欧州でのデミオの販売価格を見たついでにアクセラの販売価格も見てみたのですが、日本での売り方と随分違うことが見て取れました。最も顕著なのは出力別に価格をつけていることです。
日本では自動車税のかねあいもあり1.5Lエンジンとか2Lエンジンといった売り方をしていますが、ダウンサイジングターボ全盛の欧州では排気量は全く重視されておらず、120psに設定されたエンジンならSkyactiv-G 120、100psに設定されたエンジンならSkyactiv-G 100といった分類になっています。2Lエンジンを減格した120psエンジンと1.5Lエンジンが本気を出す120psエンジンとでは低回転域でのトルク・出力特性が全然違うのに、そんな大雑把な売り方で大丈夫なのだろうか心配になりますが、とにかく、そのような市場になっているようです。
同じエンジンでも制御ソフトウェアの設定を変えて減格することで複数の出力のエンジンを提供できますので、少ない種類のエンジンで多様な商品を提供することができ、生産効率が良いです。排気量が重視されないおかげでマツダのように頑なに自然吸気式ガソリンエンジンを作り続けているメーカーであっても、出力さえ減格すれば低排気量の車と同じように売ることができます。
2LエンジンはRON95のガソリンのもとで本気を出せば165psまで出せるのですが、通常仕様では120psに減格されています。1.5Lエンジンは100psが主流で、RON91の圧縮比13でも115ps出せる割には控えめです(ちなみにゴルフの廉価版の1.2Lターボは86psと105ps、中位グレードの1.4Lターボで122psと140ps)。デミオ用の1.5Lエンジンはさらに90psと75psで売られています(ちなみにポロの1.2Lターボも廉価版では90ps、1L3気筒ターボで95ps)。ストップアンドゴーが少なければ低回転域でのトルクが太ければ十分で、公道では俊敏さは必要ないため、そのような減格が可能なのでしょう。本来の最大出力を出すグレードは贅沢品のスポーツグレードという位置づけです。欧州でディーゼルエンジン車のシェアが高いのも、道路との相性だけでなく税制上の理由があるのかもしれません。それに対して排気量や重量で税額が決まる日本では出力が大きくても税額に影響が無いため、エンジンが出せる最大出力に設定しているようです。
もし日本でも欧州と同様の売り方ができれば、同じエンジンを使って「1.5Lエンジンを100psに減格して1.3Lエンジンのクラスで売る」とか「2Lエンジンを120psに減格して1.6Lクラスで売る」みたいなことができるのかもしれません(日本には自動車税の壁があるせいで0.5L刻みの区分を越えるのは難しいですが)。高価なターボやディーゼルエンジンを使わなくても容易に低回転域のトルクを太くすることができますし、自然吸気エンジンですのでレスポンスも良好です。日本でもハイブリッド車の普及に伴い、必ずしも排気量が車格を表すわけではありませんし、また、ハイブリッド車に搭載されるガソリンエンジンは排気量の割に出力が小さめですので、もはや排気量だけを見ても実際の出力はわかりません。もっとも、「1.5Lで約100psで低回転域でトルクの太いエンジンが欲しい」なんて言おうものなら、「だったらディーゼルを買ってください。お買い得ですよ」と言われそうですが。
2016年1月8日金曜日
2016年1月2日土曜日
デミオ15S Touringは可能か
デミオ13S Touringの発売が発表されましたが、高速道路メインならパワーに余裕のある1.5Lエンジンの方が、同じパワーやトルクを出すのに必要なエンジン回転数が少ない分だけ走りやすいのではないかと思いました。日本仕様には1.5Lガソリンエンジン車がありませんが、海外向けには1.5Lガソリンエンジン車がありますし(しかも欧州仕様だとRON95のガソリンに合わせて圧縮比14)、日本向けでも15MBならありますので、1.5Lガソリンエンジンを積むこと自体は物理的には可能です。1.3Lエンジンと同じ重量ですし、製造コストもほぼ同じです。
1.5Lガソリンエンジンを積むことで期待されるメリットは以下の通りです。
しかし、本体カタログ価格ベースで13Cが1,350,000円、同じ装備で1.5Lエンジンの15MBが1,501,200円(1.5Lエンジンで+15万円)、13Sが1,458,000円、13S Touringが1,684,800円(装備の差で+20万円)、XDが1,782,000円(ディーゼルエンジンで+30万円)、XD Touringが1,965,600円という値付けになっており、1.3Lエンジンと1.5Lエンジンとの間の価格差は15万円に設定されています。今のマツダは正価販売を旨としており、1.3Lエンジンの値段で1.5Lエンジン車を売ったりしないでしょうから、15S Touringの価格を13S Touringよりも15万円高い183万円に設定したとすると、
1.5Lガソリンエンジンを積むことで期待されるメリットは以下の通りです。
- 最終減速比を下げて高速域でのエンジン回転数を落として静粛性を向上することができる(15MBは逆に13SのMT車よりも最終減速比を上げてスポーツ走行向きになっています。そのため15MBのJC08モード燃費は13SのMT車よりも1割ほど悪化していますが、反対に最終減速比を下げれば燃費はさほど悪化しないのではないかと推測します)
- パワーの余裕を活かして16インチホイールを履いて高速安定性を高めることができる
- 同じ1.5Lエンジンを搭載するアクセラよりも200kg軽量なので俊敏に走る(前-50kg、後-150kgくらい?)
