2018年5月15日火曜日

平成32年度燃費基準値とデミオガソリンエンジン車の燃費性能

エコカー減税の基準となる平成32年度燃費基準値の資料を参照しました。これによると、デミオのガソリンエンジン車は燃費基準値がJC08モード燃費で23.7km/L、燃費基準値+10%が25.8km/Lです。それに対してJC08モード燃費が24.8km/Lですので、+10%には達せず、最低限のエコカー減税になっています。

平成32年度燃費基準は余裕をもってクリアできていますので、もし23.7km/Lをクリアすることだけが目的なら、1.3Lエンジンでなく1.5Lエンジンでも燃費スペシャルなチューニングをすれば達成できなくもないのではないかと思えてきます。アクセラの1.5Lエンジン車のJC08燃費が20.4km/Lですので、アクセラより2割軽いデミオでしたら1.5Lエンジンでも24.9km/Lを狙えてもおかしくありません。あとは大排気量低負荷で使う場合の熱効率の悪さをどう補うかですが、気筒休止を1.5Lエンジンにも導入できれば低負荷時の排気量が0.75Lにまで減少しますので、燃料噴射を抑制しやすくなります。

CX-3の2Lガソリンエンジン車のJC08モード燃費は17.0km/Lですので、平成32年度燃費基準未達となり、エコカー減税の土俵に乗りません。だからこそWLTCモード燃費表示を全面に出さざるを得ないのでしょう。アクセラの1.5Lガソリンエンジン車は平成32年度燃費基準をギリギリでクリアしていますので、アクセラよりも50kg軽いCX-3に1.5Lガソリンエンジンを積めば平成32年度燃費基準をクリアできたことでしょう(+10%は微妙ですが)。おそらくエコカー減税の土俵から降りて走りやすさを重視したためかもしれません。そもそも排気量が2Lである時点で1.5Lエンジンよりもベースとなる自動車取得税が高いですし、エコカー減税を気にするくらいコストに厳しかったら高価なCX-3を購入することはないでしょう。もし2Lガソリンエンジンに気筒休止を導入できれば多少は燃費が良くなるでしょうが、17.0km/Lからの燃費向上だとエコカー減税は厳しそうです。

ハイブリッドでない自然吸気ガソリンエンジン車がエコカー減税適用ラインに乗るのはなかなか大変です。エコカー減税はトップランナー方式ですので年々ハードルが上がっていきますが、これ以上ハードルが上がったらもはや自然吸気ガソリンエンジンでは無理なのではないかと思えてきます。Skyactiv-Xならきちんと作り込めば燃費性能が向上しそうですが、Skyactiv-Gも併用されることになっており、Skyactiv-Gの改良が今後どうなるのか気になるところです。