【安全装備】
2017年12月モデルですので、サポカーS・ワイドの安全装備が全車標準で装備されています。おかげでレンタカー用の一番安いグレードでも安全装備が充実していて助かります。DJデミオ初期型にはないリアパーキングセンサーまでついています。初期型ではXD Touring以上の上位グレードでメーカーオプションで装備したようなものが標準装備されているにも拘わらず価格はほぼ同じですので、実質値下げといえます(メーカーオプションで安全装備をつけるとDVDプレイヤーやTVチューナーを抱き合わせで買わされますのでそれなりの金額になります)。
ハイビームコントロールはなかなかハイビームに入らないため意外と使えないのですが、アダプティブLEDヘッドライトを実装するためにはその前提としてLEDヘッドライトが必要ですので、安価なハロゲンヘッドライトではハイビームコントロールしか選択肢がありません。それでも、ハイビームコントロールにはオートライトが必要ですので、一番安いグレードでもオートライトがついています(オートワイパーも)
【装備】
13Cであってもメーカーセットオプションのコネクティビティパッケージをつけるとだいぶ使い物になります(「大仏買物になります」ではない)。コネクティビティパッケージをつけると以下が使えます。カーナビと音楽と電話が使えると実用上差し支えないレベルになります。
- マツダコネクトナビ
- Bluetooth
- USB+AUX接続端子
- ハンズフリーマイク
- 6スピーカー
- i-DM(スコア&アドバイス)
それでもレンタカー用の安いグレードですので、以下のものがありません。
- LEDヘッドライト
- フォグランプ
- フロントグリルのピアノブラック塗装
- フルオートエアコン
- タコメーター
- ヘッドアップディスプレイ
- パドルシフト
- クルーズコントロール
クルーズコントロールはあるに越したことはないものの、どのみち高速道路でしか使わないものですので、街乗り主体のグレードなら無くても困りません。パドルシフトはエンジンブレーキをかけるときに楽なのですが、これも街乗り主体でしたら山道を走ることがあまりないでしょうから、無ければ無いなりにどうにかできます。13C以外ではショップオプションでパドルシフトをつけられるようです。ヘッドアップディスプレイはクルーズコントロールのモードを表示させる上では必要ですが、速度を読み取るなら普通のアナログメーターの方が視認性が良いです。
タコメーターが無いのは物足りませんが、所詮AT車ですし、安いグレードについているデジタルタコメーターは視認性が悪いため、つけないというのも一種の割り切りに思えます。さすがにMT車の一番安いグレードにタコメーターがついていないのはいかがなものかと思いますが。
エアコンはローテクなマニュアルエアコンの方が直感的に操作できます。暑いと感じたら設定気温の低い方にノブ回し、寒いと感じたら設定気温の高い方にノブを回すだけで済みます。正直、フルオートエアコンの存在意義がよくわかりません。装備されているマニュアルエアコンは見た目がなんとも安っぽいですが、エアコンは見た目よりも中身です。
LEDヘッドライトはカバーを含めたユニットになっており、壊れるとユニットまるまる交換で、1個10万円くらいします。普通のハロゲンヘッドライトでしたらカバーを交換するだけで済みます。また、LEDヘッドライトは明るい反面、光が広がりにくいです。アダプティブLEDヘッドライトが必須でなければハロゲンヘッドライトの方がいろいろ便利です。
【街乗り】タコメーターが無いのは物足りませんが、所詮AT車ですし、安いグレードについているデジタルタコメーターは視認性が悪いため、つけないというのも一種の割り切りに思えます。さすがにMT車の一番安いグレードにタコメーターがついていないのはいかがなものかと思いますが。
エアコンはローテクなマニュアルエアコンの方が直感的に操作できます。暑いと感じたら設定気温の低い方にノブ回し、寒いと感じたら設定気温の高い方にノブを回すだけで済みます。正直、フルオートエアコンの存在意義がよくわかりません。装備されているマニュアルエアコンは見た目がなんとも安っぽいですが、エアコンは見た目よりも中身です。
LEDヘッドライトはカバーを含めたユニットになっており、壊れるとユニットまるまる交換で、1個10万円くらいします。普通のハロゲンヘッドライトでしたらカバーを交換するだけで済みます。また、LEDヘッドライトは明るい反面、光が広がりにくいです。アダプティブLEDヘッドライトが必須でなければハロゲンヘッドライトの方がいろいろ便利です。
ワイパーは見た目よりも中身の方が大切ですのでアンテナと同様にコストの安いものをつけているかと思いきや、CX-3用のと同じものが標準装備されていて、13Cのくせに立派です。突起が少なくなることで風切音や空気抵抗が少なくなるのでしょうか。
【内装】