- 1.5Lディーゼルエンジン車よりもフロントが軽いので曲がりやすい(15MBと13Sは同じ重量なので、ディーゼルエンジン車よりも前輪への荷重が100kg軽い)
- 1.5Lディーゼルエンジン車よりもエンジンの特性上俊敏に動くので街乗りでも快適
- 1.5Lディーゼルエンジン車のような圧倒的なトルクは無いものの、高速巡航のみに特化したXD Touringに比べて日本の公道の広い範囲で素直で扱いやすい
しかし、本体カタログ価格ベースで13Cが1,350,000円、同じ装備で1.5Lエンジンの15MBが1,501,200円(1.5Lエンジンで+15万円)、13Sが1,458,000円、13S Touringが1,684,800円(装備の差で+20万円)、XDが1,782,000円(ディーゼルエンジンで+30万円)、XD Touringが1,965,600円という値付けになっており、1.3Lエンジンと1.5Lエンジンとの間の価格差は15万円に設定されています。今のマツダは正価販売を旨としており、1.3Lエンジンの値段で1.5Lエンジン車を売ったりしないでしょうから、15S Touringの価格を13S Touringよりも15万円高い183万円に設定したとすると、
- 同じ装備で1.3Lエンジンでもよしとすれば15万円安い。15万円の差を感じるほどの走りの差なのか。1.3Lエンジンでも公道で流れに乗って走ることは可能。性能曲線を見比べてみても1.5Lだと1.3Lよりもパワーとトルクが10%増しで相似拡大したような特性。
- 装備を減らせばXDをもっと安く買うことができて、走りはもっと良く、特に高速巡航では快適。XDは15インチホイールなので出足が軽く街乗りでも快適。
- あと15万円足せば同じ装備でXD Touringを買えて、高速道路ならこちらの方がはるかに楽。
という意思決定に直面します。このような状況で15S Touringを買う人がいるかといえば、たしかに難しいかもしれません。デミオのガソリンエンジン車は素直でバランスが良いのが長所ですが、ディーゼルエンジン車の圧倒的なトルクのような際立ったものが無いために、他車との比較において抜きん出ることが難しいです。アクセラ1.5Lと比べても淡白な味付けになっています。
しいていえば、ディーゼルエンジン車でも4WD車なら前後の重量バランスが良いですが、2WD車よりも20万円高くなりますので、15S TouringとXD Touring 4WDとの価格差は35万円です。しかし4WD車を必要とするような寒冷地に住んでいればガソリンエンジン車の4WDとの比較になりますので、価格差が縮小します。
それにしても、1.5L自然吸気ガソリンエンジンと1.5Lディーゼルターボエンジンとの価格差が15万円となると、実はディーゼルエンジンの価格競争力はなかなかのものではないかと思います。後処理装置が不要なSkyactiv-Dならではでしょう。一方、排気量は同じ、圧縮比もほぼ同じで、両方ともアルミブロックですので、ターボ等の補機を除いた部分の重量はほぼ同じのはずなのですが、実際にはディーゼルエンジンの方が100kg重く、どの部分が重量増に効いているのか気になります。
1.3Lガソリンエンジン車はヴィッツやフィットに合わせた価格設定ですし、ディーゼルエンジン車はアクアやフィットハイブリッドに合わせた価格設定で、かつマツダのマーケットシェアのもとでこれらの相場に影響を及ぼすことは難しいでしょうから、与件とせざるを得ません。他に比較対象があるクラスですと、経済的に折り合いそうにありません。
他社との比較でいえば1.5Lクラスに属しますが、カローラはおろか日産ノートのスーパーチャージャー付と比べても室内や荷室が狭く、しかもノートの最上位車種メダリストよりも高いです(値引きを考慮すればもっと価格差がつくことでしょう)。では走りだけでどこまで勝負できるかというと、たしかにアクセラ1.5Lに比べれば重量が小さい分だけパワーに余裕がありますが、ガソリンエンジン車だと他車と比べて圧倒的な差があるわけでもなく、しかも同じ1.5Lクラスにデミオディーゼルがありますので、走りに圧倒的な差を求める人はディーゼルエンジン車を求めることでしょう。結局、ディーゼルエンジン車には無い俊敏さや曲がりやすさを活かせる用途というと15MBのようなスポーツ走行向けということになってしまいそうです。
せっかくですのでUKのサイトを見てみたところ、115psモデルは日本の15MBに相当するMTの"Sport"のみで15995ポンド。90psのMTの"Sport"は14995ポンドですので、価格差は約18万円。90psのATの上級グレードとディーゼル(AT)の価格はそれぞれ16595ポンドと17395ポンドで、価格差は約14万円。Apple to appleで比較すると、ディーゼルエンジンはなかなかお買い得ですし、場合によっては1.5Lガソリンエンジンよりも安いです。1.5Lの上級グレードが難しいのは日本の市場だけではなさそうです。
