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2026年7月24日金曜日

2026年7月Mazda 3/CX-30商品改良

2026年7月23日にMazda 3とCX-30の商品改良が発表されました(マツダニュースリリース)。

今回の目玉は1.8Lディーゼルエンジンの廃止と、代りに設定された2.5Lガソリンエンジンの設定です。尚、Mazda 3ファストバックでは2Lエンジンが廃止され、1.5Lエンジンと2.5Lエンジンだけです。Mazda 3セダンとCX-30は2Lエンジンと2.5Lエンジンのみです。ガソリンエンジンはすべてマイルドハイブリッドです。1.8Lディーゼルエンジンが廃止されるのはそのままでは次世代のディーゼルエンジンの環境規制に対応できないからですが、電動化の時代には電気モーターでトルクを補うことができますので、低回転高トルクのディーゼルエンジンで環境規制に適応するよりも電動化ガソリンエンジンの方がやりやすいからでしょう。

かねてからマツダは排気量を大きくする方が燃費に有利と主張していますので、燃費はどうだろうと思って見てみると、2.5L車は2L車よりもWLTC燃費が0.8km/Lほど劣ります。2.5L車は2L車よりも重量が40kg大きい分だけ燃費に不利ですし、排気量が大きくなった分をパワーとトルクに振っているようです。CX-60のディーゼルエンジンのように排気量を燃費性能に振れば燃費が良くなるはずですが、2.5Lガソリンエンジンで極端に燃費寄りにするとディーゼル車ユーザーの満足する動力性能を確保できないのかもしれません。欧州版も北米版と同様に2.5Lになりましたが、欧州では出力で税金や保険料が決まる仕組みですので、高回転域の燃料噴射を抑制して出力を抑制する仕様です。

2.5Lエンジンをパワーとトルク優先にするならディーゼルエンジン代替という狙いが明確ですが、だからといって北米向けのような2.5Lターボエンジンではありません。日本の道路では2.5Lターボエンジンなんて持て余しますし、しかも燃費も悪いです。

ディーゼルエンジンを好む人は低回転での太いトルクを好みますので、だったらかつての欧州車がこぞって採用したようなダウンサイジングターボ(今ではライトサイジングターボ)でもよいのではないかという気がします。1.5Lエンジンにターボをつければ日本の公道の実用的な速度域では十分ではないでしょうか。といっても今のマツダの体力でターボ付きエンジンを設計できるとは思えませんし、マツダはもともとダウンサイジングターボは効率が悪いと主張していますので、次善の策として高回転域で出力を抑えた欧州版2.5Lエンジンをそのまま日本向けに持ってきてもよかったのではないかと思いますが、燃費にはほとんど貢献しないのでしょうか。

おそらく2.5L自然吸気エンジンは過渡期の産物で、Skyactiv-Zが登場したら同じ排気量でSkyactiv-Zのストロングハイブリッドに移行するのではないでしょうか。売れ筋のCX-5と同じパワートレインを採用するなら開発コストを抑えられます。ストロングハイブリッドならガソリンエンジンは2Lもあれば十分ではないかという気がしますが、Skyactiv-Zは希薄燃焼を目指すようですので、そうなると必然的に排気量が大きくなります。2.5Lエンジンで1.5Lエンジン並のパワーで、それを電気モーターで補うことで2Lエンジン車くらいの動力性能を目指すのではないかと予想します。

既にストロングハイブリッドの技術を持っているトヨタは1.5L4気筒エンジンの開発を進めているようで、電動化を前提にエンジン排気量を縮小する方向のようです。そちらの方が素直な設計ではないかと思いますが、それができるのはハイブリッドの技術を持つトヨタだからであって、マツダがすぐに自前で実現できるものでもありません。