DJデミオは内装にお金をかけている車ですので安いグレードであっても見た目は似ているのですが、いたるところでプラスチックを多用しており、上位グレードと比較すると安っぽいです。ではそれで何が問題かというと、別に思い当たりません。どのみち運転中は前方を注視していますので内装をしげしげと眺めている場合ではありません。
【内装】
DJデミオは内装にお金をかけている車ですので安いグレードであっても見た目は似ているのですが、いたるところでプラスチックを多用しており、上位グレードと比較すると安っぽいです。ではそれで何が問題かというと、別に思い当たりません。どのみち運転中は前方を注視していますので内装をしげしげと眺めている場合ではありません。
まずは町中で移動してみると、アクセラ15Sよりも車体が軽い分パワーに余裕があるため、青信号発進時でもエンジン音が気になりません。ただ、非力で遅い車にありがちですが、アクセルペダルが重く感じられます。アクセラ15Sは非力なりに踏めば意外と加速しますし、アクセルペダルが重く感じることもありませんでした。
低排気量ガソリンエンジン車に乗る際にはしっかりアクセルを踏むのがコツで、パワーが無いと言う前に、まずはしっかりエンジンを回して本来のパワーを絞り出してみるとよいでしょう。幸い、マツダのガソリンエンジンは踏んでも燃費が悪くなりません。ディーゼルエンジン車に比べて体感速度が高めですので、しっかりアクセルを踏んで思いっきり加速しても大した速度にはなりません。
G-ベクタリングコントロールのおかげでディーゼルエンジン車のようなどっしりとした乗り味です。さすがにG-ベクタリングコントロール付のアクセラ15Sと同等というわけにはいきませんが、それでもG-ベクタリングコントロールがつく前のアクセラ15Sには近づきました。デミオディーゼルはもともとどっしりしているためG-ベクタリングコントロール有無の違いを感じにくいのですが、デミオのガソリンエンジン車やアクセラの1.5Lガソリンエンジン車だと直進時に違いがわかりやすいです。軽くてパワーの無い車の方が効果を体感しやすいのかもしれません。
G-ベクタリングコントロール導入前のガソリンエンジン車は先代のDEデミオ同様に国産コンパクトカーなりの乗り心地で、よく言えば軽快、悪く言えば安っぽくて、アクセラに比べて車格相応の差がありましたが、デミオも随分偉くなったものだなと感じます。デミオのガソリンエンジンの一番安いグレードといえばマツダ車の中でも最も安い車ですが、それでこの乗り味というのはなかなかお買い得です。高速道路や山道をあまり走らないのでしたらディーゼルでなくても13S Touringでも十分かもしれません。
当たり前ですが街乗りではガソリンエンジンの方が騒音も振動も少なく、どうして都市住民向けのCX-3が当初ディーゼルエンジンのみで発売されたのか疑問です。アイドリングストップからの復帰が滑らかですし、DPF再生のような面倒なものもありません。ガソリンエンジンも直噴ですので、多少は煤がつくのかもしれませんが、1.5Lディーゼルエンジンに比べれば煤に関するトラブルも少ないです。街乗り主体でしたらガソリンエンジンの方が乗りやすいと思います。13S Touringでしたら装備や内装もディーゼルエンジン車に見劣りしませんし。
【アイドリングストップ】
信号待ちで停止時にアイドリングストップを効かせようとしてブレーキペダルを普段通りに踏み込んでもアイドリングストップに入りません。かなり深くブレーキペダルを踏み込んで初めてアイドリングストップに入ります。初期型だとアイドリングストップに入りたくない場合には意識的に浅めにブレーキペダルを踏む必要があり却って疲れましたが、それが不評だったのか、意識的に深めにブレーキペダルを踏み込んで初めてアイドリングストップに入るセッティングに変更になったようです。ブレーキペダルを強い力で踏み続けていると疲れますので、アイドリングストップを効かせたかったらギアをNレンジに入れる方が楽でしょう。
【高速道路】
G-ベクタリングコントロールがつく前のデミオのガソリンエンジン車にレンタカーで乗った際には、時速80kmを超えたあたりから国産コンパクトカーなりの騒音振動になって、所詮デミオかと落胆し、それがディーゼル購入の決め手になりました。そのイメージがありましたのでG-ベクタリングコントロール付のデミオのガソリンエンジン車はどうなったろうかと気になっていたのですが、実際に乗ってみると高速道路を走るのが苦にならず、高速道路で長距離乗っても全然疲れませんでした。G-ベクタリングコントロールは小さくて軽い車が高速走行する際には効果があるように思えます。
日本の高速道路で常識的な速度で走る分には全く不足がありません。もちろんディーゼルエンジン車ほどの余裕はありませんので追越加速時にはアクセルを目一杯踏む必要がありますが、さらに踏み込んでキックダウンスイッチのお世話になる必要はありません。比較の対象が古いですが、感覚的にはSkyactivの2Lエンジンを積んだプレマシーと同じくらいでしょうか。また、巡航速度域でアクセルの踏み込み量を調節すると必要に応じてシフトダウンしたりシフトアップしたりしますが、変速がスムースで、意図した通りの力が出ます。パワーが乏しいので追越加速は厳しいものの、一旦巡航速度に達すればあとは快適に走ります。