UKも日本と同様に公道の速度域が低いので、ではアウトバーンのあるドイツならどうかと思って見てみました。すると、上級モデルのExclusive-Lineの6MTで105psのディーゼルが17490ユーロ、115psの1.5Lガソリンエンジンが18890ユーロと、なんとガソリンエンジンの方が18万円ほど高いです。なお、90psの1.5Lエンジン車は15390ユーロ、75psに減格したモデルだと12890ユーロです。欧州ではエンジン出力に応じて税金や保険料が決まるため、節税のために高回転域の最高出力のみ減格している車が売れ筋で、高出力の車は高い税金や保険料を払える人向けに本体価格も高く設定される傾向があり、結果的にディーゼルエンジンよりも高出力の1.5Lガソリンエンジンの方が高くなっているようです。115psのガソリンエンジン車はドイツでもスポーツグレード扱いのようです。ドイツでは日本と同様にガソリンよりも軽油の方が安いため、ディーゼルエンジン車はお買い得です。
ドイツといえばPoloはどうかと思って見てみると、HighlineのMTの場合、105psの1.4Lディーゼルで19400ユーロ、110psの1.2Lターボで17925ユーロ、同じく110psの1L3気筒ターボで18075ユーロとなっています(なぜか1L3気筒の方が高い)。90psの1.2Lターボだと16850ユーロです。さすがにこちらはディーゼルエンジン車の方が高いです。後処理装置を含めた補機類の多いディーゼルエンジンの方が高価なのが普通で、後処理装置不要のマツダのディーゼルエンジンのコスト競争力の高さが伺えます。
しいていえば、ディーゼルエンジン車でも4WD車なら前後の重量バランスが良いですが、2WD車よりも20万円高くなりますので、15S TouringとXD Touring 4WDとの価格差は35万円です。しかし4WD車を必要とするような寒冷地に住んでいればガソリンエンジン車の4WDとの比較になりますので、価格差が縮小します。
それにしても、1.5L自然吸気ガソリンエンジンと1.5Lディーゼルターボエンジンとの価格差が15万円となると、実はディーゼルエンジンの価格競争力はなかなかのものではないかと思います。後処理装置が不要なSkyactiv-Dならではでしょう。一方、排気量は同じ、圧縮比もほぼ同じで、両方ともアルミブロックですので、ターボ等の補機を除いた部分の重量はほぼ同じのはずなのですが、実際にはディーゼルエンジンの方が100kg重く、どの部分が重量増に効いているのか気になります。
1.3Lガソリンエンジン車はヴィッツやフィットに合わせた価格設定ですし、ディーゼルエンジン車はアクアやフィットハイブリッドに合わせた価格設定で、かつマツダのマーケットシェアのもとでこれらの相場に影響を及ぼすことは難しいでしょうから、与件とせざるを得ません。他に比較対象があるクラスですと、経済的に折り合いそうにありません。
他社との比較でいえば1.5Lクラスに属しますが、カローラはおろか日産ノートのスーパーチャージャー付と比べても室内や荷室が狭く、しかもノートの最上位車種メダリストよりも高いです(値引きを考慮すればもっと価格差がつくことでしょう)。では走りだけでどこまで勝負できるかというと、たしかにアクセラ1.5Lに比べれば重量が小さい分だけパワーに余裕がありますが、ガソリンエンジン車だと他車と比べて圧倒的な差があるわけでもなく、しかも同じ1.5Lクラスにデミオディーゼルがありますので、走りに圧倒的な差を求める人はディーゼルエンジン車を求めることでしょう。結局、ディーゼルエンジン車には無い俊敏さや曲がりやすさを活かせる用途というと15MBのようなスポーツ走行向けということになってしまいそうです。
せっかくですのでUKのサイトを見てみたところ、115psモデルは日本の15MBに相当するMTの"Sport"のみで15995ポンド。90psのMTの"Sport"は14995ポンドですので、価格差は約18万円。90psのATの上級グレードとディーゼル(AT)の価格はそれぞれ16595ポンドと17395ポンドで、価格差は約14万円。Apple to appleで比較すると、ディーゼルエンジンはなかなかお買い得ですし、場合によっては1.5Lガソリンエンジンよりも安いです。1.5Lの上級グレードが難しいのは日本の市場だけではなさそうです。
UKも日本と同様に公道の速度域が低いので、ではアウトバーンのあるドイツならどうかと思って見てみました。すると、上級モデルのExclusive-Lineの6MTで105psのディーゼルが17490ユーロ、115psの1.5Lガソリンエンジンが18890ユーロと、なんとガソリンエンジンの方が18万円ほど高いです。なお、90psの1.5Lエンジン車は15390ユーロ、75psに減格したモデルだと12890ユーロです。欧州ではエンジン出力に応じて税金や保険料が決まるため、節税のために高回転域の最高出力のみ減格している車が売れ筋で、高出力の車は高い税金や保険料を払える人向けに本体価格も高く設定される傾向があり、結果的にディーゼルエンジンよりも高出力の1.5Lガソリンエンジンの方が高くなっているようです。115psのガソリンエンジン車はドイツでもスポーツグレード扱いのようです。ドイツでは日本と同様にガソリンよりも軽油の方が安いため、ディーゼルエンジン車はお買い得です。
ドイツといえばPoloはどうかと思って見てみると、HighlineのMTの場合、105psの1.4Lディーゼルで19400ユーロ、110psの1.2Lターボで17925ユーロ、同じく110psの1L3気筒ターボで18075ユーロとなっています(なぜか1L3気筒の方が高い)。90psの1.2Lターボだと16850ユーロです。さすがにこちらはディーゼルエンジン車の方が高いです。後処理装置を含めた補機類の多いディーゼルエンジンの方が高価なのが普通で、後処理装置不要のマツダのディーゼルエンジンのコスト競争力の高さが伺えます。