この時代ですので価格は少し上がっていますが、その代りCX-5と同様にトヨタ製のADASが採用されるようですので、それなら値段に見合った価値だと思います。

2.5Lエンジン車が日本でどの程度売れるかわかりません。価格が高く燃費も悪いですし、日本の公道で走るなら2Lエンジンでも間に合います。単に1.8Lディーゼルエンジンをやめるので、代りに何かださなければならないという程度の位置づけではないでしょうか。一部のもの好きしか買わないなら、たとえ燃費が悪くても企業平均燃費に影響しないでしょう。

2025年2月10日月曜日

レンタカーでCX-30マイルドハイブリッド車に乗ってみました

タイムズカーレンタルのC2クラスを予約した際、どうせアクアだろうと思いきや、CX-30に当たりました。このクラスでマツダ車といえばMazda 3の1.5Lですので少し得をした気分になりました。折しもCX-30は初めてですし、マイルドハイブリッド車も初めてでしたので、それらを試す機会になりました。

【パワートレイン】
乗る前はマイルドハイブリッドがついただけでそんなに違うのだろうか、ハイブリッドと呼ぶほどのものかと思いましたが、エンジン回転数が少なくてもトルクの不足を感じることなく加速できるようになりましたので楽に運転できるようになり、少々ディーゼルエンジン寄りの感覚になりました。モーターアシストによる不自然な動きを感じることはありませんでしたし、どこでモーターアシストがきいているのかもわかりませんでした。燃費はストロングハイブリッドに到底及びませんが、走りはハイブリッド的なのかもしれません。ツアラーとしては良いのではないでしょうか。CX-30よりも少し軽いMazda 3の2Lエンジン車ならもっと軽快に走れるだろうかと期待します。Skyactiv-Gにマイルドハイブリッドをつけるだけでも運転感覚が変わるのでしたらSkyactiv-Xとは何だったのかと思いました。高速域での追い越し加速では2Lエンジン車そのものですので、燃費はともかくパワーに不足を感じることはありません。

高速道路の速度域ではほぼエンジンだけで走りますので、そういう用途でしたら比較的コストの安いマイルドハイブリッドもありかもしれません。欧州の自動車メーカーがマイルドハイブリッドに力を入れるのもそのような理由からでしょう。しかしマツダの6ATは高速域で燃費が悪いので、もう少しどうにかならないものかと思います。たしかに電気モーターは高回転ではトルクが出ませんのでエンジンだけで頑張らざるを得ないでしょうが、低速域でモーターアシストがある前提でもう少しハイギアードにしたりできないものでしょうか。現在でも2Lエンジン車の最終減速比はディーゼルエンジン車と同じ4.367ですが(Mazda 3よりも少し大きいですが、CX-30の方が車輪径が大きいので、最終減速比は高めになります)。

【ブレーキ】
もともとMazda 3のブレーキは踏力でコントロールするタイプで慣れると扱いやすいのですが、マイルドハイブリッドではブレーキ・バイ・ワイヤを採用しているため、踏力でコントロールする感覚は薄れました。回生ブレーキとの協調制御はよく作り込まれていると感じましたが、まだ慣れていないのか停止直前に滑らかに停止させるのが難しくて、ブレーキペダルを離しても意図しない制動力と衝動が発生しました。

【ハンドリング】
車高が高いためあまり機敏な印象はありませんでしたがGVC+のおかげか意図した通りに曲がることはできましたのでツアラーとしては十分だと思います。ハンドリングを楽しむなら車高の低いMazda 3でしょうね。CX-30でも曲がれるのですが、気持ちよく曲がれるわけではありません。

【ホイールとタイヤ】
SUVですので215/55R18とMazda 3と同じく18インチながら幅も外径も大きくエアボリュームが多めです。だからといってMazda 3よりも著しく乗り心地が良いかというとそうではなく、基本的な設計思想は同じと感じました。エアボリュームよりもバネ下重量が大きくなったことによるフライホイール効果を感じました。最近の流行だから仕方ないのですが、舗装された公道を走るのにこんなに大きなタイヤが必要なのでしょうか。タイヤは新車装着タイヤから履き替えているようで、レンタカーですのでブリジストンのPlayzというBluEarthと同じクラスのエコタイヤでした。もう1ランク上のコンフォートタイヤを履いたら(Regnoは高いでしょうからAdvan dbとか)静かで乗り心地が良くなるかもしれません。

