵抗の増加で説明できてしまうのかもしれません。そもそもコンパクトカーは横風に弱いので、燃費が悪化するような速度域で走るのは気が引けます(特に新東名は速度域が高い上に横風が強いので、横風の影響によって運転速度が制約されます)。

しかしそれでも、仮に今の6ATと同じ大きさ同じ重さ同じコストで8ATを作れるようになったら(なんとも無茶な要求ですが)、街乗りで我慢が必要という今のデミオディーゼルの大きな課題が解決し、今のようなニッチな用途ではなくもっと幅広い用途で使える車になるのではないでしょうか。もう一つの大きな課題である後輪への荷重の小ささとそれに伴う前後の重量バランスの悪さについては別の対応が必要ですが。