2015年12月31日木曜日
エアコンフィルターを交換しました
交換方法は簡単で、助手席のグローブボックスを開き、横を内側に押して取り外し、正面左奥のエアコンフィルターを取り外し、同じ場所に装着して、グローブボックスを元に戻すだけです。素人でもできます。
取り外したフィルターは真っ黒でしたが、最初にどのような状態だったのか知りませんので、どの程度汚れたのかはわかりません。最初から黒かったという可能性もあります。ただ、「1年または15000kmの短い方」が目安であるにもかかわらず30000km近く走ってしまいましたので、本来あるべき状態ではないのではないかと推測します(夏以外はあまりエアコンはつけないのですが)。前を走る車の排気ガスの臭いが入ってきたりしましたので、消臭効果は無くなっていたのかもしれません。
今回装着したフィルターは初期状態を見ていますので、汚れ方の経過を追うことができます。15000km走行したときにどのような状態になっているのか見てみたいと思います。
2015年12月24日木曜日
デミオの年次改良
2015年12月24日にデミオの年次改良が発表されました。主要諸元も公表されています。これから発売される車の仕様変更であり、既存の車には全く関係ない話なのですが、せっかくですので年次改良前の車に1年乗った経験に基いてコメントしてみたいと思います。
- ナチュラルサウンドスムーザー:とても興味のある機能なのですが、よく考えて見れば中速域以上ではカラカラ音が聞こえません。
- 遮音ガラス:13S Touringは高速道路での使用を想定したグレードでしょうから、高速走行時の風切音を遮断するための装備は順当だと思います。
- DE精密過給制御:現状の課題は出足が鈍すぎることと、速めに加速した際に時速30km辺りで一瞬「ぶおん」とターボが効き過ぎる速度域があることです。改善されるのはありがたいですし、できれば既存の車にもソフトウェアの書き換えを適用してほしいものです。
- 電動パワーステアリング制御の改良:現状ではセンター付近がギチギチに固められていて、左右方向のグリップ力の立ち上がりを感じるためのステアリングの遊びがありませんので、直進する上で不便でした。これを改良するのは当然だと思います。既存の車にもソフトウェアの書き換えを適用してほしいものです。
- シャークフィンアンテナ:アンテナがツノだろうとトサカだろうとどうでもよいのですが、タワー式立体駐車場に入る前にアンテナを畳む手間が省けるのは楽かもしれません。
- シートヒーター:寒冷地で重宝する装備なのですが、同じく寒冷地で必要なヒーテッドドアミラーはついておらず、マツダの寒冷地仕様はどことなく中途半端な印象を受けます。革シートは冬には冷えるのですが、ファブリックのシートはさほど冷えませんので、革シートのLパッケージ以外では寒冷地向けオプションで十分なのではないかと感じます。
- フラットワイパー:ワイパーに求めるのはきちんと窓ガラスを拭き取れることであり、形はどうでもよいのですが、高価なフラットワイパーを大量に調達することでコストダウンを狙っているのでしょうか。もしワイパー作動時の視界が改善するのであれば有用だと思います。
- 13S Touringの追加:高速道路向けの本命はXD Touringなのですが、XD Touringが快適に走れる速度は日本の高速道路の速度域に比べて高めですので、高速道路の走行車線をのんびり走る分にはガソリンエンジン車の方が扱いやすく、かつ安価です。日本の道路事情に即したグレードだと思います。輸出仕様と同様に1.5Lエンジンだともっと余裕のある走りができそうですが、1.3Lであってもハイギアードなおかげで高速域でもよく走りますし、むしろ高速走行時の騒音低減の方が重要だと思います。ホイールサイズが気になりましたが、幸い15インチでした。15インチの方がタイヤサイズやホイールサイズが素直ですし、同じく15インチホイールを履くXDと異なり重量バランスも素直ですので、扱いやすそうです。唯一気がかりなのは高速走行時の安定性ですが、XD Touringならともかく、レンタカーで13Sに乗った限りでは、13S Touringの想定される速度域では問題ないと思います。
全般的な印象としては、
- Touring以上のグレードと無印のグレードとの差の拡大
- 人気のあるオプションを標準装備化することによるコストダウン
- CX-3と共通部品を採用することによるコストダウン
- 同じコストで装備が充実することによるお値打ち感
- ソフトウェアの順当な改善
が挙げられます。
今回の改良には含まれていませんが、いずれ改善してほしいのは以下の項目です。
- ダンパー:CX-3の年次改良ではダンパーの改良が含まれていますが、あいにくデミオのダンパーは今回の改良の対象外のようです。まだ量産品の品質が安定しなくて数が揃わないのでしょうか。
- タイヤ:電動パワーステアリング制御の改良に伴い、新車装着タイヤの選定が見直されることを期待しています。16インチのトーヨーProxes R39は走りに関しては特に不満は無いものの、ロードノイズが大きいため、高速道路を走ると耳が疲れます。