【運転席】
最低地上高が高くなったわけではありませんので、窓の位置が高くなり腰高な印象を受けます。また、ボンネットとダッシュボードの位置が高いと感じました。さすがに天井が高いのは楽ですが。MX-30のEVに試乗した際には着座位置が高くて落ち着きませんでしたが、CX-30の場合はシートリフターで目一杯座面を下げればそこまで着座位置が高いという印象はなく、比較的乗りやすいと思います。

【後席】
せっかくですので後席にも座ってみました。後席の居住性はMazda 3よりもかなり良いです。天井が高いですし側窓の天地寸法も確保されています。前席の運転席と助手席との間隔を開けているようで前方の見通しも良いです。Mazda 3には無い後席のエアコン吹き出し口もあります。ファミリーカーとしてはMazda 3よりもCX-30ですね。

【燃費】
郊外路中心で走って18km/L程度。CX-30の方が車体が重いので、マイルドハイブリッドの効果は1km/Lくらいは出ていそうです。高速道路では15km/L程度で、高速道路ではほぼエンジンだけで走りますので、これはエンジンの実力通り。満タン法による平均燃費は17.5km/Lでした。高速道路走行時の数字が足を引っ張っています。

諸元表を見ると、WLTC平均燃費が16.2km/L、郊外モードが16.7km/L、高速道路モードが18.0km/Lとありますが、高速道路でこんな燃費が出たことがありません。一体どれだけゆっくり走ったらこんな燃費が出るのでしょうか。クルーズコントロールで巡航したってこんな燃費で出ません。一方、郊外路なら16.7km/Lどころか18km/Lくらいは出ます。

速度計の左の瞬間燃費計は40km/Lより上の領域で、充電時に充電電力が表示されます。アクセルを離す程度では充電されず、ブレーキを踏んで減速したときのみ充電されていました。公道で普通にブレーキを踏む分には充電ゲージが振り切れることがほとんどありませんでした。蓄電池やオルタネーターの容量からしてそもそも減速時の運動エネルギーの一部しか回収されていないのかもしれません。

2022年8月4日木曜日

日本仕様のMazda 3とCX-30の2Lエンジンにマイルドハイブリッド

2022年8月4日にMazda 3とCX-30の年次改良で2Lエンジンにマイルドハイブリッドがつく旨のプレスリリースが発表されました。環境規制の厳しい欧州向けでは最初からマイルドハイブリッドがついていましたが、コストに厳しい日本向けでは今までマイルドハイブリッド無しで販売されていました。マイルドハイブリッドがつくことで少々値段が上がりますが、もともと日本向けモデルが値上げされている中で、2Lエンジンモデルにはマイルドハイブリッドがつきましたので、その分少々お値打ち感が出ています。

まだマイルドハイブリッド仕様に乗ったことがないのでどんな感じかわかりませんが、今までマイルドハイブリッド無しの2Lエンジン車に乗ってきて思うのは、2Lエンジン車の変速比と最終減速比がディーゼルエンジン車と同じですので、低回転でゆったり乗ろうとすると時折トルクの不足を感じます。モーターアシストによってトルクの谷間を埋めることができればもっと気持ちよく運転できるのではないでしょうか。特に2Lエンジン車は燃費が悪く、長距離を走ろうとすると残りの燃料を気にしながら燃費を稼ぐためにエンジン回転数を抑えて緩慢に走る必要があり、静かで快適である一方で、運転して楽しくありません。せっかくよくできた車なのに日本の道路とマッチしないせいで楽しく運転できないのはもったいないです。

