2018年4月24日火曜日

デミオのガソリンエンジンの新車とアクセラ1.5L前期型の中古とどっちが買いか

デミオのガソリンエンジン車の新しいのに乗ってみたら前期型と比べて随分良くなっていていることに感心しました。1人乗りまたは2人乗りという制約はあるものの、街乗りから日本の高速道路までオールラウンドにこなせるのではないかと思います。一方、非力で高速道路で全然加速しないことに目をつぶればアクセラ1.5Lも捨てがたくて、非力とはいえ1.5Lエンジンは出来がよいですし、アテンザと同じシャーシーを使っているだけあって、シャーシーの性能とそこから得られる乗り味には車格相応の差があります。静音材の量にも車格相応の差があるように見受けられます。

もちろん新車価格にもまた車格相応の差がありますので、デミオにすれば浮いたお金で他に何ができるかと考えてしまうのですが、そういえばアクセラの前期型は後期型が出てから中古価格が下がっているし、アクセラ1.5Lに乗るなら軽快な前期型の方が楽しいということを思い出して中古価格を調べてみたら、前期型なら120万円~150万円で買えることがわかりました。これならデミオのガソリンエンジン車の安いグレードの新車価格と同じくらいです。だとすると同じ予算でどちらにするかと悩む余地があります。

比較の対象はデミオのガソリンエンジンの新車とアクセラ1.5L前期型の中古です。デミオはG-ベクタリングコントロールのついた2016年秋モデル以降がよくて、さらに2017年秋モデルなら安全装備が標準で装備されていますので、買うなら新車だと思います。一方、アクセラ1.5Lは本来は軽快な乗り味が身上ですが、G-ベクタリングコントロールがついてからはエンジンが非力なのに重厚な乗り味になってしまって物足りなく感じます。前期型となれば必然的に中古になります。幸い、2016年夏にG-ベクタリングコントロール付の後期型が投入されてから前期型の中古価格が下がりましたので、デミオの新車と同じ予算で比較できるようになりました。

道具としての扱いやすさを求めるならデミオの新車だと思います。際立った長所が無い代わりに際立った短所もありません。街乗りから日本の高速道路までそつなくこなします。パワーの余裕は全くありませんが、アクセルを踏んでエンジンを回せば一応走ります。一方、アクセラ1.5Lは近所に買い物に行くだけでも気持ちよく、海岸沿いのような平坦地のワインディングで運転すれば楽しいです。FF車にしてはノーズが軽い方ですのでよく曲がります。パワーが無いため必然的にエンジン回転数を上げて走らせることになり、低めの速度でもエンジン音が高らかで体感速度が高めで、ゴーカートのように遊びで乗る分には楽しい車です。その反面、パワーが乏しい分ギアが低めですので高速道路では全然加速しません。もっとも、巡航速度に乗ってしまえばあとはパワーは必要ありませんので、クルーズコントロールを活用して一定速度を維持すれば高速道路を走れないこともありません。後席はデミオよりも広いですが、大人4人で乗ると全然加速しませんので、デミオと同様に実質2人乗りです。長所短所がはっきりしているため、用途に合えば楽しい車ですが、合わなければ使い勝手が悪いです。

安全装備についてはデミオの新車の方が充実しています。しかし安全装備が有用なのは周りに車が多い環境であって、車の密度が低い場所では安全装備が少なくてもさほど問題ありません。車体が小さいデミオは取り回しが楽で、特に駐車スペースが制約されている場所では小さいデミオの方が楽です。全般的に都市部の足車向きでしょう。アクセラ1.5LはCセグメント車の中では全長全幅ともに大き目ですが、意図した通りにコントロールしやすいため、狭い道でも意外と苦になりません。車の少ない田舎、とりわけ標高差の小さい海沿いや平野で乗るならアクセラ1.5Lの安全装備の乏しさやパワーの乏しさはさほど問題にならず、むしろデミオよりも車を運転する楽しさを感じやすいでしょう。