- 追従形クルーズコントロール:日本の高速道路は混雑するため、追従形でないと本来の意味でのクルーズコントロールとは言いがたいです。追従形クルーズコントロールは既にアクセラ以上には採用済ですが、コストの制約のため、まだデミオには採用されていません。「コスト」の指すものがハードウェアであれば上位車種と共通の部品を採用することでコストを抑制できそうですが、車種ごとのソフトウェアの作りこみであるならば、開発のために固定費がかかりますので、開発手法自体が効率化しない限りなかなかコストが下がりそうにありません。
- 電動パーキングブレーキ:現状ではコストが高いためか高級車からの導入となっていますが、運転席と助手席との間のスペースに制約のあるコンパクトカーにこそ便利な装備だと思います。いずれコストがこなれてきてアクセラに採用されるくらいになれば、アクセラのお下がりが回ってくるかもしれません。
旧モデルの在庫は限られているでしょうが、在庫処分で安くなるでしょうから、新モデルのハードウェアに興味がなくてかつ安く入手したい人にはチャンスかもしれません。
2015年12月23日水曜日
法定12か月点検を受けました
納車から1年経過したため、法定12か月点検を受けました。有償でオイルを交換してから10000km、冬タイヤに交換してから5000kmの時点で点検を受けられるよう、走行距離を調整しました。点検に併せて、リコール対応2件とMGコートのメンテナンスも実施しました。
今回はいろいろありましたので、2時間近くかかりました。今までブレーキ周りの調子が悪くて、停止時にカックンと揺り戻しがあったのですが、いくぶん良くなりました。オイル交換も実施しましたので、調子がよくなったような気がします。リコール対応の燃料フィルタ点検については、燃料漏れは無かったとのことで、後日対策品が出てから再度入庫することになりそうです。
点検だけですと特筆すべきことがありませんので納車から1年の感想を記しますと、思いの外距離が伸びました。せっかくディーゼルエンジンなのだから2万kmくらいは乗りたいと思っていましたが、この1年で27000km走りました。長距離を走って疲れないとか高速道路で楽というのはそれ自体は主観でしかありませんが、走行距離の数字には表れます。高速道路走行も含めて1日500kmくらいでしたら楽に走れます。
高速道路走行が大半を占める長距離走行での実燃費の低さは抜群で、ディーゼルエンジン車であるだけでなく、車体が小さくて軽いのも効いていると思います。
登場当初は悪評だらけだったマツダコネクトも徐々にソフトウェアが改善され、普通に使う分には特に問題ない水準になってきました。コマンダーノブの使い勝手の良さは最初から変わらず、今では不可欠なものになっています。
発売から時間が経過したこともあり、次第に新型デミオを見かける頻度が高くなってきました。CX-3も少しづつ増えていて、道路上でのプレゼンスは徐々に拡大しているような印象を受けます。デミオで見かけるのはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車とで半々くらいでしょうか。日本でのコンパクトカーの使い方からすればガソリンエンジン車の比率が高くて然るべきなのですが、その割にはディーゼルエンジン車をよく見かけます。ディーゼルエンジン車は街乗りでは必ずしも使い勝手が良いわけではないのですが、それを補うだけの価値が認められているのでしょうか。
今回はいろいろありましたので、2時間近くかかりました。今までブレーキ周りの調子が悪くて、停止時にカックンと揺り戻しがあったのですが、いくぶん良くなりました。オイル交換も実施しましたので、調子がよくなったような気がします。リコール対応の燃料フィルタ点検については、燃料漏れは無かったとのことで、後日対策品が出てから再度入庫することになりそうです。
点検だけですと特筆すべきことがありませんので納車から1年の感想を記しますと、思いの外距離が伸びました。せっかくディーゼルエンジンなのだから2万kmくらいは乗りたいと思っていましたが、この1年で27000km走りました。長距離を走って疲れないとか高速道路で楽というのはそれ自体は主観でしかありませんが、走行距離の数字には表れます。高速道路走行も含めて1日500kmくらいでしたら楽に走れます。
高速道路走行が大半を占める長距離走行での実燃費の低さは抜群で、ディーゼルエンジン車であるだけでなく、車体が小さくて軽いのも効いていると思います。
登場当初は悪評だらけだったマツダコネクトも徐々にソフトウェアが改善され、普通に使う分には特に問題ない水準になってきました。コマンダーノブの使い勝手の良さは最初から変わらず、今では不可欠なものになっています。
発売から時間が経過したこともあり、次第に新型デミオを見かける頻度が高くなってきました。CX-3も少しづつ増えていて、道路上でのプレゼンスは徐々に拡大しているような印象を受けます。デミオで見かけるのはディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車とで半々くらいでしょうか。日本でのコンパクトカーの使い方からすればガソリンエンジン車の比率が高くて然るべきなのですが、その割にはディーゼルエンジン車をよく見かけます。ディーゼルエンジン車は街乗りでは必ずしも使い勝手が良いわけではないのですが、それを補うだけの価値が認められているのでしょうか。
2015年12月21日月曜日