WLTC燃費への効果については、欧州ではあるとされていて、日本ではあまりないとされてました。おそらく、欧州の方が速度域が高く、加速度も高めであることから、日本よりもアクセルを踏み込む場面が多いのではないでしょうか。一方、日本では速度も加速度も緩慢ですので、そこまでアクセルを踏まなくても運転できてしまいます。それでも、実燃費ベースで改善が見られるならばありがたいですし、その実燃費を我慢せずに得られるのでしたらなおありがたいです。

諸元データを見ると、WLTC燃費は平均値が15.6km/Lから16.4km/Lに向上しています。理屈からすれば、市街地では電力回生と発進時のモーターアシストが効く一方で、高速道路ではアクセルを踏みっぱなしですので効果が無いかと思いきや、意外と高速道路モードでも17.7km/Lから18.4km/Lに向上しています。変速時のトルクの抜けをモーターで補うことで巡航速度までの加速時間を短縮できているのでしょうか。

1.5Lエンジン車の燃費と比較すると、ほぼ互角にまで追いついてきました。さすがに市街地モードの燃費は1.5Lエンジン車に及びませんが、高速道路モードの数字は同じ、郊外モードでは逆転しています。ただし、Mazda 3の1.5LエンジンはMazda 2と異なり斜め渦燃焼の改良型ではなく従来型ですので、まだ伸びしろがあります。とはいえ、あまり数の出ないMazda 3の1.5Lエンジンにそこまで開発費をかける動機はなく、むしろ廉価版としたいのかもしれません。

Skyactiv-Xの燃費と比較すると、まだ1km/L程度の差がありますが、2Lエンジンにマイルドハイブリッドがついたことから、同じくマイルドハイブリッドのついているSkyactiv-Xと同じ条件で比較できるようになり、純粋のエンジンの差を比べることができるようになりました。70万円の価格差で燃費の差は約1km/L。Xはハイオク推奨ですので燃料代はXの方がかかります。あとは走りの差です。燃費目当てでXを買う人はいないでしょうが、燃費≒二酸化炭素排出量ですので環境規制対応では重要です。実際、環境規制の厳しい欧州ではXに誘導するような値付けをしています。日本市場ではそこまで環境規制が厳しくないことから、ひとまず売れ筋の2Lエンジン車の燃費を底上げしたのでしょう。

よくわからないのは、2LエンジンでJC08モード燃費の表示が復活していることです。競合最近のマツダ車はすべてWLTC表示ですので、他社の車との比較のためでしょうか。

マイルドハイブリッドを搭載した結果、重量が20kg増えています。ディーゼルエンジン車との重量差が40kgまで縮まりました。

2021年4月6日火曜日

CX-30は丸っこい

CX-30は着々と売れているようで、運転中にCX-30とすれ違う機会が増えてきました。すれ違いざまには斜め前方から見るわけですが、随分丸っこい車だという印象を受けます。今時の車はカクカクしたものが多いので、丸っこい車というのは印象に残ります。キャラクターラインが入っていないのはMazda 3と同様で、Mazda 3を見ても決して丸っこいとは感じないのですが、車体がかさ上げされていてずんぐりしているのと相まって丸っこく見えるようです。似たようなデザインであっても車高によってだいぶ印象が異なるものです。

2020年11月16日月曜日

最近よくCX-30を見かけるようになりました

 CX-30の登場から1年ほど経過しましたので、公道上でCX-30の実車を見かける機会が増えてきました。対向車線に背の高いマツダ車が来てCX-5かなと思ってすれ違うとCX-30だったりします。体感的には2代目CX-5とCX-30の頻度が同じくらいです。もしかして、かなり売れた初代CX-5から同じ価格帯のCX-30に乗り換える人がそこそこいるのでしょうか。

CX-30は前から見るとバランスが取れていてかっこいいですね。横から見ると太い樹脂製モールが気になりますし、後ろから見ると腰高で湾曲したリアハッチや垂れ目のテールランプが見えたりしますが、対向車線を走る車は前しか見えません。

