2021年3月8日月曜日

Mazda 3ファストバックの後部の汚れ

過去にも書いたような気がしますが、やはりハッチバック車は後部が汚れやすいです。雨の日に田舎の舗装道路を走ったり積雪地帯で融雪剤の撒かれた濡れた路面を走ると後部が汚れます。デミオディーゼルに乗っていたときは、このサイズに収める必要があるために空力性能を犠牲にしているのかなと思いましたが、一回りサイズが大きくて低くて平べったくてリアが緩やかに傾斜していて、さらに細かい空力パーツをつけて整流しているMazda 3ファストバックでも後部が汚れやすいです。

リアオーバーハングが短いからかなとも思いましたが、雨の日に他の車の様子を見ていると、後輪が泥水を巻き上げているわけではなく、後方乱流が地表面近くの泥水を巻き上げていますので、必ずしもリアオーバーハングが短いからでもないのではないかと思います。タイヤからの巻き上げについてはむしろ、前輪から巻き上げられた泥水が側面裾部につくのが目立ちますが、幸い、Mazda 3の側面裾部には下部からの巻き上げを防ぐための空力パーツがついていますので、側面裾部の汚れはそれほどでもありません。では後方にも空力パーツがあればよいのかと思いきや、車は前方に移動しているものですので、後方乱流による巻き上げは大体2メートルくらいまで先で発生しており、側面の乱流とは挙動が異なります。後ろに2メートルの板なんてつけたらカスタムカーの出っ歯みたいになってしまい、到底市販できません。

後方乱流の発生には速度も影響しますが、制限速度を守って走っているのに後部が汚れるのは空力性能上いかがなものかと思います。風洞実験やコンピューターシミュレーションによって空力性能を高めているはずですが、風洞実験は静止状態の車に風を吹き付けて行うものですし、コンピューターシミュレーションは考慮に入れた項目のみに基づいて計算しているだけです。公道で実際に走行しているときの空気の流れに関して、何か見落としているものがあったりしないでしょうか。例えば、路面の細かい凹凸や、タイヤのトレッドパターンやタイヤの回転や、さらに車体の細かい回転運動や細かい速度ムラも空気の流れに何らかの影響を与えそうに見えます。