マツダコネクトの地図データを更新してみました(2014年度版→2015年度版)
2015年12月21日についに念願のSDカードPlusの地図データ更新が来ましたので、早速更新してみました。入庫を間近に控えておりましたので、そのついでにやってもらうことも考えたのですが、自分でできることなら自分でやりたいですし、自分でやる方がいろいろわかります。
【今回の更新範囲】
今回更新対象の地図データは2015年度版であり、2015年夏までの地図データが反映され、2015年秋にリリースされたものです。2017年度版まで配信される予定とのことで、今回を含めてあと3回地図データを更新できます。2015年春に高速道路の開業が相次ぎましたが、今まで地図データに反映されておらず、新規開業区間を走行するたびに空中浮遊していました。高速道路ならルート上で迷う心配は無いものの、ルート検索時に検索対象とならないため、例えば首都高速中央環状品川線を通るべき状況でレインボーブリッジ経由のルートへと誘導されたりしました。さらに、中央環状品川線を走行すると、空中浮遊どころか、トンネル内で自車の位置を見失ってとんでもない現在位置を表示したりしていました。
【更新までの手順】
地図データ更新ツールのダウンロード・展開方法と操作手順は公式サイトにも記載されています。まず、地図データのサイトにアクセスし、地図データ更新ツールをダウンロードします。更新ツールはWindows Vista/7/8のみで動作し、Windows 10には対応していませんので、Windows PCをWindows 10にアップデートしてしまうと更新ツールを実行できなくなります。また、Macやスマホにも対応していません。Macやスマホしか持っていなければ、誰かのWindows 7マシンを借りるか、あるいはディーラーでやってもらうしかありません。後述の通り、インストールされるのではなく、単に展開後のファイルを実行するだけですので、他のWindows PCを使ってもHDDやレジストリを汚す心配はありません。
更新ツールのファイルは自己解凍式の.exeファイルですのでそれを実行すると、ダウンロードした先のフォルダで展開されます。SDカードを挿入した状態でMapUpdateというフォルダを開き、MapUpdate.exeを実行します。SDカードを挿した状態でないと地図データのダウンロードができません。SDカード内のデータと地図データサーバー上のデータとを照合し、更新ファイルがある場合には更新を促すプロンプトが出ますので、「更新実行」ボタンを押して更新を開始します。
あとは自動でSDカード内の地図データのバックアップ、データダウンロード、地図データ更新、地図データ検証が行われます。ダウンロードするデータが5.2GBありますので、回線の太い場所で実行する必要があります。従量課金接続の回線でダウンロードするとパケ死します。今回の更新に際しては、比較的回線の太い場所で、1時間くらいかかりました。
一時ファイルが格納されているフォルダを覗いてみると、サイズが102400KBに統一された7-zipで圧縮されたファイルがあります。データのダウンロードのステータス画面を見ると、これが53個ダウンロードされる、すなわち圧縮後のサイズで約5.2GB相当のファイルがダウンロードされるようです。すべてのダウンロードが完了したら、これら53個のファイルが結合されて、各種の.KWIファイルが生成されるのでしょう。圧縮ファイルを分割することで、ダウンロードが中断された際に少ない手戻りで再開できるようにしているのではないかと推測します。ちなみに、バックアップされた古い地図データのバージョンにはMMM4M0JP0200302、新しい地図データのバージョンはMMM5M0JP0601600というフォルダ名が付されていました。これらの一時ファイルは更新完了時に削除されます。
更新完了後にSDカードの中を覗いてみると、更新日付が2015年9月30日のデータに置き換えられていました。
【更新後の地図データの確認】
早速SDカードを車に挿してカーナビでルートを検索してみました。関東エリアでは直近で以下の区間が開通していますので、ルート検索で反映されるかどうか試してみました。
【今回の更新範囲】
今回更新対象の地図データは2015年度版であり、2015年夏までの地図データが反映され、2015年秋にリリースされたものです。2017年度版まで配信される予定とのことで、今回を含めてあと3回地図データを更新できます。2015年春に高速道路の開業が相次ぎましたが、今まで地図データに反映されておらず、新規開業区間を走行するたびに空中浮遊していました。高速道路ならルート上で迷う心配は無いものの、ルート検索時に検索対象とならないため、例えば首都高速中央環状品川線を通るべき状況でレインボーブリッジ経由のルートへと誘導されたりしました。さらに、中央環状品川線を走行すると、空中浮遊どころか、トンネル内で自車の位置を見失ってとんでもない現在位置を表示したりしていました。
【更新までの手順】