実車を見かける機会が増えてくると、いろいろな色を見掛けるようになります。最も見かけるのはマシーングレーで、意外とディープクリスタルブルーマイカも見かけます。ソウルレッドは意外と少ないです。ポリメタルグレーも意外と少ないですが、これは好みの分かれる色だからでしょうか。たまに白もいますが、基本的には太い樹脂モールが目立たないよう暗い色が好まれているように見えます。しかし黒はまだ見たことがありません。

Mazda 2とDJデミオを見かける比率はだいたい1対2くらいで、まだデミオの方が多いです。CX-5が2、CX-30が2、DJデミオが2、Mazda 2が1、Mazda 3が1、CX-3が1くらいの比率でしょうか。CX-8は大きくて高価なのでまだ絶対数は少ないようです。BMアクセラはもともと数が出ていないこともあって、あまり見かけません。アテンザ/Mazda 6は滅多に見かけなくなりましたが、もしかしてワゴンのオーナーは2代目CX-5に、セダンのオーナーはMazda 3のセダンに乗り換えたのでしょうか。日本人の購買力が相対的に低下する中で車の値段は上がっていますので、日本ではダウンサイジング基調なのではないでしょうか。

他社の車でいえば、ヤリスとRAV4とカローラツーリングはよく見かけるようになりました。ワゴンが売れない時代にあって、どうしてカローラだけワゴンが売れ筋なのかよくわかりません。ヤリスもカローラもSUVでないのに売れているのはさすがトヨタだと思います。FITの新型も増えてきました。

2020年10月6日火曜日

1.8Lディーゼルエンジンの出力向上

Mazda 3やCX-30の年次改良の噂で、1.8Lディーゼルエンジンの出力が116psから130psに向上するというものがあります。もしそんなことができるのだったら、どうして今までやらなかったのか、どうすればできるのか気になりましたので、予想してみました。じきに正式に発表されるでしょうから、そのときになればわかることですが。

ディーゼルエンジンの性能の制約要因は環境規制です。主な規制物質はNOx(窒素酸化物)とPM(煤)で、エンジンの負荷が高くなり空気が高温高圧になるとNOxが発生しやすくなり、不完全燃焼するとPMが発生しやすくなります。

エンジンの出力を向上するためには、最大出力を出せる4000回転付近でのトルクを向上させる必要があります。1.8Lディーゼルエンジンの最大トルクは1600回転から2600回転くらいで発生し、回転数が上がるにつれてトルクが落ち込みますが、過給圧を上げて燃料を多く吹いて高回転域のトルクを上げれば3500回転から4000回転付近のトルクが向上し、その分出力が向上することになります。とりわけ、Mazda 3もCX-30もエンジン出力の割に重いので、ギアを低めにして3000回転~4000回転を多用しますので、この回転域のトルクが向上すれば性能向上を実感できることでしょう。

そこでネックになるのがNOxです。今まで後処理装置なしでNOxの排出量を規制値以内に収めるために圧縮比を下げたり、270NmまでEGRを使えるよう排気量を1.5Lから1.8Lに拡大してきたりしましたが、高回転域での負荷をこれ以上上げようとしたら排気量をさらに大きくするか後処理装置をつけるしかありません。しかるに1.8Lエンジンとされていることから、排気量拡大ではなく後処理装置で対応するのではないかと予想します。

既に欧州向けではEuro6dに対応するために窒素酸化物を還元する触媒をつけています。触媒で還元する方式はBMWのディーゼルエンジンで採用されています。これを日本仕様にも採用し、日本の環境規制に適応できるまでエンジン負荷を高めれば出力を向上できるのではないでしょうか。それでも足りなければ欧州向け2.2Lエンジンと同様に尿素SCRを導入すればさらに伸びるかもしれません。

環境性能を改善できるなら、トルクの上限を270Nmから拡大できるかもしれません。もともと1.8Lのトルクの上限はNOx発生量が急激に増大しない水準に設定されており(実際には270NmまでNOxの発生量が急激に上昇しない水準に排気量が設定されました)、触媒によってNOxを還元できればトルクの上限を少し引き上げても規制値以内に収まりそうです。その場合には、すべての回転数においてトルクが向上し、性能向上をさらに実感できることでしょう。