15インチタイヤかつ純正のBluEarth-Aですので高速コーナーでタイヤの横剛性が不足するかと懸念しましたが、いざ走ってみるとG-ベクタリングコントロールのおかげか特に問題なく走れました。
嬉しいのは、これが15インチタイヤで実現できていることです。16インチタイヤに比べるとかっちりした感じは薄れますが、乗り心地は特に問題ありません。16インチだと185/60R16という特殊なサイズのため、タイヤの選択肢がBluEarth-AかLE MANS Vくらいしかありませんが、標準的な185/65R15ならTURANZAやREGNOやADVAN dBもあります。
アクセラ15Sとの比較は微妙で、パワーについては明らかにデミオの方が余裕があります。一方、アクセラの方がホイールベースもトレッドも一回り大きくて高速安定性が良いですし、シャーシもアテンザと同じものを使っていますので、高速安定性についてはやはりアクセラに一日の長があります。遮音についてもアクセラの方がお金をかけています。それでも、買うとしたらどちらにするかと問われれば値段が全然違いますのでデミオ13Cの方がお買い得かもしれません(ただしBMアクセラ前期型中古だと同じくらいの値段)。もちろん、後席に人を乗せる前提でしたらデミオはありえませんが、さりとてアクセラ15Sも非力ですので快適に走れるのは2人乗りまでです。
【山道】
スポーツモードにすれば楽に登れます。緩い坂でしたらスポーツモードも不要です。楽に走れますが、楽しいというほどではありません。全般的にデミオのガソリンエンジン車は癖がなく、実用の道具に徹している感があります。
【燃費】
さすがにディーゼルエンジン車よりも燃費が劣ります。高速道路で長距離乗って、街乗り分と合わせて平均19.0km/Lでした。JC08モード燃費の約8割です。ディーゼルですと平均22.0km/Lくらいは簡単に出せますし、レギュラーガソリンと軽油との価格差を考慮すると燃料コストの差がさらに開きます。しかもディーゼルエンジンの場合、高速道路での実燃費がモード燃費よりも良好ですので高速道路を走る距離が長ければ長いほど燃費に差がつきます。
燃費もさることながら、満タン給油での走行可能距離が600kmくらいですので長距離乗ると給油の頻度が増えるのがやや不便です。ディーゼルエンジン車だと燃費が悪くても700kmくらいは確実に走ります。燃費が良ければ無給油で900kmくらい走れます。走行可能距離0kmで給油するわけではなく、実際には残り100kmくらい余裕を持たせて給油しますので、満タン給油からの走行距離500kmと700kmとの比較になります。
他の条件を同じにして比較するとガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車との価格差は30万円、ガソリンエンジン車の燃料コストが約7円/km、ディーゼルエンジン車の燃料コストが約4.5円ですのでkm当たりの燃料コストの差は約2.5円。5年で12万km走れば燃料代の差でディーゼル有利です。逆にそれ以下であれば多少燃料代が高くついてもガソリンエンジン車の方が安くつきます。
【塗色】
レンタカーの定番はシルバーですので、ソニックシルバーでした。トヨタ車のシルバーと見比べてみると、アルミフレークが少なめなのか艶やかな感じで、光の当たり具合によってはセラミックメタリックに似たような色合いに見えます。少し青が入っているのでしょうか。
【価格】
今回乗ったのは13Cにメーカーセットオプションでコネクティビティパッケージをつけ、ディーラーオプションでETCをつけただけのものです。本体価格が税込み1,393,200円、コネクティビティパッケージが税込み54,000円、ETCは27,340円、マツダコネクトナビSDカードプラスが48,600円合計で1,523,410円、諸経費込みで乗り出し1,716,650円です。いまどきの軽自動車の新車価格と同じくらいです。N-BOX等のトールハイトワゴンでいろいろオプションをつけると200万円近くになる時世です。予算に余裕があれば装備の充実した13S Touringにしてもさほど高くありませんが、走りは一緒です。
軽自動車並の値段で街乗りから高速道路までそつなくこなせて、サポカーS・ワイドの安全装備が標準装備されていて、しかも万一追突された場合の後席の安全性も高い車ですので、実にお買い得だと思います。マツダの藤原専務へのインタビュー記事では「デミオのガソリン、一番安いのがおすすめ」とありますが、実際に乗ってみると確かにその通りだと思います。
【総評】
これならディーゼルエンジン車でなくても長距離の移動もこなせてしまいそうです。13S Touringにでもして浮いたお金を他の楽しいことに使えば、人生もっと楽しくなりそうです。といっても長距離乗ると燃料代だけで元が取れてしまいますので、結局ディーゼルにするかもしれませんが。