地図データ更新ツールのダウンロード・展開方法と操作手順は公式サイトにも記載されています。まず、地図データのサイトにアクセスし、地図データ更新ツールをダウンロードします。更新ツールはWindows Vista/7/8のみで動作し、Windows 10には対応していませんので、Windows PCをWindows 10にアップデートしてしまうと更新ツールを実行できなくなります。また、Macやスマホにも対応していません。Macやスマホしか持っていなければ、誰かのWindows 7マシンを借りるか、あるいはディーラーでやってもらうしかありません。後述の通り、インストールされるのではなく、単に展開後のファイルを実行するだけですので、他のWindows PCを使ってもHDDやレジストリを汚す心配はありません。
更新ツールのファイルは自己解凍式の.exeファイルですのでそれを実行すると、ダウンロードした先のフォルダで展開されます。SDカードを挿入した状態でMapUpdateというフォルダを開き、MapUpdate.exeを実行します。SDカードを挿した状態でないと地図データのダウンロードができません。SDカード内のデータと地図データサーバー上のデータとを照合し、更新ファイルがある場合には更新を促すプロンプトが出ますので、「更新実行」ボタンを押して更新を開始します。
あとは自動でSDカード内の地図データのバックアップ、データダウンロード、地図データ更新、地図データ検証が行われます。ダウンロードするデータが5.2GBありますので、回線の太い場所で実行する必要があります。従量課金接続の回線でダウンロードするとパケ死します。今回の更新に際しては、比較的回線の太い場所で、1時間くらいかかりました。
一時ファイルが格納されているフォルダを覗いてみると、サイズが102400KBに統一された7-zipで圧縮されたファイルがあります。データのダウンロードのステータス画面を見ると、これが53個ダウンロードされる、すなわち圧縮後のサイズで約5.2GB相当のファイルがダウンロードされるようです。すべてのダウンロードが完了したら、これら53個のファイルが結合されて、各種の.KWIファイルが生成されるのでしょう。圧縮ファイルを分割することで、ダウンロードが中断された際に少ない手戻りで再開できるようにしているのではないかと推測します。ちなみに、バックアップされた古い地図データのバージョンにはMMM4M0JP0200302、新しい地図データのバージョンはMMM5M0JP0601600というフォルダ名が付されていました。これらの一時ファイルは更新完了時に削除されます。
更新完了後にSDカードの中を覗いてみると、更新日付が2015年9月30日のデータに置き換えられていました。
【更新後の地図データの確認】
早速SDカードを車に挿してカーナビでルートを検索してみました。関東エリアでは直近で以下の区間が開通していますので、ルート検索で反映されるかどうか試してみました。
- 常磐道富岡浪江間(2015年3月1日開通)→○
- 首都高速中央環状品川線(2015年3月7日開通)→○
- 圏央道久喜白岡境古河間(2015年3月29日)→○
- 圏央道神崎大栄JCT間(2015年6月7日開通)→○
- 日本海東北自動車道金浦象潟間(2015年10月18日開通)→×
- 圏央道白岡菖蒲桶川北本間(2015年10月31日開通)→×
このタイミングですと、2015年10月31日の八王子バイパス無料化は反映されていないでしょう。他にも全国各地で国道のバイパスが順次開通していますが、さすがにそこまでは確認しきれていません。きっと夏頃までに開通した分は反映されているのでしょう。
当然のことながら、今後開通する予定の区間は反映されておりませんので、例えば新東名の浜松いなさJCT豊田東JCT間は2016年2月13日に開通した後も次回2016年12月の地図データ更新までは反映されません。高速道路ですので迷う余地はありませんし、せいぜい東名経由を案内されるくらいですのでさほど支障はしませんが。
一部積み残しがあるとはいえ、2015年春に開通した分が反映されましたので、これでだいぶ便利になりました。
一部積み残しがあるとはいえ、2015年春に開通した分が反映されましたので、これでだいぶ便利になりました。
2015年12月17日木曜日
アクセラXDにセダンの特別仕様車
アクセラに特別仕様車「セダンXD」が追加されました(プレスリリース)。2.2Lディーゼルエンジン搭載の全部盛りなのはXDと同様で、車体だけセダンになっています。他にハッチバック車との違いといえばシートの表地の革が違うとか、CD/DVDプレイヤー+TVチューナーが標準装備されるとかくらいで、本体価格が3万円高いのも含めて細かい変更や改良の範囲内です。メディアの記事の見出しだと「アクセラセダンにディーゼル」というのが多いですが、「アクセラXDにセダン」の方が実態に近いのではないでしょうか。
数字を拾ってみると、JC08モード燃費は、セダン、ハッチバックともにMTで21.4km/L、ATで19.6km/L。重量もセダン、ハッチバックともにMTで1430kg、ATで1450kg。セダンの方が全長が120mm大きい一方で、リアウインドウが前進していますので、全体の重量は同じということでしょう(多少重心は低くなるのかもしれませんが)。一方、1.5Lガソリンエンジン車の場合、セダン、ハッチバックともに重量は同じですが、セダンの方が少しだけカタログ燃費が良いです。空力的にはセダンの方が有利なのかもしれませんが、アクセラXDくらいのパワーがあれば影響ないということでしょうか。
一般に、ハッチバックよりもセダンの方が後ろが重くて、特にフロントベビーになりがちなFF車にあっては前後の重量バランスの改善に繋がるのですが、ことアクセラに関してはセダンだからといって後輪への荷重が増えるわけではありません。