(2020年10月8日補足:現状では変速機のトルク容量270Nmに制約されていますので、これは無理ですね。270Nmを出せる回転数が拡大することで、フラットな特性になりそうです。実用的な回転域で常に270Nm出せるようになったら、Skyactiv-Xの性能も向上しないと存在意義がなくなってしまいます。)

エンジン制御ソフトウェアの変更だけなら既存車にも適用できますが、エンジンのハードウェアに手を加えるとなると既存車には適用できません。その代わり後処理装置を追加すれば製造コストに跳ね返ります。

あとは値付けの問題で、強気な値付けができる時期ならコストと性能が上がった分だけ値上げするのでしょうが、新型コロナウイルスで世界的に購買力が落ちている中で車を売ろうとしたら実勢価格を下げる必要があります。もしかしたら、エンジンに後処理装置が追加されても価格を据え置いてお値打ち感を出すということもあるかもしれません。

もともとMazda 3やCX-30の重量の車に手頃なサイズのディーゼルエンジンが無かったためにディーゼルエンジン車の売上が伸び悩んでいましたが、もし1.8Lディーゼルエンジンの性能が向上するなら、やっとこのクラスの車に適したエンジンが登場することになります。

それにしても、もし噂通りだとしたら、性能向上を排気量拡大でやらなかったのは意外です。ラージクラスでは直列6気筒3Lのディーゼルエンジンが計画されており、それをベースに直列4気筒2Lエンジンを作るなら同一の燃焼モデルで安価に開発できそうですので、てっきりそうするものと思っておりました。2Lエンジンなら後処理装置無しでトルクの上限を無理なく300Nmくらいまで引き上げられそうですから、そちらの方がコストが安いはずです(ただしトルクを引き上げられるのはトルク容量を引き上げた新型変速機を採用する場合のみ)。1.8Lエンジンと2Lエンジンなら税金も同じです。もしかしてラージクラスの開発が遅れていることから、新2Lエンジンまでのつなぎとして、既にある触媒を1.8Lエンジンにつけることにしたのでしょうか。エンジンルームのスペースに余裕が無いのだろうかとも思いましたが、Skyactiv-Xはカプセル化した結果ディーゼルエンジンよりも大きいので、エンジンのサイズが制約となっているわけではないのではないかと推測します。

(2020年10月8日追記:CX-3も1.8Lディーゼルエンジンを積んでいますが、こちらはどうなるのでしょう。BセグメントのCX-3はMazda 3やCX-30よりも軽いので、高価なNOx還元触媒をつけてまで出力を上げる必要があるようには見えません。むしろ出力そのままで、CX-30用ディーゼルエンジンと性能で差がついた分だけ値下げした方が売れそうに見えます。)

2020年6月6日土曜日

CX-30の塗色について

CX-30の外観の特徴は車体裾部の巨大な樹脂モールです。これのおかげで上側がスリムに見えますが、色によっては樹脂モールが目立ってしまいます。例えばソウルレッドだと樹脂モールが目立つ印象があります。ソウルレッドのギラギラした塗装と樹脂モールのざらざらした質感とがあまりに違っているためです。樹脂モールをピアノブラック塗装にすればまだましかもしれませんが、そんな傷つきやすい場所をピアノブラック塗装にしたら実用に耐えません。

ポリメタルグレーのような暗めの色だと樹脂モールの黒が溶け込んで目立たないのですが、代わりに車体後部が腰高な印象を受けます。リアハッチの下側を凹ませて腰高に見えないように工夫しているものの、リアウインドウが寝ているため、どうしてもリアハッチが腰高に見えてしまいます。

