レンタカーのクラス指定でインプレッサかヤリスハイブリッドかはたまたMazda 3かと期待していたところ、まさかのアクセラが来ました。2018年4月登録で4年半で9万km走った個体です。レンタカーは年間2万kmくらい走りますので、この時期に残っているアクセラならたしかにこれくらいの走行距離でしょうね。
【総評】
運転して楽しい車。パワーが乏しいので加速は全然よくありませんし、高速道路での追い越し加速は絶望的ですが、それ以外の場面では意外と走れてしまいますし、燃費も良好。アクセラもまだ捨てたものではありません。
【パワートレイン】
1.5Lですので加速は大したことないのですが、エンジンをしっかり回しますので、走らせている感はあり、体感的にはさほどストレスを感じません。また、一般道では他の車の加速も緩慢ですので、流れに乗って走る分には十二分です。少しアクセルを踏むだけで制限速度を超えてしまうような車よりも一般道では扱いやすいです。
高速道路では追い越し加速の性能は全然良くありません。基本的には一般道向けの車だと思います。
いまどき珍しい自然吸気ガソリンエンジン+ATの組み合わせですので扱いやすいです。
【ブレーキ】
個体差かもしれませんが、比較的深く踏み込まないとブレーキが効きません。Mazda 3だとある程度踏み込んでから踏力でコントロールするのですが、アクセラの場合はそうでもなく、ブレーキが甘い印象。
ATですのでエンジンブレーキは扱いやすいです。もともと最終減速比が高めでエンジン回転数高めですので、エンジンブレーキをかけると6000回転くらいまで上がります。
【操縦安定性能】
ノーズが軽いので曲がるのは比較的得意です。ただ、Mazda 3と比べてしまうとMazda 3の方がもう少し良いかなと思えてきます。
高速道路では安定して走りますので巡航速度高めでも走れます。今回はレンタカーでしたのでクルーズコントロール無しでしたが、追従型クルーズコントロールをつけて走行車線で流す分には楽に走れそうです。
【乗り心地】
足回りの当たりが完全に取れているせいか、Mazda 3よりは安楽な乗り心地です。タイヤが205/60R16というのもありますが。
【シート】
定評あるアクセラのシートですので運転しやすく疲れにくいです。この前レンタカーでヤリスハイブリッドに乗った際にはレンタカーグレードのシートが良くなかったのか背中が痛くなりましたが、アクセラではそのようなことはありません。
【静粛性】
エンジン音は意外と遮音されていますし、信号待ちで停車中にはロードノイズがなくて静かですが、ロードノイズが大きいので、Mazda 3と比べるとややうるさい印象。軽快な乗り味とあいまってMazda 3よりも少し下の車格の車というか普通の日本車に乗っているような印象を受けます。
【燃費】
特に燃費を気にしなくても18km/Lは走れますし、燃費に有利な条件なら20km/Lで走れます。Bセグメントのガソリンエンジン車並の燃費です。Bセグメントよりも一回り重い割には健闘しています。燃料タンクの容量が53L、実効容量45Lと大きめですので、満タンで900kmくらい走れます。
アクセラ1.5Lはこんなに燃費が良いのにどうしてMazda 3の2Lの燃費が悪いのか謎です。
【他車との比較】
アクセラ1.5Lと同じクラスの車というとインプレッサ1.6Lとカローラスポーツ1.2Lターボでしょう。どれも乗ったことがありますが、自然吸気エンジン+ATのアクセラが最も自然な加速感です。ダウンサイジングターボは低回転のトルクが太いのが魅力ですが、高負荷域では排気量なりです。インプレッサは素晴らしい車ですが、CVTに馴染めませんでした。高速道路の追い越し加速で非力なのはどれも一緒です。
Mazda 3との比較では、アクセラの方が軽いので軽快な走り。さすがに今ではレンタカー屋でも見かけませんが、BM前期型はもっと軽快でした。