しかしそれでも、車体剛性、静粛性、後方視界(リアウインドウの大きさとリアウインドウへの泥はね)の面ではセダンの方が有利で、高速道路を使って長距離を移動するならセダンの方が快適なのではないでしょうか。デミオのサイズだとコストとサイズの制約があって、いろいろ我慢が必要な部分があるのですが、100万円追加してアクセラのディーゼルにすれば、我慢しなければならない部分がだいぶ減少します。もっとも、その100万円で他に何ができるかと考えると悩ましいのですが。
ディーラーの営業曰く、セダンは実用車、ハッチバックはスポーティーな車というくくりとのことですが、アクセラXDはたしかにパワーに余裕があり、足回りもしっかりしているとはいえ、ではスポーツカーなのかと言われると正直疑問です。ディーゼルエンジン車の魅力は太いトルクでゆったり走れることで、特に高速道路で真価を発揮するのですが(一般道ならガソリンエンジンでも十分に走りますし)、だとすればハッチバックよりもセダンの方が向いているのではないでしょうか。
セダンは実用車というくくりでしたらセダンには1.5Lディーゼルエンジンを搭載するという選択肢もあったのかもしれませんが、UK仕様ならともかく、低速域でのストップアンドゴーの多い日本の道路では1.5Lディーゼルエンジンでは鈍重ということなのでしょうか。もし1.8Lくらいのディーゼルエンジンが追加されれば、そちらの方が向いているでしょうから、それまでの繋ぎという意味で「特別仕様車」とされているのではないかと想像します。
アクセラXDが出た時点では、高価な2.2Lディーゼルエンジンを搭載する都合上、「究極のアクセラ」として売り出さざるを得なかったものの、今や300万円のCX-3がそこそこ売れていますので、ならばアクセラだってということなのかもしれません。個人的にはCX-3に300万円出すくらいなら同じ予算でアクセラXDにしたいと思うのですが、それでもCX-3が売れているということは、きっとCX-3にも相応の魅力があるということなのでしょう。また、CX-3にはセダンがありませんので、棲み分けもしやすそうです。
数字を拾ってみると、JC08モード燃費は、セダン、ハッチバックともにMTで21.4km/L、ATで19.6km/L。重量もセダン、ハッチバックともにMTで1430kg、ATで1450kg。セダンの方が全長が120mm大きい一方で、リアウインドウが前進していますので、全体の重量は同じということでしょう(多少重心は低くなるのかもしれませんが)。一方、1.5Lガソリンエンジン車の場合、セダン、ハッチバックともに重量は同じですが、セダンの方が少しだけカタログ燃費が良いです。空力的にはセダンの方が有利なのかもしれませんが、アクセラXDくらいのパワーがあれば影響ないということでしょうか。
一般に、ハッチバックよりもセダンの方が後ろが重くて、特にフロントベビーになりがちなFF車にあっては前後の重量バランスの改善に繋がるのですが、ことアクセラに関してはセダンだからといって後輪への荷重が増えるわけではありません。
しかしそれでも、車体剛性、静粛性、後方視界(リアウインドウの大きさとリアウインドウへの泥はね)の面ではセダンの方が有利で、高速道路を使って長距離を移動するならセダンの方が快適なのではないでしょうか。デミオのサイズだとコストとサイズの制約があって、いろいろ我慢が必要な部分があるのですが、100万円追加してアクセラのディーゼルにすれば、我慢しなければならない部分がだいぶ減少します。もっとも、その100万円で他に何ができるかと考えると悩ましいのですが。
ディーラーの営業曰く、セダンは実用車、ハッチバックはスポーティーな車というくくりとのことですが、アクセラXDはたしかにパワーに余裕があり、足回りもしっかりしているとはいえ、ではスポーツカーなのかと言われると正直疑問です。ディーゼルエンジン車の魅力は太いトルクでゆったり走れることで、特に高速道路で真価を発揮するのですが(一般道ならガソリンエンジンでも十分に走りますし)、だとすればハッチバックよりもセダンの方が向いているのではないでしょうか。
セダンは実用車というくくりでしたらセダンには1.5Lディーゼルエンジンを搭載するという選択肢もあったのかもしれませんが、UK仕様ならともかく、低速域でのストップアンドゴーの多い日本の道路では1.5Lディーゼルエンジンでは鈍重ということなのでしょうか。もし1.8Lくらいのディーゼルエンジンが追加されれば、そちらの方が向いているでしょうから、それまでの繋ぎという意味で「特別仕様車」とされているのではないかと想像します。
アクセラXDが出た時点では、高価な2.2Lディーゼルエンジンを搭載する都合上、「究極のアクセラ」として売り出さざるを得なかったものの、今や300万円のCX-3がそこそこ売れていますので、ならばアクセラだってということなのかもしれません。個人的にはCX-3に300万円出すくらいなら同じ予算でアクセラXDにしたいと思うのですが、それでもCX-3が売れているということは、きっとCX-3にも相応の魅力があるということなのでしょう。また、CX-3にはセダンがありませんので、棲み分けもしやすそうです。
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