2015年1月6日火曜日

Mazda Toolboxによる地図データの更新

http://www.mazda.co.jp/info/mazdaconnect/によると地図データを更新するためにはMazda Toolboxというソフトウェアのインストールが必要とのことですので、試しに入れてみました。

手順は結構面倒で、まずhttps://mazda-japan.naviextras.com/shop/portalに入ります。ユーザーアカウントを作成し、それからMazda Toolboxをダウンロードします。サイズは12MBほどです。

早速起動してみると、「ナビゲーション用のSDカードを挿入してください」というメッセージが出ていて、SDカードを挿入しないとログインすることもできません。SDカードは当然のことながら普段は車の中に入っていますので、わざわざそれを車から取り出してWindows PCのSDカードスロットに挿す必要があります。新しいウルトラブックだとSDカードスロットがありませんし、古いPCのSDカードスロットはSDHCに対応していませんので、SDHC対応のカードリーダーが無い場合には、USB接続のカードリーダーを調達する必要があります。

やっとのことでSDカードを挿すと、ログインできるようになって、最初に地図データのバックアップを取ることが求められます。バックアップを取ること自体はしごくまっとうなことですし、バックアップを取るのみさほど時間を要しませんし、地図データは4GBしかありませんので、ディスクスペースを圧迫するわけでもなく、バックアップを取ることが負担になるわけではありません。

そのようにしてやっと地図データを更新できる状態になるわけですが、地図データは最新版でしたので、結局更新の機会はありませんでした。せめてどのタイミングで地図データが更新されるのかくらいはわかるようになっていないと余計な手間がかかったり、あるいはすぐに更新する機会を失ったりするのですが、今のところ地図データ更新のタイミングを知らせるような気の利いた仕組はありません。せっかくユーザーアカウントを作ってメールアドレスまで登録したのですから、メールアドレス宛に地図データの更新を通知してくれればよいのですが。

一度に4GBの地図データをダウンロードするのは大変ですが、実際には地図データは様々な地図データの集合体なのですから、更新箇所だけパッチを当てる仕組になっているとありがたいです。都度パッチを当てる方式の方がダウンロードサイズが小さくなるだけでなく、頻繁なデータ更新にも対応できますので、高速道路等の開業にも対応しやすくなります。

どうしてこんな面倒な仕様になっているのか推測するに、購入品である純正SDカードを認証の中心になっていて、そのSDカードが鍵としての役割を果たしているのではないでしょうか。際限なく地図データをダウンロードしてコピーすることができてしまったらSDカードを販売する意味が無くなってしまいますから。自動車の個体とSDカードとが紐付いているのですから、自動車の製造番号等の識別子に基づく認証にしても良さそうに思えますがし、1つのIDで際限なく地図データをダウンロードできるとしてもそのIDを持つ車でしか地図データを使えないなら問題ないような気もします。もしかしたら車載機器のハードウェアが故障等によって交換される可能性もありますので、SDカードに基づいて認証しているのかもしれません。なお、認証の仕組の細かい部分については、SDカードの中身を解析すればわかるのかもしれませんが、まだそこまでできていません。

しかしそうだとするとユーザーアカウントが一体どのような意味を持つのかよくわかりませんが、有償で地図データを購入するようになったときに必要になるのかもしれませんが、そうだとしても無償で地図データを更新する際にもユーザーアカウントが必要な理由は依然としてよくわかりません。Mazda ToolboxはNNG社の汎用ソフトウェアですので、汎用性を持たせるためにそのような仕様になっているのかもしれません。せっかくユーザーアカウントを作らせるのでしたらなおのこと、地図データ更新の通知等に活用してほしいものです。

せっかくこのようなツールがあるのですから、マツダコネクトに記録されたカーナビ履歴やお気に入りといったユーザーデータのバックアップも取れないものかと思います。マツダコネクトがフリーズして初期化せざるをえなくなった際、せっかく登録してあったデータがすべて消えてしまって再度登録し直すことになりますが、バックアップから復旧できればその手間も少しは軽減されるのではないでしょうか。

しかしそのためにはそのようなユーザーデータがSDに記録されている必要があるものの、ユーザーデータはSDの地図データとは無関係に存在するものですので、USBメモリ等のSD以外の記憶媒体への書き込みが必要になるかもしれません。となるとユーザーIDで管理することにも意味があるでしょう。近い将来、車載機器に通信機能が実装されればクラウドで定期的にバックアップを取る方式にできるかもしれません。あるいは通信機能が無くても、Android AutoやCarPlayのデータ様式をインポートしたりエクスポートしたりできればさらに便利になるのではないでしょうか。