Mazda 3の2Lエンジン車にマイルドハイブリッドがつきましたので、そういえばどんな仕様だろうと思ってSkyactiv-Xのマイルドハイブリッドの仕様と見比べてみたら、モーターの仕様が違っていました。先に欧州向けに出た普通のエンジン向けのマイルドハイブリッドのモーターはMJ型、後から出たSkyactiv-X向けのマイルドハイブリッドのモーターはMK型でした。出力特性が異なり、MK型の方が最大出力が一回り大きく、また最大トルクを発生させる回転数が低めです。
他車種について調べてみたところ、Skyactiv-Gと組み合わせるMX-30のマイルドハイブリッドや、Mazda 3と同時にマイルドハイブリッド化されたCX-30のSkyactiv-GもMJ型です。CX-30もSkyactiv-X向けはMK型でした。では1.5LエンジンのMazda 2のマイルドハイブリッドシステムはどうなのだろうかと思って調べてみたら、なんとMK型と同じ数字でした(日本向けにはマイルドハイブリッド仕様が出ていないのでモーターの型式まではわからず)。
となるとSkyactiv-X向けおよびMazda 2向けのマイルドハイブリッドと、Cセグメント車のSkyactiv-G向けのマイルドハイブリッドとで仕様が異なることになります。電気モーターの一般論として、出力は熱容量に制約されます。その代わり、短時間であれば連続定格出力を超過して過負荷で使うこともできます。そのため、出力の数字はパワーの指標というよりもむしろ熱容量の指標だといえます。負荷の高い使い方をする場合には、出力に余裕を持たせます。となるとSkyactiv-Xの方がモーターの負荷が高いのではないだろうかと推測できます。たしかに、デリケートなエンジンですのでモーターアシストの場面が増えたとしても驚くに当たりません。Mazda 2のマイルドハイブリッドシステムはパワーに余裕がありますが、Bセグメント車はストップアンドゴーが多い前提ですので、モーターアシストの場面が多いのかもしれません。