CX-30の色のうちいいなと思ったのは意外にも白でした。白と黒とでは明度が対極にあるため、パッと見ると白い塗色が目に付いて、黒い樹脂モールが目立ちません。それでいて白い部分の浮き上がったところだけが目立ちますので、腰高感もありません。白塗料には光沢感が無いため、樹脂モールの光沢感の無さとマッチしていますし、リアハッチの形状にしても、リアハッチの凹んでいる部分もあまり目立ちません。他にも光沢感が無くて明度の高い色であれば似合いそうですが、今のところ白以外でそのような色を思いつきません。CX-30専用の新色を開発しないと難しそうです。

2019年10月6日日曜日

CX-30の実車を見ました

CX-30の実車を近くで見かけました。色はポリメタルグレーでした。ガソリンエンジンかディーゼルエンジンかは見た目からではわかりませんでした。見ただけですのでエクステリアの印象だけです。

【尻】
ポリメタルグレーということもあり、Mazda 3のファストバック同様にぬめっとしています。ただ、リアハッチの天地寸法が大きく、ナンバープレートの左右にまで垂れ下がっていますので、白いナンバープレートが出っ歯のようで、ガチャピンのように見えました。テールライトは少しタレ目気味でした。リアウインドー下の天地寸法が大きいため、Mazda 3のファストバックよりも間延びした印象です。前や横はあまりSUV風に見えないよう工夫していますが、後ろ姿はSUV的です。リアハッチ下部の凹みを左右方向に伸ばして上下で一体感を持たせないよう工夫していますが、それでも遠目に見ると間延びして見えます。

【フロント】
ナンバープレートがフロントグリルの中に無いこともあって、見た目はすっきりしています。Mazda 3よりもボンネットが高い分立派そうに見えますが、フロントグリルが平べったいため、それでもSUVにしては平べったい印象です。そうなるとMazda 3のボンネットをさらに低くしなければならない理由もなんとなく想像がつきます。ボンネットを高くして立派そうに見せかけるのはCX-3と同様ですが、CX-3よりもフロントグリルの左右方向を拡大したり、フロントバンパー下の黒いプラスチックパーツを分厚くすることで、乗用車然とした見た目にしています。

【高さ】
CX-5が隣にいましたので、違いがわかりやすかったです。最大の違いは高さです。2台並ぶとまさにフォレスターとXVのような感じです。全体のサイズはCX-30の方が一回り小さいはずなのですが、高さの違いほどわかりやすくはなく、CX-30の天井の高さが気にならなければCX-30でも十分かもしれません。CX-30の全長はCX-3とさほど違いませんが、CX-3に比べると後席の天井を高くしたり後席の窓の天地寸法を拡大するなどして、後席の居住性を改善しているのが見て取れます。CX-5は登場当初に比べて値段が上がっていますし、FRの新型になればさらに高くなるでしょうから、初代CX-5初期型から乗り換えるとしたら、予算面ではCX-30が現実的ではないでしょうか。

【タイヤ周辺】
CX-5よりもCX-30の方がタイヤ周囲の黒い縁取りが分厚くて、縁取りの外周部のサイズはCX-5と同じくらいあります。CX-30は車体をかさ上げするのではなく、ドアの裾の黒いプラスチックをリアバンパーと一体に見せることで、車体がかさ上げされたかのように見せかけるデザインです。台枠の上にハッチバック車の車体が乗っかっているかのように見えます。単純に車体をかさ上げしないのは、床下に電気自動車用の蓄電池を搭載するためでしょうか。側面の鋼板が曲がりくねっている一方で、裾のプラスチックパーツは直線基調ですので、両者をうまくつなげるのがデザイナーの腕の見せ所なのでしょう。

【全長】
Mazda 3よりも短いものの、それは単にMazda 3がCセグメントにしては全長が長いだけであって、CX-30の全長はCセグメントとしては標準的ですので、全長が短いからと言い訳できるサイズではありません。かさ上げされたゴルフみたいな感じです(後席の窓の形はゴルフというよりもむしろポロですが)。