2020年2月20日木曜日

Mazda 3の乗り心地

Mazda 3はたしかに荒れた路面ではガタガタしますし、左右非対称の路面の凹凸では車体が揺さぶられます。これは別にリアサスペンションがトーションビームでなくてもブッシュが固かったり強固なスタビライザーが入ったりしていればそうなります。しかし遅れて入ってくる振動が無いことから、雑味のないすっきりした乗り味ともいえます。操縦安定性能についても、人間の直感に反するような余計な挙動が無いため、運転しやすいです。

これはたまに第6世代車と乗り比べてみるとわかるのですが、DJ前期型デミオディーゼルはG-ベクタリングコントロールがついていないこともあって、車体が細かくひょこひょこ揺れます。特に助手席に座っているとなんだか間に何かが挟まっているようでふわふわして落ち着きがありません。デミオはDE後期型から衝撃をいなして角を取る考え方になっていて、たしかにガツンとした入力は無いものの、時間差で入ってくる振動が合成されて得体の知れない揺れになります。かつてデミオディーゼルを運転していた頃には車格なりの乗り心地なのかと思っていましたが、一旦第7世代車を知ってしまうともう第6世代車には戻れません。そういう意味ではMazda 3の乗り心地を「デミオ並の乗り心地」なんて言ってはいけないのかもしれません。

乗り心地については同じトーションビームであってもブッシュの固さで多少はコントロールできるようで、ドライバーズカーであるファストバックはブッシュが固め、後席に人を乗せる前提のセダンではブッシュを柔らかめにしているのではないでしょうか。マーケテイングにおいても、セダンの購買層は保守的、ファストバックの購買層は新し物好きと位置付けているようで、セダンについては従来の車から乗り換えてもあまり違和感がないようにしているのかもしれません。あるいは、セダンの方が車体後方の剛性が高いため、ブッシュの固さが同じであってもブッシュに応力が集中しやすい分だけ柔らかく感じられる可能性もあります。